A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記763 『トンボ消息』

2013-08-07 23:58:00 | 書物
タイトル:トンボ消息
著者:手塚敦史
装幀:手塚敦史
発行:調布 : ふらんす堂
発行日:2011.4
形態:83p ; 22cm
内容:
縫針をあてる
Sonnet 1(「Sonnet」改題)
第六信(「筒っぽ/仮託」改題)
告白
名(「促音/葉」改題)
第八信(「辺境への鏡(抄)」改題)
釘、一本
七一ページ目のふんまつ

頂いた日:2013年7月29日
 著者よりご恵贈頂いた1冊。どうもありがとうございます。
未刊行の最新詩集を先に読ませて頂いた後に、本書を拝読。硬質な詩の言葉に触れ、久しぶりに「言葉」の重力を感じた。本書のなかででてきた「Elemental Sketch」の響きがすばらしくて、何度も口中で反芻する。このタイトルでいつか展覧会したい。
 著者自身が手掛けた装幀も細部までこだわりが感じられてすばらしい。大胆にしてシンプル。著者名が背にしか入ってないのもすごい。


視線は斯く割られ はりつめた生き物の関係のように、
  きみとのきずなを、まんべんなく 低地へ行き亘らせようと(水紋にふれ、
そのまま木洩れ日にとどく手の、つき崩してゆく光景――
  …そろそろソングポストまで行ってあつめて来た〈詩篇〉を おくる時なのかもしれない
(「Sonnet 7」、p.79)