くらげのごとく…

好きなことを考えてふわふわ漂ってるような
時間が心地良かったりする。
たとえ時間の無駄遣いだったとしても…。

お気に召すまま

2007年08月18日 | 観劇
As You Like It
「お気に召すまま」
演出:蜷川幸雄
出演:成宮寛貴、小栗旬、高橋洋、吉田鋼太郎さま~ 他
場所:静岡市民文化会館

東京公演は見事に落選。夏休みだし、そんなに遠くないし、まあいいかっということでこだま号に乗って静岡公演へ行ってきちゃった。9分9厘ミーハーです蜷川さんも言ってます「芸能です、猥雑です、きれいな若い男の子を見に来てくだい」と。ハイ、ハ~イ、見に来ましたよ~

これぞ、蜷川シェイクスピア、昨日のヴェニスとは違って、慣れ親しんでいる感じがする。主演はかわれど、脇役陣が、しっかり支える。吉田さん、高橋さん、月川さん。この常連俳優が蜷川組を支えているといっても過言ではない。

お言葉通り、きれいだった。成宮くんも小栗くんも。森で再生する人々。ファンタジックで切なくてドキドキして、名文句もたくさん出てくる。

「恋とは、溜息と涙でできてるもんだ」

小栗君を観て、ここかしこから「かっこいい~」って溜息がもれていた。みんな恋してるのね、小栗君に。私といえば、このところ、仕事では溜息ばかりだけど、人を恋して涙なんかしてないよ。恋に逡巡してみたいなあ。

このお話、最後にアポロンが登場するのね。シェイクスピアはギリシャ悲劇をパロってる~。オレステスのときはマジなアポロン様だったから、神々しい感じだったけど、パロったアポロン様は子どもの声でかわいい。本物のひつじさんとともに、なんともほんわかさせてくれたわ。

時々、コンサート会場のようにロックが鳴り響く。たぶん、初めてシェイクスピアを観るような若者層をかなり意識した演出でわかりやすくて楽しめた。やっぱり、勢いがあって上り調子の小栗くんは輝いている。声も台詞回しも格段に上達した。蜷川色がついてきったって気もする。対する、成宮くん、とても難しくて大変な女役に体当たりしている。彼も、幅広い分野で活躍し役者として成長している。座長としての意地と貫禄があった。

3時間をゆうに超えるお芝居を観ると、本を1冊読んだのと同じくらい、いやそれ以上のものを得ることができる。心にも栄養が必要だね。



汗をかかない一日

2007年08月18日 | 日常あれこれ
ジムでエアロバイクをこぎながらTVを見ていたら、この暑さは太平洋高気圧だけのせいじゃないんだってね。うえからチベット高気圧っていうのが蓋をしちゃっているそう。日本列島、総サウナ状態、もしくは蒸し器の中って感じらしい。

そのがんばっていたチベットくんの力がようやく、衰え始めるそうだ。と、思ったら、昨夜から妙に涼しい。温度計も27度の下がっちゃったよ。32度あったのが5度も下がると、結構寒く感じるもんだな。

高気圧もお疲れなんでしょ。もうしばらく休んでいていいんだけど、また明日から暑くなるらしい。なにを、そんなにかっかしてるんでしょう…。

ヴェニスの商人初日!

2007年08月18日 | 藤原竜也
思い起こせば、ロープ大楽から6ヶ月半ぶりの生竜也くんです。なんかあまりに久々すぎたせいか、はたまた猛暑のせいか緊張してお腹が痛くなっちゃったよ~。

大崎で軽くご飯を食べて、りんかい線に乗って天王洲アイルへ。どこだ、どこだ?銀河劇場って。方向音痴な私は、ちょっとばかし探しちゃったよ~。奥まった場所にあるこじんまりとした劇場。でも初日とあって各方面からのお花がずらり。市村さん、寺島さんあてのお花が多い中、デスノートの金子修介監督から竜也くんへもしっかり届いていた、豪華なお花が。

ロビーでは、演出のグレゴリー・ドーランさん、プロデュサーのセルマ・ホルトさんらが和やかに歓談されていた。赤いドレスのセルマさんが華やかで、そのほかにも外国人がたくさんいて、なんかそこだけ異質な空間が広がっていた。

さて、お芝居の方は、なかなか楽しくて、竜也ファンにとっては嬉しい見所がたくさんあった。ヴェニスの商人ってシャイロックが主役よね。原作を一読した時はポーシャの印象が強かったけど、今回は竜也くん演じるバサーニオが中心にいる。内容のじゃなくてこの舞台の台風の目になっている。ホリプロ主催だから?セルマさんプロデュースだから?いやいや、ドーラン氏の中にあったもともとの構想よね、きっと。だって、ライフの時からプランはあったようだから、この日のために練ってきたのだろう。

私は、蜷川シェイクスピアしか観たことがなかったので、ドーラン氏の演出がまた新鮮に感じられた。蜷川演出が、濃い3Bぐらいの鉛筆でしっかり輪郭が描かれているような感じだとすると、ドーラン演出は2Hくらいでさらっと描いた感じがした。特にラストシーンのスケッチ画のようなバサーニオとポーシャのシーンがとても綺麗で素敵。程よく、品があって、これぞ、本場RSCというプライドもちらちらあって、この企画、結構面白いんじゃないかなあって思った。

主演役者陣は遜色ない。安心して見ていられる。何時にも増して、竜也くんはとてものびのびしていた。舞台に立てる喜びと、新たなものへの挑戦と。初日のカテコからあんなニコニコなのもめずらしくないかい?等身大の自分で勝負しようっていうのが伝わってきたよ。この際、どう評価されようと、蜷川さんに怒られようとどうでもいいじゃない。この調子でわが道を進んで欲しいなっ。