世の中全体がせちがらくなってきました。人を育てるのも大量生産で、なにしろ早くですわ。それとそんなに丁寧にものを造ってもらわんでいい、適当な大量生産の安いものでいいというんですからな。そうすると、せっかく長い時間をかけて育てても活躍の場所がなくなってしまうんですな。職人の仕事のよさは一つ一つ違う材料のよさを引き出してものを造ることやけど、そんなもん、いらんというんですからな。
日本の文化はそうやって、自然の持つ素材のよさを生かして、自然のなかに置いて調和の取れるものを作っていくなかで生まれ、育ってきたんですけどな。
(西岡常一「木のいのち木のこころ〈天〉」、西岡常一・小川三夫・塩野米松『木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)』新潮社、2005年、p.81)
ゆっくり丁寧に生きる
日本の文化はそうやって、自然の持つ素材のよさを生かして、自然のなかに置いて調和の取れるものを作っていくなかで生まれ、育ってきたんですけどな。
(西岡常一「木のいのち木のこころ〈天〉」、西岡常一・小川三夫・塩野米松『木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)』新潮社、2005年、p.81)
ゆっくり丁寧に生きる