三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

古代北方世界に生きた人びと~フォーラム

2008年09月29日 07時35分07秒 | Weblog



きのうは日ハムも気になっていたのですが、
やはりこちらのフォーラムに行って参りました。
先日もご紹介した「古代北方世界に生きた人びと」展フォーラムです。
会場に着くなり、先日ブログで紹介したUさんから
「さっそくブログに書かれていましたね!」って、声を掛けられました。
「ギョエ~、なんで知っているの?」
「検索で調べていたら、一番上に出ていましたよ(笑)」
っていうようなことで、すっかりタジタジ。
「どうせなら、もっと、宣伝になるようにドンドンお願いしますよ(笑)」ということ。
それに「マイナーな話題」と言っていたカミさんの言葉も頭にある様子・・・。
なんか、変な展開になって参りましたが(笑)、
まぁ、わたしとしても本意ですので、多いに宣伝になったらいいと考えています。

展示については、考古年代から奥州藤原政権・山丹交易まで、
考古的な資料から、歴史文献資料までの
北方日本の歴史の流れが理解できる画期的な内容だと思います。
フォーラムの開始に当たってのあいさつで
日本の歴史には、中央政権としてのヤマト政権の歴史の他に、
北東北・北海道を主舞台とする北方世界の歴史と、
沖縄を主舞台とする南方世界の歴史の3つの流れがあり、
それらの複層的な結果として、現代があるという意見が示されていました。
まさにその通りで、「内向きの単一民族」という狭小な世界観の
辞めた大臣には本当に多いに勉強して欲しいと思います。

フォーラムは、古代北方世界探訪・律令国家と北方世界さらに、
古代北方世界の物流・交易、
安倍清原平泉藤原氏と北方世界、という4つの発表がありました。
それぞれに興味深い内容で、時間が足りないというのが率直な実感。
東北歴史博物館・佐藤さんの発表では、
南東北の多賀城の研究からの最新情報も聞くことができました。
大崎平野では、ミニ万里の長城的な遺構の発掘も見られるということ。
平泉以北の世界が、古代の世界で異国として認識されていた
さまざまな例証が語られていました。
檫文文化の世界を、考古的な発見資料から生き生きと伝えてくれたのが
「物流交易」の発表。
石狩低地帯、というまさに札幌もそこに含まれる地域が
奈良平安期にどのような実情の世界であったのか、
具体的なイメージも得るきっかけを与えてくれた気がします。

さらに、歴史文献に記載された安倍・清原・藤原についての
弘前大学・斉藤先生の発表はまさに刮目すべき内容でした。
氏の、岩波書店「平泉~よみがえる中世都市」は愛読書でもあるのですが、
発表ではむしろ、自著の内容を塗り替えたいという発言もありました。
平泉都市について京都との連関性が色濃く提起されていましたが、
きのうの発表では、その後の調査活動で、
宗教施設の作られようなどを検証しながら、
きわめて独立的な性格が強い、という側面が強調されていました。

フォーラム終了後、展示を見ながら、
発表者のみなさんといろいろな質問などができまして、
こういう試みも大変ユニークだと思いました。
本当は先生に名刺交換などもさせていただきたいと思っていたのですが、
あまりにも多くの質問者が殺到していて、断念。
フォーラム冒頭のあいさつで
「こんなに多くの参加をいただいて・・・」ということでしたが、
こうした催しでは珍しいほどの「盛り上がり」がみられたのではないかと思います。
そこそこ若い年代の方も多く、
わたしの「超マイナー」な興味も、同好のみなさん、
そこそこ数が多いのかも知れない、という期待を抱かせてくれました(笑)。
カミさんにも、しっかり報告したいと思います(笑)。ではでは。
<写真は開拓記念館に行く途中出会ったリス・・・ですが残念、写っていませんでした(涙)>


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