長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

過分のしあわせ!!そうだい二度目の上洛 ~奈良の都もすばらしかった~

2019年01月15日 21時10分06秒 | 日記
そうだいの第二次上洛(2019年1月12~14日)
 いや~まさか、生きているうちに2度も京の都の土を踏めるとは! 職員旅行さまさまでございます……今回も、有意義な旅にするぞ!!

行程
一日目(曇天)
・天台宗 頂法寺六角堂
 …… トップバッターは、京都市街地の宿泊ホテルから歩いていける距離にあった、こちら。ほんとにビル街の谷間にひっそりとたたずんでいるといった感じだが、やはり参拝客は多い。普通の入母屋造りの本堂の斜め奥に、二階建ての六角堂が半分融合しているような形でつながっているため、巨大なサザエのような異様な迫力がある。この複雑なデザインイメージは、いい! 明治建築になるが、山形の旧・済生館病院本館に通じる空間密度を感じました。あのゴツゴツ、ゴチャゴチャ感……たまんない!!

・京都万華鏡ミュージアム
 …… さらに、歩いていける距離にあった万華鏡博物館へ。これまたささやかな印象の建物なのだが、中身は充実しまくりで、精巧な手作りカレイドスコープやらテレイドスコープの宝石箱! こちらも親子客やカップル客でにぎわっていました。宮城県・仙台の秋保温泉にある仙台万華鏡美術館も華やかで良いのですが、こちらも負けていない、古都らしいおしゃれな雰囲気がありました。

・真言宗根本道場 東寺
 …… 前回に来た時は新幹線で帰る直前だったので五重塔のチラ見くらいしかできなかった東寺を、じっくりと拝観。金堂、講堂、食堂、五重塔~!! ほんとにこれだけのオールスターラインナップが現代も楽しめるのは、素晴らしい!! この東寺一ヶ所だけで、普通の観光地だったら十二分に成立してもいいくらいの見どころ満載っぷり。薬師如来さま、大日如来さま、四天王さまといった仏教界大スターも実際に拝むことができて、もう言うことありません……こういった神社仏閣は、実際に今もおつとめをしている神人さまやお坊様がいらっしゃる場合が多いので、城郭とは違った「生きている感覚」が建物にも横溢しているのがいいですよね。どんなに古い木材でできていても、やわらかさがあるんだよなぁ。使う人がいなくなった途端に建物が朽ちて崩壊するっていうのも、わかる気がします。

・京都水族館
 …… 東寺でかなり時間を使って夕方になりかけていたのですが、無理をして最後に、歩いていける距離にあった京都水族館へ。早足での観覧になっちゃったのでゆっくりイルカショーも楽しめなかったのですが、異様にオオサンショウウオを推していたのが印象的でした。オオサンショウウオのぬいぐるみ買いたかったけど……止めておいただけ、俺も高校修学旅行の時より成長したのだなぁ。そりゃ四半世紀経ってんだから当たり前か。

二日目(晴天)
・宇治市源氏物語ミュージアム
 …… ここ、行きたかったんだよな~!! 開館直後だったのでいい感じに中も閑散としていて、かなりお金のかかっている展示物や寝殿造りの実物大セットでよみがえる平安王朝の世界を堪能することができました。展示上映の映像作品も、ホリ・ヒロシの人形劇に白石加代子さまのドラマの二本立てだぜ!? すごすぎ……平安貴族の香合再現チャレンジコーナーで完全正解したのがうれしかったけど、スタンプだけじゃなくて、なんかもうちょっと当て甲斐のあるノベリティ、ないかなぁ!?
 日本史の世界で親しんでいると、京の都に宇治なんてすぐ近所のような印象を受けるのですが、各駅停車の電車で約30分かかったのが地味に驚きでした。けっこう遠い!

・世界文化遺産 平等院鳳凰堂
 …… 来た来た来た~! 宇治と言えば、鳳凰堂!! さすがにこちらは外国人のお客さんもわんさかいて超満員でしたね~。お天気も暑いくらいのピーカンで、まさに拝観日和でしたわ。こちらもまた、うわさに聞いていた通りのコンパクトな建築だったのですが、藤原頼通殿下の執着した「極楽の可視化」システムが現代でもちゃんと機能して、多くの人を魅了していることを確認いたしました。お土産で買った「鳳凰堂の天人トランプ」が、非常に良かった。子ども、喜ばねぇ~!!

・源三位頼政公の墓
 …… 平等院のかたわらにひっそりとたたずむ、日本を代表するモンスターハンター・源頼政公の墓も忘れずにお参り。大河ドラマ『義経』で頼政を演じられた最晩年の丹波哲郎さん、かなりやつれてたけど凄絶でカッコよかったなぁ~!
 頼政公は、さすがに日本史でも以仁王の挙兵にかかわる超重要人物なので大河ドラマとかでしょっちゅうピックアップされるんだけど、肝心カナメの「大妖怪・ぬえ」が、21世紀に入ってからあんまりいいポジションで復活していないのが、ぬえで大学の卒論を書いた身としてはちょっと寂しいですね。って言っても、復活したのはアニメ第5・6期の『ゲゲゲの鬼太郎』だけなんですが、5期はよくわかんない正義の神獣になっちゃったし、6期は地獄四天王の最弱のかませだもんねぇ。もうちょっとしっかりしてヨ!! まぁ、名前をつまみ食いしただけの『ぬらりひょんの孫』よりは3億倍ましですが。

・山城国 槇島城
 …… そしてそして! 宇治に来た最大の理由は、平等院じゃなくて、こっち!! 足利家の室町幕府終焉の地・槇島城よ!! 最後の将軍・足利義昭公がここにあった槇島城に籠城し、にっくき織田信長に対して最後の挙兵を断行し、2週間ちょいで降伏した(実際の戦闘は半日弱)地なのです。これは行かないわけにはいきません。んで、実際に行ってみたんだけど……いまやここは、当時あった巨椋池(おぐらいけ)も完全に干拓されてごくごくフツーの住宅街と化し、城跡の雰囲気をいっさい感じさせないこぢんまりとした公園になっていました。親子が1~2組、お天気の良い昼近くにブランコやシーソーでたわむれている光景……なんか、平等院とは真逆のベクトルで涙が出てきてしまいました。槇島城の解説板はあったけど、ねぇ。まぁ、来てよかった。山形から宇治に来たのに、なぜか15年以上独り暮らしをしていた千葉の、そこらじゅうにあった公園のある平和な風景を思い出してしんみりしちゃいました。なんでわざわざ京都に来て、千葉のノスタルジィ!?

・法相宗大本山 興福寺
 ……ここからは、京を離れて奈良県の史跡めぐりですね。んもぉ~言うことありません。さすがは、天下の藤原一族ゆかりの氏寺!! 足利義昭公も門跡だったし、ここも行かなきゃ。中金堂、東金堂、五重塔、国宝館!! もう、おなかいっぱいでございます。阿修羅像はやっぱスゲー!!
仏像もすごいんだけど、それを守る建造物の大きさ、黒さ、そしてやわらかさが、悠久の木造建築独特の力をはなち続けていますね。感服。

・華厳宗大本山 東大寺
 ……奈良に来たからには、ここにも行っとかなきゃ! 東寺も平等院も興福寺も観光客であふれかえっていましたが、やっぱりこの東大寺がにぎわいナンバーワンですよね。だって、人海にシカがプラスされちゃってんだもんね! 熱中症やら人酔いやらに合わせて、毘盧遮那仏をはじめとする巨大な仏像のサイズ酔いにもクラクラきてしまいました。センターの大仏様で目立たないんだけど、周りにいる如意輪観音さま、虚空蔵菩薩さま、広目天さまと多聞天さまのスペシャルユニットもたいがい巨大ですよね。ここに怪獣の恐怖感を見出した奥浩哉先生は、やはり天才。

・大和国 多聞山城
 ……ここも、宇治の槇島城にならんで今回のメインスポットと目していた、あの「元祖覇王(?)」こと松永弾正久秀の政治的本拠だった城!!の、跡。実に哀しいことに、城の雰囲気を残すものは空堀跡くらいで、大部分は現在、奈良市立若草中学校の敷地になっておりますが……槇島城よりはマシよね。実際の敷地には石碑くらいしか残っていないのですが、すぐふもとの町にある若草公民館の中に、城の再現ミニチュアや資料が展示されていました。今でも、松永弾正の城は地域に愛されているんですねぇ。角川映画の『伊賀忍法帖』が公開された時は、地元のみなさんはどんなリアクションだったんでしょうかね……今でもタブーだったりして。とにかく、本丸のあった若草中学校の高さから見る奈良の町は、東大寺もバッチリ見れて最高の立地でした。多聞山城のすぐ隣に、あの聖武天皇夫妻の陵があるのも、うなずけますね。

・国営平城京跡歴史公園
 ……またしても一日があっという間に過ぎて夕刻が迫ってきていたのですが、無理をして平城宮跡にも行ってきました。大極殿とか朱雀門とか遣唐使船とか、当然復元ではあるのですが、やっぱり鮮やかな朱に彩られた実物大の迫力はいいですね! ロマンたっぷりなのですが、時間の都合で展示館に入れずに周辺をチャチャっと早足で歩いて退散しなければならなかったのが、無念! こりゃまた行かなきゃダメだな。広大な公園自体はだだっ広くて風情があるのですが、ちょっと離れるとすぐにビル街があるのが、古都なだけではない奈良県の今を伝えているようで印象的でした。さすがに、そこは山形とは全然違いますよね。

三日目(晴天)
・天智天皇山科稜
 ……今回は「足利義昭公ゆかりの地を歩く」というコンセプトで、槇島城、興福寺と来たわけだったのですが、最終日は、めでたく室町幕府第15代将軍となった義昭公が、三好三人衆の恐怖の襲来を受けた「本圀寺合戦」で有名な本圀寺を探訪することにしました。とは言いましても、実は現存する本圀寺は、義昭公が仮の幕府御所とした当時の土地(六条堀川)とは全く別の場所にあり、京の中心からけっこう離れた山科区の山の中なんですよね。でも、現存する以上はやっぱり行った方がいいんじゃなかろうかということで訪れたわけなんですが、非常に静かで自然豊かな散歩に格好の土地でした。そして、本圀寺のふもとあたりには、あの天智天皇の陵もひっそりとあったのです。参拝客は一人もいませんでしたが、帝のみささぎって、散策するには最高の空間ですね……山形には無い場所なので(古墳はいっぱいあるけど)、思いっきり、その独特な空気を感じてきました。

・日蓮宗大本山 本圀寺
 ……こちらもやはり参拝客は全然いなかったのですが、近くの琵琶湖第一疎水の方は散歩してる人もいたかな。最終日は新幹線の時間もあってあんまり長くはいられなかったのですが、朝のおいしい空気を、とってもぜいたくな場所でいただいてきましたよ。ありがてぇありがてぇ! 決して大きな寺院ではないようですが、山門や本堂がやたらと豪快な造りだったなぁ。さすが、あの加藤清正公と縁があるだけはある!


 そんなこんなで、前回は歴代足利将軍~足利義輝公ゆかりの地を、今回は足利義昭公ゆかりの地を訪れることをメインテーマに楽しんできた京都・奈良旅行でありました。2回もみやこに行っちゃったよ……過分のしあわせ!!
 次回はいつ行けることやら。今度は大坂にも足を運んでみたいね! あっ、忘れちゃいけない桃山・伏見城! まだまだ、畿内は広大だわ……




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