A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記298 「MAI YAMASHITA + NAOTO KOBAYASHI」

2009-07-21 21:22:00 | 書物
TITLE:MAI YAMASHITA + NAOTO KOBAYASHI
EDITOR/DESIGN:Mai Yamashita + Naoto Kobayashi
TEXT:Yuki Okumura(p.9)、Mai Yamashita + Naoto Kobayashi
TRANSLATION INTO ENGLISH:John Southard(p4,5)
PROOF READING:Linda Dennis
PRINTING:print24 GmbH
EDITION:500
SUPPORTED BY Kunstler Atelier AKKU Uster, Uster fordert Kulture, The Nomura Cultural Foundation, The Asahi Shimbun Foundation
SPECIAL THANKS:Werner Reichie, Martin Eicher, Roland Boss, Shiro Masuyama
発行日:2006年
価格:840円
内容:
“Rituals of play and rigour” Thomas von Taschitzki
Plate
Profile

購入日:2009年6月27日
購入店:NADiff A/P/A/R/T
購入理由:
柏のTAKURO SOMEYA CONTEMPORARY ARTで行われた<山下麻衣+小林直人「Small Mountain」>展は、実に小気味いい痛快な作品が見れた展示であった。本冊子はギャラリーでも販売していたが、買いそびれたため後日、恵比寿のナディッフで購入。
山下+小林の作品は視覚的、映像的にただただおもしろいのだが、それだけでは終わらない。作品の中に「問い」や「疑い」がベースとしてあり、それが作品の表層的な滑稽さと表裏一体となっているのだ。このユーモアの感覚は留学先のドイツ仕込みなのか、日本仕込みかわからないが、マジカルでファンタジックな世界観さえ確立している。できるのなら、日本なんぞにいないで、ヨーロッパ中心に活躍した方が世界受けする気がする。ここ日本では彼らのような天才的なひらめきと実行力を評価するような土壌はまだない気がするのである。例えは変だが、コーネリアス、高木正勝と言った海外評価先行のミュージシャン/アーティストのようなイメージが個人的に山下+小林作品にはある。それは、日本らしくない洗練さが作品にあるということかもしれない。今後の発表を楽しみにしたい。
なお、この展覧会の詳細は別にレヴューとして書いたので、割愛いたします。

最後に本書について述べたい。本書は山下+小林の過去の作品をまとめたポートフォリオ的な内容のA5サイズの冊子。これ1冊見れば、ひとまず山下+小林作品のことはわかるだろう。なお、使用言語は全編英語(一部日本語訳あり)。しかし、この安さでこのボリュームはすごい。



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