100,000スピン コヒーレントイジングマシンを実現
~世界最大級の光計算機による大規模組合せ最適化問題の高速な解探索を実証~
デジタルコンピュータの進展が飽和しつつある現在、物理現象を用いて特定の問題を高速に解く計算機の研究が盛んに行われています。CIMは、DOPOと呼ばれる一種のレーザを用いて組合せ最適化問題の解を高速探索する計算機として、NTT、NII、スタンフォード大学などにより研究されてきました。2016年には長距離光ファイバ共振器中で発生した2000個のDOPOパルスを、測定・フィードバックと呼ばれる手法を用いて全結合する(最大400万結合)システムを発表しました。今回、光システム及び測定・フィードバックシステムの規模を増大し、10万パルス、最大100億結合のDOPOネットワークを可能とする超大規模CIMを開発しました。これにより、10万要素の大規模組合せ最適化問題の一問題に対し、CPU上で実装した焼きなまし法(SA)に比べ、同じ精度の解を約1000倍の速さで得ることができました。さらに、動作条件を変えることで、高い解精度を保ちつつSAと比較して多様な解分布を得ることを確認しました。この特性は、創薬や機械学習など、高速なサンプリングを必要とする応用にCIMが有用である可能性を示唆しています。
。
~世界最大級の光計算機による大規模組合せ最適化問題の高速な解探索を実証~
デジタルコンピュータの進展が飽和しつつある現在、物理現象を用いて特定の問題を高速に解く計算機の研究が盛んに行われています。CIMは、DOPOと呼ばれる一種のレーザを用いて組合せ最適化問題の解を高速探索する計算機として、NTT、NII、スタンフォード大学などにより研究されてきました。2016年には長距離光ファイバ共振器中で発生した2000個のDOPOパルスを、測定・フィードバックと呼ばれる手法を用いて全結合する(最大400万結合)システムを発表しました。今回、光システム及び測定・フィードバックシステムの規模を増大し、10万パルス、最大100億結合のDOPOネットワークを可能とする超大規模CIMを開発しました。これにより、10万要素の大規模組合せ最適化問題の一問題に対し、CPU上で実装した焼きなまし法(SA)に比べ、同じ精度の解を約1000倍の速さで得ることができました。さらに、動作条件を変えることで、高い解精度を保ちつつSAと比較して多様な解分布を得ることを確認しました。この特性は、創薬や機械学習など、高速なサンプリングを必要とする応用にCIMが有用である可能性を示唆しています。
。