A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記413 「HANA」

2010-06-10 23:33:24 | 書物
タイトル:HANA 現実と虚構が溶け合った視覚の冒険
編集:中尾英恵
デザイン:SPOON
写真:毛利秀之、加藤健、シュヴァーブ・トム、木奥恵三、豊永政史
発行:小山市立車屋美術館
発行日:2010年4月
内容:
栃木・小山市立車屋美術館にて開催された<HANA 現実と虚構が溶け合った視覚の冒険>展(2010年4月10日~5月30日)の展覧会カタログ。
B5判、40頁
出品作家:青木陵子、黒川彰宣、松本尚、寄神くり

ごあいさつ
謝辞
「それぞれのHANA 想像と象徴の裂け目」加須屋明子(京都市立芸術大学准教授)
青木陵子
黒川彰宣
松本 尚
寄神 くり
「独自の視点と心の風景が折り重なるHANA―どこにもない表現を求めて―」中尾英恵(小山市立車屋美術館学芸員)
出品作品一覧
(本書目次より)

頂いた日:2010年5月28日
美術館より頂いた1冊(正確には、K事業部宛に届いたものを編集部の御好意から頂いた1冊)。どうもありがとうございます。
 残念ながら本展は見ることが叶わなかった。だが、GWに帰省した際、西那須野の博物館に別件で行く必要があり、同じ沿線なので足を延ばしてみようと当初は考えていた。だが、その日は体調が悪く、また予定も立て込んでいたため、途中下車はあきらめざるをえなかった。少し気になっていたので、カタログを頂けたことは偶然とはいえ、気がかりが少し納まった。
 なぜ気になっていたかと言うと、展覧会タイトルが「HANA」だったからである。現代美術において花(植物)をモチーフにどのような展覧会を組み立てるのか、いけばなに3年間関わっていた私にとって関心はそこにあった。だが、カタログを見てわかったことは、それほど花や植物を意識した展覧会ではないということだった。現代美術の場合、展覧会タイトルがコンセプトの目的を果たさないことがよくあるため、それほど驚かないが、修辞的な花ではなく花の造形性や表象性についてもっと迫った内容であればと思う。とはいえ、一地方美術館が行う現代美術展にいろいろ望むのは酷な話なので、現代美術展が開催されただけでもよしとしたい。
 ちなみに、内容とも絡むことかもしれないが、出品作家4人全員が関西出身(育ち)、京都市立芸術大学出身というのは、いくらなんでも偶然ではないだろう。寄稿テキストも京都市立芸術大学准教授の加須屋氏なので、京都芸大か加須屋氏によるキュレーションなのだろうか。
 ところで、最初「HANA」を「NANA」と読み間違ってしまった。少女マンガの展覧会か・・。なぜローマ字表記なんだろうか。