A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記770 『死を与える』

2013-08-22 21:35:43 | 書物
タイトル:死を与える (ちくま学芸文庫)
タイトル別名:Donner la mort
著者:ジャック・デリダ
訳者:廣瀬浩司、林好雄
カバーデザイン:神田昇和
カバー写真:Serge Picard
発行:筑摩書房
発行日:2004.12
形態:388p ; 15cm
注記:原著 (Paris : Galilée, 1999) の全訳
内容:
最愛の息子イサクを犠牲に捧げよと神に命じられたアブラハムはモリヤ山へと向かう。息子に死を与え、その死を神に与えようとした瞬間、その手は押しとどめられる。この二重の贈与の瞬間に何が起きたのか。この出来事が課す無限の分裂の中で、アブラハムはどんな責任を果たし、どんな倫理に従っているのか。そして、この出来事の記憶は、現代のキリスト教、ユダヤ教、イスラム教に何を伝えているのか。キルケゴール『おそれとおののき』、パトチュカ『異教的試論』などの詳細な読解を手がかりに、デリダがおそるべき密度で展開する宗教論。'90年代デリダの代表作。本邦初訳。

目次
死を与える
 1 ヨーロッパ的責任のさまざまな秘密
 2 死を――奪い取るべきものとして与えることと、与えることを学び取ることの彼方で
 3 誰に与えるか(知らないでいることができること)
 4 tout autreはtout autreである〔およそ他者というものは/まったく他なるものは、あらゆる他者である/まったく他なるものである〕
原注
訳注

秘密の文学――不可能な父子関係
 1 秘密の試練――〈一者〉にも〈他者〉にも
 2 〈父〉と〈子〉と〈文学〉
 3 〈一〉以上に
原注
訳注

訳者解説 廣瀬浩司

購入日:2013年8月22日
購入店:Amazon.co.jp
購入理由:
 執筆中の原稿の参考資料として購入。本書を知ったのは、リピット水田暁の『原子の光(影の光学)』の引用文においてだった。読んでいて、その時考えていたことのヒントになるかもと思ったが、なかなか文体が手強いので無理かも。