鉢に水遣りをしようと玄関の扉を開けた。
玄関先の石段の途中に、ぬめぬめとうごめく、だらしないかたまりがあった。
ん? じぇじぇじぇーっ、大蛇だぁ!!!!!
と叫ぶ間もなくかたまりはにょろりとほどけ、鎌首をもたげて玄関に向かって這って来る!
普段なら森生が逃げ出すところだが、玄関前に滞在されたら一大事だ。
乾坤一擲、足元にあったカラの如雨露を蛇に投げつけ、玄関の扉をピシャリ。.....ふぅ。
家の中で深呼吸をしてから、恐る恐る玄関を開けた。
しかし、石段の下に首が壊れた如雨露が転がっているだけだった。
以前、掃き出し窓から庭に出る時、跨いだのは茶色系で亀甲柄だったようなので、ヤマカガシ。
この前、お隣の床下に入っていった蛇は灰色だったそうだから、おそらく青大将だ。
今日ウチに来たのは暗い黄緑に濃淡の縞柄だったので、縞蛇にちがいない。
もともとここはキミラの領地だった。
でもなぁ、一生を賭けた莫大な借金で買い取ったのはこっちだぜ。
どうしても出て来たい用事があるのなら、森生が寝てる時に来ておくれでないか。
この夏は蛇が多そうだ。
蛇避けにはニコチン液の散布がいいそうです。
道路に煙草の吸殻が沢山落ちているので、試してみようかと思いますが。
その前に玄関まわりのガラクタを片付けなくちゃな。
130613