タイトル: 2012-02-22国際宇宙ステーションに遠心力発生装置搬入
かつて日米協力で開発がすすめられていた遠心力発生装置、いわゆるセントリフュージは様々な理由から開発が中止され、多くの生物や材料科学者から期待されていたが結局国際宇宙ステーションに輸送されることはなかった。
今回、より小型とは言え、重力の研究には十分な遠心力発生装置が欧州のアストリウムと、米国の装置インテグレータのナノラック社(NanoRacks LLC)による共同開発が進み、今年中にもISSに運び込まれる予定である。
この装置は商業利用を前提としているが、将来的にはより大型の遠心力発生装置の開発に結び付ける計画である。ナノラック社と北米アストリウムが開発コストを分担し、同社のヒューストン事務所を介して営業展開を行う。
このセントリフュージはバイラック容器を8台収納することができる。容積は65ミリリットルに制限されているが、微生物、植物、水生動物、そして人間の細胞サンプルを実験するには十分な容積である。発生可能重力レンジは0.1Gから1.5Gまでとなっている。この重力で月面や火星での植物育成の予備実験も可能となる。
回転部分(ロータ)は標準のナノラックスタンダードに準拠している。アストリウムとナノラックはバイオラック5台を収容できる標準のキューブラブ(CubeLab)の容積を基準とした輸送用コンテナを介して市場開拓をする。
運用コストは月額で60000ドル程度だがキューブのアンカーテナントは他の研究者に又貸しすることも可能である。
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