先月はフランスでまたも不本意な結果になり心に開いた穴が塞がらないラマダンの日々を過ごしておりました。しきりに思い出されるのはハンガリー時代に通ったオーストリアの川と湖。チョークストリームのFischa、大型鱒が竿を引き絞るダイナミックなWienerbruckのダム湖。世界的に有名なGmundner Traun。でも、地元の人との交流を含め一番なじみ深いのがMurauとそこを流れるMur川と標高1,400mのEtrachsee。
チュニスからウィーンにはチュニスエアの直行便があるのですが、生憎火・木・日の週三便。週末では行けない。。。。と思っていたら良い事を思いつきました。
土曜日チュニス発深夜02:15のルフトハンザ便でフランクフルト経由ウィーンに08:10着、帰りはチュニスエアの日曜18:50発の便で帰れば週末釣行出来るではないか!!
同じエアラインでないので値段は張りますが、チュニジアディナールの最近の下落で日本円換算6万円程。他レンタカー代、宿代、等等かかりますが、心の病を抱えてラマダンのチュニスにいるより遥かにマシ。思い立ったが吉日で航空券を予約し、馴染みの宿Hotel zum Brauhausに連絡し部屋を確保、レンタカーを予約し6月17日深夜チュニス空港に向かいました。
最近の難民問題で、チュニスからの到着便はフランクフルトでは全員バスに乗せられ離れたターミナルに送られます。乗り継ぎ時間は一時間しかないのでパスポートコントロール含め時間がかかり過ぎるとウィーン便を乗り過ごす可能性があると心配しましたが。全て予定通りに進み、朝8時過ぎにウィーン空港に到着します。しかし、夜の間は殆ど眠る事が出来ず、3時間の運転がちょっと心配。
しかし、過去10年以上通った道は体が忘れず、なんだかんだで11時30分には宿に着いてしまいました。残念な事に期待していたMur川はここ数日の雨で茶色の濁流。土日では全く釣りになりません。そこで、昼食後Etrachseeに向かいました。
湖畔の宿について、女将さんを探し釣券を二日分購入します。ボートはビジターの場合一時間6ユーロとなってますが、「常連さんはタダでいいわよ」。最後にボート代をお支払いしたのは2003年だったでしょうか。。。このEtrachseeには流れ込みと流れ出しのEtrachbachという小渓流があり、釣券にはその渓流での釣りも含まれております。そこでEtrachbachの上流を試してみる事にしました。
湖の流れ込みは長い草が生えていて流れも緩やか。そこでアルプスイワナがライズしているのを発見。
Rusty Dun(ラスティー・ダン)のハックルにフェザントテイルのボディをゴールドワイヤーで補強した14番のハックルフライを結び、1930年代のマーベルとカイザーシルクラインの一番(AFTM 3〜4番程度)で毛針を流れに乗せます。
Rusty Dunは中々見難いのですが、水に高く乗ってくれて見失う事はありません。そうやって毛針が流れてくると、「バシャ」と魚が毛針をひったくり、すかさず合わせます。マーベルの竿先がギュッと曲がり魚の抵抗が手元に伝わります。これは鱒の感触。コイ科の魚のものではありません。1930年代のマーベルは胴調子ながらも一本筋が入ったような竿で頼もしいですが、竿先は余り曲げない様にしなければなりません。もう相当なお爺さんですので、そこは慎重さが求められます。シャープのテレスコピックタモに収まったのは色も鮮やかなイワナでした。
ただ、魚を放してからちょっと上流を見ると「Fischen verboten」の標識があるではないですが。湖の北端は小魚を保護するため禁漁になっているのですが、渓流のこの部分も禁漁なのでしょうか?慌てて渓流を上流に溯行します。
水が多く中々毛針を流せる場所がなかったのですが、岸に砂利を盛った場所で流れが緩やかなところがありました。そこでその緩やかな水面にドライフライを投げ込むと、
毛針が数メートル流れ、
魚がバシャっと毛針を咥えます。年寄りのマーベルを労りつつ、タモに魚を誘導すると、これも色鮮やかなイワナでした。
これ以上写真は撮りませんでしたが、この小さな場所だけで10匹以上イワナを釣り、心の穴はすっかり埋まって凝固剤も入ってすっかり修復。
渓流は他に釣りが出来る場所が今回はなかったので、歩いて湖に戻ります。途中でベンチに座りながら7'6''のマーベルで水面に毛針を運ぶと、これまたイワナが毛針にアタックします。
その後、竿をCC de France 9'に替え、ボートに乗り込みイワナを釣って行きます。空は青く、空気は新鮮。緑が目に鮮やかで砂色が目立つチュニスとは全く違う風景を楽しみました。
今年のヨーロッパは気候が不順。さっき迄の青空がどこかに姿を消して雲が広がり雨が振り出し、雷の音がしてきました。時計は既に5時を回っているので、ここで納竿。宿に帰る事にしました。
今回借りたプジョー2008に乗り宿に帰る途中の20数kmの間、睡魔が襲い結構ひやひやの運転でした。その後宿で絞り立てのビール、地元の火酒Zirbelschnapsを飲んでご機嫌で部屋に戻りました。
翌日日曜日は遥々ブダペストから来られたTさんと一緒にEtrachseeへ向かい午前中イワナを釣って宿に戻り昼食を摂り、ウィーン空港に戻りました。Mur川での釣りは出来ませんでしたが、他は全て予定通りの週末釣行でした。
どんなコンディションでも決して裏切らないEtrachsee。爆釣の湖は昔から変わらず健在です。
それにしても弾丸釣行は疲れます。チュニスに戻って来てから飛行機乗りっぱなしと運転の後遺症が出て、足はむくむし、体は重く頭も回転せず、すっかり老眼のオジサンである事を痛感させられました。。。。
チュニスからウィーンにはチュニスエアの直行便があるのですが、生憎火・木・日の週三便。週末では行けない。。。。と思っていたら良い事を思いつきました。
土曜日チュニス発深夜02:15のルフトハンザ便でフランクフルト経由ウィーンに08:10着、帰りはチュニスエアの日曜18:50発の便で帰れば週末釣行出来るではないか!!
同じエアラインでないので値段は張りますが、チュニジアディナールの最近の下落で日本円換算6万円程。他レンタカー代、宿代、等等かかりますが、心の病を抱えてラマダンのチュニスにいるより遥かにマシ。思い立ったが吉日で航空券を予約し、馴染みの宿Hotel zum Brauhausに連絡し部屋を確保、レンタカーを予約し6月17日深夜チュニス空港に向かいました。
最近の難民問題で、チュニスからの到着便はフランクフルトでは全員バスに乗せられ離れたターミナルに送られます。乗り継ぎ時間は一時間しかないのでパスポートコントロール含め時間がかかり過ぎるとウィーン便を乗り過ごす可能性があると心配しましたが。全て予定通りに進み、朝8時過ぎにウィーン空港に到着します。しかし、夜の間は殆ど眠る事が出来ず、3時間の運転がちょっと心配。
しかし、過去10年以上通った道は体が忘れず、なんだかんだで11時30分には宿に着いてしまいました。残念な事に期待していたMur川はここ数日の雨で茶色の濁流。土日では全く釣りになりません。そこで、昼食後Etrachseeに向かいました。
湖畔の宿について、女将さんを探し釣券を二日分購入します。ボートはビジターの場合一時間6ユーロとなってますが、「常連さんはタダでいいわよ」。最後にボート代をお支払いしたのは2003年だったでしょうか。。。このEtrachseeには流れ込みと流れ出しのEtrachbachという小渓流があり、釣券にはその渓流での釣りも含まれております。そこでEtrachbachの上流を試してみる事にしました。
湖の流れ込みは長い草が生えていて流れも緩やか。そこでアルプスイワナがライズしているのを発見。
Rusty Dun(ラスティー・ダン)のハックルにフェザントテイルのボディをゴールドワイヤーで補強した14番のハックルフライを結び、1930年代のマーベルとカイザーシルクラインの一番(AFTM 3〜4番程度)で毛針を流れに乗せます。
Rusty Dunは中々見難いのですが、水に高く乗ってくれて見失う事はありません。そうやって毛針が流れてくると、「バシャ」と魚が毛針をひったくり、すかさず合わせます。マーベルの竿先がギュッと曲がり魚の抵抗が手元に伝わります。これは鱒の感触。コイ科の魚のものではありません。1930年代のマーベルは胴調子ながらも一本筋が入ったような竿で頼もしいですが、竿先は余り曲げない様にしなければなりません。もう相当なお爺さんですので、そこは慎重さが求められます。シャープのテレスコピックタモに収まったのは色も鮮やかなイワナでした。
ただ、魚を放してからちょっと上流を見ると「Fischen verboten」の標識があるではないですが。湖の北端は小魚を保護するため禁漁になっているのですが、渓流のこの部分も禁漁なのでしょうか?慌てて渓流を上流に溯行します。
水が多く中々毛針を流せる場所がなかったのですが、岸に砂利を盛った場所で流れが緩やかなところがありました。そこでその緩やかな水面にドライフライを投げ込むと、
毛針が数メートル流れ、
魚がバシャっと毛針を咥えます。年寄りのマーベルを労りつつ、タモに魚を誘導すると、これも色鮮やかなイワナでした。
これ以上写真は撮りませんでしたが、この小さな場所だけで10匹以上イワナを釣り、心の穴はすっかり埋まって凝固剤も入ってすっかり修復。
渓流は他に釣りが出来る場所が今回はなかったので、歩いて湖に戻ります。途中でベンチに座りながら7'6''のマーベルで水面に毛針を運ぶと、これまたイワナが毛針にアタックします。
その後、竿をCC de France 9'に替え、ボートに乗り込みイワナを釣って行きます。空は青く、空気は新鮮。緑が目に鮮やかで砂色が目立つチュニスとは全く違う風景を楽しみました。
今年のヨーロッパは気候が不順。さっき迄の青空がどこかに姿を消して雲が広がり雨が振り出し、雷の音がしてきました。時計は既に5時を回っているので、ここで納竿。宿に帰る事にしました。
今回借りたプジョー2008に乗り宿に帰る途中の20数kmの間、睡魔が襲い結構ひやひやの運転でした。その後宿で絞り立てのビール、地元の火酒Zirbelschnapsを飲んでご機嫌で部屋に戻りました。
翌日日曜日は遥々ブダペストから来られたTさんと一緒にEtrachseeへ向かい午前中イワナを釣って宿に戻り昼食を摂り、ウィーン空港に戻りました。Mur川での釣りは出来ませんでしたが、他は全て予定通りの週末釣行でした。
どんなコンディションでも決して裏切らないEtrachsee。爆釣の湖は昔から変わらず健在です。
それにしても弾丸釣行は疲れます。チュニスに戻って来てから飛行機乗りっぱなしと運転の後遺症が出て、足はむくむし、体は重く頭も回転せず、すっかり老眼のオジサンである事を痛感させられました。。。。