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長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

ぬらりひょん一味よ永遠に!! ~ぬらりひょんサーガ 第33回(結)~

2011年12月19日 14時39分04秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
《ついにシメですが》
 今年前半の「ざっくりすぎるアイドルグループ史」でもそうでしたけど、終わっていないものを強引に現時点でシメるのは無理がある!


 いや~、よくわかんない最終回になっちゃうんですけどね。

 まずはですね、前回にズラズラ~っとならべた「ぬらりひょんの愉快な仲間たち&しもべたち」について。
 ご覧の通り、1回こっきりしかいっしょにならなかった妖怪も多いのですが、よく見てみると「あっ、ここでも?」と常連のように顔を出している方々もいっぱいいるんですよね。

 それではここで、「ぬらりひょんと共演経験の多い妖怪ランキング」をドド~ンとはっぴょ~!! 現代日本でも屈指のどうでもいいランキングですね。実社会の役に立たねぇ立たねぇ。


1位(9回カウント)
 蛇骨婆

2位(5回カウント)
 朱の盤
 カラス天狗
 河童

3位(4回カウント)
 置行堀(おいてけぼり)ら本所七不思議の妖怪
 のっぺらぼう
 一つ目小僧(『ぬらりひょんの孫』の一つ目入道もカウント)

4位(3回カウント)
 おとろし・ろくろ首・牛鬼・般若(鬼女)・大首・百々爺(ももんじい)・鉄鼠(てっそ)・五徳猫・バックベアード・一本だたら・雪女・化け猫(『新 ゲゲゲの鬼太郎』の猫娘もカウント)・お歯黒べったり

5位(2回カウント)
 泥田坊・ぬっぺっぽう・毛倡妓(けじょうろう)・油すまし・たんたん坊・かまいたち・かわうそ・あみきり・見越し入道・夜行さん(やぎょうさん)・逆柱(さかばしら)・西洋妖怪ヨナルデパズトーリ・西洋妖怪ブイイ・あしまがり(『鬼太郎国盗り物語』の化け狸もカウント)・ダイダラボッチ・辻神・餓鬼・ガゴゼ・朧車(おぼろぐるま)・がしゃどくろ・すねこすり・小豆とぎ・濡れ女・家鳴り(やなり)・邪魅・天狗・旧鼠


 カウントはいたって簡単。前回の作品リストの中に出ている名前の数をかぞえてみました。「同等の仲間」である場合も「配下」である場合も一緒にかぞえています。

 いや~、『ゲゲゲの鬼太郎』では朱の盤とか、『ぬらりひょんの孫』ではカラス天狗とかが出しゃばってますけどねぇ、やぁあ~っぱ最終的にはおババなんだよね~!!
 なにはなくとも、水木しげる作品でもそれ以外の作品でもほぼ必ずどこかに出てきている蛇骨婆。やっぱりジジイにはババアなのか。
 言うまでもなく「ぬらりひょんに蛇骨婆」という構図は水木しげるのマンガが起源であるわけで、蛇骨婆はもともと中国の言い伝えがもとになっている妖怪なのではないかと言われているくらいなので、出自も性質もまったく違う2人がなぜこれほど濃密な関係になっているのかは、まさしく水木しげる神先生の神センスのたまものと言わざるを得ません。っていっても、最初の『墓場の鬼太郎』に出てきた蛇骨婆はヘビがまったく関係していないただの妖しいおババなんですけど。

 確か、この「ぬらりひょんサーガ」の前半に紹介したぬらりひょんと蛇骨婆との初共演のもようの中で、私は井上陽水の名曲『帰れない二人』の歌詞を引用した記憶がありますので、今回もまた、陽水さんの別の名曲をこの2人にささげたいと思います。


いろんな夜を転がり続けて

知らないうちに 知りすぎたけれど

今でも 肌を重ねあったまま

ステーションワゴンの中で暮らしてる

Midnight Sexy

急カーブに Uターン

女が俺にささやく

「いいのよ ずっとこのまま

 ふたりは Just Fit なんだから」

Just Fit なんだから


 ジャストフィットぉおオオ~!!

 すばらしいですね……これほどアダルトな雰囲気はさすがの鬼太郎や孫にも出せまいて。ちょっとアダルトすぎるけど。なんてったって、ぬらりひょんのほうは2億年生きてる可能性もあるんですからね。


 水木しげる作品におけるぬらりひょん一味のトレードマークとなっていて、それがゆえに『ゲゲゲ』系以外の作品にほとんど出演していない事実上の「水木プロ独占契約妖怪」となっている朱の盤は、残念ながら1位を逃してしまいました。
 カラス天狗は全体的にパラパラと顔を出しているのが積み重なったわけですが、なんといっても「総大将の側近」という、これまでのキャリアで最もぬらりひょんに近い立場にある『ぬらりひょんの孫』でのさらなる活躍が大いに期待されます。子ども達もがんばってるよねぇ。

 「カラス天狗の子ども達」といえば、現在連載中の『ぬらりひょんの孫』の内容は、アニメ化されていた「京・羽衣狐編」の次となる「江戸百物語組編」が盛り上がっていますね。
 羽衣狐との因縁の対決は、初代組長ぬらりひょんも強く関係しているお話だし「伝説の妖怪・鵺(ヌエ)」や「酒呑童子」といった妖怪ファンならバンッバン食いつくキーワードがぞくぞくと出ていたのですが、今回の百物語組編はちょっと……勝手が違うんだよな。

 「山ン本五郎左衛門」というビッグネームは出てきているのですが、エピソードとしては2代目組長だった息子の奴良鯉伴(人ぬらハーフ)がきっかけだし、山ン本の分身として現代に活躍する百物語組の面々は、妖怪としては見慣れない新顔が多いです。
 魔王・山ン本五郎左衛門の文字通りの「分身」である百物語組の主要メンバーは、「柳田」「圓潮(えんちょう)」「雷電」「珠三郎」と、どこかで聞いたことのあるような名前がならんでいますが、決して実在する有名人物をもとにしたキャラクターにはなっていないようです。

 特に私個人は、あの「柳田」ってヤツがいけすかなくて気に入らねぇ……「悪人」じゃなくてただの「嫌なヤツ」にしか見えないんですよね! せっかくとんでもないビッグネームをいただいているというのに。
 ちなみに、『ぬらりひょんの孫』に出ているチャラ男は「やなぎだ」とルビがふられているのですが、実在の世界で「妖怪と言えば!」と引きあいに出される柳田さんは「やなぎた」というにごらない発音が正確であるようです。発音しにくい。

 まぁ、とにかくそんなわけでね、私はちょ~っと今やっている「百物語組編」は距離を置いて拝見しています。バトルマンガである上におじいちゃんが前に出てこないとなってしまったら、観る意味がなくなっちゃうからなぁ。
 でもね、少なくとも2011年現在では我らがぬらりひょん先生がレギュラー出演している唯一の連載作品なんですからね! チェックしていきますよ~。

 そしてなによりも、妖怪総大将ぬらりひょんが築きあげた、関東地方を中心に展開する構成妖怪1万匹の「奴良組=ぬらりひょん軍団」が、四国の化け狸&妖怪軍団や京の九尾狐連合をくだし、さらには魔王・山ン本五郎左衛門や日本最大の霊的カリスマ・安倍晴明にうち勝ってどこまで拡大していくのかを我々は見届けなくてはならない。最終的には日本の妖怪全体の総大将になってしまうのか!? がんばれお孫さ~ん。

 でも、イヤな予感がする。どんなに大きくなっても、カランコロンとゲタの音を鳴らして、黒と黄色のちゃんちゃんこを着た、口の形が「3」のあの少年がやってきたら、まったくバトルアクションのルールが通用しないその反則的な生命力によって、ぬらりひょん帝国は泡と消えてしまうはかない運命にあるかもしれないのだ……こ、こえ~!!


 ここで最後に、そんなぬらりひょんと鬼太郎との、最近になって突如として持ち上がってきた意外すぎる関係をあげておしまいにしましょう。


衝撃的事実!! ゲゲゲの鬼太郎の父親はぬらりひょんだった!?


 驚きですよねぇ。
 これはですね、2010年3月にNHK のBSハイビジョンで放送されていた1時間半のスペシャルドキュメント番組『鬼太郎・幸せ探しの旅 100年後の遠野物語』の中で、日本の妖怪文化の聖地と言われる岩手県・遠野を紹介するナビゲーターのような役割でゲゲゲの鬼太郎とねずみ男と目玉の親父が登場し、鬼太郎を野沢雅子さん、ねずみ男を大塚周夫さんが演じるという黄金コンビだったのに加えて、目玉の親父の声をあの!ぬらりひょん役として有名な青野武サマが演じられていたということなのです。よりによってぬらりひょんがお父さん!?

 放送時期を観ていただいてもおわかりのように、同じ年のNHK の朝ドラ『ゲゲゲの女房』(2010年3~9月放送)を意識していたと思われるこの番組は、目玉の親父役として有名だった田の中勇さんの2010年1月の急逝(享年77歳)直後のものであり、と同時に、その数ヶ月後(5月)に青野老師が病気療養のために声優・俳優業を無期限休止なされてしまう直前のものという、言い方ははなはだ不謹慎ですが絶妙のタイミングで制作されていました。ちなみに、青野老師は田の中さんの4歳年下です。
 目玉の親父に青野老師! たったの1回こっきりになるにはあまりにも惜しすぎるキャスティング……

 そうだったのか。『ゲゲゲの鬼太郎』における妖怪総大将ぬらりひょんと鬼太郎との果てしない闘いの物語は、壮大な「オイディプスコンプレックス」、すなはち「父殺し」の物語だったというのか!
 なるほど、だから鬼太郎は余裕でぬらりひょんを殺すこともできるはずなのに、原始時代とか恐竜時代に流すとかして命をとることはできなかったんだ。いや、殺すよりもっとヒドいですけど。

 ハッ!? そういえば、水木しげるの最初に書いた『墓場の鬼太郎』の『妖怪ぬらりひょん 前・後編』には、不自然に目玉の親父がいなかった!!
 恐るべし、水木しげる。恐るべし、最初にぬらりひょんをレギュラー敵キャラに選択した1980年代のアニメ第3期製作スタッフ。ぬらりひょん=目玉の親父。そんな驚天動地のトリックが隠されていたとは。


 ぬらりひょんと鬼太郎との、2010年代における「アニメ第6期」の対決が実に見ものです。
 がんばれぬらりひょん! がんばれ蛇骨おばば! がんばれ朱の盤~!!


 悪の闘い、いまだ終わらず。
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総大将の野望 全・国・版 + NOW and THEN!! ~ぬらりひょんサーガ 第32回~

2011年12月17日 15時41分00秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
 どうもこんにちは~! そうだいでございまっすと。

 すみませ~ん、前回の予告通りに今回は、『ぬらりひょんの孫』の中でのぬらりひょん一家に対抗する他の妖怪組織と、江戸時代から『ぬらりひょんの孫』にいたるまでの歴代フィクション作品でぬらりひょんにつき従ってきた妖怪たちの具体的な構成内容をリストアップしてみたのですが、時間がなくて総論までいけませんでした! まずは、資料だけのせときま~す。


マンガ『ぬらりひょんの孫』(作・椎橋寛)
奴良組以外の日本全国の妖怪組織
四国八十八鬼夜行(本拠は愛媛県松山市)妖怪数700匹
 組長は玉章(たまずき 初代組長・隠神刑部狸の息子)

京妖怪・羽衣狐連合(本拠は京都府京都市)妖怪数900匹
 頭領は羽衣狐(九尾狐)
 羽衣狐の息子にあたる大陰陽師・安倍晴明が組織
 『ゲゲゲの鬼太郎』でぬらりひょんの部下になっていた「がしゃどくろ」は羽衣狐連合の幹部妖怪となっている
 一般に「鬼太郎ファミリー」として有名な妖怪の中では塗り壁が京妖怪として登場しているが、江戸時代初期にぬらりひょんによって退治されている

奥州遠野一家(本拠は岩手県遠野市)妖怪数100匹
 「妖怪忍者」の本場

江戸百物語組(本拠は江戸)
 人間の豪商・山ン本五郎左衛門が組織していたが、奴良鯉伴によって壊滅
 ※ここでの山ン本五郎左衛門(さんもと ごろうざえもん)は「17世紀末・元禄時代に活躍していた材木問屋・ミカン商」という設定になっている
 ※伝承上の山ン本五郎左衛門は「インド・中国・日本を股にかける魔王の1人」として『稲生物怪録』に登場する
 ※山ン本のライヴァルとして、山ン本自身の言葉から同じ魔王である「神ン野悪五郎(しんの あくごろう)」の存在が語られている
 ※『稲生物怪録』は、寛延2(1749)年7月に三次藩内の比熊山の邸宅で1ヶ月間発生し、実在の藩士・稲生武太夫(幼名・平太郎 当時16歳)が体験したという化け物屋敷事件の記録
 ※この「稲生事件」は当時から有名で、1780~1810年代に江戸南町奉行・根岸鎮衛(しずもり)が執筆した随筆集『耳袋』にも記録されている
 ※山ン本が安芸国三次(みよし)藩士・稲生武太夫にさずけた「魔王の木槌」は、広島県広島市の国前寺(こくぜんじ)に現存している
 ※『ぬらりひょんの孫』での「魔王の小槌」は山ン本の心臓が変異した魔刀で、現在は復活した安倍晴明が手にしている



妖怪総大将ぬらりひょんとゆかいな仲間たち

江戸時代の紀行文『菅江真澄遊覧記』(1801~22年)の記述で、百鬼夜行としてツルんでいた仲間
 「おとろし」「野槌(のづち)」

マンガ『墓場の鬼太郎 妖怪ぬらりひょん 前・後編』(1967年10月)でのパートナー
※アニメ第1期『ゲゲゲの鬼太郎』第12話『妖怪ぬらりひょん』(1968年4月)も同一の内容
 「蛇骨婆」

映画「大映妖怪3部作(『妖怪百物語』『妖怪大戦争』『東海道お化け道中』)」(1968年3月~69年3月)
・百鬼夜行で一緒にツルんでいた仲間
 「傘化け」「置行堀(おいてけぼり)」「のっぺらぼう」「化け提灯(ばけぢょうちん)」「土転び」「河童」「ろくろ首」「牛鬼」「ひょうすべ」「般若」「一つ目小僧」「泥田坊」「地獄の鬼」「ぬっぺっぽう」「カラス天狗」「陰摩羅鬼(おんもらき)」「毛倡妓(けじょうろう)」「白粉婆(おしろいばば)」「おとろし」「狂骨」「大首(おおくび)」「姥ヶ火(うばがび)」「二面女(にめんじょ)」「海坊主」「三つ目坊主」「雷神」「百々爺(ももんじい)」「蛇骨婆」
・ぬらりひょんよりも立場が上と思われる者
 「油すまし」「一角大王」「火吹き婆」「青坊主」「雲外鏡(うんがいきょう)」

マンガ『新 ゲゲゲの鬼太郎 野球狂の巻』(1978年3~6月)
・墓の下高校の教員と事務員
 「マリリン=モンローそっくりの先生(妖怪らしい能力は見せていなかった)」「フランケンシュタインの人造人間」「貧乏神」「たんたん坊」「一つ目小僧」
・墓の下高校の生徒
 「妖怪番長アドバラナ」「かまいたち」「かわうそ」「カラス天狗」「鼻が手になっている一つ目の妖怪」「ちょっと髪をのばしてみた猫娘」「おとろし」

ドラマ『月曜ドラマランド版 ゲゲゲの鬼太郎』(1985年8月)での配下
 「吸血鬼エリート」「おっかむろ(大首)」「あみきり」「のびあがり」「見越し入道」

マンガ『最新版 ゲゲゲの鬼太郎』(1985年9月~87年8月)での配下
 「置行堀ら本所七不思議の妖怪」「夜行さん(やぎょうさん)」「逆柱(さかばしら)」「西洋妖怪ヨナルデパズトーリ」「西洋妖怪ブイイ」「鉄鼠(てっそ)」「五徳猫」「わいら」「さがり」「鬼」「砂男」「黒雲主」「再生妖怪軍団」

アニメ第3期『ゲゲゲの鬼太郎』(1985年10月~88年3月)
・配下にした妖怪
 「朱の盤」「蛇骨婆」「のっぺらぼう」「あしまがり」「目目連」「ダイダラボッチ」「再生妖怪軍団」「めんこ天狗」「置行堀ら本所七不思議の妖怪」「鉄鼠」「辻神」「地獄の妖怪(ミミズ男・クモ男・サソリ女・三途の川の大蛇・奪衣婆・鬼・餓鬼・火男・ヌルリ坊)」「五徳猫」「夜行さん」
・同盟を組むなどの目的で接触した妖怪勢力(失敗やぬらりひょん側の逃亡もあり)
 「劇場版第1作でのチンポ率いる南方妖怪軍団(アカマタ・やし落とし・キジムナー・蛟龍)」「バックベアード率いる西洋妖怪軍団」「妖怪ハンター・ヒ一族」

映画『ゲゲゲの鬼太郎 激突!!異次元妖怪の大反乱』(1986年12月)での配下
 「ガゴゼ」「朧車(おぼろぐるま)」「あやかし」「土蜘蛛」「がしゃどくろ」「蛇骨婆」「辻神」「鬼女」「一本だたら」「火車」「山童(やまわろ)」「しろうねり」「すねこすり」「小豆とぎ」

オリジナルビデオ『ゲゲゲの鬼太郎・妖怪奇伝 魔笛エロイムエッサイム』 (1987年7月)での配下
 「朱の盤」「濡れ女」「夜道怪(やどうかい)」「鉄鼠」「カラス天狗」「ぬっぺっぽう」「河童」「家鳴り(やなり)」「桜の精」

マンガ『鬼太郎国盗り物語』第9~10話『決戦!箱根城!! 前・後編』(1991年7~8月)での配下部隊
 「輪入道部隊」「一つ目小僧部隊」「化け狸部隊」「カラス天狗部隊」「最終兵器ひとだま食い」

ドラマ『忍者戦隊カクレンジャー』の第1話『忍者でござる』(1994年2月)での配下
 「河童」「ろくろ首」「下級妖怪ドロドロ(戦闘員のような役割)」

アニメ第4期『ゲゲゲの鬼太郎』(1996年1月~98年3月)
・配下にした妖怪
 「百々爺」「邪魅」「朱の盤」「半魚人」「かわうそ」「ヤマタノオロチ」「蛇骨婆」「逆柱」「百目」「見越し入道」「言霊使い一刻堂主人」「五徳猫」「如意自在(にょいじざい)」「山爺(やまじじい)」
・同盟を組むなどの目的で接触した妖怪勢力(失敗もあり)
 「バックベアード率いる西洋妖怪軍団(こうもり猫・グルマルキン・ブイイ・ジャイアント・ヨナルデパズトーリ・ウーストレル・ポルターガイスト・ゴーレム)」「悪魔ブエル」「吸血樹と吸血妖怪軍団(ペナンガラン・ランスブイル・アササボンサン)」

PS2 ゲーム『ゲゲゲの鬼太郎 異聞妖怪奇譚』(2003年12月)
※この作品では、ぬらりひょんは「吸血鬼ドラキュラ伯爵(アニメ第5期の解釈によれば2世にあたる)」に操られて「巨人妖怪ダイダラボッチ」の復活を画策する

映画『妖怪大戦争』(2005年8月)
・一緒にツルんでいた仲間
 「河童」「一本だたら」「砂かけ婆」「ろくろ首」「雪女」「豆腐小僧」「小豆とぎ」「大首」「油すまし」「のっぺらぼう」「化け猫」「魍魎」「姑獲鳥」「お歯黒べったり」「塗り壁」
・ぬらりひょんよりも立場が上と思われる者
 「猩猩(しょうじょう)」「天狗」「山ン本五郎佐衛門」「神ン野悪五郎」「妖怪大翁」

マンガ『GANTZ 大阪編』(2006年11月~08年10月)
・中ボスに設定されていた強豪妖怪
 「犬神」「天狗」「牛鬼」
・百鬼夜行のうち、見せ場のあった主要な妖怪
 「お歯黒べったり」「泥田坊」「あみきり」「一本だたら」「烏帽子鬼(えぼしおに)」「蛇骨婆」「般若」「小面(こおもて)」「餓鬼」

マンガ『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪千物語』(2007年4~12月)での配下
 「朱の盤」「まくら返し」「水虎(すいこ)」「百々爺」

アニメ第5期『ゲゲゲの鬼太郎』(2007年4月~09年3月)での配下
・配下にした妖怪
 「朱の盤」「蛇骨婆」「かまいたち」「旧鼠」「カニ坊主」「海座頭」「舟幽霊」「雪女」「雪入道」「百々目鬼」「火取り魔」「皆殺しの矢の悪霊」「片車輪」「たんたん坊」「二口女」「家鳴り」「妖怪城」「四龍(土龍・水龍・炎龍・風龍)」
・同盟を組んだ妖怪勢力
 「バックベアード率いる西洋妖怪軍団」

マンガ『ぬらりひょんの孫』(2008年4月~)
※2010~11年のアニメ『ぬらりひょんの孫』2シーズンもほぼ同じ内容
・奴良組傘下の各勢力の組長
 「もったいないお化け」「一つ目入道」「鬼婆」「三つ目八面」「狒狒」「算盤坊」「化け猫」「牛鬼」「大ムカデ」「のっぺらぼう」「山姥」「木魚達磨」「旧鼠」「ゼン」「ガゴゼ」「雪女つらら」「カラス天狗」
・奴良組直属の所属妖怪
 「青田坊」「黒田坊」「首無し」「毛倡妓(けじょうろう)」「河童」「納豆小僧」「蛇骨婆」「邪魅」「お歯黒べったり」「山地乳(やまぢち)」「置行堀」「すねこすり」「がんばり入道」「朧車(おぼろぐるま)」「宝船」

映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』(2008年8月)での配下
 「蛇骨婆」「がしゃどくろ」「濡れ女」「夜叉」「手の目」「さとり」


 ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ……

 くく、詳しい考察はまた次回ぃい~
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総大将の野望・妖怪風雲録!! ~ぬらりひょんサーガ 第31回~

2011年12月09日 15時20分45秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
前回までのあらすじ》
 日本フィクション史上、江戸時代中期の「浮世草子」でのデビューから苦節300年。さらに、にっくきゲゲゲの鬼太郎との対決のパターンによっては最大延長「苦節2億年」という、生半可な生物種だったらかるく絶滅してしまうようなアホみたいに長い歳月を生き続けてきた妖怪ぬらりひょんにも、ついに揺るぎない「妖怪総大将」の地位を手に入れる終着点が近づいてきた。
 「ぬらりひょん」の名が天下の『週刊少年ジャンプ』の大人気タイトルにあがり、孫が正義のヒーローとなって全国の妖怪勢力にその名を轟かせる妖怪組織のドンの地位を継承してくれる。

「なんてったって、こっちの大看板は『正義の妖怪総大将』なんじゃからの。さすがの鬼太郎もそう簡単には動けまいて……!!」

 そう言ったか言わずか、妖怪総大将ぬらりひょんの「孫に正義のヒーローになってもらう」という作戦は大いに功を奏し、ぬらりひょん率いる関東妖怪組織「奴良組(ぬらぐみ)」は、マンガの連載が開始されてから3年の月日がたとうとしている現在でも、いまだに健在で多くの敵対勢力たちとシノギを削っている。
 この、「鬼太郎のおカブをうばう」大作戦は、果たしてこのままぬらりひょんの余生を平安たらしめるのか。
 天下の「水木しげるワールド」を大向こうにはったルーキー「椎橋寛ワールド」は、いったいどんな妖怪絵図を展開しているのだろうか!?


 まぁ、私が妖怪ぬらりひょんについて語ることができるトピックはだいたい出しつくしてきた感があるのですが、ここからは、「ぬらりひょんの妖怪総大将ロード・最終章」ともいうべき『ぬらりひょんの孫』(作・椎橋寛)における奴良組の勢力構造と、そんな奴良組を取りまく日本全国の他勢力をちょっと扱ってみたいと思います。
 さっきも言いましたけどね、妖怪ぬらりひょんの率いる組織といったら、どんなに強大でも発足した直後にどこからともなくふらっと現れた片目の少年に早めにブッ潰されるという悲哀をただよわせていたものだったのですが、そんなはずの彼の奴良組が3年も続いてるなんて、こりゃもう奇跡以外の何ものでもないですよ!
 はじめの1年間はアニメ第5期『ゲゲゲの鬼太郎』もやってましたしね。さすがの総大将も「こっちの世界にくんなよ、鬼太郎ォ~!」と、夜も眠れない日々が続いていたことでしょう。よかったよかった。


 まず最初に、『ぬらりひょんの孫』の主な物語世界となっている21世紀現在、人間に感知されないかたちで日本全国に生息している妖怪勢力のうち、関東地方の諸勢力をたばねているという妖怪組織、総大将ぬらりひょんの奴良組について。

 現在の奴良組は、だいたい関東地方を中心に妖怪勢力70団体(総数はおよそ1万匹!)を傘下におさめていますが、かつてぬらりひょん自らが初代組長をつとめていた時代は最大100団体を率いる全国的な勢力だったのだそうです。
 そう、マンガの連載としては3年ですが、お話の中での奴良組は「since 戦国時代」! 組織としてはおよそ400年もの歴史を有しており、そのうちでぬらりひょん自身が組長だった時代は戦国~江戸時代前半の約200年間だったというのです。日が暮れたら百鬼夜行でまくりの妖怪文化黄金期にドンだったというわけなんですなぁ~。
 でも水を差すようで申し訳ないのですが、以上はあくまでも『ぬらりひょんの孫』オリジナルの設定であって、それ以前の「妖怪史」での本当のぬらりひょんが、18世紀初頭生まれの若手妖怪で百鬼夜行の中でもその他大勢のあつかいだったという事実は、孫にもヒミツだゾ!

 それはさておき、連載当初、奴良組の組長は次期3代目の孫・リクオ君が成長するまで「空位」ということになっており、2代目組長だった奴良鯉伴(ぬら りはん)の不慮の死のため、長らく元組長のぬらりひょんがリクオ君の後見人として「組長代行」をつとめている状態が続いていました。
 そしてその後、妖怪総大将に足る成長をとげたリクオ君がおじいちゃんの因縁の宿敵だった京の羽衣狐妖怪連合に勝利したことによって、晴れて奴良組は正式な「3代目組長」にリクオ君を迎えることとなって現在にいたっています。やったね!

 現代でも、外見こそジジイそのものになったとは言え、初代組長ぬらりひょんのいざという時の妖怪としての能力はほとんど衰えていないようなのですが、本来ならば現代でも外見を若々しく維持して組長の任をつとめられるくらいの長命な性質だったものの、江戸時代初期に繰り広げた京妖怪・羽衣狐(はごろもぎつね)との激戦のためにだいぶ寿命が縮んでしまったという経緯は前回にも触れました。このへんの事情もあるため、さすがに現在の奴良組は全盛期には及ばない規模に縮小しているんですな。それでもまだまだでっかいですけどね!

 21世紀現在、奴良組の影響力の特に強い地域は東京・神奈川・埼玉・千葉・栃木・山梨・滋賀で、各都県には奴良組の重要幹部となっている大妖怪たちが率いる傘下組織がいくつも存在しています。
 おおよそ南関東が中心となっていますね。滋賀だけ飛び地みたいになってますが、ここがなかなか強い!

 ちなみに、奴良組の本拠となるぬらりひょん一族・奴良家の邸宅は、東京都内の「浮世絵町(架空の地名)」という閑静な住宅街にあります。かなり広い敷地を有している、日本風の立派なお屋敷ですね。
 孫のリクオ君が「妖怪と人間のクォーター」であるという設定からもわかる通り、ぬらりひょん一族は100% 妖怪である初代組長ぬらりひょんをのぞいては全員「ふつうの日本人」としての生活を送っており(妖怪の血をひいているのは鯉伴とリクオ君だけ)、はた目からは「けっこうな大金持ちの名家」という認識を受けているようです。っていうか、どこからどう見ても「その筋のお家」ですよね……構成員が人間か妖怪かだけの違いで。

 そんな奴良組の重要幹部(各傘下勢力の組長)は、今までにお話の中で名前が判明しているだけも、「もったいないお化け」「一つ目入道」「鬼婆」「三つ目八面」「狒狒」「算盤坊」「化け猫」「牛鬼」「大ムカデ」「のっぺらぼう」「山姥」「木魚達磨」「旧鼠」「ゼン」「ガゴゼ」「雪女つらら」「カラス天狗」といった陣容となっています。
 あの~、これ、データでわかっている「構成妖怪数」の多さ順でならべているんですけど、奴良組内の最大派閥のリーダーが「もったいないお化け」(本拠地・東京 構成妖怪数・約800匹)とは……まぁ、数だけが強さじゃないってことなんですなぁ。
 くわえて言いますと、作中でぬらりひょんに最も近い位置にいる側近中の側近は、最小勢力「高尾山天狗党(東京都八王子市)」党首の「カラス天狗」です。カラス天狗の家族だけで構成されている完全な少数ファミリー経営なのですが、これがけっこう馬鹿にできない精鋭ぞろいなんですよね。

 ところで、カラス天狗の他にも「化け猫」「牛鬼」「旧鼠」「雪女」と超メジャー級の妖怪が重要幹部にその名を連ねている巨大組織・奴良組。でも、こうやって長々と「ぬらりひょんサーガ」を展開してきた私そうだいといたしましては、どうしても無視することのできない存在が、その面々のほかにいるんですよねぇ。
 その妖怪とは、

化け猫横丁番台「蛇骨婆」!! ババァア!!

 出ましたね~。やっぱりここにもビッグマムが! ジジイいるところにババアあり。

 『ぬらりひょんの孫』での蛇骨婆は、発言のニュアンスから初代組長ぬらりひょんとそうとう親しい旧知の仲であるということはわかるのですが、作品の中でその関係が詳細に説明されることはまだなく、浮世絵町の妖怪たちが棲む、普通の人間には入ることができない異空間「化け猫横丁」の番台(門番)をつとめる役割を果たしています。私の記憶では、蛇骨婆が登場したのはリクオ君が化け猫横丁にやって来た時の一度のみだったはずで、ぬらりひょん本人との夢のツーショットもまだ実現していないですよね?

 いやー、もうさ、私としては美少年美少女がバビュンバビュン飛びまわる超絶バトル路線はどうでもいいからさ、あの水木ワールドでも杳として語られることのなかった「ぬらりひょんと蛇骨婆のファーストコンタクト」が明らかとなるサイドストーリーが観たくってしょうがないんですよ、椎橋先生!!
 やってよぉ~! やっぱダメ? 『ジャンプ』のマンガだから? いいじゃんかぁ~、『銀魂』とかでよくやってんじゃん、爺さん婆さんネタなんて~。
 激しく希望します。

 私がアニメ版の『ぬらりひょんの孫』2シーズン分を1秒たりとも観ることができていないことは前回にも言った通りなのですが、そんな中でいろんな情報をかき集めて調べてみても、アニメ版での蛇骨婆の「担当声優」らしい方のお名前はどこにも記載されていません。ということは、蛇骨婆はいまだにアニメ版に登場していないんですかね?
 なんということか……奴良組の「歴史」を語る上で不可欠な最重要人物であることは間違いないのに~。

 ところでみなさん、『ぬらりひょんの孫』での異空間「化け猫横丁」の蛇骨婆、という設定を聞いて、「あれ? どっかで似たようなのを聞いたことがあるような……」と思われませんこと?

 そうなんです。なんだかこの設定、『ぬらりひょんの孫』とほぼ同じ時期に放映されていたアニメ第5期『ゲゲゲの鬼太郎』で初登場した妖怪のための異空間「妖怪横丁」の中で、妖怪長屋を経営していた鬼太郎ファミリーのご意見番・砂かけ婆の位置づけにどこか通じるものがあるんですよね!

 もちろん、これはあくまでも印象の問題であって、化け猫横丁の番台と妖怪横丁の長屋管理人とを「似ている!」と指摘するのもかなりの牽強付会なわけなんですが、それぞれの「妖怪空間」で重要な位置を占めているお2人が、他ならぬ同時期公開の実写映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』で「終生のライヴァル関係」ということとなった蛇骨婆と砂かけ婆なんだから、これはもう無視することはできません。

 蛇骨 VS 砂かけ!! 妖怪の世界にラストスタンディングする最強熟女はいったい誰なんだという大問題が、ぬらりひょん一族も鬼太郎父子もガン無視した別次元で展開されているのでございますよ……
 燃えますね~。こんなホットな話題をむげにしてしまうとは……『ぬらりひょんの孫』も罪なことしてくれるじゃないですか!

 ここまできてしまったので思いきって踏み込んでしまうのですが、『ぬらりひょんの孫』の創り上げていく作品世界が、過去から現在にいたるまであまりにも巨大な影響力をはなち続けている『ゲゲゲの鬼太郎』の世界とどういった距離をおいていくべきなのかは、なんと言ってもこの『ぬらりひょんの孫』が実質的なデビュー作となっている大型ルーキー・椎橋寛先生にとっては非常に頭の痛い問題なのではないかと思います。
 大変ですよね~! 「リクオ君と鬼太郎が戦ったらどっちが勝つ!?」なんていう話題は、妖怪好きのあいだでは「まるでお天気のあいさつでもするように(江戸川乱歩先生ふう)」交わされるトピックになっていますし、ひょっとしたら、『ぬらりひょんの孫』が「鬼太郎サーガ」のスピンオフ作品であると勘違いしている人も意外と世間には多くいるのかも知れないのです。
 これは椎橋先生にとってはなかなかツラい話なんじゃないでしょうか。なかなか勝てる相手じゃねぇよ~!

 妖怪ぬらりひょんは、絶妙なタイミングで自分の身体のよりどころを隠して相手の攻撃をかわすという技を持ち味としているのですが、いっぽうで原作マンガ版のゲゲゲの鬼太郎はというと、相手の攻撃をぜんぶもらさず自分の肉体で受けとめて、その上で相手の攻撃パターンを読み切って冷静に反撃するという驚異の生命力 & 前田慶次もビックリの度量を持ち味としているのです。原作での鬼太郎って、けっこうアニメ化できないようなひどい目に遭うこと、しょっちゅうでしたからね。
 この対決は……たぶん、かんなり平行線なつまんない対決になるぞ!! 私は大好きだけど。

 まぁそれはともかく、妖怪マンガというジャンルにおける『ゲゲゲの鬼太郎』という存在はまさにブラックホールそのもので、ちょっとでもそのあたりを意識させるワードを入れてしまうと、あっという間に「やっぱ鬼太郎ってスゲ~。」とか「鬼太郎にくらべるとまだまだだなぁ。」などという「上から鬼太郎」史観の俎上に挙げられてしまうのです。これはまず仕方のないことなのですが、新人さんにとってはあまりにも過酷な話ですよね。

 そういった中で、ほんのチョイ出演ではあるものの、ぬらりひょんと関係の深い妖怪にあえてあの「蛇骨婆」を選んだ椎橋先生のサービス精神は大いに賞賛するべきものだと思います。なんと勇気のある青年じゃ!

 でも、やっぱりこのくらいが限界で、ましてや『ぬらりひょんの孫』に、どんな役割であれ「朱の盤」が登場することはありえないですよね……
 はっきり言って、ぬらりひょんにとっての朱の盤は、今や「パンドラの箱」を開けてしまうカギといっても差しつかえのない大変な存在となってしまっており、朱の盤を出したら最後、安倍晴明も山ン本五郎左衛門もそっちのけで鬼太郎ファミリーと奴良組とのペンペン草1本残らないハルマゲドンが勃発してしまうことは避けようがないわけなのです。『ぬらりひょんの孫』に朱の盤を出すわけにはいかないのよねェ~!!

 こういった事情もあるため、『ぬらりひょんの孫』に登場する妖怪たちのうち、メインをはって活躍している奴良組構成メンバーは『ゲゲゲの鬼太郎』に登場した印象が微妙か、あるいはまったく登場したことのないキャラクターである場合が多く、ざっと挙げてみても、

青田坊・黒田坊・首無し・毛倡妓(けじょうろう)・河童・邪魅・お歯黒べったり・山地乳(やまぢち)・置いてけ堀・すねこすり・がんばり入道・朧車(おぼろぐるま)・宝船

 といった感じで、いたずらに「鬼太郎サーガ」を想起させる人選にはなっていません。


 そんじゃですね、またしても字数がかさんできましたので、次回は『ぬらりひょんの孫』における敵対勢力の概要をチャッチャとまとめて、余裕があったら『ぬらりひょんの孫』も『ゲゲゲの鬼太郎』もすべてをひっくるめての「妖怪総大将ぬらりひょん一味」主要メンバーのうつりかわりなんてものを振り返りまして、2ヶ月以上続いてきてしまったこの「ぬらりひょんサーガ」のシメとさせていただきたいと思います。

 あ~、やっとおしまいだよぉ~!!
 今年中に終わって本っ当によかった……

 今年の前半は「アイドルグループの歴史」を4~50回やって、後半は「ジジイ妖怪ぬらりひょんの歴史」を30回以上。
 これでこそ『長岡京エイリアン』だ!!
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やっと来ました『ぬらりひょんの孫』 ~ぬらりひょんサーガ 第30回~

2011年12月07日 14時07分28秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
前回までいろいろ紆余曲折ありまして、ついに、この時が……!》
 30回もかかっちゃったよ。
 いやはや、妖怪ぬらりひょんの偉大なる歩みをたどるのに2ヶ月もの時間を要するとはねェ~。
 もともとは、今回やる『ぬらりひょんの孫』にもの申したいって感じでなんとなく始まったのに、完っ全に『ぬらりひょんの孫』そっちのけの巨大企画になってしまった!
 その、『ぬらりひょんの孫』に言いたいこともざーっと前半でまとめて言っちゃったしさぁ……どうこの企画をシメたらいいのかねぇ。
 しかも、「ぬらりひょんサーガ」の最新トピックである『ぬらりひょんの孫』を語るにあたって、現在の状況のそうだいには重大な欠陥があったのだ!!


 あの~。アニメをじぇんじぇんチェックできてないんですね。
 関東圏で視聴できる東京MX テレビなんか観たこともないし、しかもあたくしは、

テレビそのものが観られない!! ってか、ブルーレイどころかDVD さえも観られねぇ!

 ほんとだよ~。うちのテレビ(テレビデオ!)は地デジ化直前の昨年夏にぶっこわれ、それ以来、私の家にはテレビがありません。
 しかも私が現在、こうやって我が『長岡京エイリアン』を更新しているパソコンは「ウィンドウズMe 」。
 なんちゅうか、その……いかだよね。いかだでネットサーフィン(死語)ね。
 DVD 視聴機能なんかあるべくもねぇし、動画サイトもけっこうな確率で視聴不能 or 観られてもカクカクだし。

 ケータイもワンセグじゃないしね。とにかく、現在は本腰を入れて現在進行形の人気アニメをチェックする手段がないんですね。
 昔のアニメとか、音楽PV みたいな短い時間の映像だったらなんとかなるんですけど、30分のアニメ作品を2~30話全チェックなんて、とてもとても!

 思えば10年近く前、大学の卒業論文のためにワープロから乗りかえて購入したこのMe ちゃんでしたが……もう、ここらでよか。

 貯金がどうにかこうにかたまってきたんでねぇ、ついに今月! 「自分へのクリスマスプレゼント」というさみしすぎる企画として、私はパソコンを買いかえる予定です。
 これでなんとか、DVD と動画サイトくらいは観られるようになるかと。

 Me ちゃん、今まで本当にありがとう。君がいなければ、この『長岡京エイリアン』の誕生もありえなかったのだ。
 あの「ざっくりすぎるアイドルグループ史」で、夜明けごろに8割方できあがってた「AKB48 の回」がフリーズして一からうち直しになったの、きいたぜ……愛情表現として受けとめます。


 まぁ、そんなわけでしてね。今現在は、『週刊少年ジャンプ』の人気マンガ『ぬらりひょんの孫』が、果たしてアニメ化されるにあたってどんなアレンジが加えられているのかまったく関知していないという大きな欠陥はあるのですが、今回は原作マンガに限定した「ぬらりひょん NOW」をつづってみたいと思いま~す。


『ぬらりひょんの孫』(2008年4月~ 作・椎橋寛)

 『週刊少年ジャンプ』での週刊連載が始まった時期は、アニメ第5期『ゲゲゲの鬼太郎』の放送も2年目に入り、その時点で1年以上続いていた『週刊ヤングジャンプ』連載の『GANTZ 大阪編』も阿鼻叫喚の地獄絵図をぬけて最強ぬらりひょん星人大暴れの佳境をむかえていた頃でした。もう日本全国のぬらりひょんファンにとって、2007~08年は「青野ぬらりひょんの復活」に「マッチョぬらりひょん道頓堀に現る」、そしてこの「少年マンガのタイトルに大抜擢!」と、たまらない蜜あふるるシーズンとなっていたんですね。もう失禁ものですよ。

 とはいえ、『ぬらりひょんの孫』という作品自体は、決してそれらの先行ぬらりひょん作品の人気に触発されて「それじゃあ俺も。」と遅れて創作されたのではなく、作者の椎橋先生はすでに2006年4月に『季刊赤マルジャンプ』、2007年9月に『週刊少年ジャンプ』で読み切り版『ぬらりひょんの孫』を発表していました。読み切り版2作は、大筋は現行の連載版と同じ世界観のものなのですが、そういった原点が2006年春に掲載されていたということは、やっぱり椎橋先生も『仮面ライダー響鬼』や映画『妖怪大戦争』に妖怪のヒントを得たのでしょうか。

 年齢でいうと私そうだいとほぼ同じ、現在30代に入ったくらいの若き妖怪マンガ界のホープ・椎橋寛先生は、大学在学中の2002年からマンガ家としてプロデビューしていましたが、連載作品はなんとこの『ぬらりひょんの孫』が初めて!
 それにも関わらず、実質的なメジャーデビュー作となる『ぬらりひょんの孫』は、連載継続中の2011年12月現在でコミックス19巻の累計部数が1000万部を超える大ヒット作品となっているのです。しょっぱなから大変なお化けタイトルになっちゃいましたね~。

 天下の『ジャンプ』で人気を獲得しているということからもおわかりのように、椎橋先生のタッチは、おどろおどろしさのただよう妖怪マンガでありながらも、登場人物のほとんどが人間・妖怪の差別なく美形に描かれています。まさか、気持ち悪いかゴツいだけだと思っていた「毛倡妓(けじょうろう)」や「狒狒(ひひ)」のジュニアがあんな感じになっているとは……アニメ第5期『ゲゲゲの鬼太郎』の「アマビエ」もびっくりのアレンジっぷりです。
 全然関係ありませんが、私個人は「天邪鬼(あまのじゃく)」のキャラクターがいちばん好きだなぁ。あの、ショートカットのよく似合う強気なつり目に弱いのよねェ~!! 性別の設定もたまりませんねぇ。もう、「何んま1/2」だって話ですよ。

 こういった、見た目にはえる面々が妖怪ならではの超絶バトルを繰り広げるというストーリーラインがアニメ化に向かないわけがなく、連載開始2年後の2010年7~12月にアニメ第1シリーズ(関東地方では東京MXテレビ毎週火曜23時から 全25話)、2011年7月からアニメ第2シリーズ『千年魔京』が放送中(関東地方では東京MXテレビ毎週日曜17時30分から)となっているわけなんですなぁ。『千年魔京』は、あと3話くらいでおしまいなんでしょ? うう~、早く観たい。
 
 冒頭に言ったような事情のため私はアニメ版『ぬらりひょんの孫』をいっさい観ていないわけなのですが、いちおう、物語の主人公となる「ぬらりひょん一族」の担当声優のみなさんを見ておきましょう。


奴良リクオ(物語の主人公・妖怪総大将ぬらりひょんの血を1/4 受け継いでいる人間とぬらりひょんのクォーター・13歳の中学1年生)
 ……福山潤(31歳)『コードギアス 反逆のルルーシュ』シリーズの「ルルーシュ=ランペルージ」役、『XXXHOLiC』の「四月一日君尋」役など
  ※個人の写真集、ブログ本、ソロCD もリリースしている人気声優

奴良鯉伴(ぬら りはん リクオの父・人間とぬらりひょんのハーフ・故人)
 ……藤原啓治(45歳)『クレヨンしんちゃん』の「野原ひろし」役、『銀魂』の「服部全蔵」役、『ダークナイト』の「ジョーカー」役など

妖怪総大将ぬらりひょん(リクオの祖父・鯉伴の父)
 ……大塚周夫(ちかお 81歳)アニメ第1・2期『ゲゲゲの鬼太郎』『墓場鬼太郎』の「ねずみ男」役、『忍たま乱太郎』の「山田先生」役、『美味しんぼ』の「海原雄山」役など

若き日のぬらりひょん(戦国時代に奴良組を創設し、京の羽衣狐とタイマンをはる)
 ……遊佐浩二(41歳)『BLEACH』の「市丸ギン」役、『仮面ライダー電王』の「ウラタロス」役、『銀魂』の「東城歩」役など


 いや~かっこいいですねぇ、栄光のぬらりひょん一族。
 妖怪総大将は現在の日本声優界の至宝ともいえる大御所・周夫サマ、2代目はダンディ啓治、そして3代目はピッチピチの福山さん! いいじゃないっすかぁ。

 みなさまの演技がまだ聴けていないのが本当に残念でしかたないのですが、なんと言っても80代を越えた周夫サマがかくしゃくと妖怪総大将を演じているというのは素晴らしいことです。もともと、水木しげる先生の「鬼太郎サーガ」でも、ぬらりひょんとねずみ男は思考法に共通点の多い不思議な相似キャラでしたからね! ま、それゆえの同族嫌悪があるのか、最終的には相性は最悪なんですけど。
 しっかし、70代の青野武老師や緒形拳さんがぬらりひょんを大変な思いをして演じておられたというのに、それ以上の高齢である80代の周夫サマがこんなに軽々とやっておられるとは!
 驚くべき驚異の周夫パワー!! 息子の明夫もビックリよ。

 あと、声優さんの話題でいきますと、私は「2代目ハーフぬらりひょん」を演じておられる藤原啓治さんに特に注目したいですね。
 「野原ひろし」に「服部全蔵」という名前が出てくると、どうにもコミカルでまぬけな印象が目立ってしまうのですが、これは「圧倒的にカッコイイ男がちょっとくたびれてきたところから生まれるおかしさ」といった超高度なレベルからくる藤原さんならではの味わいなのであると私は声を大にして叫びたい!
 とにかく藤原さんは、「軽さがキザにならずに、色気がしっかりと身体の芯から薫ってきている希代の声」を持っていると思うんですよね。もう大好き!

 それから、ぬらりひょんファンとして絶対に見逃せないのは、かつてあの青野武老師が持ち役にしていた、「アメコミ界の悪のプリンス」こと『バットマン』シリーズの日本語吹き替え版「ジョーカー」役を、最新作の『ダークナイト』で藤原さんがしっかりと継承していたということです!!
 これだッ! きたるべき2010年代におけるアニメ第6期『ゲゲゲの鬼太郎』の「ぬらりひょん」役は藤原啓治で、き・ま・り!! まさに「悪の華」。
 いや、ただ単に私が好きなだけなんですけどね……


 さてさて、この『ぬらりひょんの孫』の世界では、妖怪ぬらりひょんは室町時代後期生まれの500歳。日本の中で、おもに関東地方の妖怪を統率する「奴良組(ぬらぐみ)」の初代組長として若いころはブイブイ言わせていました。
 物語のメイン舞台となる孫のリクオ君が中学生となった21世紀現在では、世間一般のイメージに準拠した「小柄な老人」「常に和服」「後頭部が異様に長いはげ頭」という風貌をしてのんびり生きているのですが、これには『ぬらりひょんの孫』オリジナルの設定があり、もともとは人間の成人男性に近いか、より体格のいいイケメンとして長生きできる体質の妖怪だったものの、1615年に歴史上の「大坂夏の陣」のどさくさにまぎれて展開した近畿地方の大妖怪・羽衣狐(はごろもぎつね 九尾の狐)との決戦の際に重大な負傷をおってしまい、そのために老化が早くなって現在の姿になっているのだそうです。

 そんなわけなので、戦国~江戸時代のぬらりひょんも息子の鯉伴も孫のリクオ君も、「妖怪ぬらりひょん」としての能力をフルに発揮している時にはかなりカッコイイお兄さんの姿をしており、決して「はげた爺ちゃんスタイル」が妖怪としての真の姿であるわけではないのです。まぁ、少年マンガの主人公ですから当たり前ですか。でも、後頭部は長い……のかしら? 髪の毛がフサフサなのでしかとは判別できません。

 ちなみに主人公のリクオ君は、人間態の時はメガネをかけたきわめてまっとうな中学生なりたての少年なのですが、妖怪ぬらりひょんとしての能力を発揮すると身長175cm ほどのいかにもワルそうなイケイケ青年の姿となり(もちろんメガネはいらない)、人格も「妖怪総大将」の後継者らしい剛胆で気っぷのいいアグレッシブなものに豹変します。「人間と妖怪のクォーター」といっても、血はまじらずにかなりきっちりしたシフト制で分かれているんですなぁ。


 まぁこういった妖怪総大将ぬらりひょん一家の大活躍する『ぬらりひょんの孫』なわけですが、彼らの率いる関東妖怪組織「奴良組」の驚くべき全容と、それを取り巻く日本全国の妖怪組織の陣容については、またしても字数がかさんできましたので、次回に紹介させていただきま~っす。
 『ぬらりひょんの孫』で展開される未曽有のスケールの妖怪世界。先行する「鬼太郎サーガ」などの偉大なる先達のどこを継承し、どこを新たに創出しているのか!?

 はだかマッチョのアベちゃんはいいから、にっくき鬼太郎を出せ!! 鬼太郎を~!!
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総大将、実写版でも老けちゃった ~ぬらりひょんサーガ 第29回~

2011年12月05日 14時14分53秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
前回までのあらすじ》
 そうだいは先日、休みを利用して親しい方々と集まっていた最中、なんとこの『長岡京エイリアン』をみているという奇特なお人から、
「あのさぁ、『ぬらりひょん』のやつ、いつまで続けるの?」
 といった慈愛に満ちたお言葉を頂戴した!
 言うよね~!! 言うよね~!!
 あの……ハイ、ほんとにもうすこしですんで……もうちょっとガマンしていただいて……ハイ。


 いやぁ、ほんとにね、この「ぬらりひょんサーガ」で扱うつもりの話題もあとわずかなんですよ。

 前にも言ったのですが、最終的に『ぬらりひょんの孫』の2シーズンにわたるアニメ化にもつながっている現在2010年代の「日本の妖怪を題材にしたフィクション作品の多様化」は、もはや趣味や好みの範疇ですべてをフォローすることは不可能なほどの広がりを見せており、パッと見ですぐわかる代表的作品があったり全体的なカラーがなんとなく定まっていた、かつての1970・80・90年代各自の『ゲゲゲの鬼太郎』を主力においた「妖怪ブーム」とは別次元のものに発展しております。

 我らがぬらりひょん先生が登場することがなかったので取りあげなかった作品でも、「平成仮面ライダーシリーズ」異色の傑作と賞される『仮面ライダー響鬼(ひびき)』(2005~06年放送)、畠中恵の時代小説『しゃばけ』シリーズ(2001年~)、緑川ゆきの少女マンガ『夏目友人帳』(2003年~)など、特に21世紀に入ってからは、どこかしらなにかのジャンルで日本の妖怪がからんでくる話題作が展開されている状況になっているのです。そんな流れが10年ほど続いているのですから、これはもう、ブームのような一過性のものではない「フィクションの一要素」として「妖怪」が認知されるようになったということですよね。
 これは素晴らしいことです……妖怪を楽しみたいのなら、水木しげるのマンガか京極夏彦の小説を読むくらいしか手っ取りばやい手段の無かった20世紀とは、まさに隔世の感がありますなぁ。


 さて、そんな21世紀の「妖怪潮流」でも、前世紀に引き続いて「名代しにせ看板」として重要な役割を果たしたのがアニメ第5期『ゲゲゲの鬼太郎』(2007~09年放送)であったわけなのですが、それが志半ばにして不本意な終結をみてしまったことはすでに触れました。

 ところで、奥浩哉先生の『GANTZ 大阪編』における妖怪の位置づけは、完全に「キャラクターデザインのヴァリエーションのひとつ」だったので、作品全体に与える重要度はさほどはありませんでしたが、『大阪編』の連載開始は2006年11月からのことなので(コミックス化したのは翌2007年5月)、2007年4月に放送の始まったアニメ第5期『ゲゲゲの鬼太郎』に着想を得て奥先生が「百鬼夜行星人」を考えついたという関係はなさそうです。むしろ、2006年1月まで放送されていた『仮面ライダー響鬼』にヒントを得たんじゃないでしょうか。
 う~ん、だからほぼ同時期なのに、アニメ第5期『ゲゲゲの鬼太郎』と『GANTZ 大阪編』とで妖怪のあつかいには雲泥の差があったのねぇ。「雲泥」っつうか、『平成狸合戦ぽんぽこ』と『プライベート・ライアン』くらいの差ですよね。
 「妖怪横丁とかいってのんびりしてるヤツらはこうだっ。」などという奥先生のSっ気たっぷりの悪意はなかった……と、信じたい。


 え~、んで今回はですねぇ、アニメ第5期『鬼太郎』での新生青野ぬらりひょんや『GANTZ 大阪編』での最強ぬらりひょん星人といった活動と同時にぬらりひょん先生がやっていた「第3のお仕事」をあつかってみたいと思いま~す。
 これもまた、他の作品にないぬらりひょんの違った一面が楽しめるんですが……なんか元気がねぇ!!


実写映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』(2008年7月 監督・本木克英 115分)


 はい、これは、アニメ第5期『ゲゲゲの鬼太郎』の放送開始にあわせて2007年4月に公開された「鬼太郎サーガ」史上初の実写劇場版『ゲゲゲの鬼太郎』(監督・本木克英 103分)の続編にあたる映画作品ですね。
 「史上初の実写劇場版」と書きましたが、これは実写映画としての史上初という意味であって、「実写版」というくくりでは、すでに1985年に『月曜ドラマランド版 TVスペシャルドラマ』、87年に『オリジナルビデオ版スペシャルドラマ』が制作されていたことは前にも扱いましたね。

 85年のTVドラマ版と87年のオリジナルビデオ版は、どちらもぬらりひょんを悪の大ボスに設定したアニメ第3期『ゲゲゲの鬼太郎』の作品世界にリンクしていたため、言うまでもなく実写化されたぬらりひょん先生がラスボスとなるオリジナルストーリーが展開されていました。どちらも「和服を着たでっかい頭のおっさん妖怪」というイメージを踏襲していたのですが、TVドラマ版ではなぜかぬらりひょんがボンテージ姿のりりしい美女(演・夏樹陽子)に変身して活動していました。そういえば『GANTZ』でもスキさえあれば女性化してたしねぇ。総大将、そんな趣味あるんだ……

 こんな感じで、実は「実写化された『ゲゲゲの鬼太郎』」にはなにかと縁のあるぬらりひょん先生だったのですが、約20年ぶりに実写化されることとなったウエンツ瑛士主演による21世紀の「実写版」に彼が登板したのは2作目から。
 ウエンツ鬼太郎の1作目にあたる前作『ゲゲゲの鬼太郎』は、原作マンガの『天狐』(1968年7月発表)と『妖怪大裁判』(1969年1~2月発表)をもとにした物語となっていたため、ぬらりひょん一味は関係していませんでした。

 私はもちろん1作目も2作目も映画館で観ているのですが、どちらも同じ監督による作品でありメインキャスティングも変わっていないものの、内容のカラーはだいぶ違ったものとなっています。
 これがすなはち「ぬらりひょんがいる、いない」の違いなんじゃないかと思うんですけど、1作目はまっ黄っ黄の「カレーの王子様」みたいなあまあまのファンタジー映画で、ぬらりひょんが投入された2作目は「バーモントカレー 中辛」くらいになっていたでしょうか。違うっていってもその程度の違いですけど!

 1作目と2作目のどちらもキャストは「ゲゲゲの鬼太郎」役にウエンツ瑛士(21歳)、「ねずみ男」役に大泉洋(31歳)、「猫娘」役に田中麗奈(26歳)で、監督を担当した本木克英(43歳)は『釣りバカ日誌』シリーズ諸作や『鬼太郎』2部作ののちの『鴨川ホルモー』(2009年)でも知られることとなる方でした。だから、大御所の西田敏行さんがあんな役で出てたのねぇ!
 作品はメインキャストに加えて『ゲゲゲの鬼太郎』のヒロインに井上真央(20歳)、『千年呪い歌』のヒロインに北乃きい(17歳)を起用するなど話題性にも富んでおり、1作目は興行収入23億円、2作目は14億円を記録するヒット作となりました。

 実写映画版の『ゲゲゲの鬼太郎』2部作は、鬼太郎ファミリーも敵妖怪勢力もおたがいに拡大化していた同時期のアニメ第5期の要素はあまり取り入れておらず、「妖怪横丁」のないゲゲゲの森の一軒家にひっそり暮らす鬼太郎父子に仲間がパラパラ、といった雰囲気はより原作マンガに近いものとなっています。
 だいたいのキャラクター設定は原作マンガといっしょなのですが、それまでの1980年代の実写ドラマ2作と違って、鬼太郎が子役でなく立派な大人の青年になっているためか、年齢に関して鬼太郎が350歳、ねずみ男が1000歳、猫娘が400歳というオリジナル設定になっています。
 原作マンガでは鬼太郎は1954年生まれ、猫娘は1953年生まれで、ねずみ男は「自称360歳」なのですが、「鬼太郎誕生」にまつわる戦後のエピソードが省略されているんですな。そこはしょってどうすんの……

 ちなみに1作目の公開当時には、原作と違ってウエンツ鬼太郎の両目がパッチリあいていることも物議をかもしていましたが、ウエンツ鬼太郎も原作と同じで右目しか見えないものの、常に左目に義眼をつけているというフォローがのちに2作目でなされていました。まぁ、どうでもいいっすっけど!
 
 
 いちおうの悪役はいたものの、全体的に牧歌的な雰囲気がただよっていた1作目と違って、2作目の『千年呪い歌』はおどろおどろしいそのサブタイトルからもおわかりの通り、「人間と妖怪といった異種族どうしが平和に共存できる世界は来るのか?」という重いテーマをメインにすえたダークでホラーな作品となっています。
 原作マンガを再構成して作っていた1作目にたいして、『千年呪い歌』はぬらりひょん一味を正真正銘の敵役にすえた原作にないオリジナル脚本となっており、脚本を担当した沢村光彦はかつての大ヒット実写妖怪映画『妖怪大戦争』(2005年)の共同脚本も手がけていた方です。

 この『千年呪い歌』に登場した妖怪ぬらりひょん(演・緒形拳70歳)は、人間に恨みを持つ妖怪「濡れ女ナミ」をだまして利用するといういつもの手口で悪事をはたき、手下の妖怪としては「蛇骨婆(演・佐野史郎53歳)」「韓国からやってきた無意味にイケメンな夜叉」「CG がしゃどくろ」「手の目」「さとり」を擁しています。
 この作品での蛇骨婆の重要度は大きく、ぬらりひょんの片腕にして鬼太郎ファミリーの砂かけ婆の終生のライヴァルという誰が喜ぶのかさっぱりわからない「おばば頂上対決」を展開してくれるのですが、もともと大の『ゲゲゲの鬼太郎』好きで知られる佐野さんがその愛ゆえに熱演すれば熱演するほど、「水木しげるワールド」からどんどん離れて「漫☆画太郎のババアゾ~ン」に近づいていくという悲劇が。バァちゃん、くどいよ!
 
 まぁなんだかんだ思うことはあるんですけど、私がこのぬらりひょん一味の実写化について声を大にして叫びたいのは、これだけですよね。

朱の盤がいねぇじゃねぇか……

 私は、これは大変な失態だと思うんですよ。
 そりゃあなた、確かに水木先生の原作マンガには朱の盤はいっさい登場していませんよ? 「ぬらりひょんに朱の盤」はアニメオリジナルの設定ですよ。
 でもさぁ、朱の盤を出さないんだったら、ちゃんとそれなりの筋を通してぬらりひょんも「悪の親玉」になっちゃいけないでしょ! 和服じゃなくてサラリーマンみたいなスーツを着て基本1人でダイナマイトをかかえながらふらふら都会をさまよう「原作どおりのぬらりひょん」にしなきゃ。

 どっちつかずは絶対にいか~ん!! 「和服を着たぬらりひょんは、ななめ後ろに朱の盤がひかえていてはじめて完成する。」という「鬼太郎サーガ」の最低限ルールを忘れているから、『千年呪い歌』は原作ファンにもアニメファンにも、前年にできたばっかりのウエンツ鬼太郎ファンにも「?」な印象を与えてしまうどっちつかずのアイウォンチュウ映画になってしまったと思うんだ、あたしゃ。「なんとなく悪そうだから。」なんていううすっぺらい理由で偉大なるぬらりひょん先生を引っぱり出さないでいただきたい。

 数百年前に人間によって自分の家族を殺された妖怪「濡れ女ナミ」が、殺した人間たちなんかとっくの昔に死んでしまった現代に復活してまったく関係のない人間たちを呪い殺す「江戸のかたきをラクーンシティでうつ」的なわけのわからないストーリーラインと、その事情を聞いて涙を流してナミに謝罪するという情緒不安定としか言いようのない女子高生……そして、そんな軽~いゴメンナサイに納得して成仏してしまうナミ。なんなんだよ、このご都合主義!?

 ストーリー面でもいろいろとはっきりしないモヤモヤの多い『千年呪い歌』なのですが、やっぱりなんと言ってもいちばんに挙げなければならない最大のマイナス点は、「ぬらりひょん役の迫力と怖さの欠如」でした。

 いや! 私は決して、「俳優・緒形拳」全体のことを批判しているわけではありません。
 とにかく、時期が悪かった。

 みなさんもご存じの通り、「ギラギラといえば緒形拳。緒形拳といえばギラギラ!!」と謳われていた日本を代表する名優・緒形拳さんは、『千年呪い歌』公開のわずか3ヶ月後に肝臓ガンのために逝去されています。享年71歳。
 緒形さんの俳優業に賭ける情熱は本当に死の直前まで燃え尽きることはなく、俳優としての最後の仕事はTVドラマ『風のガーデン』への出演となるのですが、数々の名作を世に残した「映画」という舞台での遺作はこの『千年呪い歌』なんですよねぇ。

 緒形さんのガン闘病は2002年から始まっていたのですが、より直接的に『千年呪い歌』の撮影に支障をきたす原因となったものはどうやら、緒形さんの死後まで明らかにされることのなかった、2007年暮れの「腰椎圧迫骨折」だったようです。
 老齢に加えてのガン闘病生活、そして撮影直前の時期に腰の骨折。これは映画に出演するだけでも大変なことですよ。
 まぁ……緒形さんのやる気には最大限の敬意を表しますが、「妖怪総大将ぬらりひょん」としての満足のいく演技は不可能でしょう。ましてやバトルアクションなんて。

 公開当時、私は緒形さんの体調などまったく知る由もなく『千年呪い歌』を観ていたのですが、びっくりするほど覇気がなく、びっくりするほど動きの少ない緒形ぬらりひょんの演技には疑念がぬぐえませんでした。

「緒形さん、撮影中によっぽど腹に据えかねることがあって演技をボイコットしちゃった? いや、それともこれは、3作目のための伏線として今回はちょろっとだけの出演という扱いになっているのだろうか……」

 『千年呪い歌』でのぬらりひょんは、黒っぽい和服を着て杖をついたスタイルで、顔つきはおおむね水木しげるのイラスト「ダークぬらりひょん」に近づいた青白い&眉がうすいメイク。同時期にやっていたアニメ第5期の新生青野ぬらりひょんとは似ても似つかないものになっています。
 それはそれでいいんですが、映画の中でのすべての悪の元凶であるはずのぬらりひょんは終始うす暗い洞窟の高い場所からぶつぶつ固っ苦しいセリフを発しているだけ。表情も動作もほとんどなく、ましてや鬼太郎との激しいアクションシーンなど、用意されているはずもありません。

 これじゃあムリだわ。とてもじゃないですが、この『千年呪い歌』に「悪の色気」をムンムンにはなつ妖怪総大将の活躍を期待することはできませんね。

 アニメのほうの『日本爆裂!!』でも全然出てくる必要のないほんのチョイ出演だったしなぁ。最近のぬらりひょん先生は映画にとんっとツキがない……
 誰が悪いってわけでもないんですけど、緒形さんにとっても製作スタッフにとってもまったく「運が悪い」としか言いようのない『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』なのでありました。

 いや、はっきり言って『千年呪い歌』はそれ以前に物語としてどうしようもないポイントがいくつかあるんですが、「最終的にそこさえ良かったらなんとかなる!」と目されていた緒形ぬらりひょんに重大な問題が生じていたということが致命的だったんですね。

 なんとも声のかけようがない残念な『千年呪い歌』。
 みなさん、もしお時間があったら、同じ妖怪映画・同じぬらりひょんつながりであるはずの『妖怪大戦争』とこの『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』とを見比べてみていただきたい。

 いい映画づくりに必要なのは一体なんなのか。技術? 予算? 才能?
 いやいや私、いちばん大切なのは「運」なんじゃないかと思うんですね~。

 みなさん、どんなお仕事でも「いいめぐりあわせ」に出逢えるように日々がんばってまいりましょ~。
 ……やっぱ、朱の盤は大事だわ。

 次回は朱の盤さん、戻ってきてくれんの? え、いない!?
 帰ってきておくれ、わしのしあはせの朱い鳥~!!
コメント
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