A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記709 『落石計画 第4期』

2013-03-22 23:47:39 | 書物
タイトル:落石計画第4期 「霧と銅」記憶の器 展
デザイン:森勢津美、井出創太郎
編集協力:高浜利也
発行:[北海道] : 落石計画実行委員会
形態:1冊 : 挿図 ; 30cm
注記:展覧会カタログ
   会期・会場: 2011年8月7日-8月11日:旧落石無線送信局 (現池田良二スタジオ)
   出品作家: 井出創太郎, 高浜利也
   主催: 落石計画実行委員会
内容:
「時空を超えたつながり」猪熊樹人(根室市歴史と自然の資料館学芸員)

旧落石無線送信局跡(現 池田良二スタジオ)・落石無線電報局沿革史
落石計画第4期 霧と銅 ―記憶の器― 概要
落石計画沿革
作品配置図・作品リスト
図版
 第2室
 第6室
 第3室 対話空間(=茶室)公開制作
 第5室
ワークショップ「つなげてキラキラ」

「廃銅版の詩」井出創太郎
「描くべき風景を求めて」高浜利也
謝辞

頂いた日:2013年3月20日
場所:京都市美術館
 「PATinKyoto 京都版画トリエンナーレ」での井出創太郎氏のアーティストトークに参加したところ、来場者に配布されて頂いた1冊。どうもありがとうございます。まさかトークに参加して、カタログを頂けるとは思わなかった。
 井出さんの作品を初めて見たのは、2003年に開催された「第18回平行芸術展―<あざやか>の構造」においてであった。時間を内包したテクスチュア、緑青のあざやかさに目を奪われ、以後機会があるごとに見てきた。私が京都に移住後はなかなか見る機会がなかったが、今展で久しぶりに作品を見て変わらぬ作品の深みに圧倒された。アーティストトークも井出さんの柔らかで落ち着いた話ぶりに引きこまれ、制作に対する姿勢、思考に襟を正される思いがした。
 なかでも親類のお葬式の会場で目にしたあじさいのエピソードが秀逸だった。
後で調べたところ、あじさいの「あじ」は本来は「あづ(集)」といい、青い花(さあい・真藍)が集まって咲くさまが由来だという。そう、お葬式で親類縁者が集まるさまが、あじさいに重なるである。さらに、あじさいの英語名「Hydrangea」は、ギリシャ語の 「hydro(水)+ angeion(容器)」が語源だというから、銅版画の制作過程においても相応しい言葉かもしれない。