★ここにきて宗教に関する話題が多くなった政界。旧統一教会は解散命令が出され、教会の被害者救済を巡り自民・公明両党と国民民主党が協議し3党の共同提出。また立憲民主党と日本維新の会もそれぞれが提出した法案の一本化で合意。与野党で行われる法案の修正協議に進められるが、教団に近かった元首相・安倍晋三、前衆院議長・細田博之が相次いで死亡し、政界の接点は自民党政調会長・萩生田光一らから聞くしか方法がなくなったが、接点のあった議員たちはその実態を話そうとはしない。
★20日、教義に輸血拒否などがあるキリスト教系宗教団体「エホバの証人」の元2世信者らが児童虐待疑惑などに取り組む弁護団はこども家庭庁に、エホバの証人のアンケートによる実態調査の報告書を提出した。また素手や定規、ベルトなどでたたくことを「むち打ち」と呼び、たたかれた経験があると回答したのは9割を超えるなど“宗教虐待”の実態が浮き彫りになった。いずれも親の信仰で子供の人生が左右される宗教2世が大きな問題となっているが、今後は踏み込んだ法改正などが必要になろうが、この実態を無視して信仰の自由を逆手に取る議員もいるため、政界ではタブー視されてきた。
★また公明党の生みの親ともいえる創価学会名誉会長・池田大作が亡くなったが、公の場での目撃は10年11月以来ないというから13年間、晩年の実態はわからなかった。首相・岸田文雄は池田死去が報じられた直後に「御逝去の報に接し、深い悲しみにたえません。池田氏は、国内外で、平和、文化、教育の推進などに尽力し、重要な役割を果たされ、歴史に大きな足跡を残されました。内閣総理大臣 岸田文雄」とXに投稿した。当然、野党や国民から政教分離に抵触しまいかという声が上がったが、官房長官・松野博一は「個人としての哀悼の意を表するため、首相個人のSNSを使っている」と個人を強調したが、通用するだろうか。(K)※敬称略