A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記70 「北辻良央」

2007-08-08 00:08:12 | 書物
タイトル:北辻良央
発行:なびす画廊
発行日:1990年
内容:
1990年4月9日-4月21日に東京・京橋のなびす画廊にて開催された「北辻良央」展のカタログ。
峯村敏明によるテキスト収録。
なお、テキストの日付は「1990.7.29」とあり、このカタログが展覧会終了後に発行されたことがわかる。

日:2007年8月4日
場所:なびす画廊
画廊の方より、なびす画廊でいままで開催されたカタログをまとめていただく機会を得た。今となっては入手が難しいと思われるものばかりで、たいへん貴重な資料である。そのラインナップもすごいので<私>なびすコレクションとして順次紹介していきたい。
まずは、展覧会の開催年度に沿って紹介していきたい。その1回目は北辻良央。関西を中心に活躍しているため、あまり東京・関東圏では発表の機会が少ない。私は北辻作品に接するとなぜかオリーブの香りを思い出す。彼の作品には「香り」がこめられている気がしてならない。思い出すと言えば、北辻の初期の作品には思い入れがある。地図を何重にもトレースし続けた作品を卒論で取り上げたことがあるからだ。北辻作品には思考・観念の足跡がとても丁寧に垣間見え、その物質と作品内に封印された観念の「間」に漂う気配が南方でありイタリア的な気候を感じさせて、いつも風を感じるのだ。言葉は悪いが日本のアルテ・ポーヴェラとも言えそうな、物質の錬金術師。


最新の画像もっと見る

post a comment