思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

EtrachseeとEtrachbachでの釣り(2022年8月20日・21日)

2022-09-03 17:56:36 | 欧州釣行記/Fishing Trips in Europe

8月19日(金)から8月22日(月)の4日間を使いまたオーストリアはシュタイヤーマルク州の山中にあるEtrachsee湖畔の宿に行ってまいりました。この標高1400mの宿では携帯の電波も届かず、Wifiは宿の食堂にしかないという24時間情報に追われる現代人に取っては隔絶した環境。しかし、それを逆に慕ってか、宿にはドイツ、オーストリアから老若男女、沢山の人がやってきて一週間とか二週間滞在し、近隣でハイキングをしたりトレッキングをしたり犬と散歩をしたりと楽しんでおります。私だけが唯一の非ドイツ系外国人というシュチュエーションには元から慣れておりますが、インターナショナルな感じは無く、地元の人しか知らない感が濃厚なところです。
前回の釣行で、湖で大物が居るのは桟橋の下とその近辺というのが判りましたので今回はサイトフィッシングで狙います。
水深のある場所でのサイトフィッシングで大きな威力を発揮するのがKiller Bug。今回はこの、針に銅線で下巻きしてChadwick477ウール化繊混紡ヤーンを巻き付けただけの毛鉤がその威力を見せてくれました。

今回は一個のKiller Bugだけしか使わなかったのですが、大物をかけた後ヤーンがほつれてしまいました。

桟橋の周りをしつこく眺め、魚を発見すると、10'のHardy Palakona Gold MedalでKiller Bugを鼻先目掛けて操作、送り込みます。そうするとほぼ全ての魚は毛鉤に関心を示し、思わずパクッと咥えてしまいます。そこで合わせがすっぽ抜けなければ、10'の剛竿がミドルまでグイっと曲がるイワナがかかり、長年愛用のSharpesのテレストピックタモが活躍することになります。

前回記事の強風下の釣りは8月21日(日)でしたが、8月20日(土)は無風でしたのでサイトフィッシングが楽しめました。上は今回最大の35cmのブルックトラウト(独:Bachsaibling)。このGold Medalをグイグイ曲げて大捕物にしたデップリ太った魚でした。

その後は桟橋下から魚が顔を見せなくなったので、ボートに乗り小物釣りを愉しみます。

Gold Medalで小物をかけても面白くは無いので、

繊細なF.E. Thomas 8'も一緒に持ち込み、小物ブルックトラウトの引きを味わわせてやりました。

一方、湖の上のEtrachbachですが、8月20日・21日の両日とも午前中、朝食後部屋の掃除か完了するまでの間を見計らって釣りを致しました。

これと言って大きな魚は釣れなかったのですが、本当に久しぶりにブラウントラウト(独:Bachforelle)の子供をドライフライで釣りました。竿はLeonardのDF50かTournamentの8'。

長いことここではブラウントラウトにお目にかかっていなかったので、絶滅を心配しておりましたが、子供がいるということはどこかで親が産卵し子供が孵っている証拠。嬉しい発見です。

8月21日の午前中は雨。それでもドライフライに出た魚はF.E.Thomas Special 8'を満月に曲げてくれ、愉しめました。このF.E.Thomas竿は軽いラインを使うよりもAFTM4程度のラインを使い近距離のドライフライ釣りをすると竿をより曲げられラインコントロールもやりやすくなります。同じ8'のLeonard竿がトーナメント系の竿であるのと好対照です。

更に、前日と同じブラウントラウトがドライフライを咥えました。

8月終わりの山中はもうすっかり秋の気配。食べられるのか判りませんがキノコが沢山出ておりました。「釣魚迷」で勘蔵じいさんが秘中の秘にしている奥日光の舞茸の話を思い出します。

宿泊棟の様子。部屋数は9室で小規模。私の部屋は何故かいつも同じ3階の9号室。荷物を持って3階に行けないお年寄りも多い中、身軽な私は大丈夫と思われているのでしょう。

今回使ったFiat 500C。カブリオレだとトランクの間口が非常に狭くスーツケースの出し入れに難儀しました。私はFiat 500が好きなのですが、レンタカー屋さんにハッチバックが無いようでしたら、VWのPoloにしなければならないかもと思いました。Fiat Pandaも良い車ですが、ウィーン空港では借りられません。残念です。因みに隣は今は無きRover。古い車ですが、非常に良い状態の車でした。古い竹竿を愛好しているとこういうところにも目が行ってしまいます。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Hardy Palakona Gold Medal 1... | トップ | アフリカ初釣行 Talambote川(... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
標高1400m… (yugawaski)
2022-09-04 11:30:07
こんにちは。
標高だけなら奥日光湯元とほぼ同じですね。
数千キロを隔てていても、カワ鱒はカワ鱒なのだなぁと思います。
30センチを超えてくると成熟した風格が漂うようになりますね。

バッハフォレレって、小僧の頃、雑誌「つり人」でヨーロッパの釣紀行の中で紹介されていて、小さいけど朱点のきれいな魚だなぁと憧れていました。
ブラウン鱒という名前すら知らない頃でした。

お宿の部屋や食事の様子も、画像があったらご紹介ください。
湯元の旅館の部屋や食事とは随分違うのでしょうね(笑)
返信する
愉しそう (nori)
2022-09-04 19:54:39
budsekさま

貴エントリーを拝見していると、こちらまで愉しくなってきてとても嬉しく思います。
これからも竹竿を可愛がってあげて下さいね。
Petri Heil!

nori 拝
返信する
丸沼・奥日光・エトラッハゼー (budsek)
2022-09-04 23:33:43
yugawaski様
大昔の「ミュンヘン・札幌・ミルウォーキー」と美味しいビールは皆同じ様な緯度のところで作られると歌ったコマーシャルの様に、奇しくも同じ様な標高のところでのブルックトラウト釣りで、奥日光は観光地化がかなり進んでますのでちょっと言い過ぎかとも思いますが、日本同様の鄙びた山中の夏でも冷涼な場所での鱒・イワナ釣りの愉しさを堪能して参りました。

ドイツ語圏なので、食事の方は奥日光の温泉宿のものとは比べ物にならない簡素さで、肉か魚にジャガイモ、野菜少々、でもビールはたっぷり。朝食はドイツパンにハム、チーズ、野菜・果物少々、そしてコーヒーという組み合わせです。無論温泉もありません。。。部屋の様子は7月9日のところで撮影したものをご覧下さい。板屋の畳敷の部屋で浴衣でゴロリという訳には参りませんね。

ドイツ語のバッハフォレレ(Bachforelle)はBach(小川)+Forelle(鱒)。虹鱒(Regenbogenforelle)が移植される前は、赤い水玉を纏ったブラウン・トラウトはSeeforelle(湖鱒)とBachforelle(川鱒)と必要に応じて区別されても、多分単にForelleと言われていたのではないかと想像致します。 そう、シューベルトの「鱒」の様に。

残り少ない湯川での漁期をご堪能下さい。
返信する
竹竿愛玩 (budsek)
2022-09-04 23:44:16
nori様
コメントを頂き大変ありがとうございました。
ちらりと登場しておりますLeonardの8' 3pcsの竿も加えて今回は3本の竹竿を賞味・堪能して参りました。
Leonard竿ですが、竿尻にTournamentの刻印はありますものの、ウッドスペーサーに特段飾り巻きの付かない簡素な作りで、入手した毎年秋の米国のオークションの紹介文にはモデル名は書いてないのですが、チューブにはDF50とテープで貼られておりましたので、正確なところは不明ですが、DF50かと思っております。
最近すっかりご無沙汰していたHardyの長竿の魅力を改めて感じることの出来た釣行で、これからも末長く10'超のシングルハンド竹竿を使えるように鍛錬していきたいと思いを新たに致しました。
返信する

コメントを投稿

欧州釣行記/Fishing Trips in Europe」カテゴリの最新記事