思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

Shakespeare Beaulite 2808

2017-12-17 18:55:12 | Fishing Tackles

日本からの引っ越し荷物を受け取ってから2年以上が経ちますが、未だ全部の荷物が片付いてどこに何があるのか整理がついた状況には残念ながらなっておりません。ハンガリー時代から使って来たKaizerのシルクラインの3番(AFTM 6/7番)が一体どこにあるのか探していたところ、私がフライフィッシングを始めて最初に入手したリールを見つけました。
シェークスピアのリールです。

確か、最初に買ったのはシェークスピアのフライフィッシングセット。グラスロッド8'とこのリール、更にフライラインとリーダー、更には毛針まで付いていた様に思うのですが。。。。このセットでフライラインの投げ方を一所懸命練習したものです。

このリール。ハッキリいって、ハーディーのライトウェイトシリーズのコピー。でも、フライリールに求められる基本的な機能は持っており使用するのに何ら支障はありません。ラインガードも右巻き用に付いておりますが、左巻き用に変更するのも簡単。

リールフットもネジ止め。

BEAULITE 2808というリール名。フランス語のBeau(美しい)にLite(light:軽いの綴りをいじったもの)を合わせた名前。ビューライトと読むのか、はたまた、フランス語風にボーライトと読むのか私には判断出来ません。



スプールを外してみると。

チェック機能は如何にもシンプル。ドラグの強弱を調整する事は出来ません。

軸は簡素な作りです。

スプールについて歯車も何の特徴もない普通のもの。

でも、このリール、PezonのSawyer Nymph竿のリールフットにピッタリハマります。

このリールとシェークスピアの竿の組み合わせでは結局鱒を釣ることは出来なかったのですが、このリールと確かKennedy Fisherの7'のカーボン竿4本継ぎで人生最初のイワナを釣りました。1980年の夏でした。その時から、社会人になって暫くまでは、釣りに行って魚を釣るのが本当に楽しくて、食は忘れませんでしたが、寝る時間を忘れて少ない時間を見つけては釣行に出かけたものです。学生時代、所有していた釣り道具は本当に僅かな物でした。それを酷使に酷使して釣りを楽しんだものです。時は流れ、このリールを使っていた時罹っていた釣りの熱病からはすっかり回復(?)しましたが、その替わり、垢のように長い年月の間釣りの道具は溜まって行きます。釣りに行けないストレスから釣り具が溜まるのか、はたまた、釣り具を集める方が主で、釣りは釣り具を楽しむためにやるのか、段々と自分でもハッキリとさせられなくなっておりますが、このリールを久しぶりに手に取ると、フライフィッシングを始めた当時の純粋な喜びが、人生の垢にまみれた心に蘇るような気分が少しだけしました。嗚呼、来年はどんな釣りが私を待っているのでしょうか?
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シルクラインについて(Kaizerの種類)

2017-12-03 15:32:52 | シルクライン/Silk Lines

今、チュニジアの拙宅にあるシルクラインを集めてみました。HardyのCoronaを除く現代のシルクラインで所有しているのはベルギー製のKaizer 7本にPhonenix 1本。
Kaizerの中でも、1990年代にGreen Line of Kaizerという名前で売っていたタイプのものと、只のKaizer Silk Lineとタイプは2つあります。
下は、只のKaizer Silk Line。これは、HardyのCoronaの様な感じのもの。シルクを亜麻仁油の様な油分で含浸し乾燥を繰り返したという感じの出来上がりで、余りそれ以上コーティングが施されているような仕上がりではありません。

未だ未使用品なので結ばれております。

これは表面の近影。編紐的な表面である事がお判りと思います。

これは、Green Line of Kaizerの2番ライン(AFTM 5番前後)。これは編紐的なラインに何らかのコーティングを施してあり、日本の高温多湿な真夏ではベタベタになりそうな予感がします。

亜麻仁油以外の追加コーティングの為、多少ザラザラ感は減退しております。

これはGreen Line of Kaizerの3番(AFTM6〜7番程度か)。上のシルクラインよりもコーティングが厚く乗っている感じのラインです。

表面も2番のものより更にコーティングによるザラザラ感の減退が見られます。

上はGreen Line of Kaizerの1番(AFTM3〜4番程度)。1990年代より実戦投入して既に20年選手ですが、全く問題なく現役で使用中。但し色は上記の新品のものとは大分変わり茶色が強くなっております。コーティングは3番のものと同じ種類で厚めです。

これは2010年代に入ってから実戦投入したKaizer Silk Lineの表面。個人的にはこのタイプが一番信頼が置けると思っております。夏の暑さでもベタベタにはなりません。

これはPhoenixを自分で亜麻仁油だけで含浸処理し直したもの(以前の記事参照)。これは何せ炊飯器で高温に耐えて来たものなので、ベタベタしようがないのが信頼して使えるものです。

Kaizerは以前にも紹介の通り、昔はルクセンブルクの釣具店で買えましたが、2000年代初めに生産停止。昔はペゾン・エ・ミシェルブランドのシルクラインを生産していた名門だったのですが、今はその痕跡を探すのが極めて難しいブランドになってしまいました。

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