昆虫や交尾に興味がなくとも、
人間(昆虫の交尾なんて研究に情熱を傾ける人間という面白き存在!)に興味があれば、
本書は楽しめる。
著者は昆虫を観察し、読者はそんな著者を観察するのである。
ハサミムシのオスの挿入器は2本ある。なぜ? 調べてみる。
どうも右しか使っていない。左は何のためだろう。
そこで右挿入器を取って交尾させ、左を使うかどうか試してみる。結果は?
いや。結果より、この研究の過程が楽しい。
最先端の機器など不要。ピンセットをもって虫たちに向かう。
ここには昔ながらの手作業の科学がある。
ところで昆虫の交尾ってどうやって観察すると思います?
あのね、交尾している彼らを液体窒素に入れて固定するんですよ。なんまんだぶ。
しかしあなた、我が身に引きつけて考えてごらんなさい。
交尾の最中に瞬間冷凍されて結合部を観察されるなんて、死んだ方がましである。
(いや、死んでいるのだが。)
野矢茂樹(東京大教授)
以上は去年10月15日付朝日新聞朝刊読書欄に載っていた、
昆虫の交尾は、味わい深い・・・。上村 佳孝〈著〉岩波科学ライブラリー 1404円
の書評です。
改行はしましたが、他は原文そのまんまです。
挿入器が二つもあるハサミムシ!!! 代わりがあるなんて、羨ましいですねぇ。
だけど、1本を切り取られても出来るとしたら、よくもまぁ出来るもんだ。
激痛がしないのだろうか。
更に、その最中に瞬間冷凍されるなんて........。
やっぱりハサミムシでなくてよかった、としみじみ思いました。
優れた書評は、対象の本を読まなくても読んだ気がし、楽しめますね。
じじぃも頑張らなくちゃ。(何を?だけれど)
記事の先頭で頑張ってるクロカタゾウムシの写真は、こちらさまからお借りしました。
気の毒なハサミムシの写真は、こちらをどうぞ。
愛するトンボたちの絵は、本書の表紙から抜き出しました。
180130
味わいが深いとはいってもなんだかなあ・・・・
今日のお話の中では瞬間冷凍というのが一番の驚愕でした。
そうそう 普通がいちばんです
1本で充分です
あれっ 何の話だっけ?
えへへ