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名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋研究(336); 中飛車に玉頭位取り

2016-11-12 | 大山将棋研究
昭和52年1月、中原誠先生と第26期王将戦第2局です。


大山先生の中飛車に中原先生は玉頭位取りです。

大山先生は石田流へ、中原先生は少し早いですが6筋の歩を交換します。

67金を見て3筋が薄いと、大山先生は垂れ歩です。48銀では利かされなので

中原先生は と金を作らせ、36歩の突き捨てをとがめるべく、角を引きます。このほうが本筋という気はします。

大山先生は桂を取らずに と金を引きます。

玉頭方面を手抜いて飛車を取りに行きました。

中原先生は27にいた飛車で24の歩を取る、これで飛車をさばかれては大山先生はつまらないようですが

49飛はなかなか厳しいです。

質駒にした角を取って打ち込めば、寄り筋。ということは中原先生は68金引と受けるしかなかったか。

端を突いて詰める。

中原先生は角を打ち込んで上部を広くしますが

大山先生は攻防の角を打ち

75歩の王手に(76玉の形)同銀は85金で詰むみたいです。

74金と固めて金を取る。味の良い手順です。

31飛は攻防ですが、66竜と切って金を打てば55に逃げられません。

先手玉を下に落としてから底歩で受ければ はっきりしました。先手玉は2手すきで受けはなく

中原先生の最後のお願いも

角で取られて終わりました。

飛車をさばいたところでは中原先生が良さそうに見えるのですが、49飛はなかなか厳しくて、大山先生が少し良さそうです。89角が決まって、大山先生の勝ちになりました。
29と と桂を取らずに飛車をいじめに行く、手をかけたのに飛角交換でもよいのだ、という大山先生の感覚が優りました。
後手玉の薄さがあるので真似をしないほうが良いとは思いますが、考えさせられる一局でした。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:中原誠王将
後手:大山棋聖
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 4二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5八金(49)
14 8二玉(72)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 6八銀(79)
18 7二銀(71)
19 5七銀(48)
20 6四歩(63)
21 7五歩(76)
22 4三銀(42)
23 7七銀(68)
24 3二飛(52)
25 2五歩(26)
26 3三角(22)
27 7六銀(77)
28 3五歩(34)
29 1六歩(17)
30 5二金(41)
31 6六歩(67)
32 4二角(33)
33 2六飛(28)
34 5四歩(53)
35 6五歩(66)
36 同 歩(64)
37 同 銀(76)
38 3四飛(32)
39 6七金(58)
40 3六歩(35)
41 同 歩(37)
42 3八歩打
43 6六銀(57)
44 3九歩成(38)
45 7九角(88)
46 3八と(39)
47 7七桂(89)
48 4五歩(44)
49 3五歩(36)
50 3二飛(34)
51 6四歩打
52 4四銀(43)
53 2四歩(25)
54 同 歩(23)
55 7四歩(75)
56 3五銀(44)
57 7三歩成(74)
58 同 銀(72)
59 7四歩打
60 8四銀(73)
61 2七飛(26)
62 3六銀(35)
63 2四飛(27)
64 同 角(42)
65 同 角(79)
66 2二飛(32)
67 2五歩打
68 4九飛打
69 5四銀(65)
70 2四飛(22)
71 同 歩(25)
72 8九角打
73 同 玉(78)
74 6九飛成(49)
75 9八玉(89)
76 7八龍(69)
77 9七玉(98)
78 9五歩(94)
79 7三角打
80 同 桂(81)
81 同 歩成(74)
82 同 銀(84)
83 6三歩成(64)
84 9六歩(95)
85 8六玉(97)
86 9五角打
87 7六玉(86)
88 7五歩打
89 6五玉(76)
90 7四金打
91 5五玉(65)
92 6七龍(78)
93 3一飛打
94 6六龍(67)
95 同 玉(55)
96 7六金打
97 5七玉(66)
98 6六銀打
99 5八玉(57)
100 5一歩打
101 7三と(63)
102 同 金(74)
103 7四歩打
104 同 金(73)
105 8六桂打
106 同 角(95)
107 同 歩(87)
108 6七金(76)
109 投了
まで108手で後手の勝ち


20161112今日の一手<その416>; 銀をさばいてよいか

2016-11-12 | 今日の一手

20161112今日の一手

10月8日の名南将棋大会から、KさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは先手のほうが少し堅いです。
先手の攻め駒は65銀1枚。68飛77角も数えてよさそうで、3枚に近いです。
後手の攻め駒は73桂1枚。

総合すれば先手がやや作戦勝ちです。

☆ 大局観として
先手は中央位取り中飛車から四間飛車に転回して、スムーズに左金を58に上がりました。その時点で先手が作戦勝ちです。後手は持久戦模様なのに玉が堅くできず、角を使いにくいので自分から攻められません。
6筋制圧を目指しさらに作戦勝ちを拡大しようとして、後手は右桂を使っての反撃です。ここでうまく手が作れれば先手の有利が確定します。

問題図では銀取りなので手は限られますね。どれが第一感でしたか?


△ 実戦では64銀とぶつけました。

64同銀同飛63歩68飛

これが得であるかどうか、という判断なのですが、先手は左銀を64に移動するまで5手かかっています。後手は3手で良いので、先手は2手損しています。それ以上の価値があるかどうか。しかしここで先手からのねらいがないのです。位を安定させていた銀が消えてしまったという結果です。
ここからは75歩66角64飛

この時に75角で飛車交換でよし、なら問題ないのですが、68飛成同金88飛78銀67銀

という感じで、後手が戦えそうなのです。攻めの桂馬の位置が違うので大さばきはやりにくい。

そこで実戦では75歩に45歩

65歩同桂45歩57銀

先手の65歩はお手伝いという感じですが、後手に強攻されてしまいます。57同角同桂成(不成で49桂成ねらいだったか)64飛同歩57金55角

と角をさばかれてしまいました。今は2枚換えでも99角成で香を取られますし、57の金も離れていて、後手がやや有利です。


△ おとなしく56銀と引き上げると

64歩78飛33角68角54歩同歩同銀右55歩63銀(65銀には67銀)75歩同歩同飛74歩76飛53金直

というのが先手の理想です。ここまで組めれば作戦勝ちは拡大しているのですが、後手もすぐにはつぶれません。(ここまで進むかどうかも問題ですが。)


○ 良さを求めるなら64歩です。

65桂63歩成77桂成52と68成桂42と同玉68金

全部取り合って3枚換えですが、大駒がなくなったので難しいかもしれません。

77桂成の時に同桂

のほうが良さそうですね。角と銀桂の2枚換えプラス と金です。

後手は64歩に72銀しかなく、66角94飛56銀

この場合は後手が95の位を取っているので94飛が可能、74銀と出られません。
63歩同歩成同銀77桂64歩

ここで86歩同歩88飛と回れますね。75歩が厄介ですが、86飛85歩89飛

として、76歩に85桂をみて(84飛がないタイミングで)先手よしです。


× 先に66角と手順を変えると

94飛64歩65桂63歩成同金

では歩切れで失敗です。77桂にも64金と使われてしまいます。

66角94飛に56銀

となると、後手は64歩と打ってもらえません。65歩57角54歩同歩45歩

となって失敗です。

☆ まとめ
棒銀の感覚だと銀交換で攻めが成功した、というのが普通なのですが、それは相居飛車で攻めの銀と守りの銀を交換したという事情があるためです。同じく銀を攻め駒に加えて、でも守っている方は玉の囲いが薄くなったということになるのです。この場合は攻めの銀の交換ですから対等です。現実には2手損で、交換したことによりそれ以上の成果がなければいけません。つまり継続して攻められるかどうかがカギです。交換しても使い道がないのならば、先手の56銀は要の位置、後手の63銀は中途半端な位置ですから、その交換は先手が損をしたということになります。

問題図では一目64歩と抑えます。これはほとんどの場合利かしが入るので、経験があれば形で覚えていることでしょう。64歩72銀として、何も手がなくて56銀と引き上げたとしても拠点が残るので、この利かしは得(最悪でも手損ではない)なのです。この場合は66角~77桂と使って、8筋突破を狙えます。

この中央位取り中飛車から66歩と突いて、(6筋の歩交換を拒否されて)73桂を強要してから石田流のように構える、までできれば振り飛車の理想形です。覚えておきましょう。

こういう図です。次のねらいは65歩で、65同桂は66歩、65同歩には57角81飛64歩同銀74飛。77桂は急いで跳ねないほうが良いです。