A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記747 『眼の隠喩―視線の現象学』

2013-07-03 23:04:54 | 書物
タイトル:眼の隠喩―視線の現象学 (ちくま学芸文庫)
著者:多木浩二
カバーデザイン:間村俊一
写真:林朋彦
発行:筑摩書房
発行年:2008.12
形態:399p ; 15cm
注記:底本: 青土社 (1982.10刊) の新装版 (2002.6青土社刊)
   雑誌「現代思想」の連載の前半 (1980年7月号-1982年5月号) をまとめ、全面的に加筆したもの
   註: p369-383
内容:
見ること、それは「もの」を知覚すること。視線を意識することは「もの」自体にも作用し私たちの認識に影響を及ぼす。例えば我々は道路に描かれた平行線を手がかりに距離を知覚する。これは絵画の遠近法の影響であり、ひいてはこの知覚に基づき街が造られるようになった。本書は視覚的表現や事物と、人間の関係についての考察。あらゆる表現物に刻み込まれた人々の様態を丹念に読み取り、言語化できない無意識な視線を介して世界を見る方法を提示する。またその無意識の世界が、我々の文化の地層を変えていく様相を丹念に語る。思想・美術など幅広い分野に足跡を残す著者の代表作。解説 内田隆三

目次
はじめに 視線とテキスト

1 イメージの交通 象徴と地理的空間

2 人形の家 理性と遊戯性/経験の空間性
3 趣味のユートピア カタログの両義性

4 視線の政治学 眼の隠喩/視線の破砕

5 ブルジョワジーの肖像 ある時代の神話
6 測定する視線 十九世紀的「知」の断面

7 王の寝台 権力の舞台
8 椅子の身体論 儀礼と快楽

9 メトロポリスの神話学 虚構としての視線


あとがき
文庫版あとがき
解説(内田隆三)

購入日:2013年7月1日
購入店:紀伊國屋書店 梅田本店
購入理由:
 多木浩二の他の著作を読むにあたって、いつか読まねばと思っていた本書も予習として購入。地理的空間についても触れており、地図/鳥瞰図を考える上でも参考になるかもしれない。


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