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最適な保育所入選考を実現するAIを用いたマッチング技術開発

2017年09月30日 00時17分47秒 | Weblog
最適な保育所入選考を実現するAIを用いたマッチング技術開発

プレスリリース
研究成果産業数学企業との連携社会との連携プレスリリース 2017.09.04 株式会社富士通研究所(以下 富士通研究所)、国立大学法人九州大学マス・フォア・インダストリ研究所富士通ソーシャル数理共同研究部門と富士通株式会社(以下 富士通)は、人手によって数日かけて実施されてきた複雑な保育所入所選考において、最適な入所割り当てをわずか数秒で自動的に算出するAIを用いたマッチング技術を開発しました。

保育所入所の選考業務では、自治体ごとに決めている申請者の優先順位や、きょうだいの同一保育所入所希望などの複雑な条件をもとに申請者の希望ができる限りかなう最適な割り当てを行いますが、申請者全員が不満を持たない割り当てとして自動化することは困難でした。そのため、これまで各自治体では、人手による試行錯誤により、全申請者の希望を調整していますが、自治体によってはきょうだい同一入所の希望を可能な限り調整することにより選考に数週間かかり、入所申請者への結果通知に時間を要したり、申請者の希望が通らずにきょうだいが別々の保育所に入所することになるなどが問題となっています。

今回開発した技術では、「きょうだいが同じ保育所になることを優先してほしい」「別々の保育所でも良いが、きょうだいの片方しか入れないのなら辞退する」といった複雑な希望条件の依存関係を、ゲーム理論と呼ばれる、利害が一致しない人々の関係を合理的に解決する数理手法によりモデル化することで、優先順位に沿って全員が可能な限り高い 希望をかなえられる割り当て方を見つけることが可能となりました。本技術を、埼玉県さいたま市の申請者約8,000人の匿名化データを用いて検証したところ、わずか数秒で最適な選考結果を算出することに成功しました。

富士通では本技術を、自治体向け保育業務支援システム「MICJET MISALIO(ミックジェット ミサリオ) 子ども・子育て支援」のオプションサービスとして、2017年度中に提供すると共に、富士通のAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai (ジンライ)」の1つとして様々なマッチング問題への適用を目指します。
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