A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記698 『パノラマ地図の世界』

2013-02-24 20:42:54 | 書物
タイトル:パノラマ地図の世界 : 自然を街を見渡す楽しみ
シリーズ名:別冊太陽
編集人:湯原公浩
編集:赤岩州五、小六通敬、長島桂子、大庭久実(アイランズセカンド)
制作:清水壽明
アートディレクション:稲田意匠
発行:平凡社
発行日:2003.11
定価:2,400円+税
形態:143p ; 29cm
注記:付録: 「山は招く長野電鉄沿線」(1937)(1枚)作画:金子常光
内容:
パノラマ眺望図鑑
 目黒新富士山之眺望(安藤広重)/京都洛西鳥瞰図(伯仙)/鎌倉絵図(石原正)ほか
パノラマ図で見る富士山
 富士山パノラマ(友利宇景)/富士山真景全図(五雲亭貞秀)/富士山散策絵図(村松昭)/南部鉄道図絵(吉田初三郎)ほか
「鳥目絵の世界 名所案内とパノラマ図」種村季弘
「宮武外骨 パノラマ地図絵葉書コレクション」金丸弘美

現代の鳥瞰図絵師たちとその作品
 江戸の町を復元する 立川博章
 丸い地球の水平線へ 友利宇景
 細やかな都市の描写に目を凝らす 石原正
 豊かな自然溢れる絵地図の世界 村松昭
 現地を隈なく歩いて集めた旅情報 久芳勝也
 自然の息吹を感じるパノラマ地図 増田庄一郎
 広島の街並みを眺めて 日野唯史
 身近な山並みのパノラマ地図 織田雅巳
 平成の大東京を一望する 黒澤達矢
 素朴な里山の自然に触れる 柴田勇治
 戦国の世に築かれた山城を眺める 宮坂武男
 チベットの風と光を感じる 谷口靖子
 高い精度で表現された東京の街並み 洲嵜晴彦
 ガイドブックを彩った日本の名風景 岩崎孝
 広大な寺領内がひと目でわかる絵図 延木甲野
 鳥瞰することで地形の変化が見えてくる 一木英夫
 日本列島の海岸線を鳥瞰する 池崎功
 北海道の大自然をコンピュータで再現 北海道地図株式会社

●幕末の鳥瞰図絵師 五雲亭貞秀
●大正・昭和の鳥瞰図絵師 吉田初三郎
「鳥瞰図とは何か? 近代~現代の日本の鳥瞰図の流れ」藤本一美
「H・C・ベラン」森田芳夫

パノラマ地図はどのようにしてつくられたか
 ●「コンピュータを使った鳥瞰図制作 最高の技術は、人間の感性」堤 啓(北海道地図株式会社)
 ●「パノラマ画家ベランの後継者 ハインツ・フィールキントとともに」森田芳夫
 【インタビュー】
 ●「寺社鳥瞰図をつくる」延木甲野さん
 ●「江戸鳥瞰図をつくる」立川博章さん
 ●「鳥瞰図プロデューサー」蕪木隆さん

1920~40年代 アメリカの観光パノラマ図
 「近寄って視る。全体を視る。細部を視る。」鯛ま庫ぶ霖 かかぽ
information パノラマ宝島
 ゲームソフト、ジグソーパズル、本、散策マップ、フォトモ、万博と鳥瞰図ほか
エッセイ「何をやってもいいのが鳥瞰図」今尾恵介
鳥瞰図 販売・閲覧施設情報
掲載鳥瞰図初出一覧
奥付
特別ふろく「山は招く 長野電鉄沿線」金子常光

購入日:2013年2月23日
購入店:MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店
購入理由:
 たまたま立ち寄った書店で絶版だった本書を見つけて衝動買い。図書館で何度も借りて見た本書ではあるが、鳥瞰図研究の資料としてはそれほど参考にはならなかった。だが、持っていればいつか役に立つこともあろう。個人的には、種村氏の論考は示唆に富む。金丸弘美氏のテキストは、メディアとしての絵葉書に新しい知見を与えてくれた。藤本一美氏による鳥瞰図の流れは、触り程度な紹介で、もっと詳細に知りたかった。いつか単行本としてしっかりまとめてほしい。