昭和52年1月、宮坂幸雄先生と第18期王位戦です。
大山先生の中央位取り中飛車。これは優秀な戦法です。
宮坂先生は棒銀に出て、でもここで断念するのですが、13角の余地もあるので攻めてほしかったです。
玉頭位取りにするのですが、これでは左右分裂しています。
位取り中飛車で銀冠にするのはバランスが悪いと思うのですが
さらに穴熊にするのが大山先生の構想でした。
このあたりから駒がぶつかりますが
結局落ち着いて大山先生の穴熊が完成。
宮坂先生の攻撃開始です。ただし後手陣が薄いし離れ駒はあるしでうまくいきそうには見えません。
ここまで進むと攻撃力はあるのですが
角は成れたものの、後手陣の薄さに不安があります。
飛角交換になり、7筋で駒を損するのが痛いです。83銀にも63角で十分。73桂と跳ねているのをとがめられました。(74銀73桂は対抗型ではよい攻めの形とは言えない)
46歩から49飛が攻撃手段ですが、歩を打たれて、取れば王手飛車ですね。
角金交換の金でしかりつけられては終わっています。
大山先生は銀桂を取り桂を打つ、攻めることだけ考えればよく
宮坂先生に寄せの手段がありません。
投了図。
位取り中飛車にたいして、居飛車がやってはいけないという作戦の見本です。棒銀に出たら攻めないといけません。玉頭位取りも右銀が使いにくいので単独の作戦としては今一つですが、73銀の形との組み合わせはバランスが悪すぎました。それでも宮坂先生はうまく攻めの形は作りましたが、いかんせん玉が薄すぎました。
大山先生の銀冠はお勧めできませんが、この場合はさらに穴熊にしたのはよい判断です。しかし位取りと穴熊はやはり欲張り過ぎで、まねをしないほうが良いでしょう。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山棋聖
後手:宮坂幸雄7段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 3四歩(33)
5 5五歩(56)
6 6二銀(71)
7 5八飛(28)
8 4二玉(51)
9 7七角(88)
10 3二玉(42)
11 6八銀(79)
12 5二金(61)
13 4八玉(59)
14 4二銀(31)
15 3八玉(48)
16 1四歩(13)
17 5七銀(68)
18 4四歩(43)
19 5六銀(57)
20 8五歩(84)
21 2八玉(38)
22 7四歩(73)
23 6六歩(67)
24 7三銀(62)
25 6五歩(66)
26 4三銀(42)
27 1六歩(17)
28 4二金(41)
29 3八銀(39)
30 3五歩(34)
31 4六歩(47)
32 3四銀(43)
33 2六歩(27)
34 4三金(52)
35 2七銀(38)
36 3三角(22)
37 3八金(49)
38 2四歩(23)
39 5九金(69)
40 2五歩(24)
41 同 歩(26)
42 同 銀(34)
43 2六歩打
44 3四銀(25)
45 4八金(59)
46 2四角(33)
47 7八飛(58)
48 3三桂(21)
49 6八角(77)
50 8四銀(73)
51 9六歩(97)
52 9四歩(93)
53 1八香(19)
54 7三銀(84)
55 1九玉(28)
56 6二飛(82)
57 7五歩(76)
58 7二飛(62)
59 5七角(68)
60 7五歩(74)
61 同 飛(78)
62 7四銀(73)
63 7九飛(75)
64 7五歩打
65 6九飛(79)
66 6二飛(72)
67 2八金(38)
68 6一飛(62)
69 3八金(48)
70 7三桂(81)
71 3九角(57)
72 5二金(42)
73 9七香(99)
74 8六歩(85)
75 同 歩(87)
76 8一飛(61)
77 6六飛(69)
78 3六歩(35)
79 4七金(38)
80 6四歩(63)
81 同 歩(65)
82 6五歩打
83 6七飛(66)
84 4五歩(44)
85 7六歩打
86 4六歩(45)
87 5七金(47)
88 6六歩(65)
89 8七飛(67)
90 4七歩成(46)
91 同 金(57)
92 6八角成(24)
93 7五歩(76)
94 7八馬(68)
95 7七飛(87)
96 同 馬(78)
97 同 桂(89)
98 4六歩打
99 同 金(47)
100 4九飛打
101 4四歩打
102 3九飛成(49)
103 4三歩成(44)
104 同 金(52)
105 3八金打
106 5九龍(39)
107 7四歩(75)
108 6八角打
109 4七銀(56)
110 4五歩打
111 3六金(46)
112 6七歩成(66)
113 7三歩成(74)
114 5七と(67)
115 3五桂打
116 4七と(57)
117 4三桂成(35)
118 同 玉(32)
119 4七金(38)
120 8六飛(81)
121 6三歩成(64)
122 3九銀打
123 2一角打
124 3二歩打
125 5三と(63)
126 同 玉(43)
127 3二角成(21)
128 投了
まで127手で先手の勝ち
大山先生の中央位取り中飛車。これは優秀な戦法です。
宮坂先生は棒銀に出て、でもここで断念するのですが、13角の余地もあるので攻めてほしかったです。
玉頭位取りにするのですが、これでは左右分裂しています。
位取り中飛車で銀冠にするのはバランスが悪いと思うのですが
さらに穴熊にするのが大山先生の構想でした。
このあたりから駒がぶつかりますが
結局落ち着いて大山先生の穴熊が完成。
宮坂先生の攻撃開始です。ただし後手陣が薄いし離れ駒はあるしでうまくいきそうには見えません。
ここまで進むと攻撃力はあるのですが
角は成れたものの、後手陣の薄さに不安があります。
飛角交換になり、7筋で駒を損するのが痛いです。83銀にも63角で十分。73桂と跳ねているのをとがめられました。(74銀73桂は対抗型ではよい攻めの形とは言えない)
46歩から49飛が攻撃手段ですが、歩を打たれて、取れば王手飛車ですね。
角金交換の金でしかりつけられては終わっています。
大山先生は銀桂を取り桂を打つ、攻めることだけ考えればよく
宮坂先生に寄せの手段がありません。
投了図。
位取り中飛車にたいして、居飛車がやってはいけないという作戦の見本です。棒銀に出たら攻めないといけません。玉頭位取りも右銀が使いにくいので単独の作戦としては今一つですが、73銀の形との組み合わせはバランスが悪すぎました。それでも宮坂先生はうまく攻めの形は作りましたが、いかんせん玉が薄すぎました。
大山先生の銀冠はお勧めできませんが、この場合はさらに穴熊にしたのはよい判断です。しかし位取りと穴熊はやはり欲張り過ぎで、まねをしないほうが良いでしょう。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山棋聖
後手:宮坂幸雄7段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 3四歩(33)
5 5五歩(56)
6 6二銀(71)
7 5八飛(28)
8 4二玉(51)
9 7七角(88)
10 3二玉(42)
11 6八銀(79)
12 5二金(61)
13 4八玉(59)
14 4二銀(31)
15 3八玉(48)
16 1四歩(13)
17 5七銀(68)
18 4四歩(43)
19 5六銀(57)
20 8五歩(84)
21 2八玉(38)
22 7四歩(73)
23 6六歩(67)
24 7三銀(62)
25 6五歩(66)
26 4三銀(42)
27 1六歩(17)
28 4二金(41)
29 3八銀(39)
30 3五歩(34)
31 4六歩(47)
32 3四銀(43)
33 2六歩(27)
34 4三金(52)
35 2七銀(38)
36 3三角(22)
37 3八金(49)
38 2四歩(23)
39 5九金(69)
40 2五歩(24)
41 同 歩(26)
42 同 銀(34)
43 2六歩打
44 3四銀(25)
45 4八金(59)
46 2四角(33)
47 7八飛(58)
48 3三桂(21)
49 6八角(77)
50 8四銀(73)
51 9六歩(97)
52 9四歩(93)
53 1八香(19)
54 7三銀(84)
55 1九玉(28)
56 6二飛(82)
57 7五歩(76)
58 7二飛(62)
59 5七角(68)
60 7五歩(74)
61 同 飛(78)
62 7四銀(73)
63 7九飛(75)
64 7五歩打
65 6九飛(79)
66 6二飛(72)
67 2八金(38)
68 6一飛(62)
69 3八金(48)
70 7三桂(81)
71 3九角(57)
72 5二金(42)
73 9七香(99)
74 8六歩(85)
75 同 歩(87)
76 8一飛(61)
77 6六飛(69)
78 3六歩(35)
79 4七金(38)
80 6四歩(63)
81 同 歩(65)
82 6五歩打
83 6七飛(66)
84 4五歩(44)
85 7六歩打
86 4六歩(45)
87 5七金(47)
88 6六歩(65)
89 8七飛(67)
90 4七歩成(46)
91 同 金(57)
92 6八角成(24)
93 7五歩(76)
94 7八馬(68)
95 7七飛(87)
96 同 馬(78)
97 同 桂(89)
98 4六歩打
99 同 金(47)
100 4九飛打
101 4四歩打
102 3九飛成(49)
103 4三歩成(44)
104 同 金(52)
105 3八金打
106 5九龍(39)
107 7四歩(75)
108 6八角打
109 4七銀(56)
110 4五歩打
111 3六金(46)
112 6七歩成(66)
113 7三歩成(74)
114 5七と(67)
115 3五桂打
116 4七と(57)
117 4三桂成(35)
118 同 玉(32)
119 4七金(38)
120 8六飛(81)
121 6三歩成(64)
122 3九銀打
123 2一角打
124 3二歩打
125 5三と(63)
126 同 玉(43)
127 3二角成(21)
128 投了
まで127手で先手の勝ち