読書感想文。

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「恩寵」を読んで。

2009-04-10 08:39:13 | 作家さん/は行
ほしおさなえさんの「恩寵」を読了しました。

主人公が羨ましく思えて、満足度は80%です。

「生きる場所はどこでもいいわけじゃない。人間はそれほど器用じゃない。だから、ほんとは、そういう場所を探すことに真剣になるべきなんだ。それ以外の場所で努力するのは、はっきり言って時間のムダ」

今自分がいる場所は重要じゃない気もしますが、他に行ける場所がないような感じもしています。
何年もそんな状態を続けてしまうと、自分で自分をだまして誤魔化してることを忘れそうになります・・・。

「彼女を見て、この年になれば、人間、もうほとんどのことが決まってるんだな、って思ったんです。/若いうちは可能性は無限とか言われるけど、それは嘘。できることは限られてる。だからもっとも得意なところで勝負しないと、結局勝てない」

誰でも1つはとりえがあるはずとは言いますが、私はどれも半端な気がします。
昔は自分でも嫌になるくらい記憶力が良かったのですが、年齢を重ねるにつれそれも揺らいで来ました・・・。

平凡に普通に生きて行くことを10代の頃は馬鹿にしていましたが、今ではそれにすごく憧れます。

それでは、また。


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