最適化問題に対する超高速&安定計算

大規模最適化問題、グラフ探索、機械学習やデジタルツインなどの研究のお話が中心

某スパコンと SDPARA その14

2010年06月02日 03時04分58秒 | Weblog
ずっと某スパコンと言ってきましたが、すでに結果等が公表されましたので、スパコン名も公表しますと京都大学 T2K スパコンになります。幾つか補足があります。
1:公表されている実行時間ですが、実行を開始してから合計 2048 コアを空いているノードから集めてくるようですので、この時間も最大で1時間ほどかかります。よって真の実行時間は公表値から 30 分から 1 時間を引いたものになります。スパコン自体は安定して動作していました。特定のノードや CPU が落ちて再実験の行うような事態は起こりませんでした。
2:今回解いた量子化学の問題では等式制約を二つの不等式制約に分解して組み入れていますが、この部分が対角部分(LPブロック)に入るので数値精度的な悪影響は少ないと推定されます。実際に大変精度良く最適解を求めることができました。
3:今回は期間的な都合上、性能効率を探る実験はほとんど出来ませんでした。しかし、この CPU(AMD Opteron)や HyperTransport の性能上それほど性能効率は高く無いかもしれません。Intel Xeon (特に Nehalem 以降)の方が性能効率は良さそうです。
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