三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

スズメバチと「管理責任」

2011年10月07日 07時13分21秒 | Weblog





わたしはいまは、仙台におりまして札幌を留守していますが、
メールその他をチェックしていたら、
事務所からメールが来ておりまして、
どうも、植え込んでいるヤマボウシに寄ってくる羽虫たちのなかに
ちょっと歓迎したくないスズメバチがいまして、
それに恐怖しているスタッフが、専門家に相談したようなのです。
で、家の虫問題の相談者になっていただいている
(株)青山プリザーブ 前林 十三男さんから親切なアドバイスをいただいたので
ご紹介したいと思います。

いつもおせわになっております。
以下の件、
ご近所に巣があると思いますが、探知することはほぼ不可能です。
南向きの建物で日だまりになる雰囲気のようですから、
この時期、死を待つばかりの彼らにとってわずかな暖かさのあるところに集い
盛夏を懐かしんで、
「次に生まれるときもハチがいいよね。」
などど余生を語り合っているのかもしれません。
この夏、運よく駆除されずに、一生懸命に生き抜いてきた者たちの生き残りです。
ひとを刺しにくることはない個体だと思います。
見逃してやってください。
対策にはなりませんが、、、
またよろしくお願いします。前林

っていう、心温まるお便りでした。
当社の周辺には広い庭を持ったお宅もありまして、
どこかに巣があるのでしょう。
わたしも、事務所の周囲を気をつけてみてはいるのですが、
わが社の近く、目に見える範囲には巣は確認できませんでした。
「管理責任」
という、倉本聰さんに言わせると
「いちばん、きらいな言葉」なんだそうですが、
そういうことからいえば、無視してはいられないことであるのですが、
このアドバイスのような考え方が至当のような気がします。

この「管理責任」というものが
現在の日本の状況の出口なしを、かなり形成していることかも知れません。
社会全体が、大きな決断を下すような構造を拒否し、
目先の「管理責任」というものに振り回されて
もっと大きな責任というモノに対して、
そんなものどうせ理解できないのだから、ということで、
ほんのささいなことばかりに血道を上げる人間を大量生産している。
ちょっとしたことしか理解しようとしない体質を作っている、
どうもそんな気がしています。
そういう「ささいなことに優秀な人間」が、たとえばマスコミなどで
きわめて矮小な価値観を振り回して独走している。
また、証拠がないのに推定だけでひとを有罪にした司法判断の状況など、
おかしなことが多すぎる。

今日の日本の危機の本質は、実はそういうことなのではないか、
遅々として進まない東北の状況報告を聞きながら、
重ね合わせて考え続けていました。
コメント
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