A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記995 『ヴァーチャル・ウィンドウ』

2015-01-27 23:22:00 | 書物
タイトル:ヴァーチャル・ウィンドウ―アルベルティからマイクロソフトまで
タイトル別名:The virtual window : from Alberti to Microsoft
著者:アン・フリードバーグ
訳者:井原慶一郎、宗洋
装幀:戸田ツトム
絵:國久真有
発行:東京 : 産業図書
発行日:2012.7
形態:x, 422p : 挿図 ; 22cm
注記:原著 (Massachusetts Institute of Technology, c2006) の翻訳
内容:
目は心の窓、絵は世界への窓。それが「ウィンドゥズ」と呼ばれる今、ルネサンスからドゥルーズまで世界認知の全哲学史を開示する、まるでまばゆい窓のような魔書。――高山宏

目次
謝辞
序章 仮想の窓
第1章 窓
 レンズ1 デカルトの窓
第2章 フレーム
 レンズ2 ハイデガーのフレーム
第3章 「窓の時代」
 レンズ3 ベルクソンのヴァーチャル
第4章 スクリーン
 レンズ4 ヴィリリオのスクリーン
第5章 マルチプル
結び ウィンドウの未来――スマートガラス、ストリーミング・ポータル、スクリーンなき映像
ポストローグ2005
訳者あとがき
原注
索引

購入日:2015年1月27日
購入店:日本の古本屋
購入理由:
 「timelake」展テキストの参考文献として購入。本書は読んだのは、宮永亮展テキストの参考文献として読んだ時だが、マルチスクリーン、マルチプロジェクションの記述にとても刺激を受けた。その時は図書館で借りていたが、この度あらためて購入。原著は2006年に刊行されているが、いまでも充分おもしろい。今回は、会場に新風館の大型LEDヴィジョンでの上映があるため、建築と映像・映画上映の関係を考える上で第1章と第5章が参考になるかも。
 ちなみに、著者の前作『ウィンドウ・ショッピング――映画とポストモダン』(松柏社, 2008年)は1993年刊行のため、メディア環境に古さがあるが、ベンヤミンの「遊歩者」とジェンダーを合わせて「移動性をもった仮想の視線」をテーマとした好著。こちらは別の企画の参考になった。