2012-09-24 日本のODA案件「ベトナム宇宙センター」が着工
ハノイ市のホラックハイテクパーク(HHTP)で19日、「ベトナム宇宙センター」が着工された。完成時期は2012年の予定。18日付サイゴンタイムス紙(電子版)が報じた。
日本の国際協力機構(JICA)によると、同案件は面積9ヘクタール、投資総額は540億円で、日本の政府開発援助(ODA)を原資としている。同案件は「2020年までの宇宙科学応用に関する研究戦略」の最重要案件。事業主体はベトナム科学技術研究所傘下の国家衛星センター(VNSC)が務める。
同案件は、◇地球観測衛星(2基)の調達、◇技術インフラ・設備、◇人材育成の主要3事業から成る。また宇宙センターでは、◇小型地球観測衛星の自主開発、◇衛星情報を活用した災害および気候変動対策の立案などを行っていく。
NHKニュース
ベトナムで、気象観測用の人工衛星を運用するための「宇宙センター」の建設が日本政府の支援で始まり、19日、記念式典が行われました。
ベトナムの宇宙センターは、日本政府の円借款を受けて、首都ハノイに建設されるもので、建設予定地で行われた記念式典には、およそ200人が出席しました。
国土が南北に長く海に面しているベトナムでは、台風などの自然災害が多いにもかかわらず、これまで、気象観測用の人工衛星がないために、正確な予報や注意報が難しいことが問題となってきました。
記念式典で、ベトナム科学技術院のミン院長は「ベトナムの社会発展において重要な事業だ。日本の支援に感謝している」とあいさつし、センターの完成に強い期待を示しました。
ベトナムの計画では、年内に日本企業から気象観測用の衛星の選定を行い、2017年に衛星を打ち上げる予定です。また、2機目の衛星は、日本のメーカーの指導の下、ベトナムで生産することを目指しています。
日本がODA=政府開発援助で、人工衛星の保有を支援するのは初めてで、日本企業からは、欧米に比べて、出遅れた宇宙関連分野での輸出拡大につながると注目されています。
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