さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

つくりあげてゆく過程

2008-10-28 | 歌のおけいこ


前回のぷち発表会の記事では
ちょっと泣きが入ってしまったが(笑)

実は
その前日の二重唱のレッスンでは
うれしいこともあった。


曲のしめくくりである最後、
いくつかのフレーズの歌いかたに どう色を、変化をつけるか。


それにあたって、
師匠が 出してくれたいくつかの案…


  緩急の変化をつけながら、最後はゆっくりとリタルダンドをかけて終わる。


  しめくくりとなるいくつかのフレーズを、
  時間をかけて だんだん遅く、ゆっくりしていって
  最後は いちばんゆっくりと 終わる。


師匠の言う、
つくろうとする音楽のかたちを ピアニストの先生も
すぐさま 理解して、
私たちが 歌いやすいように リードして下さる。
ありがたい。。。


必死で歌っているときには 意識していなくて
わからないのだが、
あとで 録音したものを聴いてみると
それが よくわかる。


そして、歌ってみて
師匠と私たちが選びとったのは


   いちばんコテコテのやりかた。。。


極端にいうと、
これでもかというほど しつこく 最後まで
ひたすら だんだんゆっくりとしていく歌いかた。


   「(わたしらみんな)コテコテ、すき やもんねー


とは、ぬっくさんの言葉。


同感である。  関西人 だから??でもないか。 



それにしても、


  テンポの変化のつけかたで、
  こんなにも 曲の色あいが 変わってくるものなんだなぁ


と実感。


おなじ曲でも、歌うひとによって 
楽器なら楽器を 演奏するひとによって
イメージが すこしずつ(ときには かなり)ちがうように

私なら 私たちなら…

どんなふうに歌うか 歌いたいか。


    …だが 君に
    
    「愛しているわよ」

    と言われると、

    感きわまって 涙がとめどなく流れ出す



これが 最後の歌詞。

ふつうに歌えば、
後奏も アッサリとみじかいこの曲、
なんとも 淡白な感じに終わってしまいそうだよなあ

と思っていた。


いちばん言いたい詩は、
きっとこの最後のところにちがいないだろうに。


今回のレッスンで やってみた歌いかたなら、

耳もとで 彼女が「ぼく」にささやく

  ”Ich liebe dich”

を、

「ぼく」がそれをきいたら 泣き出してしまうような
彼女のその言葉を

とても たいせつに歌うことができる。


ピアノの後奏もゆっくりと、
しみじみとした余韻が残る。


  (すべて、そのようにうまく歌えば…ですが!)


まだまだ 課題はたくさんあるものの、

自分たちの歌うべき方向…曲の色…

が みえてくると、とても楽しくなってくる。


生き生きとしてきた、その曲が ますますいとおしく感じる。


なにかをつくりあげる過程には、
苦しいことが多いけれど、


ときには こんな幸せな気づきや 高揚感も ある。






コメント (2)
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