今年ももうすぐ終わりです。皆様よいお年をお迎えください。
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
先手の飛が不安定です。
A 86歩 B 55角 C 55銀
第2問
後手有利です。先手玉を寄せに行きます。
A 66香 B 68歩 C 26香
第3問
寄せの手順を読みます。
A 95同飛 B 88竜 C 78金
今年ももうすぐ終わりです。皆様よいお年をお迎えください。
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
先手の飛が不安定です。
A 86歩 B 55角 C 55銀
第2問
後手有利です。先手玉を寄せに行きます。
A 66香 B 68歩 C 26香
第3問
寄せの手順を読みます。
A 95同飛 B 88竜 C 78金
今日の棋譜その2
昭和30年1月、坂口允彦先生と東西対抗勝継戦の千日手指し直し局です。
坂口先生の先手で角換わりです。
68玉が早いので棒銀にされたら困りそうですが
腰掛銀に進みます。
千日手指し直しということもあって、大山先生は腰掛銀にしない待機策をやめました。先後同型になっています。66歩44歩から、45歩同歩35歩が升田定跡升田定跡ですが、先手有利だと確定していないです。
坂口先生は47金の趣向です。大山先生は6筋の位を取り
64角を打って待機します。先手の仕掛けとしては35歩同歩45歩と攻めるのですが、後手陣に隙が無いと仕掛けにくいところです。29飛~19飛~15歩同歩同香というのもありましたっけ。もちろん後の時代の話です。
坂口先生は飛を6筋へ。
1歩交換ですが飛が向き合っているので怖いところでもあります。
大山先生は65桂。65同銀同銀同飛97角成同香65飛という進行は、角桂と飛の二枚換えです。飛を持っている方が大きいので、形勢としては互角くらい。
68銀に55角、これを坂口先生は予想していなかったのでしょう。55同銀同銀73角66銀62角成67歩というのは後手の攻めが続きます。
67歩66角同歩、これも桂を取れば二枚換えになるのですが
19飛73角と打ち合っても、後手だけ香を取れます。
桂を取って駒損ではないのですが
66香に対する受けが難しいです。77玉は怪しい受け方で、中段玉の粘りです。
69香成88銀58竜、後手のねらいは65銀です。64角成とすればちょっと嫌な感じですが、後手も決めにくかったか。
64歩でも65銀
金銀を取り合って、57竜と37竜があります。
馬と と金を作っても、桂を取られたのは痛いです。
67歩同金55桂、これは困ったか。
56金67金87玉48竜、78竜への受け方が無いです。
85歩78竜97玉89竜、ここで74馬か74銀として、88銀は見捨てるつもりで入玉を目指す方が難しかったと思います。
87銀打に95歩同歩88竜
88同玉77銀97玉95飛、飛を取ると詰まされます。
96歩94飛
飛を取って91飛を入れ
95歩を突けば上に逃げ出せるか。
86歩には98銀かと思いましたが、95香同飛成83桂から寄せられるということなのでしょう、銀を見切って94歩
87歩成96玉83桂で詰めろ。
非常手段で21飛成同玉81飛、これは22玉83飛成86銀不成(か86銀打)で負けですが
51角もちょっと格好いい手です。ここまで。
坂口先生がちょっと無理をしているのだと思いますが、大事なところで読み抜けがありました。中段玉から入玉を見せて粘るのですが、後手の92飛が働くので見込みは薄いです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/03/21
手合割:平手
先手:坂口允彦8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 2六歩(27)
4 8五歩(84)
5 2五歩(26)
6 3二金(41)
7 7七角(88)
8 3四歩(33)
9 8八銀(79)
10 7七角成(22)
11 同 銀(88)
12 2二銀(31)
13 6八玉(59)
14 6二銀(71)
15 3八銀(39)
16 6四歩(63)
17 7八金(69)
18 3三銀(22)
19 4六歩(47)
20 6三銀(62)
21 4七銀(38)
22 4二玉(51)
23 3六歩(37)
24 7四歩(73)
25 5八金(49)
26 7三桂(81)
27 3七桂(29)
28 9四歩(93)
29 1六歩(17)
30 1四歩(13)
31 9六歩(97)
32 5二金(61)
33 7九玉(68)
34 5四銀(63)
35 5六銀(47)
36 3一玉(42)
37 4七金(58)
38 6五歩(64)
39 2六飛(28)
40 6四角打
41 8八玉(79)
42 4四歩(43)
43 1八香(19)
44 4三金(52)
45 2八飛(26)
46 4二金(43)
47 6八飛(28)
48 6二飛(82)
49 6六歩(67)
50 同 歩(65)
51 同 飛(68)
52 6五桂(73)
53 6八銀(77)
54 5五角(64)
55 6七歩打
56 6六角(55)
57 同 歩(67)
58 8六歩(85)
59 同 歩(87)
60 1九飛打
61 7三角打
62 9二飛(62)
63 7九銀(68)
64 1八飛成(19)
65 6五歩(66)
66 6六香打
67 7七玉(88)
68 6九香成(66)
69 8八銀(79)
70 5八龍(18)
71 6四歩(65)
72 6五銀(54)
73 同 銀(56)
74 4七龍(58)
75 8四角成(73)
76 3七龍(47)
77 6三歩成(64)
78 6七歩打
79 同 金(78)
80 5五桂打
81 5六金(67)
82 6七金打
83 8七玉(77)
84 4八龍(37)
85 8五歩(86)
86 7八龍(48)
87 9七玉(87)
88 8九龍(78)
89 8七銀打
90 9五歩(94)
91 同 歩(96)
92 8八龍(89)
93 同 玉(97)
94 7七銀打
95 9七玉(88)
96 9五飛(92)
97 9六歩打
98 9四飛(95)
99 同 馬(84)
100 同 香(91)
101 9一飛打
102 2二玉(31)
103 9五歩(96)
104 8六歩打
105 9四歩(95)
106 8七歩成(86)
107 9六玉(97)
108 8三桂打
109 2一飛成(91)
110 同 玉(22)
111 8一飛打
112 5一角打
113 投了
まで112手で後手の勝ち
今日の棋譜20201231
昭和30年3月、坂口允彦先生と東西対抗勝継戦です。
坂口先生の先手で
ここまではあまり見ない手順ですが相掛りです。
新型の相腰掛銀になり
ガッチャン銀を目指せば、後手は6筋の位を取る、までは当然で、昨日並べた千日手局もこれでした。35歩同歩24歩同歩同飛23歩34飛という攻め筋は発見されていないので
47金から中住まいにするのは仕方ないのでしょう。現代ならば先手から角を交換して銀冠を目指すという将棋もありました。
4筋の位を取ると先後同型に近づき
互いに仕掛けがないので玉の移動を繰り返して
千日手です。
名人が後手番というのが決まっていて、千日手指し直しでも後手番です。おそらく持ち時間ももとのまま、後日指し直しです。相手は何度千日手にしても良いわけで、先手が打開しないのではおかしいです。大山先生はこの3月で9局指していて忙しいのでしょう、4月には名人戦も控えていますから、この将棋も(数日後ではなく)翌日の指し直しです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/03/20
手合割:平手
先手:坂口允彦8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 2六歩(27)
4 8五歩(84)
5 2五歩(26)
6 3二金(41)
7 7八金(69)
8 8六歩(85)
9 同 歩(87)
10 同 飛(82)
11 2四歩(25)
12 同 歩(23)
13 同 飛(28)
14 2三歩打
15 2六飛(24)
16 8四飛(86)
17 8七歩打
18 6二銀(71)
19 4八銀(39)
20 3四歩(33)
21 1六歩(17)
22 1四歩(13)
23 4六歩(47)
24 6四歩(63)
25 4七銀(48)
26 6三銀(62)
27 4八金(49)
28 5二金(61)
29 3六歩(37)
30 4二玉(51)
31 5六銀(47)
32 5四銀(63)
33 6八玉(59)
34 9四歩(93)
35 9六歩(97)
36 7四歩(73)
37 3七桂(29)
38 6五歩(64)
39 4七金(48)
40 6二金(52)
41 5八玉(68)
42 7三桂(81)
43 2八飛(26)
44 6三金(62)
45 4五歩(46)
46 8二飛(84)
47 6八玉(58)
48 5二玉(42)
49 5八玉(68)
50 4二玉(52)
51 6八玉(58)
52 5二玉(42)
53 5八玉(68)
54 4二玉(52)
55 6八玉(58)
56 5二玉(42)
57 5八玉(68)
58 4二玉(52)
59 千日手
まで58手で千日手