後手番升田先生の手を考えます。
第1問
攻めの構想は?
A 65歩 B 62飛 C 62銀
第2問
忙しい局面ですが、先に1枚(43銀同金52と)もらっているから、手を選べます。
A 65銀 B 67銀打 C 33金右
第3問
受けるか攻めるか。
A 41金 B 33角 C 77歩
後手番升田先生の手を考えます。
第1問
攻めの構想は?
A 65歩 B 62飛 C 62銀
第2問
忙しい局面ですが、先に1枚(43銀同金52と)もらっているから、手を選べます。
A 65銀 B 67銀打 C 33金右
第3問
受けるか攻めるか。
A 41金 B 33角 C 77歩
今日の棋譜20221110
1952年、対局日不明で棋戦名も不明ですが、高島一岐代先生との対局です。
高島先生の先手で矢倉です。
現代だと57銀は凝った作戦です。急戦矢倉にするならばまだわかるのですが、
46歩を突いてゆっくり。
79~68~59~37で4手掛けて37角では序盤が失敗しています。せめて26角としなければならないところですが、後手から45歩を突かれるのが気になったということなのでしょう。
ほぼ先後同型ですが、88玉と入ると後手番、角の動きで1手損をしています。
88銀84角77桂。この囲いは菊水矢倉(Wikiでは流線矢倉とありますが、効いたことがないです)、高島先生の得意戦法でした。でも2手損だから先手が良いはずもありません。
6筋が手厚いというのが主張ですが、升田先生は角で7筋の歩を交換して
72飛~73桂ですか。72飛は先手の四手角に対応する陣形かなあと思いますが、高島先生は26角ではなくて26飛としています。
48角62銀37桂63銀。なるほど、升田先生は74銀~65歩が理想形だということですか。銀は2手損だけど、先手はまた48角と手損しています。後手の作戦勝ちでしょう。
高島先生は受けの手ばかりでしたが、かなりの攻め将棋のはずです。15歩同歩45歩同歩同桂と先攻します。
44銀24歩同歩同飛23歩25飛。先手まあまあの図と言いたいのですが、48角の働きが悪いです。相矢倉では角の働きは重要なポイントなのです。
65歩に14歩同香24歩、これは軽い攻め方で
24同歩同飛23金27飛24歩
47飛としてどうか、なのですが、45桂を攻めに使うところがなく、よって飛が使えないです。15香同香同角くらいのねらいではだめでしょう。後手十分と見ます。升田先生は75歩の合わせ。
75同歩76歩は同金のほうが面倒(45銀同飛44歩47飛64桂くらいか)そうでしたが、高島先生は65桂。
65同桂同歩75角、桂角をさばいて後手有利に見えますが、後手玉が堅いわけではないので難しいのでしょうか。
66銀に77桂が利くのか。98玉は66角同金89銀ですし、79玉は66角同金58銀が飛取りの詰めろ。よって取るしかないです。
77同金寄同歩成同飛84角。横が空いているので飛交換は後手も怖いところですが、この形ならまだ大丈夫でしょうか。
74歩(同飛同飛同銀は両取りになる)71飛75銀、難しくなったかな。
93角83桂72飛84桂。こんな手があるのか。ひどい形ですが。
42飛73歩成
45銀63と56銀。と金があるので先手の駒得です。
44歩33金右43銀。銀を渡すのは怖い手で高島先生の疑問手です。53銀と打って抑え込みを継続し、91桂成~92成桂を間に合わせることができれば先手有利になるところでした。
43同金52と、この と金捨てが指したい手だったのですね。でも銀を渡しているので、
76歩同飛67銀打
56飛同銀成42と同金。駒の損得はほとんどなし。玉の堅さは同等として、攻め駒は2対4。84桂83桂75銀の団子が泣いています。
72飛49飛79歩41歩。底歩が利くので、すぐに終わる終盤ではありません。でも高島先生は角を逃げていても仕方ないので、
43歩成48飛成、42と同歩では寄せにくいと、31銀。取れば42飛成ですね。
13玉42歩成同歩43歩。攻めはまあまあ続きます。
77歩同銀76歩に42飛成で詰めろ。
22桂88銀66歩、先手玉は2手すきです。受けはほぼないので、後手玉に詰めろ以上で迫らねばならないのですが。
98玉67歩成15香。これは詰めろではないです。
77歩成まで。
先手の作戦負けから、変な手で持ち直したかというところで急ぎ過ぎました。高島先生は攻めの棋風なのに、手数のかかる菊水矢倉を愛用したというのがよくわからないバランスです。菊水矢倉は6筋が厚いけれど、桂を跳ねているので手が付くともろいです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.60 棋譜ファイル ----
開始日時:1952/00/00( ) 00:00:00
棋戦:その他の棋戦
戦型:矢倉
手合割:平手
先手:高島一岐代
後手:升田幸三
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 6八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(68)
6 6二銀(71)
7 2六歩(27)
8 4二銀(31)
9 2五歩(26)
10 3三銀(42)
11 4八銀(39)
12 3二金(41)
13 5六歩(57)
14 5四歩(53)
15 7八金(69)
16 4一玉(51)
17 6九玉(59)
18 5二金(61)
19 7九角(88)
20 4四歩(43)
21 5八金(49)
22 4三金(52)
23 5七銀(48)
24 8五歩(84)
25 3六歩(37)
26 3一角(22)
27 4六歩(47)
28 7四歩(73)
29 6八角(79)
30 6四角(31)
31 7九玉(69)
32 3一玉(41)
33 5九角(68)
34 2二玉(31)
35 3七角(59)
36 7三角(64)
37 6六歩(67)
38 5三銀(62)
39 9六歩(97)
40 9四歩(93)
41 1六歩(17)
42 1四歩(13)
43 6七金(58)
44 6四歩(63)
45 8八銀(77)
46 8四角(73)
47 7七桂(89)
48 7五歩(74)
49 同 歩(76)
50 同 角(84)
51 7六歩打
52 8四角(75)
53 8九玉(79)
54 7二飛(82)
55 2六飛(28)
56 7三桂(81)
57 4八角(37)
58 6二銀(53)
59 3七桂(29)
60 6三銀(62)
61 1五歩(16)
62 同 歩(14)
63 4五歩(46)
64 同 歩(44)
65 同 桂(37)
66 4四銀(33)
67 2四歩(25)
68 同 歩(23)
69 同 飛(26)
70 2三歩打
71 2五飛(24)
72 6五歩(64)
73 1四歩打
74 同 香(11)
75 2四歩打
76 同 歩(23)
77 同 飛(25)
78 2三金(32)
79 2七飛(24)
80 2四歩打
81 4七飛(27)
82 7五歩打
83 同 歩(76)
84 7六歩打
85 6五桂(77)
86 同 桂(73)
87 同 歩(66)
88 7五角(84)
89 7三歩打
90 同 飛(72)
91 6六銀(57)
92 7七桂打
93 同 金(67)
94 同 歩成(76)
95 同 飛(47)
96 8四角(75)
97 7四歩打
98 7一飛(73)
99 7五銀(66)
100 9三角(84)
101 8三桂打
102 7二飛(71)
103 8四桂打
104 4二飛(72)
105 7三歩成(74)
106 4五銀(44)
107 6三と(73)
108 5六銀(45)
109 4四歩打
110 3三金(43)
111 4三銀打
112 同 金(33)
113 5二と(63)
114 7六歩打
115 同 飛(77)
116 6七銀打
117 5六飛(76)
118 同 銀成(67)
119 4二と(52)
120 同 金(43)
121 7二飛打
122 4九飛打
123 7九歩打
124 4一歩打
125 4三歩成(44)
126 4八飛成(49)
127 3一銀打
128 1三玉(22)
129 4二と(43)
130 同 歩(41)
131 4三歩打
132 7七歩打
133 同 銀(88)
134 7六歩打
135 4二飛成(72)
136 2二桂打
137 8八銀(77)
138 6六歩打
139 9八玉(89)
140 6七歩成(66)
141 1五香(19)
142 7七歩成(76)
143 投了
まで142手で後手の勝ち