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浜名湖花フェスタ。

2015年03月05日 22時49分19秒 |   北浜名湖暮らし


浜名湖近辺では3月1日から、浜名湖花フェスタというのが始まりました。
浜松人って他の地域の人より花が好きなんですかね?

およそ10年前、現在の浜名湖ガーデンパークで「浜名湖花博(パシフィックフローラ2004)」というのが開かれたんです。これは国際園芸博覧会で、主催は国だったと思う。かなり素晴らしいイベントだったそうで(私は花なんて興味が無いから行きませんでしたが)、花好きな私の叔母が何度も何度も行って、その素晴らしさを語っていた。(現在でも私の喫茶店を訪れるお客さん達がその思い出を語ることが多い)。その5年後、2009年には浜松フラワーパークで「浜名湖モザイカルチャー博」が開かれました。主催はまた国際的な機関で、県が後援していたと思います。私は作り物が大好きなので、かなり興奮して行った記憶があります。あれはすばらしいイベントでした。
で、去年は「浜名湖花博10周年」を記念して、「浜名湖花博2014」が開かれました。これは主催は静岡県でした。が、私は失業中だったので行きませんでした。

とにかく、こういうイベントを開くたびに浜名湖周辺では宿泊客が抜群に増えるそうなのです。私が今の勤務先の喫茶店で働き始めたのは昨年の7月(花博2014が終わった直後)でしたが、「花バブルが終わっちゃったから、また寂しくなるよ」と、皆口を揃えて言っておりました。

でも、「だったら毎年花博をやっちゃえばいいじゃん」と誰かが言ったらしくて、今年から花イベントを毎年やっちゃうことに決めちゃったそうです。
ということで始まった「浜名湖花フェスタ2015」。
主催は浜名湖観光圏整備推進協議会。舘山寺温泉観光協会・奥浜名湖観光協会・舞阪町観光協会・湖西市観光協会・新居町観光協会・三ヶ日町観光協会らの共同体です。
お客さんがいっぱい来るといいですね。

ところが、メイン会場になると思われる浜松フラワーパークと浜名湖ガーデンパーク。
フラワーパークでのイベント開始は3月21日からだというのです。フェスタは3月1日から始まっているというのに、今フラワーパークに行っても何もやってないんですって。じゃあ、どこで何をやっているのか? 舘山寺愛に溢れている仕事熱心なわたくしは、追求してみたいと思いました。ひ、ヒマだからな!

初めに行くべきは舘山寺町の大草山。
ここでは現在、「昇竜しだれ梅園」が開園しています。
ここが、浜名湖での「花戦さ」の先駆けの場所です。



通常、大草山へは「日本初の湖上ロープウェイ」で登山するのが一般的ですが、しだれ梅園へはロープウェイでは行けません。車でないと行けないです。入園は700円。





「昇竜しだれ梅」というのはこういう形状の梅のことです。
わたしの写真じゃよく分からないかもしれませんけど、「龍が空に昇っていく姿を模して」らせん状に幹が伸びていく。
これは、こういう形で育っていく梅の種類であるわけじゃなくて、「盆栽の要領で梅の木を育てるんですよ」とかつて奥山高原を見学しに行ったときに奥山高原の人が言っていた。浜名湖近辺ではこれを育てているのは大草山と奥山高原だけで、舘山寺のしだれ梅の花が散る頃、時間差で奥山高原のしだれ梅が見頃になり、その開花状況が舘山寺の喫茶店には随時同じ書式でファックスで送られてくるので、「大草山と奥山のしだれ梅は同じ経営者が育ててるんだろうな」と長らく思っていたところ、ついこの間、大草山のしだれ梅の佐藤さんと奥山高原のしだれ梅の佐藤さんは別人だ、と事情通の人に教えてもらった。本当かなあ。



たまに大草山を歩いていると、谷影に昇竜しだれ梅を栽培している場所が何ヶ所かあって、「植木の要領で開花状況に応じて時期で木々を植え替えてお客さんに見せているのかなぁ」と思ってたのですけど、今日詳しく見ていたら全然違うようでした。どうなっているんだろ。











全部同じように育てられているはずの木も、よく見ると個性がそれなりに出ているのが面白いと思いました。
期間中に何度も来ている方がいるみたいで、「今日が一番の満開だ」と言っている声が聞こえました。そうでしたか。良かった。あ4、5日経てばもっと花密度が大きくなとも思いますけどね。










さて、舘山寺で昼食といったらラーメンカフェ・ワコーです。
しばらく(経済的な事情で)足が遠のいていたのですが、実は以前は職場から車で5分だったこのお店が、職場が変わったら徒歩2分になったのです。もうね、いきつけの店にして通い詰めたいんですけどね。(金が無くて)
2週間ぐらい前に、以前大好きだったカレーラーメンが食べたくなって一度来たのですけど、しばらく来ないうちに、店内の様子が少し変わり(夏までにお洒落海カフェにする計画みたいだ)、新メニューもいくつかあった。なので今日はそれを食べに来てみました。



ゆず塩ラーメン、700円。
おお、温泉街のラーメンだ。
こういう奇をてらったところがないのがこの店の特徴です。
なぜここをとても好きなのが自分でも良く意味が分からない。



一口啜って即座に心を奪われました。
ひとつに収斂する。ややこしいところがひとつもない。ゆずの香りは心地良くしますが、ゆずのかけららしきものは見えません。味は優しく力強く、おいしい。
麺は低加水めで細い。
一番好きなのはチャーシューなのですね。数日前のジェット家でも同じ事を書きましたが、私は豚の臭いがよくする肉が好きで、この店のがこきゅこきゅする歯触りも含めて一番好きかも。また来よう。


5月15日、また来ました。
今日は「魚貝ラーメン」(800円)注文です。



おお、なんとなく名前から「アサリでも入っているラーメンなんじゃないかな」と思っていたら、違いました。私の写真だと地味な感じですけど、メニュー表の先頭にあり価格も一番高く、一番の押しの作品なのだと思います。



うまい。前にも言いましたが味がストレートに太め。
わざわざ「魚介」ではなく「魚貝」と断っているとおり、この「ぬめっ」とした感じの味が貝の味なのでしょうね。「ぬめっ」と書きましたが、スープや麺は決してぬめっとしているわけじゃなくて(むしろ極めてサラサラしている)、味だけが「ぬめっ」としている。
決して魚貝のみを使っているわけでもなくて、最後まで美味しく、終わりの方は節の味の方をあくまで程よく感じてました。いろいろ手が込んでいるのだと思います。
これで極ちぢれ太麺(そんなもの存在しない)だったら最高なのに!



このチャーシュー。どこかで売ってないかしら。歯触りが(個人的には一番に)たまらんチャーシュー。
一週間前に来たときよりも改装工事がかなり進んでいました。





なんと!
こんなコンセプトになるのか。独り身アル中男性が来づらくならなければいいけど。


話を3月5日に戻しますが、ヒマなので続けて西気賀(呉石地区)にある光岩山長楽寺に行ってきました。ここも花フェスタに参加しています。



ここには以前一度来たことがあります。「湖北五山」には撰されておりませんけど、充分に品格と歴史と伝説と見所を持ったお寺です。



真言宗のお寺なのですけど、なぜか山門に独湛禅師(黄檗宗)の扁額がある。



山門前にはこんな案内が。梅のお寺なんですね。



長楽寺が浜名湖五山から漏れたのは「ご住職がいないから」だと思われますが、現在ではボランティアの方々が寺の維持をしてくださっているのだそうで、かなり詳細な解説をしてくださる。現在寺の本堂として扱われている建物は実は客殿で、前回に来たときに聞いた説明の記憶では、たしか「近藤の殿様が(伝)小堀遠州の庭を眺めるためだけに建てた隠れ家的な建物」と言ってらしたような記憶が。「近藤の殿様」と言われても他の地の皆さまには誰のことやら分からないでしょうけど、浜名湖北部にとっては江戸時代を通してこの地を治めていた名君の家系です。だから扁額は独湛禅師だし、庭に点在する石仏は初山宝林寺と同じ顔立ちなんですね。へー。
・・・と思ったけど、初山宝林寺は「金指近藤家」の菩提寺であり、長楽寺の方は「気賀近藤家」の領内じゃんね。

浜名湖畔には「小堀遠州(流)の庭園」を有するお寺がいくつかあります。
一番有名なのが井伊谷の龍譚寺で、これは井伊家当主の井伊直孝が、古田織部の事件で連座して処罰されそうになった小堀遠州を身を挺して取りなしてあげて、その結果小堀遠州は無罪となったので、お礼として井伊氏の故郷の菩提寺に庭園を造ってあげたという。長楽寺とか本興寺とか実相寺とかの他の「小堀遠州流」のことについてはよく分かりません。実は小堀遠州は龍譚寺庭園を造った頃の井伊氏は既に彦根に去っていて、井伊谷の支配者は近藤氏になっていました。井伊はともかく近藤氏とは小堀遠州との接点は全く思いつきません。
ただ、井伊の祖神の謂伊神社を近藤家はとても保護したと言いますから、かつて人斬り兵部(井伊直政)に斬り殺されそうになったという逸話を持つ近藤秀用の末裔たちも、かつての主家である井伊家そのものには愛着を持っていて、龍譚寺の庭園を各地にコピーしようとしたというところでしょうかね。
長楽寺の扁額が独譚禅師であることから見て、長楽寺の庭園の造り主は近藤貞用なんでしょうかね。(この人は気賀では無く金指近藤家の当主なのですが、金指近藤家は浜名湖五の近藤の本家にあたる)

ともかく、この時期の長楽寺の見所は、「梅のトンネル」。



これは明治の廃仏毀釈運動後、経営難に困ったお寺(まだその頃は御住職がいらした)が、資金調達のために本堂への参道に梅を植えたものなのだそうです。資金調達って、梅を植えて何で儲けるのかってことですけど、最初は「梅の実を売るため」だったんですって。それが今では梅の花の景観そのものがお寺の資金源になっているっているのが、面白いですよね。(※現在の長楽寺は伝遠州流の「満天星の庭」の見学には拝観料(300円)を払いますが、「梅のトンネル」はその外にありますのでお金は掛かりません)
白い梅の外側の緑色の部分は、浜名湖名物・ミカンの果樹園です。梅より蜜柑の方が儲かりそうですけど、蜜柑の花は地味で、花の名所にはなりえません。







しだれ梅と違って、枝が上に伸びています。
なぜか感動します。垂れてない!



このトンネルを登ると、「かつての本堂跡の碑」があります。
この本堂は昭和60年前後まで残っていたそうです。長楽寺は極めて古い歴史を誇る寺で、特に梵鐘は県内で2番目に古い鎌倉時代のものなのだそうです。でもこの本堂は(寺の苦境を反映して)長い間朽ちるに任せたままにされていたらしい。本堂の倒壊の危機に際して特に保存運動も起こらなかったのは、梅のトンネルの下にある近藤貞用(?)造の“満天星の庭を眺めるための”客殿の方が立派で、十分それで本堂の代わりを果たせるとみなされたためでしょうか。
本堂の碑の右側に回れば、「光岩山長楽寺」の山名の由来となった「光る岩」がありますが、今日は敢えて見ませんでした。
(満天星の庭は「光る岩」を借景として作られているそうです。光る岩のところに本堂があるのに「借景」って変な気がするのですけど。誰が誰に何を借りてんだみたいな)


「満天星(どうだん)の庭」。



ついでなので、そこから奥山高原のカナメ神宮に行ってみましたが、全然花が咲いていませんでした。あれ?



なぜか勘違いして「カナメ神宮は花盛り」と思って来たのですけど、家に帰ってから調べたら、カナメ神宮の花の見頃は5月ぐらいだとのことです。
何年か前に、花が凄い頃にここに来たことがあります。
奥山高原のカナメ神宮は、地方によくある「ヘンテコ神社」です。それが「浜名湖花フェスタ」に参加する、と知って違和感を感じていたんですけど、また来ますね♪
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