性能とデザイン いい家大研究

こちら 住まいの雑誌・Replan編集長三木奎吾です 
いい家ってなんだろう、を考え続けます

雪あかり

2015年01月11日 09時16分22秒 | Weblog

数日続いた暴風雪、札幌ではそれほどの被害はありませんでしたが、
みなさんの地方ではいかがだったでしょうか。
きのうは朝からの除雪で、あらかた片付いて、
うずたかい雪山があちこちに出現しております。
道路幅はほぼ半分程度になっているので、
渋滞が市内各所で発生しております。
冬真っ盛り、というところですが、
最近の雪かき続きで、やや体力消耗気味でして、
詠嘆的な気分になっております(笑)。
やはり、疲れがたまってくると、受動的になってくる。
また、同時に退嬰的な気分も高まるので、
子どもの頃の感受性に戻る部分があるのではないかと思っています。

いまの北海道の住宅は、基本的には寒さから解放された暮らしが
可能になっているのですが、
子どもの頃はずいぶんと躁鬱的であったと自分で思っています。
数年前に、そんな昔のくらしを彷彿とさせる建物で、
タイムスリップしたように、そういう気分が思い起こされた。
ちょうど、こんな写真のような雰囲気。
断熱材の入っていない駆体と、ガラス板1枚の窓越しに
ひたすら見続ける外の景色。
無惨な冬の光景がそこに広がっているのだけれど、
ひたすらに春を待ち続けていた。
鬱々としてくる気分の中で、夢想するように春を待っていた。
こういう写真の光景からは、ひたすらに凍えた室内に
まるで冷気のように雪あかりが差し込んでくる、というイメージが強かった。
ところが、現代では、そういったイメージが遠くに消え去ってしまった。
冬だからと言って、鬱病っぽい精神状況に追い込まれるようなことから
すっかり、解放されて暮らしている。
いま、同じように外を見ても、かなり考え方は積極的に変化した。
わたしが生きてきた20世紀中葉から今日までずいぶんと激しい変化だったと思う。
そう気付いて、たとえば子どもたちはどんなイメージを持つか、
聞いてみたくもなる。
連休の中日、そんな想念が湧いてきています。

コメント
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