三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【階段はみんなデザインしたくなる】

2017年08月25日 06時05分47秒 | Weblog


さてきのう、東京出張から帰ってきました。
どうもあちこち出没しているので、方向感覚が定かでない。
朝起きたときに「えっと、俺はいまどこにいるんだったっけ」と数秒間考える。
とりあえず、これについてはいまのところ、最長で十数秒。
で、毎日書くと決めているので、いろいろブログのテーマを考えているのですが、
移動が重なってくると、行動記録とは必ずしもパラレルにはならなくなってくる。
ということで、本日は今週の札幌での住宅見学からの階段風景であります。

みなさんは階段をたくさん見ることがあると思います。
「ああ、階段か」ですが、
この階段、やはりどこで見ても、二度と同じものはない。
どう考えても一期一会なんだと思います。
そのうちの数カ所がそのひとに寄り添ったモノとして
そのひとの人生とぴったり、随伴してきてくれる。
どんな工務店さんでも、建築家でも、階段という名前を聞くと
ひそかに内心で決意を固めている部分を感じさせられます。
次はどんな階段を考えたらいいかなぁと常に考えている感じがするのです。
ということで、住宅取材者としては、いつも階段には敬意を払う。
謹んで上り下りさせてもらいます。
まずは段数を数えながら、機能的に使いやすく、
ゆとりを感じさせられるかどうか体感センサーが働いて感知する。
踏み板の長さや、段差の寸法、見た目のやさしさも気になる。
その踏んだ感触、応力というか、足への感覚に安心感があるかどうか。
傾斜角度や曲がりのあるなし、などもチェックポイント。
手すりがあれば、その手ざわり感なども楽しい。
そして徐々に高低差が生じてきて、家の中での風景に変化が出るかどうか。
登り切っての室内の演出がどうであるのか、
などなど、たくさんの要素が階段にはあると思います。
数秒間の上り下りには、一期一会の「その家」との対話があると思うのです。
家の中での階段の使用頻度は相当に大きい部分。
ただ鑑賞するものではなく、体感するモノという建物の本質として
実にさまざまな事柄が集中的に表現もされる。
ぜひ、階段を家づくりの時に大いに論議して欲しいと思います。
わたし階段、大好きであります(笑)。
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