三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

ほっとする小さな街路

2007年05月22日 05時47分54秒 | Weblog

先日の仙台での街並みのワンショットです。
っていうか、ふだんちょっと足が向かない小路を抜けていったら、
突然発見したスポットなんです。
場所は仙台市の駅東口側、ガーデンパレスホテルの裏手の小路。
あるマンションとおぼしき下駄履きビル、1階がちょっとした商店街になっています。
歩道の路面にはインターロッキングが敷き込まれていて、
周囲のアスファルトに対して、雰囲気を変えてある。
その歩道部分に対しては屋根がさしかけられている。
そして、ところどころには、お店前に木製ベンチが置かれています。
そして、その歩道を決定的に一種独特に感じさせているのは、
街路樹なんです。
気がつかなければ通り過ぎてしまうかも知れませんが、
4~5mくらいごとに植え込まれている街路樹は、
その1本1本が種類の違う木なんですね。
なかには少し南国風の植物もあり、バラエティに富んでいる。
それぞれがちょうど新緑の季節の中で、あざやかな彩りをみせている。
そうした街路樹が、表情豊かな歩道に
さらにその印象を深めるように、陰影を与えているのです。

イベント会場に向かう急ぎ足だったのですが、
思わずシャッターを切ってしまった次第。
お店群も、食べ物屋さんなど、ちょっと覗いてみたくなるような、
庶民的なたたずまいを感じさせてくれています。
はじめて通りかかったのは明らかなんだけれど、
思いっきり郷愁を誘い出すような仕掛けに満ちた小路になっている。
こういう感覚は、気取りに満ちた現代的なショッピングアーケードとはちょっと違っていて、
また、雑多なにぎわいの市場のようなものとも違う。

こういう街路が連続していると、
絶対に名所に育っていくのでは、と思われましたが、
残念ながら、こうした試みは、この建物だけに終わっていて、
ほんの街の一隅の雰囲気にとどまってしまっている。
まぁ、周囲はショッピングゾーンというわけでもないので、
街並みの育成とか、個性ある発展などという考えはないようです。
でも、こういうタネのように置かれたものを活かしていくという考えも、
なにか面白いものを生み出していくのではないか、
そんな思いを抱いた街角、ワンシーンでした。
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