思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

Hardy Palakona Fairchild 8' 3pcs (E74831 1950年製)

2024-08-31 10:38:41 | Hardy Palakona

HardyのFairchildは3pcsのライトロッドとしてカタログに記載され1909年から1957年まで製造されたとあります。

最初の頃は8'、9'、9'6''の長さがあり、そのアクションはEasy for Wet Fly、ウェットフライ用の柔らかいアクションとされております。

軽量化を図るためグリップはオールコルク。そこにリールフィッティングはUniversalを誂えております。

この竿の製造番号はE74831。そこから1950年製と判るのがHardy竹竿の良いところ。

リングはバットとエンドには瑪瑙を入れたものが使われ、その間は軽量化のためスネーク。米国竿は戦前からトップガイド(英国式だとエンドリング)も近代的に瑪瑙が入らない軽量化されたものが使われておりますが、Hardyの竿はプラスチックラインが普及する前のエンドリングには全て瑪瑙が使われ、ザラザラするシルクラインから竿を守っております。

Universalリールフィッティング。

プリンスオブウェールズ(英国皇太子)の紋章が入り、

更に英国王の紋章も入ります。国王と皇太子の御用達であることを示しております。

竿を巻くように記入されたインスクリプション。Fair-

ch

ildと竿の名称が記入されております。

瑪瑙入りバットリング。

スネークリング。

1950年代のPalakonaに特徴的なグリップ。フックキーパーはなくコルクの中から竹がそのまま出てくるもの。フックキーパーは不要で、竿の真ん中程のリングに毛鉤を引っ掛けリールの縁にナイロンリーダーを沿わせる様にすれば竿の長さより長いリーダーでも大丈夫です。

元々、ウェットフライ用のペナペナアクションだと思って入手したこの竿ですが、アクションが想像とは全然違い、Hardyの伝統的なミディアムアクションでドライフライも問題なくこなす竿。

養沢の様な渓流でドライフライ釣りをするのに向いております。尚、本竿のエンドリングは瑪瑙の口径が狭くプラスチックラインは使えません。またシルクラインでも塗りの厚いPhoenixもブレイデッドループを付けた先端は通りにくく、塗りの薄いKaizerのシルクラインで丁度良しです。KaizerシルクラインNo.2(4〜5番程度)を26〜7年前に購入した復刻版Bougleリールに巻きます。

流れの中層以上で泳ぐ山女魚はドライフライへの反応も良く楽しめます。

同じようにドライフライに出た山女魚。

写真の当日魚をかけたドライフライ。Tup's Indispensableで別々の種類のハニーダンのハックルを使ったもの。それにハックルフライバージョンでのGreenwell's Glory。

これは前回紹介のインドハックルのグリーンウェルとウィングの替わりにヘッドにOlly's Hackleのブルーダンを巻いたもの。ツートンカラーで見やすく視力の弱い私には重宝致しました。
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インドコックハックル

2024-08-14 20:19:28 | ハックル/Hackles

インドケープのハックルにはジェネティックハックルにない魅力を持つものがあります。

ジェネティックハックルはそもそも羽を取る目的のために飼われた鶏のハックル。小さい針により多くのドライフライを巻くために尾長鶏の血を引いた鶏の遺伝子を入れ、ハックルは長くバーブは短く進化し、一方、発色面では出せない色があったりと退化する面も出てきております。これは、ファッション用のハックルがフライタイイング需要に比べ拡大していることと何らかの関係があるのではないかと推測しているのですが。。。
インドハックルはそれとは異なりあくまでも肉を摂るために飼育された鶏からとったハックル。従いハックルは鶏本来の姿形を残し、発色は幾つかのパターンはあるにせよジェネティックにはない色彩のものも数あります。

最初の写真から上の写真までは、インドコックのもの。色の分類で言えばGreenwellというものになります。芯黒、レッドからジンジャーのバーブ、それに先端が黒くまた先も黒いハックルもあります。またその色彩パターンが小さなハックルまでビシッと入っているもの。これは唆られます。

上のハックルは、レッドなのですが、芯がクリーム、先端もクリーム、更にバーブの先もクリームというかなり珍しい組み合わせのもの。

Greenwellのハックルと比べれば些か形状は槍型から離れているのでドライフライ向きという点では一歩劣りますが、その色のコンビネーションは面白い毛鉤が巻けそうでこれもまた唆られます。

中央のハックルは芯がしっかりクリームです。

上の三枚はGreenwellのハックル。ちょっと見難いですが真ん中のものは芯黒・先黒で先端も黒。

こちらは芯白・先白・先端白のレッドハックル。
こうした珍品を運が良ければお手頃価格で手に入れられ毛鉤を巻いて楽しめるのがインドケープの魅力。日本の釣具店ではインドケープ、チャイニーズケープ等が入手困難になっている様ですが、ジェネティックにないその良さを何とか残してもらいたいものです。
因みにこれらインドケープは英国の田舎の釣具店から入手しました。円安の中でもインドケープは送料込みでもかなりお得に入手出来ます。
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養沢釣行(2024年8月11日)

2024-08-12 11:33:49 | 釣行記/Fishing Trips

久しぶりに戻った日本の今年の夏はアフリカも真っ青になる酷暑。とてもじゃないが釣りになど行けるか!というような日が続く中、3連休の中日、5月の連休中の新潟中部での釣り以来の釣りに行ってきました。
行ったのは久しぶりの養沢。

7時前には到着し、今回の釣行に持参した1992年製のGold Medal 8'に20年選手のSpitfire 3 1/8をセット、少しでも日陰がある上流に向かいます。

未だ気温が30度に達しない早朝では、ドライフライに疲れの見える虹鱒もアタックしてくれます。しかしながら8時を回るともう暑さで意識が朦朧としてきます。上着も汗で全面びしょ濡れ。もう堪らないと更に上流に移動します。

そうすると神谷堰堤が空いていたので入渓。日陰になっていることと、水飛沫で温度が低く感じられることで急速に汗が引き一息つけました。

この堰堤下に居る鱒も高水温でかなり疲れが見えますが、それでもドライフライ、その後はPhesant Tailニンフ、更にはアップストリームでのウェットフライに反応し更に何匹か追加することが出来ました。

水たまりに釣った虹鱒を入れてます。

ドライフライは幾つか試しましたがTup's Indispensableには反応なく、冒頭の写真のGrey Duster、黄色に染めたPeacok QuillにGingerのコックハックルとBlue Dunのヘンハックルを巻いたものに反応がありました。
かなり厳しいコンディションで昼過ぎに撤退しましたが、秋になるまで再訪は待った方が良さそうです。

今回、初めて車で養沢に行ってきました。電車釣行ですとどんなに早くても7:30頃到着、且つ、上流まで炎天下の中数キロ歩かねばなりませんが、車なら早朝に到着出来るし、上流への移動も楽々。こんなに楽をしていいのだろうかと罪悪感のある酷暑の釣行でした。
ただ、帰りは十里木ランドでの水遊びに向かう車のため反対車線は大渋滞。その影響と、更に中央自動車道の渋滞でマニュアル車のクラッチを踏む左足が痛くなりました。電車釣行では寝て帰れますが、その点車では楽あれば苦ありでした。
コメント (2)
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