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思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

今年初めてのドライフライでの一匹

2014-03-30 10:13:29 | 釣行記/Fishing Trips
好天に恵まれた昨日、ドライフライでの一匹を期して再度養沢に行って参りました。
何時もの時間に到着し頂いた番号は13番。そんなに混んでないだろうと思い上流へ。養沢センター辺りで入ろうと思ったら、既に先行の方が。松葉は開いてましたが、日陰ですので、更に上流へ。平和橋にも釣り人の姿があり、ポンプ小屋にも。という訳で、空いていた遠藤前に入ります。

まだ、寒い午前中。水温は9度と暖かくはなって来てますが、ドライフライに出るような水温とはちと言い難い。カゲロウの姿は未だ見られません。
取りあえず、流れ込みに向かい前回釣行で使い切らなかったGreenwell's Gloryを投げてみますが、反応なし。Iron Blue、Hare's Earと続きますが、水面には何らの動きもありません。
気温が上がり、ハッチが始まる迄はドライフライを諦め、Pheasant Tailに換え上流に投げ入れてみると、リーダーが引き込まれ、ほら、かかった。虹鱒君がジャンプします。


同じ場所で虹鱒10匹をかけた他、山女魚もPTを咥えました。


この山女魚は水中で餌を追う動きを見せたので合わせかけたもの。オーストリアはフィッシャ川でのサイトフィッシングを思い出しました。違いは魚の大きさと野生か管理釣り場の鱒である事。


そうこうしている内に下流に釣り人がやって来て、あまり遠藤前で粘るのが申し訳なくなったので、下流の釣り人と交代し、私は一つ下流の栗の木へ移動します。
ここは流れ込みの下流は浅くフラットな水面が広がる場所で、魚を脅かさない為には下流から10数ヤード程度投げる必要があります。私の竿はPhantom 9'それも今年新入りのH60958。もう50歳になろうという竿ですが未だ振りこなされていない固い竿ですので、投げて調子を整えるにはよい機会です。

昼が近づき、気温が上がってきます。水温は11度まで上がりそろそろドライフライで良いかなと思い、Greenwell's Glory、Iron Blueを投げます。Iron Blueには反応があり、魚の茶色の背中が水面に出たのですが、掛け損ねました。
飛んでいるカゲロウは暗い色調で結構大きく足の長いスピナーが中心。スピナーパターンというのが理にかなっているのでしょうが、今年になり巻き止めたダンのパターンで釣りたいので、前回釣行時使用して、緑の缶に入れていたOlive Quillを結びます。これはBlue Dunのlistを持つ正真正銘のHoney DunのハックルにStarlingのクイル、PeacockクイルをSprite Hook14番に結んだもの。

老眼の中年男がタールノットで結ぶのには時間がかかり、それがちょうど良い具合に釣り場を休ませます。
そして、先ほど茶色の背中が見えた水面の上流、流れ込みにOlive Quillを投げ込むと、毛針が水の流れに乗り右岸に沿って流れ下り、数ヤード。。。。と、水面が割れて、出た。反射的に右手は竿先を上げ左手はラインを保持し、掛かりました。
この魚、虹鱒が見せるジャンプをせず、重く水面下で引っ張るので、てっきりブラウントラウトかと思いましたが、手元に寄って来たのは茶色っぽい色の虹鱒でした。

鰭はピンとして放流したての魚ではない様です。きっと年を越した魚なのでしょう。

その後、Olive QuillからHare's Earに換え投げると、数投後またライズ。今度は放流物の虹鱒でした。



昨日魚を掛けたドライフライ。しっかり乾かして次の出番までお休みです。

2014年初釣行(養沢3月22日)

2014-03-23 15:30:42 | 釣行記/Fishing Trips
今年は寒い日が例年よりも長く続いたような気がします。3月に入り解禁の便りを聞いても釣りに行く気になれず、また3月に入って仕事量が多い日が続き、週末は家の近所に留まっておりましたが、漸く温かい日がポツポツ出て来てドライフライでの釣りが出来るかな?と期待に胸を膨らませ3月22日の土曜日養沢に行ってきました。

電車・バスの時刻表は昨年から変わっておらず、何時もの5時36分発の小田急線に乗車、登戸で南武線、立川で五日市線に乗り換え武蔵五日市駅に到着。7時3分発の上養沢行きのバスに乗り込みます。養沢に向かう同好の士も一人いらっしゃいました。
7時30分頃到着して頂いたバッジは12番。まだそんなに混んでいないですね。

2014年の初釣りには、Hardy Perfection 8'6''( 製造番号:H13553、1957年製)を選び、それに合わせKaizer Silk Lineの二番(AFTMの5番前後)とSpitfire Perfectの2 7/8を持参します。また、どうしても初釣りはドライフライで釣りたかったので、今年に入り巻いたドライフライを持参しました。

事務所棟のテラスでシルクラインにグリースを塗りGreenwell's Gloryをタールノットで4Xのリーダーに結びいざ川へ。

事務所の近くでは既に釣っている方々がいましたが、日陰でのニンフ・ウェットフライでの釣りの様です。この時期のドライフライは日当りの良いところを探すのが先決。そこで上流に向かい歩いて行きます。
養沢センター上流のバーベキュー場の上手の左岸の茂みに今年最初の一投をします。一投目で流れから茶色の魚が毛針を追うのが見えました。毛針には市販の防水スプレーをしっかりしみ込ませたので、Greenwell's Gloryのしっかりしたハックルは高く浮き良く見えます。しかし、ドラッグのせいか、最初にかけ損なったため、徐々に魚の反応は低下し、その後は何度やっても魚の反応なし。見切りをつけ、水も穏やかで日当りの良いポンプ小屋に行ってみました。

水は穏やか、日当りも良し、と気が逸ります。ただ、魚が見えない。流れ込みの中には数匹いますが、底にへばり付いている様子。
まあ、それでも兎に角Winged Dry Fliesを竹竿とシルクラインで投げる嬉しさでポンプ小屋で2時間近く遊んでしまいました。で、釣果は?はい、ボウズです。
私の希望、想いをスプライトのアップアイドライフライフック14番にOEGのハックルとスターリングのダブルウィングで巻き込んだ毛針に、流れの魚は時々かすかな反応を示すのですが、ライズまでには至らず、ああ無情。

そろそろ昼近くなり、ポンプ小屋に別れを告げ、遠藤前に場所替えです。ここも後一ヶ月したらドライフライで楽しめそうですが、残念ながらまだ早かった様子。折角来たのにボウズで終わるのは面白く無く、結局Pheasant Tail 14番を結び一投すると、リーダーがすぐ引き込まれ、いとも簡単に今年最初の魚が釣れました。

これまでの我慢は何だったのか、と、思いつつも最初の魚を上げ、水に返し、またニンフを投げ込みます。魚は次々にかかり、このあっけなさに戸惑いながらも、益々ドライフライでの釣りをやりたくなってしまうのでした。

後で数えたら昨日は10鈎のドライフライを使いました。使用したものは右側の缶に入れて乾かします。



昨日供回りを命じたPerfection 8'6''。竿は新品に近くシルクラインの芯のある投げ心地が愉しめる竿でした。

昨日着たBabourのSolway Zipper。厚手の蠟引きエジプト綿生地で寒さ、湿気から身を守ります。買ってから25年も立つので襟のコーデュロイは薄茶に変色してしまいました。

さて、今年の釣りはどうなることでしょう。

会津大川釣行(11月2日)

2013-11-03 10:31:04 | 釣行記/Fishing Trips
前回の投稿で今年最後の釣行と書いた、その筆も乾かぬうちに(そのタイプの熱も冷めぬうちに?)、また釣行に出かけてしまいました。
会津大川です。
昨年、NHKの放送で夢枕獏氏が会津田島駅を訪問するというものがあったのですが、その際、近くの川で釣りをする場面がありました。その後気になった調べたところ、その会津大川にはキャッチアンドリリース釣区間が設けられ、年内は12月31日まで釣りが出来る由。
ただ、会津田島駅に行くまでに片道4時間弱かかるというのが非常に高いハードルでした。
仕事の都合で11月は2回アフリカ・欧州に行かなければならず11月唯一の週末、しかも3連休。ためらいは多少残しつつ、「行こう」と決めました。
最寄り駅を05:49出発、北千住で06:31東武スカイツリーライン快速(会津田島行き)に乗り換えます。3連休初日だからでしょうか。車中は大混雑。私は運良くこれから3時間超の旅の座席を確保出来ました。

栃木辺りで、ゴルフバックを抱えた人たちが降り始め、鬼怒川温泉からはハイキング客・温泉客が降り始め、野岩鉄道に入る頃には大分人もいなくなりゆったり寛ぐ事が出来ました。山はすっかり紅葉です。面倒でもやっぱり着て良かったと思います。

会津田島駅着は09:45。そこから徒歩で10分程でしょうか。会津大川(阿賀野川)の橋に到着です。既に到着し支度中の釣り人と話を交わしている監視員のお年寄りのおじさんから日釣り券を購入します。〆て1,500円。東京近郊の物価からすれば安いものです。釣り人は福島の方で東京から来たと言うと、そんな遠いところから、とビックリされてました。

釣り人は橋の周辺に集まっており、まずそこは入る余地はありません。また、のびのびと竿を振りたいのでまだ下流の開けたフラットな場所に向かいました。

紅葉が奇麗です。ただ風が冷たく、秋を本当に感じます。

写真では見づらいですが、フラットな流れに駆け上がりになっている場所があり、そこで釣りをする事にしました。

見えないと思いますが、一番奥の三番目が私です。

前々日に見えない目で巻いたCream Cockのハックルを巻いたドライフライを使ってみます。Cream Cockのハックルですが、光に当てると金色に輝き、光がないと透明になります。

昨日使った毛針です。
やりたい様にドライフライを流してみます。川の中では魚がギラリギラリと光るので魚が居るのは分かりますが、中々水面上の毛針には興味を示しません。ライズはするものの小物ばかり。小さい山女魚を釣っただけです。ああ、それでもこの景色と環境で釣りが出来るからいいか。でも、やっぱり水面下も試してみようと、Partridge and Orangeを結びアップからダウンクロスに流します。数回それを繰り返します。クロスから駆け上がりに向け毛針が流れて行き、ダウンに流れきろうとするその時毛針がクンと止まった様に感じました。聞き合わせをするとグワングワンと水中で魚が頭を振るのがPhantom 9'の竿先を通じて伝わってきます。
「やった、乗った!!」
魚は下流に走り、竹竿はグインと曲がります。竿先だけが曲がらない様気をつけます。Perfect Reelはギィィィと悲鳴を上げ糸が一気に持って行かれます。
毛針は14番。糸は4X。糸は大丈夫でしょうが、小さな毛針が外れるのが一番怖い。余り無理が出来ません。魚を急流に逃がすともう取り込みが出来ないのは明白なので、魚をフラットな流れに留める事を考えます。
幸いな事に魚は止まり。休みを取ります。こちらもその間出来るだけラインを巻き込み暫し休戦。毛針に掛けたのが丁度お昼。それから5分経ってます。

竿尻を手でコンコン叩き魚に不快感を与えると第二幕が開きました。魚は動き出し、折角リールに巻き込んだラインをまた一気に持って行きます。竹竿の弾力を信じ魚のランを止め、バランスを崩す様に左右に竿を倒します。漸く魚も疲れたのでしょうか。だんだん近くに寄ってきました。Sharpe'sのFolding Netを開き魚を掬う準備をします。フラットな流れに魚を誘い、上流に魚を泳がせ下流のネットに入れようとしますがうまく行きません。魚はまた一気に下流に走り、竿はまた満月です。時計を見るともう15分経過。左腕は痛く、右手も疲れが溜まります。「あとどれくらいこれが続くのか」「もう止めたい、どうでもいい」とも思いますが、魚との勝負にもう一度気を入れます。また数回の遁走とラインの巻き取りを繰り返し、そろそろ年寄りのPhantomが大丈夫かなと思い始めた頃魚はようやくフラットな瀬に寄って来て私の上流に来ました。「これが最後」と思い慎重に魚を下流に伸ばしたTelescopicのタモに誘います。魚は最後の抵抗を示しますが、二度目のトライで漸くタモに入りました。ここまで25分。もうこちらも疲れきりました。

魚の重さをタモに感じながら、上流の川岸へ歩きます。50cmは少なくともあるかと思った魚は、何度も測りましたが48cm。赤いほっぺたが鮮やかな魚でした。

昨日使ったPartridge and Orange。

帰りの電車を気にしながら、その後橋の上流も覗いてみます。皆さんに聞いてみると今日は全然釣れないとの事。自分の幸運に感謝しつつも、その後は釣り人達の言う通り小さなハヤ、山女魚だけしか釣れませんでした。4時の電車に乗りたいので、3時に上がり、ウェーダー他釣り道具をリュックに詰め込み、会津田島駅に戻りました。橋の近くで監視員のおじさんが「もう帰るのか?」と大声で引き止めますが、「東京へ戻らなければならないので」と答えると、「また来なせ」。「はい」。
また来たいと思います。

鬼怒川温泉から北千住へのスペーシアの特急券も駅で確保し、残った30分で近くの蕎麦屋さんでかけ蕎麦を頂きます。次はもっと時間をかけて他の美味しいものを頂きます。





会津に行ったのは本当に久しぶり。自宅には8時前に到着です。東京から日帰り釣行出来るとは、意外でした。


伸ばされた鈎(10月26日養沢釣行)

2013-10-27 15:15:57 | 釣行記/Fishing Trips
昨日、台風が迫り来る中、早朝より養沢に行ってきました。
土砂降りの雨だったら当然行く訳ありませんが、一昨日の晩の段階での予報では、あきる野市の雨は弱雨との事で、また、昨日の早朝の拙宅から駅までの天気も曇りはしていても雨は降っていなかったからです。

ともあれ、養沢で午前中から午後2時過ぎまで濡れ鼠になって釣りをしましたが、最後の最後、松葉でドライで大物を掛けたものの、数分に及ぶやり取りの中、鈎を伸ばされて逃げられてしまいました。


伸ばされたのは、ハニー・ダンを巻いたタップス・インディスペンサブル。Spriteのwide gape up eyeに巻いたこの毛針です。


登戸から乗り換えた南武線が立川に着く前から雨が降り始め、武蔵五日市から養沢毛針釣り場事務所までのバスの中でも雨。




事務所に着いて話を伺うと、先に年配の釣り人が二人来られていたが、事務所で朝食を摂られて様子を見た結果、釣りを断念して帰られたとの事。どうしますかと問われたので、二時間もかけて来たのですから釣りをさせて頂きますと答え、支払いを済ませました。


もらったバッジは何と一番。養沢にはもう何年も来てますが、一番になったのは本当に初めてです。


川は大増水しているので、釣りになるのは水の流れが緩いところだけ。事務所を出てまずは松葉を目指しました。


松葉も大増水でしたが、やはり岸よりには水の流れが弱いところが出来ております。そこへアップストリームでタップスを投げ着水させます。
二投目で水中から素早い影が水面の毛針に飛びかかります。すかさず合わせると山女魚でした。


ドライフライでその後二匹上げましたが、反応が無くなったので、取りあえず場所替えです。上流に向かって歩くと、平和橋の上流も、増水で釣りになりそうになく、遠藤前を通り過ぎ、ポンプ小屋は普段より相当の増水ですが、そのフラットな地形から十分釣りになりそうでした。


普段より1m弱は水が多そうです。


ポンプ小屋前でまたタップスを投げ、山女魚・虹鱒5匹を釣ります。魚は結構水面に興味を示し、思ったよりも反応は良かったのですが、さすがに仲間が釣られている様を見てドライでは反応しなくなりました。それならば、得意のウェットで、と、激流と穏やかな流れの境で毛針がターンする様演出すると手元に「コツコツ」とアタリ。すかさず合わせ虹鱒を釣ります。ウェットで数は数えなかったのですが、かなり虹鱒を釣り上げる事が出来ました。


雨は昼を過ぎても止まず、雨合羽として着て来た80年代から愛用のBarbourのSolway Zipperの蝋引きコートも浸透し首から肩にかけ体を濡らします。風も吹きかなり体温を奪われ寒さを感じます。もうポンプ小屋に見切りをつけ、木の子屋さんで温かいソバを頂き体を温めます。


15時5分のバスで帰る事にし、昼食後事務所へ帰る道すがらの松葉へ再度入渓。タップスを投げてみると。。。。また虹鱒が出ました。
その虹鱒を水に返し、タップスの水気を飛ばし油をつけもう一回投げます。急流と緩流の境を毛針が流れて行くと、水中から大きな頭がぬっと出て毛針を咥えました。思わず合わせを入れるとPhantom 9'の竿先がグッと引き込まれます。これは大物、気をつけてかからないとと思い余分な糸を一所懸命巻き取ります。と、魚は水面上に大きくジャンプ。これはいつもより大きい。果たして何センチ?とにかく急流に入られると4Xでも切られてしまう、と、竹竿の弾力を信じて力で相手を止めます。それでもいつもより早い流れで魚は中々出てきません。どれくらいでしょうか。漸く緩い流れに身を横たえそうになったところで、相手は予想外の遁走を試み走りました。止めた、と思ったその瞬間、張っていた糸はあっという間にその力を失い、気の抜けた糸が帰ってきました。くそ、逃げられた。。。。残念。毛針を見ようと手元に戻すと、鈎が引っ張られているではないですか。きっと最後の遁走で伸ばされてしまったのでしょう。養沢でSpriteの鈎を伸ばす奴がいるなんて、ちょっと愉快な気もしました。




釣りを終え、バスを待つ頃には晴れ間がのぞき、Heavy weightのSolway Zipperではちょっと暑いかなという天気になりました。もう今年の養沢は終わりです。また来年までお別れです。


爽やかに晴れ渡った今日、ずぶ濡れになったバッグ、雨具等を干し今年の釣りの片付けをします。

養沢釣行(2013年9月21日、10月6日)

2013-10-06 20:59:32 | 釣行記/Fishing Trips
今年の釣りシーズンももうそろそろ終わりを迎える季節です。
そこで今日養沢に行ってきました。


昨日の雨のせいか、水量は多く、海入道より入渓したのですがなかなか厳しい状況が続き、養沢センター上流のバーベキュー場の手前のフラットな流れてようやく一匹。毛針はTup'sのBlue DunとHoney Dunのダブルハックルにしたもの。
その後、松葉へ移動し、30cmを越える太った虹鱒とその他二匹を追加しました。
今日の竿はHardy Continental Special 8'4''。Pezon et MichelのPPPシリーズの様にStaggeredの竿で、投げるフィーリングも似ております。


その後更に上流に向かいますが、どこも人が入っていて入れず、ポンプ小屋に入渓。普段はそんなに魚のついている場所ではないのですが、今日は増水のせいでかなり魚が入っておりました。




Tup'sで二匹、その後ドライでは出なくなったので、ウェットで更に二匹。それも効かなくなり、Pheasant Tailを上流にピッチングして七匹。やはり、残念ですが、釣り上げるだけならニンフに限ります。


この写真の右下に紐のようなものが写っていますが、よく見ると形がはっきりしておらず、一部透明になっており不思議な絵になってます。丁度このポンプ小屋でアップストリームの釣りをしている際、左の視界の外を何か黒く長い物が素早く横切ったように見えたのですが、なにやらそれを連想し不気味です。


これは前回、9月21日の写真。晴天。宝沢の合流点の上流です。


その更に少し上流の比較的フラットな流れでは山女魚がTup'sを加えてくれました。竿はPhantom 9'。ドライフライ竿として今一番好きな竿かも知れません。


今年も養沢だけの釣行になりそうです。

毛針を巻いて釣りに行く(8月4日養沢釣行)

2013-08-04 19:10:04 | 釣行記/Fishing Trips
Tup's Indispensableは昔から良く使う毛針の一つです。
オリジナルのレシピには、今となっては手に入り難いマテリアルがこれでもかと出てきます。雄羊の睾丸の毛、金色が厚くまだらに乗っているBlue Dun、或は、Brassy Dun、他にも生まれる前のシールの毛、等等、どうするのという物ばかり(レモン色のコッカスパニエルの毛はなんとか手に入りそうですが)。
これまでは代用品で賄ってきましたが、英国のマテリアルを入手した事でオリジナルに少し近づく事が出来ました。


英国の古いマテリアルの中にはTup'sダビング、モヘアがあり、また、前回紹介のRusty Dunと名付けられた金色が厚くまだらに乗ったハックルもあります。


Tup'sを巻いて、釣りに行く事にしました。


Tup'sダビングの中から、黄色っぽい羊毛、普通の羊毛をつまみ出し、それにモヘアを一本だけ加えダビングボディを作り、Rusty Dunのハックルを取り付けます。


ハックルを巻き、ウィップフィニッシュ。私は昔から素手でウィップフィニッシュをしております。


出来上がった毛針。


左がRusty Dunのハックル、右が金色がかったBlue Dunをハックルに使ったもの。実際釣り場で使うと結構見え方が違います。


いつも通り、5時36分の小田急線に乗り、登戸で南武線乗り換え、立川で五日市線に乗り換え7時くらいに武蔵五日市到着、上養沢行きのバスに乗り、7時30分頃養沢到着です。今日は19番、結構人が入っております。


ドライフライのみの釣りなので、テンポ良く遡上します。海入道から入渓し、直ぐに虹鱒を掛けました。養沢センターの近くでは結構良型の虹鱒も出ました。


バーベキュー場の手前に位置するプールに下流からアップストリームでTup'sを投げると山女魚がばさっと出ました。


この虹鱒はBlue DunハックルのTup'sを咥えてます。


夏の時期、暑い盛りの昼は魚は口を使いませんので午前中で釣りはほぼ終了。木の小屋さんで昼食です。ビールも頼んで既にゲームセット状態。


今日の竿はWF Hardy 8'6''。リールはSpitfireのPerfect。

Rusty DunとBlue Dunの効果ですが、場所(光の関係?)によりどちらがより効くというような感じでした。暗い場所ではBlue Dun系が良く、明るいところはその反対という感じが今日の総括です。

今年初めての養沢(3月23日)

2013-03-24 12:41:39 | 釣行記/Fishing Trips
寒い冬から3月に入り一気に暖かくなり、桜も開花した週の週末、今年初めての釣りをしに養沢に行って参りました。
いつも通り5時36分発の小田急線に乗ります。東北沢から世田谷代田までの地下化がまさに始まった当日という事で、どんなものだろうかと思っておりましたが、東北沢手前から地下に潜り、通り過ぎる駅は何となく東京メトロの駅のような雰囲気です。下北沢駅ではテレビカメラもウロウロしたお祭り騒ぎでした。
その後、登戸で乗り換え立川で乗り換え、武蔵五日市でバスに乗り、7時30分くらいに養沢に到着致しました。
真新しい事務所にはストーブが焚かれ、昨年の仮事務所を経て、以前の事務所より良くなった事に何となく嬉しくなりました。
今年初めての釣りはドライフライのみ、ティッペットは4Xと決め、Phantom 9'を持参しました。

真新しい事務所のテラスで道具を仕立てます。太陽が降り注ぎ一見ドライフライには良さそうな雰囲気ですが、未だ春が一杯に広がっているような状況ではなく、日陰では植物も枯れた色で冬が頑固に居座っている様です。

Phantomを担いで取りあえず上流を目指し歩きます。川の水は何時もよりかなり少なく、淵では流れ込みだけに水の動きが見られるような感じで、一見してドライフライには厳しい状況である事が分かります。
午前中は、松葉、遠藤商店前、神社下、高橋と釣り歩きましたが、魚は底に沈んだままで、ウェイテッドニンフ以外では中々無理そうです。John Waller Hillsの"A Summer on the Test"に、John Worlidgeが1669年の著書"Systema Agriculturae"に書き記したという"...the Trout that lied upon the Fin in such strong Currents,....."という表現があり、著者もその表現を高く評価しておりますが、将に胸びれに乗ったという感じで流れに泳いでいるやる気のある魚は、残念な事に、あまり見られませんでした。
そんな中でも、時々魚のアタリがあるのですが、中々乗りません。濃いグレーに見えるスピナーが低く群舞しています。捕まえていないので正確でないでしょうが、フックサイズで12番程もありそうです。
という事で、最初はIron Blue、その後Kite's Imperialとグレー系のフライを使いましたが、最初にヒットしたのは実際に飛んでいる虫とは違い、Tup's Indispensableでした。

午後は松葉より下流で釣ってみます。
養沢センターの近くの流れに入り、川岸の縁で深さがあり水の動きがある所がありました。Tup'sが着水し、流れに乗るとアタリ。合わせるとPhantomの竿先がグッと曲がります。魚は上流へ泳ぎ、そうはさせまいとこちらは竿の弾力と4xの糸の強さを信頼して竿をタメます。結構時間がかかりましたが、虹鱒を上げる事が出来ました。31cmの鰭がピンと張った虹鱒でした。



最後に事務所下の淵でOlive Quillで魚を掛けましたが、なんとタール・ノットが解けてしまい、逃げられました。
15時5分のバスで帰り、約2時間後に帰宅です。
さて、今年の釣りはどうなるのでしょうか。

今年最後の養沢(10月21日、10月27日)

2012-10-28 11:20:20 | 釣行記/Fishing Trips
10月の前半はフランスで二週間過ごしたため、残りの週末で何とか釣りをしに、二週連続で養沢に行ってきました。


10月21日(日)は暫くご無沙汰していた1958年製のPerfection 9'にKaizer Silk Lineの2番(AFTM 4/5)を持参しました。


雲一つない晴天に恵まれ、放射冷却のためかなり冷え込みましたが、気持ちよい釣りが出来ました。


ただ、盛期とは違い鱒は積極的に毛針を追ってくれないようで、ドライ、ウェットではかなりの苦戦で、早々にドライは諦め、ウェットとニンフでの釣りになりました。ちょっと見えないとは思いますが、この虹鱒はConnemara Blackを咥えてます。
一点、苦労したのはフライラインが全く見えない事。養沢の川底は暗いため、濃い臙脂色のKaizer Silk Lineは全く見えず、ラインの動きが重要な情報になるウェットフライでの釣りには大きなハンディキャップとなりました。
それでも、年期の入ったPerfectionで極めて細身のシルクラインを空気を切り裂くように投げるのは愉しい感覚です。


10月27日は、Continental Special 8'4''にCortland社のSylkを持参しての釣りでした。このSylkは通常のプラスチックラインより細身かつ柔らかく、60年代以降のプラスチックラインを前提に設計された段巻きのない竹竿に合わせて使っております。ただ問題は、グリースを頻繁に塗らないと滑りが悪くなりかつ浮力も落ちる事で、まさにシルクラインのように手間暇のかかるラインです。


これはポンプ小屋の上流の流れですが、松葉と平和橋上流のような水の流れが弱いところでは魚のやる気が殆どなく、流れのあるところを求めてニンフを投げるという余り面白くない釣りになりました。


ポンプ小屋・遠藤前方面を望む。


養沢の事務所棟ですが、10月21日には土台のみだったのが、


10月27日には丸太の組み上げ作業が始まっており、伺ってみると11月中には完成する見込みとの事でした。来シーズンは真新しい事務所で釣りが出来ますね。


釣りを終え、ストーブの近くで一服。


バスで武蔵五日市駅へ、帰路につきます。


今回の養沢で使った竿とリールです。






並べてみて気がついたのですが、8'4''のContinental Specialのトップは9'のPerfectionのトップと同じ長さでした。Continental Specialはバットを8インチ縮めて作られているという事ですね。別のところでも書いておりますが、この竿は非常に投げやすく、ラインを通さないとティップが固く思えるのですが、魚がかかるとキチンとティップが曲がって魚をコントロール出来る楽しい竿です。昨日はドライも使ったのですが、強く水面に打ち付ける様に投げても水面ぎりぎりで減速され毛針がふわりと落ちるというPhantomと同じ芸当が出来る竿で、水面ギリギリで毛針のコントロールが出来る黒いラッピング竿の特徴が良く出ておりました。



Kaizer Silk Lineは伝統的な濃い臙脂色ですので、暗い背景ですとこの写真の様に極めて見難いですね。

東欧そして養沢(2012年6月2日&30日)

2012-06-30 19:07:11 | 釣行記/Fishing Trips
5月の大型連休後、ドイツ、東欧を出張してまいりました。


ブダペストも訪問、8年以上過ごした街。今でも街路は良く知っているのですが、そろそろ帰国して4年になるからでしょうか、どこか他所の街という感覚がいつの間にか心の中に出来ている事に気づきました。
とはいえ、ドナウの真珠と言われる街。何時きても良いものです。


ポーランドの田舎も昔と変わりなく、高い空に白い雲が浮かんでおりました。

この出張で5月は釣りが出来ず、6月は出来るだけ釣りをしようと、6月2日、30日と養沢に行って参りました。

6月2日は黒いラッピングのHardy Continental Special 8'4''を供に、イメージでは目線より低く大型ドライフライをコントロールした釣りをやろうと出かけましたが、そうは問屋がおろしません。松葉でドライフライを何度か試しましたが反応ゼロ。仕方なくウェットフライに変更です。これでヤマメを釣り上げる事が出来ました。




Continental Special 8'4''のアクションはPezon et MichelのFario Clubの様で、芯の入ったパラボリックアクションというのでしょうか、グリップの中までアクションが感じられるのはHardyの竿には珍しいのですが、キャストを何百回やっても楽しい竿です。




遠藤商店の上流、ポンプ小屋で虹鱒。

そして、今日6月30日、また養沢に行って参りました。


今日の供はHardyのWF Hardy 8'6''です。この竿のラッピングは赤。Hardyの伝統的なユニバーサルアクションで、目線でフライをコントロールする竿。


平和橋が空いていたので入りました。


ドライフライを最初試したのですが、Tup's Indispensableの14番に虹鱒が出ただけで、Iron Blue、Lunn's Particularでは出ません。そこで、いつものGreenwell's Gloryのウェットでヤマメを釣りました。


ウェットフライも今日は芳しくなく、更にニンフを試します。PTで虹鱒を数匹かけた後が続かないので、Grey Gooseに変え、早い流れの向こう側の大石下流のたるみに入れたところ、すうっとリーダーが引き込まれ合わせたところ、今日一番大きな虹鱒でした。
刈られたばかりの草の上で大暴れされたため草の衣装をまとってしまいました。

その後、松葉でドライ・ウェットをやり、15時5分のバス、15時55分のホリデー快速、17時01分の小田急と乗り継ぎ、出発してから2時間で帰宅です。帰りのバスで一緒になった釣り人の方が、2時間かけて養沢に来るなら、川治温泉のC&R区間へ行くのも面白いですよ、とおっしゃってました。今度温泉一泊で行ってみるのも乙ですね。

養沢釣行(2012年5月5日)

2012-05-06 10:00:00 | 釣行記/Fishing Trips
5月3日の大雨がただでさえ保水力の低下した日本の山に与える影響、大増水は容易に想像出来ましたものの、目前に迫る出張スケジュールが頭によぎり、養沢に行ってしまいました。







4月28日の放火により、ログハウスは黒こげの無惨な姿となっており、改めてこのような行為に及ぶ人間がいる事への怒りと、この思いをどこに持っていったら良いのか、やるせなさを感じます。
ただ、近所の方々が運営している「養沢」は健在で、事務所前の駐車場にテントを張りそこにラップトップPCを持ち込んで、何事もなかったかのように、朗らかに、営業をされておりました。
伺ったところ、ブレークモア氏のHardy Marvel 7'6"は焼けてしまったとの事でした。



川は大増水で、まともな形ではとても釣りになりそうもない状況です。釣り人も大型連休中という事で見た事も無いくらい大勢入っておりますが、一様に玉浮きのようなものを付けて釣っておりました。
大分歩いて行くと、新緑の山に色鮮やかな赤が目に飛び込んできました。思わずiPhoneで写真を撮ってしまいました。



今回持参したのは、大型ドライフライの釣りを期待してPhantom 9'。リールはAFTM 5を巻き込んだSt George 3 3/8です。リーダーは4X。細い先糸ではウィング付きのドライフライを使うとよれてしまいます。



人の多さと大増水というダブルパンチのコンディションでしたが、何とか入渓し、その辺を飛んでいるダンに似ていそうなTup's Indispensableをタールノットで結びます。出来るだけ流れの緩い川面に毛針を置くのですが、手前の流れが速すぎてなかなかうまく行きません。
と、パシャっと水面が割れて、出てきたのはヤマメ。この増水では養魚池出身の虹鱒は全て流されてしまっただろうと思っておりましたが、やはりやる気のあるのはヤマメくらいのようでした。



徒歩で最上流まで歩き、竿を出しますが、ヤマメ3匹の貧果。根性の無い私は1時34分のバスで早々と帰路につきました。
釣果は兎も角、新緑の渓は清々しいものです。都会に戻って今、自宅の窓から外を見ると、心からそう思います。