三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

北の古民家たち

2007年07月09日 06時15分06秒 | 古民家シリーズ


きのう、久しぶりに「北海道開拓の村」に行ってきました。
札幌の中心地から車で30分ほど。野幌の森の中にあります。
ここは、開拓当時のさまざまな建築・古民家を復元建築しているところ。
昔から好きで、ちょこちょこと行っています。
構内には馬車鉄道が走っていたり、人力車もあったり、
「昔の遊び方工房」みたいなのもあります。
きのうは、天気が良かったので、屋外で竹馬乗りをしたりしている様子も見られましたね。

何度見に行っても、ふしぎといろいろな発見が出来る。
建物についても、こちら側の知識や経験が深まってきたので、
昔の建築の、さまざまな工夫や合理精神が理解できて、
その度に、目が覚めるような体験をすることが出来ます。
わたしの古民家好きも、この開拓の村体験が一番大きかったかも知れません。
やはり、昔の人々の暮らし方や、考え方が、
住宅や建築を通して、まるで、近しい隣人のように感じることが出来るのが楽しい。

写真は正面玄関を兼ねている、旧札幌駅舎。
デザインは、北の首府としての札幌の街のエキゾチズムを表現しています。
色合いも、たぶん創建当時の駅舎の雰囲気を復元していると思われます。
日本の首都、というのは奈良の都が顕著なように、
歴史的に国家意志をまるで博覧会的に表すものといえる、
というような記述が司馬遼太郎さんの著作にありますが、
その意味では、この札幌の街って、
明治政府の脱亜入欧という基本姿勢を明確に表していた、と言えると思います。
白い外壁と赤いトタン屋根という構成は、
明治の初年の頃の風景としては、まことにモダンなものだったのでしょうね。

明日以降、ときどき写真でシリーズをやっていきたいと思っています。
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