くらげのごとく…

好きなことを考えてふわふわ漂ってるような
時間が心地良かったりする。
たとえ時間の無駄遣いだったとしても…。

エヘン虫

2009年06月28日 | 日常あれこれ
昔、トローチかなんかのCMで登場していた喉の奥にすむ悪い虫。子どもに移されてみたいで、先週の火曜日あたりから私の喉にすみついていがいががらがらしている。熱が出たり鼻が出たりすることもなく、その他はいたって元気。でも、悪化させたくないから、今週は見事にエアロをお休みした。ピラティス1本しかやっていない。いつもは、無理しても行っちゃってたのよね。ほら、でも最近無理が効かなくなってきたから用心したわけ。原因は遊びすぎ。毎週、劇場通いしてたのがいけない。人混みは疲れるよ。

でも懲りずに今週も行っちゃった~。
まずは、某チケット会社から無料チケットプレゼントのメールに食いついた!一万円相当のチケットがなんと無料だよ。2枚申し込んでおいたら、当選しちゃった。その公演とはこちら↓

         

          「Mr.PINSTRIPE2009」

タップダンサー玉野和紀氏のダンスパフォーマンス。オレステス、コリオレイナスに出ていたタータンこと、香寿たつきさんをはじめ、えまおさんなど元宝塚メンバーも出演しているということで、またまたヅカファンのお友達を誘って観に行った。

玉野さんはトークも面白い方だから、コント仕立て風なものも期待していたが、今回はダンサーに徹して、二の線を通している。はじめから終りまで全て歌とダンスのパフォーマンス。踊れる人が結集しているから見ごたえがあった。やっぱり、玉野さんのタップは出色。リズムも軽快で切れがあってかっこ良かった。

ミュージカルの振り付けなどにも関わっている玉野さん、各方面から花束が…。笹本玲奈譲からの真っ赤なバラの花がとりわけ目立ってきれいだった。

さて、本日の「桜姫」で一応、観劇月間打ち止め!来週は健診を受けるから自嘲してエアロに励み、コレステロールを下げねばならぬ。

で、まだ台本も出来ぬうちから、年末年始の竜也君の舞台、「ANJIN イングリッシュサムライ」のチケット先行販売のお知らせが来ちゃったよ。商魂逞しいホリプロさんだわ。節約して貯蓄に励まねば…。

マイケルの想い出

2009年06月27日 | 日常あれこれ
保育園で働きはじめて、2年目に組んだ先輩がマイケル・ジャクソンの大ファンだった。私は彼女を通して、マイケルを知った。あの頃、大ブレーク寸前で、スリラーが世界的にヒットしていた。ダンスやプロモーションビデオなどが、今まで観たことがないくらい斬新で、英語がよくわからない私でも観ていて楽しかったし惹きつけられた。



足音、ドアが開く音、狼の遠吠え…。まさにお化けがでてくるようなイントロから始まるこの曲は子どもたちにも受けた。で、早速、運動会のお遊戯でやろうと盛り上がる。マイケルファンの先輩は当然のごとく力が入り、自前でお化けのかぶりものまで制作した。子どもたちも墓場から蘇るお化けのイメージをドキドキわくわくしながら表現しながら踊っていた。出来ている振りを教えるのではなく、子どもたちと共に踊りを考えていくという思いで深い運動会になった。

その直後、来日したマイケルの東京ドーム公演があり、誘われて観に行った。遥かかなたのステージで人差し指のほどのマイケルがくるくると踊り歌っていた。大音響に圧倒されつつ近くのスクリーンをきょろきょろしながら観ていた記憶がある。

その後も躍進するマイケル。次のアルバムBADで黒人の彼が白くなった時は驚いた。やっぱりこの人壊れているって。先輩も、彼の言動とかを聞いていると、この人、このままだと本当に死んじゃうんじゃないかって心配になるとよく言っていた。敬虔なクリスチャンでもあったので、なんとかして救わなきゃという衝動に駆られてしまう様だった。そして、マイケルを追いかけたわけではないが、その年に保育園を突如、退職し、英語を勉強したいとアメリカ留学に旅立ってしまったのだ。そんな先輩だったが、帰国後は牧師の妻になり良き母になっている…。

波乱万丈だったマイケルの人生。カリスマ性、伝説、そして破滅…。
生き急いだ孤独の天才。

ご冥福をお祈りします。

戯曲の勝利!

2009年06月21日 | 観劇
さいたまゴールドシアター第3回公演
「アンドゥー家の一夜」
作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
演出:蜷川幸雄

       

“どうもぼくたちは、今迄の演劇とちがうことをやろうとしているらしい。”

“ぼくたちは今迄の演劇ルールとはまったくちがった、つまり、老いのすべてを引き受けてそれをみせてしまおうということです。”

初日の朝に書いたいう蜷川さんの挨拶文が、プログラムの中にぺらっと1枚挟まっていた。

台本が上がったのが初日直前だった模様。それは前回の“ムサシ”も似たようなものだったが、役者が違う。正直、お芝居の出来としては散々である。意地悪な見方をすれば、蜷川さんの挨拶もいいいわけのように思える。

ケラさんの戯曲はとても現代的。清水邦夫氏のように難解な言葉はないが、何気ない日常の繰り返しがモチーフとして重なり合い、登場人物の生きざまや人柄を浮き彫りにしていく。たぶん、ゴールドシアターの面々にとって清水氏よりもやりにくく、新たな挑戦になったことだろう。清水氏は彼らと同世代としてつながるものがあるから、熱い台詞が自ずと活きてくる。だけど、ケラ氏は若い世代の作家だから、ジェネレーションギャップがある。熱さだけで語るのではなく、緩急やテンポも必要だ。

蜷川さんを筆頭に、演出補の井上さん、藤田君、その他若手スタッフが客席前方でプロンプターとしてスタンバイし、まるで赤子を見守る母親のように背中を押しながら必死にサポートする。何度か蜷川さんが台詞を伝える声が響いた。

話自体は面白いから、たくさん笑いも起る。だけど、まだどこか物足りなさが残る。ケラさんが締切に追われながら必死で仕上げた戯曲は、とても深い。効かせるべき大切な台詞がたくさんあるのに、こなせていないのだ。

クライマックス、死にゆく夫に、妻が浮気の告白をする。だけど、夫は妻の全てを知っていて、そのうえ自分もかつての教え子を長年想い続け、おまけに隣の奥さんにも気があったという浮気性。蓋を開けてみたらお互い様だった。そんな夫と連れ添えて幸せだったと叫ぶ妻…。死に別れる時は、せめて嘘を清算し罪滅ぼしをしてすっきりしたいというのが人間の性なのかもしれない。そして、普段は当たり前のように感じて言えなかった一言を、最期に言っておきたいと…。

やっぱり、泣けた…。彼らが言うと、とても現実味があるし、深みがある。不思議なもんだ演劇って。台詞がとぼうが、もたつこうが、確実に伝わるものがある。技巧だけじゃない。やっぱり人間性なのかな。

カーテンコールで出てきた彼らのやり遂げたような、一点の曇りもないさわやかな顔。悔いが残らないように人生を生きているって素晴らしい。

ケラさん、第1回公演「船上のピクニック」のとき、客席でお見かけした。このコラボ、なかなか新鮮だ。ゴールドシアターVSケラワールド、見事にマッチしていた。蜷川さんもこうやってどんどん若い人と組んで欲しい。

         

これ再演はないのだろうか。台詞を自分のものにしてもっと進化した彼らの芝居をまた観てみたい。

ブルーレイデビュー~♪

2009年06月20日 | 日常あれこれ
目減りしたボーナス、これから先も増える見込みはない。だけど、頂けただけ幸せなのだと気を取り直し、早速、消費してやった。(←やけっぱち~)去年は地デジのTVを買ったから、今年はブレーレイレコーダー。だって、これがないと何も録画できないしね。7月にWOWOWでムサシ放映があるからいい機会かなあって。ま、いずれは買わなきゃいけないもんだし…。

説明書を見ながら、TVと接続、電源を入れて、無事にセットアップ完了!ついにDVD&ブルーレイ生活のスタートだ。さらば、VHSビデオたち…。何度も重ね撮りをして、テープが伸びてしまったり切れてしまったり動かなくなったこともあったっけ。キュルキュルという音と共に、長年、楽しませてくれてありがとう。レコードと同じように、ビデオテープも文明の残骸になっていくのね…。ちょっとばかし淋しい。

肝心のWOWOW加入だが受信料高いよなあ。見なきゃ大損になってしまう。でも、WOWOWは舞台作品を優遇してくれる数少ないメディアだし、竜也君の次回映画、「パレード」もWOWOWフィルム制作だし、ちょっくら入ってみようかなあ…。

竜也くんの次回舞台作品の方もついに発表になった。三浦按針を描く日英合作のオリジナル作品で、演出は「ベニスの商人」のグレゴリー・ドーラン氏。共演はまたまた市村さんと、なんとトニー賞受賞俳優のオーウェン・ティールさんだって。

オーウェン・ティールさんって、人形の家のヘルメル役で賞を撮られたのね。あれは難しいけどとても深くて印象的な役だものね。

ちなみにこんなおじ様らしい。

 

なかなかチャーミング~だな。

日英おじ様大御所舞台俳優の重厚な演技に藤原竜也がどう挑むのか。もうそれだけでもわくわくしてくるじゃないの。

確か、「ベニス」の制作発表で、次なる大プロジェクトの話は出ていた。市村氏も「オーディションのつもりでがんばる」という意味深な発言をしていたけど、おおまかな構想はあの頃から決まっていたのかもしれない。で、「ベニス」が成功し、満を持してGOということになったのだろう。国際舞台への第一歩を確実に踏み出すんだね。台詞も4割が英語だって。竜也君の台詞を字幕を見ながらで聞く日が来るなんてすごいことだ。再来年はイギリス公演も目指しているそうな。「ムサシ」よりこっちの方が信憑性がある。ま、イギリスには行けそうにないけど、これからの動向に大注目だ。

週末の夜

2009年06月19日 | 日常あれこれ
「ちゃんと、草取をしてから遊ばせない!」と園長の雷がドッカ~ンと落ちた。保育園の砂場のことだ。自然に恵まれた環境だから虫も蛙も草も、わがもの顔で砂場に侵入する。雨降りのあとなんぞ、遊ぼうと思うと、草がぼうぼうだったりする。というわけで職員総出で砂場の整備。草むしりをしてからスコップで掘り起こす。この暑さで汗がどっひゃ~んと出た。でも私は、この砂場堀りが昔から好きなんだよなあ。かなり気合入れてやっちゃったよ。

今週はいろ~んなことがあって疲れた。人間不思議なもんで、そういう時は妙に元気だったりする。というかひねくれ者なんだね、私。仕事帰りはジムに直行し、エアロ2本でガンガン動いた。変なアドレナリンが噴出した。ちっちゃな世界で自分を追い込んでいる。どちらかというとMなんだ、きっと。

リズムチェンジのステップとぐるぐる回るエアロでふらふらになりながらも、妙な達成感を感じながら、放心状態でビールを飲み、こうやって夜更かしをしている週末の夜が結構、好きだったりする。

もう1本、飲んじゃおうっかな~

女信長

2009年06月14日 | 観劇
「女信長」
原作:佐藤賢一
構成・演出:岡村俊一
脚本:渡辺和徳
出演:黒木メイサ、中川晃教、河合龍之介、有森也実、石田純一
青山劇場

「ムサシ」の余韻をいまだ引きずりながら劇場通いが続き、気がつけば週一ペースになっている…。

このお芝居、今まであまり見たことがないメンツだなあとひっかかり、ポチッとチケットを買ってしまった。有森&石田なんて、一昔前のトレンディードラマ(死語)コンビだもんね。あの頃のドラマにハマっていた世代としてはちょいと懐かしい。

内容も、今まで見ているものとは違った印象だった。蜷川さんや野田さんとは全く正反対のテイストで斬新といえば斬新。小劇場系を豪華にしたというか、劇団新感線のノリに近いかなあと感じた。とにかく、テンポが速い。レーザー光線がピュンピュン、グルグルと飛び交い音楽も絶えることがない。映像や効果音がここかしこで駆使されており、殺陣やダンスがたくさんあって息つく暇もなく話が進む。確かにわかりやすいし、寝る心配もないんだけどね。

蜷川演出は、手動で竹林作ったりとどこかアナログ的で、次の場面を期待して待つような間があるが、そういのがどこにもないのだ。演劇というより、一種のショーを見ている感じがした。テレビのザッピングのようにトントンと場面がかわっていく。たぶん、こういうの、若い人にはうけるんだろうなあと思った。だけど、客層は幅広く、年配の人もかなりいた。そう感じたのは私自身がのんびりしているせいかもしれない。

出演者もエレンディラに出ていた中川君以外は蜷川組と接点がない。演劇界にも派閥があるのかな。今回はつか劇団がらみの人が多い。みんな、動きが軽快で、セリフ回しも淀むことないのだが…、マイクを通しているせいもあって台詞がやや滑り気味。黒木メイサさん、膨大の台詞をかむことなく見事にこなしていたけどもう少し、緩急があってもいいんじゃない?その点、中川君は、多少力みながらもしっかり台詞をきかそうとしていた。作詞作曲の劇中歌を歌うところは、“アッキーワンマンショー”で、その美声も聴かせてくれたし。うん、でもメイサさんの才能は素直に凄いと思った。彼女ありきの舞台って感じだもん。若いのに貫録があった。このところ演劇界は何気に若者ががんばっていて活気づいてるよね。

終わってみれば、エンターテイメント性があって大い楽しめたし見ごたえもあった。ベテラン勢の石田&有森もいい味出してたし。何気に石田さんって、劇団円出身なのよね。こてこての舞台出身ってところがキャラと合わないけど、実は下積みが長かったのよね。スキャンダルばかりが目立つけど、最近は、舞台でも活躍中。なかなかイケていた。

カテコはスタンディングで大盛り上がり。いろんな舞台があるんだなあ、演劇の世界も幅広いんだなあとつくづく思うのだった。



でもこのプログラムが2500円とは高い。ボッタくり感があって残念…。じゃあ、買わなきゃいいんだけど、買っちまった。

骨が鳴る

2009年06月13日 | ピラティス
新しく入園した赤ちゃん、1歳を少し超えた人見知り真っ最中のお年頃と、初めての集団生活が重なって、日々、葛藤している。周囲の状況も少しはわかるので、ご機嫌だとよく遊ぶが、一たび眠くなると、とたんに泣いてぐずり始める。そのうえ困ったことに横向きだっこじゃないと寝ないし、寝入るまでに時間がかかる。慣れない場所で寝るということは子どもにとってかなり不安なことだから仕方がない。ひたすら横抱っこをして、歌を歌いながら、ゆらりゆらりしていたら、右腕がしびれて、股関節がボキッと鳴った…

そんなこともつゆ知らず、やがて彼女は夢の中へ…。2週間過ぎて、ようやく1時間以上眠れるようになった。少しずつ、安心して過ごせるようになってきたのかな。子どもが環境に順応していく力ってすごい。あとは、もう少し、ご飯を食べられるようになるといいのだけど…。

そんなこんなで疲れた老体をケアすべく、ピラティスのグループリフォーマークラスに参加する。めずらしく常連のオヤジーズたちは欠席で、女性3人セッションとなった。今日は、いきなりマットエクササイズから始まる。機械に頼れないマットはやっぱりきつ~い。ひと汗かいたところでリフォーマーエクササイズになるが、腹はなかなかえぐるように薄く出来ないし、背骨はねじれないし、ハムストリングには力が入らないしで、気がつくと、みんなから「うぅ~」「くぅ~」などという悲鳴が漏れている。「無言じゃできないよね~」と後で大笑いだった。

ピラティススタジオ内は季節の花々や観葉植物がたくさんあって、メダカちゃんもいる。4匹いた赤ちゃんがぐんぐん大きくなり、親メダカはまたもや孕んでいた。メダカって本当に目がでかい、内臓が透けていてスケルトンだあとしばし観察してしまった。尾びれを細かく動かして泳ぐ姿がかわいくて見ていて飽きないもんだ。時々、ピュ~ンと瞬間移動もした。水草の根には卵がたくさん産みつけられているので、半ば養殖状態になっている。先生をはじめスタジオのスタッフさんたちから大切にお世話をしてもらえて幸せなメダカちゃんたちだ。

身体と対話するピラティスは“命”を慈しむ。生き物たちに囲まれた、このスタジオはとてもいい環境で体を動かせる。今月は、運よく予約が何本か取れているのでピラティス強化月間になりそうだ。

発見!

2009年06月07日 | 藤原竜也
西岡徳馬さん、吉田鋼太郎さんご出演の舞台。開演ギリギリに、後方センター席についた。なんとなく会場を見渡していたら、5,6列右前方に怪しきニット帽を発見!この暑い日にニット帽だよ。なんか動きが控え目なんだよな。なんとなく、ビビビッってきちゃった。そう、エドガー・アラン・ポーから竜也くんはニット帽がお気に入り。もしかして、もしかして…と思っていたら、暗転して幕があいた。

芝居が始まると、ニット帽をとって、くしゃくしゃと髪の毛を直す手つき、あれ、ゴーロじゃん。絶対そうだわ、きっと竜也君だって確信した。それから、芝居を見ながらも右前方もちらちら見てしまうんだわさ。冷房が効いて寒くなってきたら、暗転の間にさっとパーカーを羽織ってる。見事だわ、このタイミング。まるで衣装替えのよう。明るくなってからは一切動かないもん。妙なところに注目してしまう。

途中、出演者が「藤原竜也」なんて言うもんだから、余計ドキドキする。これはリップサービスのアドリブだわ、きっと。そして芝居が終わり、暗転、出演陣が出てきて照明がつくと、すでにニット帽を目深にかぶっているではないの。そして2回目のカテコが終わると、ささっと立って後ろを向いた。

ビンゴ~!!!!!
竜也くんだわ。いつものごとくキレのある身のこなしで、風のように通路を通り抜け会場から出て行っちゃった。数秒間だけ思わずガン見。パレードの役がらのせいかすっきりとした感じ。ニコちゃんTシャツがかわいかった。

竜也君も同じ人間なんだし、プライベートだし、こうやってカジュアルな服装を見れば年相応の兄ちゃんだしなんてその時は努めて冷静になろうとした。でも、すら~りと背が高くて、案外、肩幅ががっちりあって、ニット帽からのぞくうつむき加減の顔がそりゃあきれいで、やっぱり普通の人とは違ってたなあと後からしみじみ思えるのだった。あの瞬間、通路の空気が変わったもの。(って思ったのは私だけかも、回りはあまり気づいていない様子だったから。)

幸せな観劇デーだった。後にも先にもそうはあるまい。帰宅してから出るのは、なぜか溜息ばかり…。明日からは、また仕事復帰。いつもの一週間が始まるんだわ。

江戸の青空

2009年06月07日 | 観劇


「江戸の青空」
脚本:千葉雅子
演出:G2
出演:西岡徳馬、須藤理彩、松尾貴史、吉田鋼太郎他
世田谷パブリックシアター

お芝居の題名のように、本日、お江戸は快晴、久し振りにいいお天気になった。蜷川組2大オヤジーズ共演の舞台、興味津津で観に行った。しぶ~いよ、このメンツ。その他も、猫のホテルの中村まことさん(ロープにも出ていた)、ナイロン100℃の松永玲子さん、TEAMNACSの戸次重孝さん、宝塚出身蘭香レアさんなどそうそうたるメンバーがご出演の豪華な舞台だ。

落語の小噺を元にした人情味あふれる時代劇。番頭が落としてしまった五十両が二転三転しながら人々を事件に巻き込んでいく。最後はこの五十両の持ち主である慇懃な悪徳商人が自腹を切り損をする羽目になることで落ちがつき、めでたし、めだたし~やっぱり時代劇は勧善懲悪でなくっちゃね。

徳馬さんは無口な浪人役でかっこいい。正直に生きているあまり落としいれられちゃったとってもいい人、それでいて武士としてのプライドが高くて頑固。対する鋼太郎さんは、インチキな講談師役でもうムサシの柳生宗矩様のまんまのボケ具合。宗矩のまま進化しちゃった感じで、またまたわらかしてくれた。シェイクスピアよりハマっているんじゃないかな?

弟子役の植本潤さんがアドリブをかます、かます。いなくなった鋼太郎さんを探す場面で、道行く虚無僧に、「あの~、そこら辺で、おいしんぼみたいな人見なかったですか?普段は外国の王様とかをやっていて、芝居が大行になっちゃって…、でもそろそろ、蜷川さんからG2に乗り換えようと思っている…」云々なんぞ言っちゃう。わかる人にわかるブラックギャグだわこれ。そして何気に虚無僧がG2さんだったりするのよね。で、虚無僧さんには「あなたはいい人よニコニコしていて」とか言っちゃってた。

その他、悪徳商人をだますために道場破りが来るというところでは、「なに、年寄りばかりだから大丈夫だ」と言われ、「いや、若いのが来るぞ、藤原竜也みたいなのが勢いこんで…」なんて思わず、竜也くんまで登場させていた。実は…、竜也くん、会場にいたのよねえ…。楽だしわかっていてリップサービスしたのかしら。

徳馬さんと鋼太郎さん、役を取り換えても面白そう。だた一人の悪役、時代劇にはつきものの悪徳商人役の松尾さんも光っていた。

本日、千秋楽、カテコのあと、出演者のご挨拶もあって盛り上がっていた。だけど、竜也くんを発見してしまった私は、実はちょっと気もそぞろになってしまったんだよね~。(つづく)

パレード

2009年06月07日 | 藤原竜也
♪ごらん、パレードが行くよ
 カーニバルのパレードが行くよ♪

この題名を見て、まず浮かんだのが山下達郎さんのこの曲。

藤原竜也くん、最新映画は吉田修一さん原作の「パレード」でまたまた群像劇だ。ただいま撮影中らしい。早速、アマゾンでポチって読んでみた。今の時代が、随所に反映されていて読みやすい。流行っていたドラマ名や映画、芸能人とかが実名で出てくるんだもん。この時代性が何げに重要な気がした。登場人物たちの日常がよりリアルに感じられる。

とてつもなく乾いた人間関係。同じマンションの1室に同居する5人の若者は寄り添っているようで誰も本音をさらけださない。まるで、1、2歳児の“平行遊び”のようだ。一緒にいるけど、関わっていない、だけど、同じようなことはやるみたいな…。

竜也くんの役は、表面的にはごくごく普通のサラリーマンで一番まともに“見える”が、その裏側に常軌を逸脱した“狂気”を持つ。だけど、そんな狂気につながるようなせっぱつまった悩みとか、不満とかがまるで見えない。そしてさらに、その裏をかくような同居人たちの不気味さ。

なんかチェーホフの「かもめ」みたいだなあって思った。かもめほど、平行線ではないのだけど、彼らは理解し合おうとしない。虚無までには至らずも、関心や干渉もない。

♪ごらん、パレードが行くよ…♪

祭りの華やかな行進

ただただ、目の前を通り過ぎていく…。

パレード公式ページ

パレード (幻冬舎文庫)
吉田 修一
幻冬舎

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