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長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

ジーク、みねば!!  ~ミネバ=ザビ 失われしお笑い修行時代Z ~

2012年02月10日 15時04分19秒 | アニメらへん
 みなさんどうもこんにちは~、そうだいでございます~。

 雪国のみなさ~ん! 雪かきホンッッッットに!! お疲れさまでございます....
 いや~、ちょっと調べてみたらわが故郷の積雪量も大変なことになっておるようで。平年の2倍以上の勢いなんですって!?

 こりゃあもうバレンタイン・キッスもへったくれもありゃしねぇ....朝だけ実家に帰って雪かきを手伝うことはできないものか。
 えっ? 関東でぬくぬく暮らしているこんにゃく野郎の腰なんかいらないって? こりゃまた失礼いたしました~。
 蔵王なんか、久しぶりに行ってみたいねぇ~。いい感じのパウダースノーだそうですよ、今年は!


 さてさて、ざれごとはここまでにしておきまして今回の『長岡京エイリアン』なんですけども....まぁ、ここからも正真正銘100% 無添加のざれごとなんですけども。

 ヒャッホ~ウ! 資料ばっか、資料ばっか、資料ばっか~!!

 さすがは天下の佐藤元先生....一言でいいあらわせる人物ではなかったのだ。

 ということで、今回はほんとに資料ばっかなのでありました~!
 ほいじゃあドン!!


佐藤 元(さとう げん)

 アニメーター、漫画家、メカニックデザイナー

 1977~85年には、多くのTVシリーズ や劇場版のアニメ作品の作画や原画、絵コンテやメカニックデザインを担当するアニメーターだったが、1981~2004年には活動を徐々にマンガ家としての活動にシフトしていた。2002年からは原画やメカニックデザインなどでアニメ業界へ復帰している。


1977~85年のおもなアニメ活動
 『ルパン三世 第2シリーズ』(1977~80年)、『科学忍者隊ガッチャマン2』(1978~79年)、『宇宙戦艦ヤマト2』(1978~79年)、TV シリーズ版『銀河鉄道999 』(1978~81年)、『タイムボカンシリーズ ゼンダマン』(1979~80年)、『あしたのジョー2』(1980~81年)などに作画で参加
 『劇場版機動戦士ガンダム2 哀・戦士編』(1981年公開)の作画、『劇場版機動戦士ガンダム3 めぐりあい宇宙編』(1982年公開)の作画と原画も担当

2002年~現在のおもなアニメ活動
 『ふたりはプリキュア』(2004~05年)、『ふたりはプリキュア Max Heart 』(2005~06年)、『第5期 ゲゲゲの鬼太郎』(2007~09年)、『デジモンクロスウォーズ』(2010年~放送中)、『ポケットモンスター ベストウイッシュ』(2010年~放送中)、『劇場版 魔法先生ネギま! ANIME FINAL 』(2011年8月公開)の原画を担当


マンガ『爆笑戦士! SDガンダム』(1987~98年 『月刊コミックボンボン』などで連載)にかんして

・1987年3月~91年11月に『月刊コミックボンボン』、1990年6月~92年6月に『月刊デラックスボンボン』で連載され、連載終了以降も1998年まで不定期で新作が発表されていた

・コミックスは8巻発売されていたが(現在はすべて絶版)、『月刊コミックボンボン』連載分のみの単行本化であり、全話が収録されているわけではなかった。

・連載初期は、アイドル歌手志望の「みねば」のわがままに振り回される「はまーん」や「ぜっくん(Ζガンダム)」たちの様子を描いた短編だったが、連載の途中から「ぷっつんかみーゆ」が目立つようになり、徐々に彼が主役となる。末期はぜっくんを主役に戻して古今東西の名作のパロディ短編が描かれた。

・おもに『機動戦士Ζガンダム』と『機動戦士ガンダムΖΖ』のキャラクターとメカを SD化した登場人物が大半を占める。カミーユが精神崩壊した姿で描かれるなど、『ΖΖ』の時間軸に比重が近いようであるが、同作の主人公ジュドーの出番はかなり少ない。


おもな登場人物

みねば
 アイドル演歌歌手志望としてやりたい放題していたが、12歳になった日、勇者でぎんの血をひく者としてがんだむ国のずぇーた(ぜっくん)を倒す旅に出る。スターマン編ではぷっつんかみーゆの友人として再登場。

はまーん
 当初はみねばのわがままに振り回される被害者として活躍していたが、ガンダムクエスト編からはワキ役となった。

しゃあ
 主にクセ毛にサングラスというクワトロ=バジーナの姿で描かれるが、時には「赤い彗星」のコスチュームを着る事もある。

ぜっくん(Ζガンダム)
 みねばやはまーんの視点で描かれる事が多い初期では悪役だった。

ぷっつんかみーゆ
 初登場時は「目が宇宙」ではなく、椅子に座って呆けているだけの原作『ZZ 』そのものの病状だったが、ガンダムクエスト編からそのキャラクターを遺憾なく発揮しだし、アホの嵐編・スターマン編と主役の地位を得て、作品の顔と言える人物である。

ぷる
 裸キャラとしての印象が強いが当初は原作アニメに近いファッションをしていた。ぷっつんかみーゆと相性がいいようで、ギャグエイリアン編からアホの嵐編にかけてはお互いに恋愛感情があった。双子の妹がいる。

ららぁ
 幽霊のため足が無く常に浮遊している。しゃあに対しては愛憎半ばする感情を抱いているようで、彼の弱み(主に女性関係)が書かれている日記を読みあげ撃退したことがある。

ざくれろ
 モビルアーマーでありながら、人型のボディを持って登場する事が多い。ぷっつんかみーゆのライバルキャラになることが多い。

佐藤元
 本作の作者で東京・石神井公園に住んでいる。1月1日生まれ。


おもなストーリー

初期短編
 アイドルになりたいみねばのためはまーん達ネオジオン軍はテレビ局乗っ取りのためエゥーゴと戦う。その後も両軍はグルメ、ビデオアニメ宣伝、忍術、音楽など様々な分野で戦いを繰り広げる。しかしみねばの誕生日には争いを止め協力してお祝いの準備を行った。

ガンダムクエスト編
 がんだむ国に侵略されつつあるじおん王国。がんだむ国のずぇーた(ぜっくん)を倒すため、勇者でぎんの血をひくみねばは3人の仲間(遊び人ぷる、賢者かみーゆ、僧侶ららぁ)を引きつれ旅に出る。だが、追い詰めたずぇーたの口から今までの事は試験であり、がんだむ国もまたえるがいむ国の侵略を受けていると聞かされる。その後はえるがっちゃん(エルガイム)を倒すための旅となった。旅の終わりに「オチ仙人トーナメント」の参加証を手に入れたかみーゆはトーナメントに出場し見事優勝を果たす。
 当時大人気のファミコンゲーム『ドラゴンクエスト3』とTV 番組『風雲!たけし城』のパロディネタが豊富。

スイートホーム編
 みねば、かみーゆ、ぷる、じゅどーの4人はハイキングに来た森で道に迷ってしまい、そこで見つけた洋館で休ませて貰うことにした。女主人はまーんに好きな部屋を使って良いと言われ、色々な部屋を見て回るみねば達。いつの間にか姿を消したじゅどーを探すうちに、みねばはこの屋敷の正体に気付く。その昔、究極のギャグが大流行したが時代とともに忘れられ、その溜まりに溜まった観念が凝り固まったものがこの屋敷であり、屋敷全体がギャグでできているのだった。ボスであるざくれろのギャグがみねば達にウケたことで屋敷は崩壊、この地が作者・佐藤元の住む石神井公園であることが明らかとなり、屋敷もまたネタにつまった佐藤元の幻想が生み出したものと説明された。

ギャグエイリアン編
 突如、石神井公園に現れた宇宙船。住民税を徴収するため練馬区税務所はマルサのプロである、みねば、かみーゆ、ぷるの3人を送り込んだ。ギャグエイリアン・ざくれろとの戦いでぷるが重傷を負い、怒りに燃えるかみーゆがざくれろと対決する。

アホの嵐編
 大学生のかみーゆは幼い頃に両親を亡くしており、その仇として芸人の神様と呼ばれるぜっくんを恨んでいた。かみーゆは大学でのサークル活動中、ぜっくんの娘のぷると知り合う。やがて2人は惹かれあっていくが、戦争が始まりかみーゆは徴兵され戦地へと旅立つことになるのだった。戦地で負傷したかみーゆは兵器工場へ転属になるが手違いがおき、実際に働くことになったのは玩具メーカーの工場だった。そこでかみーゆをモデルとした商品が大ヒット。やがて数年が経ち、戦争が終わるころにはかみーゆは財閥の総帥にまで栄達していた。そして圧倒的な財力を背景にしてかみーゆは復讐を始める。

マル元バラエティー劇場
 単行本第4巻収録の短編集。かなり初期の作品も混じっており、絵柄の変化が感じられる。

ガンダムクエスト2編
 笑いが失われつつある世界。伝説のギャグを求め勇者みねばと3人の仲間があてのない旅に出た。しかし全宇宙の掌握を目論むマネモネ星人との戦いが繰り広げられる。
 全10回におよぶ本作最長のシリーズであるが、ストーリーは迷走している。勇者の選抜方法やマネモネ星人との戦いなどで、様々なクイズ番組のパロディが見られる。

スターマン編
 かみーゆが変身したスターマンとニャンコロ大魔王(ぜっくん)との超能力バトル。

元ちゃん名作シリーズ
 ぜっくんを主人公とする短編集。アニメやマンガ、映画などの名作のパロディ。ぷるやザクの出番が多い。基本的には一発ネタばかりだが、推理ものである『明智小Ζ郎』は全4回のシリーズとなった。

恐怖の SD狩り・永遠不滅の SDキャラ(『月刊コミックボンボン』連載時の最終シリーズ)
 宇宙世紀末、リアル軍大将の鉄仮面によりSD狩りが行われていた。そんな時、ボケ軍大将のみねばはリアル軍の偵察に向かい捕まってしまう。その報告を受けボケ軍の戦士ぜっくんはリアル軍を倒すため仲間とともに鉄仮面の城へと忍び込むが……。


アニメ『機動戦士 SDガンダム』にかんして

 1988~1993年に公開された SDガンダムのOVA や劇場版アニメ作品の総称。
 ガシャポンやプラモデル「BB戦士」、カードダスや玩具「元祖 SDガンダム」といった各媒体で展開され人気を集めた SDキャラクターシリーズがアニメ化された。
 それらを収録した映像メディア(VHS など)はすべて絶版となっていたが、2007年11月にDVD-BOX が発売された。

 佐藤元は以下の初期8エピソードの作画監督とキャラクターデザイン(『激闘編』~『元祖・ガンダム迷場面集』は原作も)を担当
※佐藤作品のすべての監督は、『アイドル伝説えり子』(1989~90年)、『マクロス7』(1994~95年)、『屍鬼』(2010年)などで有名なアミノテツロー(現・アミノテツロ)

OVA 『機動戦士 SDガンダム』 (1988年5月)
 第1部 激闘編 ガンダム大地に立てるか!?(9分)
  ....おもに『機動戦士ガンダム(ファースト)』本編の名シーンをもとにしたパロディ集
 第2部 休日編 ジオン・ホテルの脅威? ガンダム・ペンション破壊命令!!(9分)
  ....風光明媚な避暑地で各自ペンションを経営しているあむろ、かみーゆ、じゅどーにジオン・ホテルのしゃあがいやがらせを仕掛ける
   (作中にみねばが登場するがセリフは一切ない)
 ※激闘編と休日編の2話は劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年3月)の同時上映作品だった
 第3部 決戦編 SDオリンピック!! スタジアム、笑いに染めて(10分)
  ....シリーズのキャラクター総出演のオリンピック大会の模様をつづる

OVA 『機動戦士 SDガンダム マーク2』 (1989年6月)
 第1話 転がるコロニー事件(12分)
  ....シリーズの歴代ヒロインのレビューが観られる歓楽コロニー「趣楽」で繰り広げられるドタバタ劇
 おまけ 元祖・ガンダム迷場面集(3分)
  ....シリーズの名作回のサブタイトルを使った一発ネタ集
 第2話 巖蛇武(ガンダム)伝説(15分)
  ....架空のファンタジー世界を舞台に、剣士あむろ、魔術師かみーゆ、コソ泥じゅどーの3人が復活した大魔王しゃあ退治の旅に出る
   (作中にみねばが護送車の看守役で登場するがセリフはほとんどない)

劇場版『機動戦士 SDガンダムの逆襲 嵐を呼ぶ学園祭』(1989年7月 12分)
  ....上流階級の学園で文化祭を開催する生徒会長しゃあと、そこに殴り込みをかける庶民のあむろ、かみーゆ、じゅどー達との闘い
   (作中にみねばが登場するがセリフは一切ない)
 ※『劇場版 機動警察パトレイバー』の同時上映作品

OVA 『機動戦士 SDガンダム マーク3』(1990年3月)
 第1話 宇宙の神秘大作戦(12分)
  ....宇宙盗賊しゃあをあむろ、かみーゆ、じゅどー、ぶらいと達が追うという内容
   (作中にみねばが登場するがセリフは「でんき。」しかない)
 ※『マーク3』の他の収録アニメは佐藤作品ではない


DVD-BOX
 2007年11月発売。上記のOVA および SDガンダム外伝、劇場版がほとんど網羅されており、収録作品はすべて HDリマスターが施されている。初回限定生産。



 ハイ~、そんなこんなでまったじっかいぃ~!!
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ジーク、みねば!!  ~ミネバ=ザビ 失われしお笑い修行時代~

2012年02月08日 16時17分29秒 | アニメらへん
 ちょっとだけ暖かくなってまいりました! どうもこんにちは、そうだいで~す。
 雨が降ったりして天候はすぐれないのですが、なんだか気温は上がってきたような気がしますね。春も近いんですのう....


 先月ぶんの「短観」でもちょっとだけ触れたのですが、最近はず~っと、福井晴敏の小説『機動戦士ガンダムUC (ユニコーン)』を読んでいます。いまさら!? いまさらなんですよねェ~。


 あまりにも広大すぎる、日本を代表するカルチャーコンテンツ「ガンダム・サーガ」!!

 その中でも、同じ時間軸の中で約100年間の大河ドラマが展開されていく「宇宙世紀(UNIVERSAL CENTURY)シリーズ」。いわずと知れた、世界アニメ史上に残る名キャラクター「シャア=アズナブル」や「アムロ=レイ」、「カミーユ=ビダン」や「ハマーン=カーン」といった面々が登場する一連の物語群で、TV シリーズでいう『機動戦士ガンダム』『Zガンダム』『ガンダムZZ』と、それにつらなる劇場版や番外編OVA シリーズなどがそれにあたります。

 別にガンダムサーガ全体のガッチガチの愛好家でもないわたくしですので、説明をごくごく簡単に済ませていただきますと、このシリーズでいう「宇宙世紀」とは、「地球人類が人口の激増に対応するために、宇宙空間に建造した複数の巨大居住施設『スペースコロニー』に移住するようになってから使用した暦」のこと....で、意味わかりますかねぇ? 要するに、たとえば「ガンダムサーガ」でいう「宇宙世紀0080(ダブルオーエイティーと読みます)」が、具体的に現実世界の「西暦2012年」から見て何年後の世界なのかはわからないという、実にべんりなシステムであるわけなのです。
 『鉄腕アトム』や『北斗の拳』のように、「実際にその時代になったけど....空とぶ車もねぇしハルマゲドンも起こってねぇなぁ。」という空虚感が生まれない、近そうで遠い逃げ水のような「宇宙世紀」なんでございますねぇ。


 ガンダムが大好きな方にとっては最低限の基礎知識になっちゃうんですが、「宇宙世紀シリーズ」を構成するおもな作品の作品中の時間軸は以下の通りになっとります。


TV シリーズ『機動戦士ガンダム』(1979~80年放送) .... 宇宙世紀0079の「ジオン一年戦争」

TV シリーズ『機動戦士Zガンダム』(1985~86年放送) .... 宇宙世紀0087の「グリプス戦争」

TV シリーズ『機動戦士ガンダムZZ』(1986~87年放送) .... 宇宙世紀0088の「第1次ネオ・ジオン戦争」

劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年公開) .... 宇宙世紀0093の「第2次ネオ・ジオン戦争」

劇場版『機動戦士ガンダムF91 』(1991年公開) .... 宇宙世紀0123の「クロスボーン戦争」

TV シリーズ『機動戦士Vガンダム』(1993~94年) .... 宇宙世紀0153の「ザンスカール戦争」


 こんなのなんですけど、私がいま夢中になっている『UC 』の時代設定は「宇宙世紀0096」。つまり、『逆襲のシャア』で語られる、長きにわたって繰り広げられていたシャアとアムロの因縁の対決に終止符を打つこととなった「第2次ネオ・ジオン戦争」、その数年後の物語ということになっております。
 表を見ていただいておわかりのように、『(ファースト)ガンダム』~『UC 』のくくりと『F91 』と『V 』とのあいだには数十年のへだたりがあるため、一般的な認識としては『(ファースト)ガンダム』~『UC 』が「宇宙世紀シリーズ」の本体で、『F91 』と『V 』はそれほどつながりの強くない外伝のような扱いになっているのではないでしょうか。まぁ、私たちの時代に置きかえてみても、日清・日露戦争のことを「ちょっと昔の過去」としてとらえている人はそうそういないですよね。


 さて、そういう時間関係になっているため、行って見れば現時点での「宇宙世紀シリーズの総決算にして最終章」というとらえ方もできるこの『UC 』は、それまでのシリーズ作品に登場していた名キャラクターたちが再びなんらかの形で顔や名前をちらつかせてくれるファンサービスたっぷりの、それでいて小説家・福井晴敏の腕がブンッブンに振り回された渾身の大戦記となっています。

 と言っても、私はいま第6巻をやっと読みきったところで、作品そのものは単行本にして全10巻。まだまだお話は続くんですよねぇ。

 いや~、読み始めるのがだいぶ遅れてしまいました。
 だって、小説の『UC 』は2009年にとっくに完結しちゃってるんですからね! 今はもう、そのアニメ化作品が順次OVA リリース&劇場公開されている段階なんですって。次は5月に第5作が発表されるんでしたっけ? これは観に行かなきゃなぁ。


 この『UC 』で活躍する、以前のシリーズ作品に登場した経験のあるキャラクターのうち、最も重要な立ち回りを演じているのは言うまでもなく、物語の序盤で「オードリー=バーン」という偽名を使ってさっそうと現れた謎の少女です。


 いや、謎の少女っつったって、小説の第1巻を読んだ時点でもう、それまでの宇宙世紀シリーズをかじったことのある人だったら、正体が誰なのかはすぐにわかっちゃうんですけどね....

 そう、『UC 』の世界で若干16歳、ショートカットにした明るい栗色の髪の毛に碧眼のかんばせを持つこの娘さんの正体は、宇宙世紀シリーズ全体に絶大な影響をおよぼす一大勢力「ジオン公国」の最高権力を掌握していた一族・ザビ家の最後の末裔「ミネバ=ラオ=ザビ」!!

 ご存知の通り、ジオン公国そのものは『ファーストガンダム』の時代に一年戦争の敗戦によって崩壊してしまいましたが、その復興をもくろむ残党勢力は『UC 』の時代にいたるまで宇宙各地に厳然と存在していたのです。そういった面々や、それを支配しようとする地球中心の「地球連邦」勢力、その双方にとって、ミネバという「ジオン残党の錦の御旗」にも「地球連邦軍の最大級の人質」にもなりうる存在は、最もその動向に注目するべき要注意人物となっていたのです。16歳のみそらの娘さんがのう....


 このミネバさんなんですけどね。私は本当に大好きなんですよね~。

 いいキャラクターしてるじゃないですかぁ。普段はわがままばっかり言いまくってあのハマーンさまをさんざんに振り回すおてんば姫だけど、実は意外としっかりもの。アイドルになりたいんだけどいつも唄うのはゴリッゴリの演歌だ、なんてねぇ~。


 ....え? 誰だそいつって? そんな奴、ミネバ様じゃない?

 あぁ!! 訂正します、私が好きなのはミネバ様じゃなかった!

 「ミネバ=ザビ」じゃなくて、「みねばざび」!! 「みねばざび」さんのファンだったんですよ~、わたくしは!


 私がかつて、少年時代に大好きだった謎の少女「みねばざび」。
 彼女のことを回想するためにはまず、ガンダムサーガ本編におけるミネバ=ザビの来歴を振り返ってみなければなりません。


 『UC 』で16歳に成長したミネバ=ザビ(オードリー=バーン)がその姿をあらわすまで、彼女の消息は『ZZ 』における「第1次ネオ・ジオン戦争」の終結以降、正史の中では杳として明らかになることはありませんでした。宇宙世紀0079年9月2日に誕生したミネバ様(ただし、安彦良和のマンガ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では宇宙世紀0078 生まれになっている)は、第1次ネオ・ジオン戦争の時には8歳だったということになるのですから、それ以降の8年間、彼女の行方はまったく「不明」のままとなっていたのです。

 しかも、有名な話ですが『ZZ 』の終盤、地球連邦軍がハマーン政権崩壊後のネオ・ジオン宮廷を占拠した時に確保された少女は「ミネバ=ザビそっくりの影武者」だったということが判明しており、ということは、ミネバ様ご本人は『Z 』で語られた「グリプス戦争」から始まった一連の抗争の中の「どこかの時点」で替え玉とすりかわってしまっていた、ということになるのです。

 有力な説としては、グリプス戦争終結時に失踪したシャア=アズナブルがなんらかの策をもってミネバ様を確保して連れ去ったか、もしくはザビ家摂政ハマーン=カーンにその保護・教育を託されたかしたのではないかというものがあるのですが、これも果たして本当なのかどうか....真相は薮の中です。


 ともかくはっきりしているのは、『Z 』と『ZZ 』に登場した時点でのミネバ様(か、そのそっくりさん)はまごうかたなき7~8歳のガキンチョ!! その「因縁深い王家の末裔」といった重すぎる存在意義をになうもへったくれもない、なんにも知らずに傀儡になるしかなかったお子ちゃまだったということなのです。

 これは歴史ドラマのキャラクターとしては実に哀しいことです....あまりにも自分がなさすぎて、ヘタしたらTV シリーズの『ZZ 』全47話ぶん丸ごと「出演~、なしよ。」なのかも知れない扱いになっちゃった! ギャラは出るのか~、ギャラは!?


 純然たる女児だったのでかわいいことはかわいかったのですが、これじゃあザビ家の末裔としてあまりにも不憫すぎる....
 こういった無念さもあってか、16歳になったミネバ様は『UC 』で非常にしっかりした自我を持った娘さんとなって活躍しており、「ザビ家の血統ここにあり!」といった風格をも兼ね備えた人物になっています。
 ただ、こういった外部に対する気負いの中にも、たま~に若者特有の「もろさ」というか、圧倒的な経験のとぼしさからくる思い込みや苦悩の表情を垣間見せるういういしさがあるからいいんですよね~! さすがは福井晴敏。いいお仕事をされとりますなぁ。


 ま、とにかく、こういった経緯で『ZZ 』の放送終了以来、実世界ではなんと約20年ぶりにガンダムサーガの正式作品『UC 』に登場することとなったミネバ=ザビ。
 作品の中でも、10代前後の8年間という重要な時期を人目はばかる深窓で過ごすこととなった彼女なのですが、その間はいったいどんな生活を送られていたんだろ~か!?

 これまた多くの憶説によって、「シャアと生活をともにしていた」「木星に潜伏していた」などと語られることの多い部分なのですが、私は声を大にしてこう言いたい。


ミネバ様は『みねばざび』とその名をあらため、SD 世界に潜伏しながらお笑いの腕をみがいていた!!


 私が見たてた、ミネバ様の潜伏先はこちらです。


『爆笑戦士! SDガンダム』(原作・佐藤 元  1987~98年 講談社『月刊コミックボンボン』連載)


 そうなんです、また『コミックボンボン』なのよねぇ~!!

 私が『コミックボンボン』で育った人間だったということは、去年の9月ごろにウダウダやった、100円ガシャポンの「バンダイ SDホラーワールド」に関するつれづれの時にもさんざん話したかと思うのですが、ここでも出てくるんだなぁ~、ボンボンが。


 一説によると、「おふろによくいる女の子キャラといえば?」とたずねられた時に、「しずかちゃん!」と答える人間は「コロコロコミック軍」に所属しており、「ぷる!」と答える人間は「コミックボンボン軍」に所属しているという....そしてどちらも、この現代社会では世間の冷たい視線を浴びかねない危険性があり肩身がせまい。

 まぁそれはともかく、私がここまで『爆笑戦士!』なるマンガに登場するみねば様に注目してしまうのはなぜなのか。

 単なるパロディマンガじゃないのって? いやいや、そうじゃないんだよなぁ....


 この『爆笑戦士! SDガンダム』にかんするいろいろな思い出と考察は、また次回にいたしましょ~。
 これまた懐かしい話しになっちゃうなぁ。


♪ うみいぃはぁよぉ~おぉおぉおお~!! うみいぃはぁよぉお~!!
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ついに動いた!

2011年10月09日 23時12分43秒 | アニメらへん
 てぇへんだ、てぇへんだぁ~い!!

 とにかくこいつを見とくれっ。


『ルパン三世』最新作は新声優で! 銭形警部の声優に山寺宏一! 峰不二子、石川五ェ門も一新!
 (シネマトゥデイ 2011年10月9日付の記事より)


 9日、人気アニメシリーズ『ルパン三世』最新作『ルパン三世 血の刻印 ~永遠のMermaid~』の製作発表記者会見が都内スタジオで行われ、主要キャラクターである銭形警部、石川五ェ門、峰不二子の新キャストが発表。銭形警部には「七色の声を持つ男」と呼ばれている山寺宏一(50歳)が、石川五ェ門には浪川大輔(35歳)、峰不二子には沢城みゆき(26歳)が、それぞれの声を演じることになった。銭形警部役を担うことになった山寺は、
 「小学生のころから大好きだった作品。うれしい半面、怖さもある。」
 と、やや緊張の面持ちで感想を語った。会見にはルパン三世役の栗田貫一(53歳)、次元大介役の小林清志(78歳)も出席した。

 1971年より放送開始されたテレビアニメ『ルパン三世』シリーズは、今年で区切りの40年を迎えた。そのメモリアルとなる一作が『ルパン三世 血の刻印 ~永遠のMermaid~』だ。前作から1年10ヶ月ぶりとなる本作では、主要キャラクターである石川五ェ門、峰不二子、銭形警部がキャストを一新。物語に重要な役割を果たす登場人物だけにその担当声優に注目が集まったが、銭形警部には山寺宏一、峰不二子には沢城みゆき、石川五ェ門には浪川大輔がキャスティングされた。銭形警部の声を演じる山寺は、
 「(これまで銭形警部の声を演じていた)納谷悟朗さんを尊敬していたので、オーディションの話があったとき、自分でいいのかと思いました。自分の個性を出すという考えもありますが、あんまり違う銭形になったら自分自身も嫌なので、なるべく今までの銭形に近づけるようにしたい。自分らしさは二の次です。」
 と恐縮しきり。

 また、峰不二子を演じる沢城も、
 「いろいろな面を持つ不二子ですが、すべて(これまで峰不二子を演じていた)増山江威子さんが演じているので、自分なりの何かというより、峰不二子の美しさをたくさん引き継いでいきたい。」
 と意欲を見せる。
 石川五ェ門役の浪川は、
 「オーディションは記念受験の気持ちで受けたので、まさか自分がという気持ちがありました。五ェ門は言葉数が少ない役ですが、奥の深いキャラ。人気作のプレッシャーはありますが、全力で打ち勝ちたいと思います。」
 と力強くコメントした。

 そんな新キャストに、ルパンの声をつとめる栗田は、
 「これまでの歴史があるので、新キャストの方々は『オリジナルと違う』と言われることもあるだろうから、大変だと思います。」
 と気遣い、勇気づける場面も。新生ルパン三世のチームワークの良さがうかがえるシーンだった。

 本作は2010年2月に放映された『ルパン三世 the Last job』以来1年10ヶ月ぶりとなる新作。峰不二子を人質にして幻の宝「人魚の鱗」をルパンに盗ませた、裏社会を牛耳る女・藤堂。その藤堂も何者かに殺され、謎の残る事件にルパンたちが挑む姿をスリリングに描いている。
 『ルパン三世 血の刻印 ~永遠のMermaid~』は12月2日(金)21時から日本テレビ系で放送。 (文・磯部正和)


 いやぁ……ついに山、動いたね。

 いろいろと頭に浮かぶことはあるのですが、まずは制作スタッフ陣の果断な決定を讃えさせていただきたいと思います。
 まずは観てみようじゃあーりませんか!! 新生ルパン一味ととっつぁん!

 久しぶりにTVが観たくなっちゃったぜ……でも、思うところあって12月初旬に新しいパソコンを購入するつもりはないので、誰か知り合いの家にお邪魔して拝見させていただいちゃおうかしら。


 ちょっとね、今は『ゲゲゲの鬼太郎』に夢中になってるところですんで、『ルパン三世』関連の話題はほどほどにしておきたいと思います。頭の中のキャラクターの頭身設定がグッチャグチャになっちゃうから。

 ということで、今回はおまけに担当声優さん+俳優さんの資料だけをあげておいてお茶をにごしま~す。


アニメ『ルパン三世』 悠久の俳優列伝(2011年10月時点)

ルパン三世(年齢不詳)
1、山田 康雄(1971年10月~1994年7月 39~61歳)
 ※TVシリーズ3作・劇場版3作・TVスペシャル6作
2、目黒 祐樹(1974年8月 27歳)
 ※実写劇場版『ルパン三世 念力珍作戦』
3、古川 登志夫(1987年12月 41歳)
 ※劇場版『ルパン三世 風魔一族の陰謀』(当初はOVAとして制作)
4、栗田 貫一(1995年4月~ 37歳~)
 ※劇場版2作・TVスペシャル16作・OVA2作
その他、1969年のパイロット版で野沢那智(31歳)、1971年のパイロット版で広川太一郎(31歳)が担当

次元 大介(年齢不詳)
1、小林 清志(1969年~ 36歳~)
 ※パイロット版から『念力珍作戦』と『風魔一族の陰謀』をのぞく全作品を担当!
2、田中 邦衛(1974年8月 41歳)
 ※『念力珍作戦』
3、銀河 万丈(1987年12月 39歳)
 ※『風魔一族の陰謀』

石川 五右ェ門(年齢不詳 アニメ版の「五ェ門」表記じゃなくて、原作マンガ版の表記にさせていただきます)
1、大塚 周夫(1971年10月~72年3月 42歳)
 ※TVシリーズ1作
2、井上 真樹夫(1977年10月~2010年2月 36~69歳)
 ※TVシリーズ2作目以降、『風魔一族の陰謀』をのぞく全作品を担当
3、塩沢 兼人(1987年12月 33歳)
 ※『風魔一族の陰謀』
その他、1969年のパイロット版で納谷悟朗(40歳)、1971年のパイロット版で小林修(36歳)が担当
(実写劇場版『念力珍作戦』には登場していない)

峰 不二子(年齢不詳)
1、二階堂 有希子(1971年10月~72年3月 31歳)
 ※TVシリーズ1作
2、増山 江威子(1969年~2010年3月 33~73歳! まことにお疲れさまでございました……)
 ※パイロット版からTVシリーズ1作目、『念力珍作戦』、『風魔一族の陰謀』をのぞく全作品を担当
3、江崎 英子(1974年8月 23歳)
 ※『念力珍作戦』
4、小山 茉美(1987年12月 32歳)
 ※『風魔一族の陰謀』

銭形 幸一(年齢は「戦中派=だいたい1920年代生まれ」「昭和ヒトケタ=1926年12月25日~1934年12月31日生まれ」「1937年12月25日生まれ」「大学時代はルパン三世の3学年先輩」などと諸説ある)
1、納谷悟朗(1971年10月~2010年2月 41~80歳!)
 ※TVシリーズ1作目から『念力珍作戦』『風魔一族の陰謀』をのぞく全作品を担当
2、伊東 四朗(1974年8月 37歳)
 ※『念力珍作戦』
3、加藤 精三(1987年12月 60歳)
 ※『風魔一族の陰謀』
その他、1969年のパイロット版で近石真介(38歳)、1971年のパイロット版で大塚周夫(42歳)が担当


 いやぁ~……まさしく錚々たる面々。

 つらつら眺めてみてわかるのは、「ルパン一味は30歳をすぎてナンボ!」ってことですよね。どんなにバカな追っかけあいをしていても、芯にはしっかりした実力が通っていなくてはならないと。
 記事ではかなり増山さんを意識した発言をなされている新不二子役の沢城さんなのですが、実はアニメの世界で「20代の峰不二子」が活躍するのは史上初なんですね! だったら、20代の沢城さんなりの、若くて新しいふ~じこちゃ~んをドーンと始めちゃったらいいんじゃないでしょうか。

 クリカンさん、もう15年以上ルパンやってんのねぇ。あと10年くらいやり続けたら、実年齢もルパン歴も山田さんをこえることになるのね……
 今回のリニューアルの反響次第によっては、まさかの「クリカンのTV第4シリーズ」が始まっちゃったりなんかしちゃったりして~!?

 それじゃあ、『ルパン三世』関連の話題はそのうち、まったいっつか~。
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いい曲を聴いてガンバルのだ の巻  『天才バカボン 主題歌』

2011年03月18日 23時29分03秒 | アニメらへん
『天才バカボン 主題歌』

東京ムービー企画部 作詞
渡辺岳夫        作曲
アイドル・フォー    歌唱


西から昇ったお日さまが
東へ沈む(アッ たいへ~ん)
これでいいのだ これでいいのだ
ボン ボン バカボン バカボンボン
天才一家だ バカボンボン

柳の枝にネコがいる
だからネコヤナギ(えっ ホント~)
これでいいのだ これでいいのだ
ボン ボン バカボン バカボンボン
天才一家だ バカボンボン

4たす4はロクでもない
8はパーなのさ(うわっ カッコいい~)
これでいいのだ これでいいのだ
ボン ボン バカボン バカボンボン
天才一家だ バカボンボン

がけから落ちてケガをした
だからガケなのだ(ううっ カッコわる~い)
これでいいのだ これでいいのだ
ボン ボン バカボン バカボンボン
天才一家だ バカボンボン

赤でスタート 黄でダッシュ
それで事故なのだ(キャー アブナ~イ)
これでいいのだ これでいいのだ
ボン ボン バカボン バカボンボン
天才一家だ バカボンボン

バカでなくてもバカなのだ
それが天才だ(へぇ ムツカシイノォ~)
これでいいのだ これでいいのだ
ボン ボン バカボン バカボンボン
天才一家だ バカボンボン


 ……いやぁ、you tube で聴いて私、号泣してしまいました、ホントに。

 どうもこんばんは、そうだいです。今日も一日お疲れさまでした。
 計画停電、今日も私の町では2回実施される予定だったのですが、うれしいことに午後3時20分から開始されるはずだったほうの2回目は見送られることになりました。
 ありがたい! おかげさまで、日が暮れてからもお店を続けられることができたので、東日本大震災の発生する前日の10日以来、久しぶりに通常の営業をまっとうすることができました。
 確かににぎやかな看板灯もつけておらず、店内の照明も一部つけていない箇所をつくっているため若干薄暗い感じもあるのですが、それでも。今日の通常営業再開は、明日へ向けての本当に大きな第1歩になったと思います。
 とにかく計画停電次第でどうなるのかもわからない状況なので、明日以降ずっと通常に戻していけるということは難しいと思うのですが、まずは今日、やりきったぜ!

 それで『天才バカボン』だったんですよ。
 家に帰ってね、昨日の我が『長岡京エイリアン』で「チビ太」が出てきたので、なんとなくパソコンで検索してみたら、あれよあれよという間に『おそ松くん』から『天才バカボン』に興味がシフトしてしまい、最終的にはこの『天才バカボン 主題歌』と『タリラリラ~ンのコニャニャチハ』と『元祖天才バカボンの春』を聴いて号泣する事態に発展してしまっていたのです。うわ~ん!! 異常に心にしみるよ~!

 オープニングアニメの狂気が30年以上たった今でもまったく色あせていない『タリラリラ~ンのコニャニャチハ』、ギャグアニメという縛りを完全にスルーしてバラードの名曲に徹しているところがなおさらおもしろい『元祖天才バカボンの春』もそれぞれに素晴らしいのですが、やっぱ音楽としていちばんいいのは『天才バカボン 主題歌』だと思うなぁ。

 序盤にいきなり歌詞をズラズラっと載せたのですが、これだけはまず最初に言っておきたい。

 これは、「これでいいのだ。」だなんて、1ミリも思っていない人間の創った歌である!!
 これは、「これでいいのか?」と常に血のにじむようなたゆまぬ努力をかさねて、究極のバカを模索し続けている求道者のためにささげられた応援歌なのである!

 だってそうじゃないですか。「これでいいのだ。」と簡単に納得するような程度のバカだったら、まさに1番を唄った時点で終了ですよ。
 しかし、『天才バカボン』はさにあらず。主題歌だけでも6番までバカの考察は続けられており、原作マンガは1967年4月から1992年12月まで、実に25年という長期にわたる500以上ものエピソード。そして、1971年9月開始の第1シーズンから2000年3月終了の第4シーズンまで、30年ちかい間に423のエピソードがアニメ化されているという膨大な量の「これでいいのだ。」の繰り返しになっているわけなのです。バカボンのパパは、口ではそう言っていながらも、常に「いや、これでいいわけはないのだ……」と、大塚明夫のブラックジャックのような声で、誰にも聞こえないように気をつけながらつぶやいていたのに違いない。それを陰から見守るピノ……じゃなかった、バカボンのママ。「黒百合女子大学卒」という学歴が、妙にエロい。

 『天才バカボン 主題歌』を聴いて泣けてきちゃうのは、そういったバカボンのパパや、彼を産んだ大いなる創造神・赤塚不二夫の苦悩を、必死で追いかけて全力でサポートする作曲の渡辺岳夫先生なり、作詞の東京ムービー企画部さんがちゃんといてくれていること!! この曲、会社の部署が作詞してるんだぜ! もう泣いちゃいます。
 音楽も最高。打ちつけるドラムの狂気と軽やかすぎる木琴の無重力感が絶妙です。ナベタケ大先生の、バカを音楽で立体化させるプロ根性に感動。

 みなさんもぜひとも聴いてみてください! けっこうHP回復できるから。


 ところで、you tube でさがしてたら、『主題歌』の英語訳ヴァージョンもあったよ! サビの部分だけ。

『BAKABON The GENIUS』

 Hey Hey It's OK~         (これでいいのだ)
 Hey Hey It's OK~         (これでいいのだ)
 Bon Bon Bakabon Baka BonBon (ボン ボン バカボン バカボンボン)
 Genius Family           (天才一家だ)
 Ba~ka BonBon!         (バカボンボン)

 まんま直訳じゃねェかァア!!
 バックコーラスの「いいのだ~」が「イッツ、オケーイ!」になってたり、「て~ん~さ~いい~っかだ」のところが「ジ~ゥニ~ア~ッスファ~ムリ~」になってたりしててかなりバカっぽいです。


 この偉大なる先人達の仕事を聴いて、「さんせいのはんたい、これでいいわけないのだ!」と明日からもがんばって生きていきましょう!! それで、いいのだ~。
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いいもん拾ったなぁ 『神谷明の声優ハートフルトーク21』

2011年03月10日 12時34分31秒 | アニメらへん
 ヤッホー。そうだいです。今日もいい天気ですねぇ。関東はもう、雲ひとつない青空! そんなにはあったかくないのですが、気持ちのいい澄みわたった空気になっています。
 なんかねぇ、ここ数日もしかしたら花粉症が再発したんじゃないかという不安におびえていたのですが、まぁ、今のところは大丈夫かな?といった感じで晴れを楽しめています。あぁ、よかった!

 最近ねぇ、いい本を手に入れたんですよ!
 近所にある古本屋でたったの105円でたたき売られていたのを発見後20秒以内で即効で購入したんですけど、いやいや安すぎるだろオイ! ありがたく買わせていただきましたよ。

『声優ハートフルトーク21』(1995年7月 著作および監修・神谷明 出版・BIBLOS)

 いやぁ、これはいい本です! おっもしろいんだよなぁ、いろんな読み方ができて。

 この『声優ハートフルトーク21』は、1995年当時に「バンダイキャラネットTV」というケーブルテレビ局で放送されていたトーク番組『神谷明のお客さまバンダイ!!』の内容をまとめて神谷さまの寄稿を加えたものです。
 番組の内容の前に「バンダイキャラネットTVって、なに?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。はい、私もまったく知りませんでした!

 「バンダイキャラネットTV」とは、その名の通り世界のおもちゃ市場に覇をとなえる巨大企業「バンダイ」が、日本のケーブルテレビ文化の元祖とも言える衛星放送『スカイポート通信サービス』(1994年10月送信開始)内で制作・配信していたTVコンテンツです。
 のちのち、スカイポート通信サービスは1998年に『ディレクTV』に統合され、さらにそれが2000年に『スカイパーフェクTV』に吸収されていくという流れをたどっていくのですが、その中で「バンダイキャラネットTV」は、「アニメシアターX」に移行して現在にいたっています。

 そんな「バンダイキャラネットTV」内で深夜に配信される「おたっくビーム」帯で放送されていた豪華絢爛声優トーク番組こそが、かの『神谷明のお客さまバンダイ!!』だったわけなんですよ。まぁ、看板番組だったでしょうね。
 番組はまさにタイトルのとおり! 日本全国の子どもたち、特に1970~80年代のチビッ子にとっては名実共に「神」とあがめられているスーパースター声優・神谷明さまが、アシスタントの氷上恭子さん(当時20代)とともに毎週おとずれるスター声優のみなさんを迎えてトークを繰り広げるというものだったのだそうです。
 うむ、「だったそうです。」としか言えない私が、もどかしい!! 書籍になった内容だけでもおもしろいんですから、ぜひとも肉声をノーカットで堪能できる番組の映像が観たいねぇ~。ムリ?

 ということで、さすがに神谷さまが司会なだけあります。単行本に収録された21名のゲストも豪華すぎ!

速水 奨    『超時空要塞マクロス』のマクシミリアン・『銀魂』の星海坊主(うみぼうず)
小杉 十郎太  『機動戦士Zガンダム』のヘンケン艦長・『X-ファイル』のモルダー捜査官
富沢 美智恵  『セーラームーン』シリーズのセーラーマーズ・『クレヨンしんちゃん』のまつざか先生
結城(現・優希)比呂 『覇王大系リューナイト』のアデュー・『新世紀エヴァンゲリオン』の日向マコト
小野坂 昌也  『SLUM DUNK』の相田彦一・『独占!!スポーツ情報』のナレーション
金丸 淳一   『ママレード・ボーイ』の須王銀太・『ソニック』シリーズのソニック
かない みか  『アンパンマン』のメロンパンナ・『楽しいムーミン一家』のフローレン・『ひぐらしのなく頃に』の北条沙都子
内海 賢二   『Dr.スランプ アラレちゃん』の則巻千兵衛・『北斗の拳』の初代ラオウ・『大長編 ドラえもん』のいろんなラスボス
皆口 裕子   『YAWARA!』の猪熊柔・『ドラゴンボールZ』のビーデルとパン母娘・『ねるとん紅鯨団』のナレーション
たてかべ 和也 『ドラえもん』の2代目ジャイアン・『ヤッターマン』のトンズラー
平松 晶子   『SLUM DUNK』の赤木晴子
千葉 繁    『うる星やつら』のメガネ・『ハイスクール!奇面組』の一堂零・『北斗の拳』のナレーション
塩沢 兼人   『機動戦士ガンダム』のマ=クベ・『キン肉マン』のジェロニモ・『クレヨンしんちゃん』のぶりぶりざえもん
野沢 雅子   『ドラゴンボール』シリーズの孫一族3代・『ゲゲゲの鬼太郎』の初代鬼太郎・『銀河鉄道999』の星野鉄郎
小山 茉美   『機動戦士ガンダム』のキシリア=ザビ・『Dr.スランプ アラレちゃん』の則巻アラレ・『報道ステーション』のナレーション
矢島 晶子   『クレヨンしんちゃん』の野原しんのすけ・『ガラスの仮面』の3代目姫川亜弓・『新機動戦記ガンダムW』のリリーナ=ドーリアン
堀川 亮(現・りょう) 『ドラゴンボールZ』のベジータ・『聖闘士聖矢』のアンドロメダ瞬・『名探偵コナン』の服部平次
深見 梨加   『セーラームーン』シリーズのセーラーヴィーナス・アンジェリーナ=ジョリーやキャサリン=ゼタ=ジョーンズの吹替
水谷 優子   『機動戦士Zガンダム』の初代サラ=ザビアロフ・『ちびまる子ちゃん』のさくらさきこ・『ブラックジャック』の4代目ピノコ

その他、石井康嗣・小山裕香


 うおおおお!! すごいですよ、超興奮ですよ! もう失禁モノ! 利尿作用バツグン! トイレが近くなっちゃってこまっちゃう。

 まぁ、ただそんな方々が対談をしている、というだけでも充分に楽しめるわけなんですが、なによりもおもしろいのは「1995年」に出版された本であること!
 そう、1995年なんですよ。もう16年も前のお話なんですよ。「阪神大震災」だ「オウム事件」だとバタバタしていた真っ最中の時代。
 アニメの歴史で言うと、この本が出版されたのは7月。つまり、あの『新世紀エヴァンゲリオン』が放映される3ヶ月前なんです。
 あと、2011年現在に至るまで15年におよぶ人気長寿シリーズとなっているアニメ『名探偵コナン』がスタートするのも、翌年の1996年1月のことです。
 そうなんです、神谷明さんの1990年代を代表する名キャラクター「初代毛利小五郎」は、まだ誕生していなかったんですよ! こりゃもう、「ついこないだ」の世界じゃないですね。

 要するにね、全体的な空気がとっても、おおらか!
 日本のアニメ草創期から業界をささえてきた方もいらっしゃるし、そんな世代の方々や神谷さん本人の姿を見ながら成長して一人前のスターになった方もいる。
 そういったみなさんが対談するなると、同じ業界に長くいるプロ同士なんですから当然といえば当然か、上にあげたような名作の内容についての話題には、ほっとんどならない!!

 どんな子どもだったのか。なぜ声優になったのか。芽が出るまでどんな努力をしていたのか。趣味はなんなのか。これからどんなことをやっていきたいのか……

 とにかくねぇ、まず司会の神谷さんがそういった方なのでしょうが、登場する方々だって全員そうです。「一流のプロ」とは、他人に興味を持つ視線を小学生のころから最高レベルでキープし続けられている人なんじゃないでしょうか。
 パッと思い浮かべると、「声優」という仕事は密室の中で自分の声質やしゃべり方だけをマニアックに研究していれば上達するものなのかな、と考えてしまうのですが、んなこたぁないんだな!
 なにはなくとも、他人の自分にはない部分や自分ではなかなか思いつかない発想を観て、そこから「新しい自分の一面」を引き出すヒントをつかみ取る。ホントに外からなにかを勉強していく日々の積み重ねなんだな、プロは。
 しみじみ感動しましたね。

 何人かの方がおっしゃっていたのですが、声優の演技法は非常に独特なものらしく、ただセリフのしゃべり方が器用だったらいい、というものでもないらしい。
 目の前で動いているキャラクターの口を見ながら話せなければならない、マイクとの距離もはからなければならない、台本をめくる時に音をたてない、台本のページをまたいで続いているセリフもスムースに読めなければならない、リハーサルは2~3回だけやって本番収録に入るのが当たり前、渡された初見の台本で収録することもしばしば……まぁ大変な業界ですよね。舞台での全身を動かす演技に慣れていた方が声優の仕事に入っておおいにとまどったり、偉大な先輩がたの神業を前にしてすっかり自信をなくしてしまった時期もあったり。

 私自身は、今の時点では声優になりたいと思っている人間ではないのですが、そんな私でもこの本から得られるものは大きいです。「声優」に限定した話でなく「プロ」の姿勢というものすべてに共通する大事な話をうかがった気分になれました。

 いいエピソードもいっぱいよ。
 無名の舞台女優だった矢島晶子さんを声優の世界にさそったのは、彼女の出演する芝居を偶然に観に来ていた、たてかべ和也さんだった。うおお、しんちゃんはジャイアンの「心の弟子」だったのか!
 小杉十郎太さんは、『機動戦士Zガンダム』に出演するギリギリ前までふつうのサラリーマンだった。
 TVのリモコン機能が普及した当時、メカオンチだった野沢雅子さまは、チャンネルをかえようとしてリモコンを操作した時にTVの前を横切った娘に「危ないじゃないの! レーザーがあたったらどうするの!?」と激怒したことがある。
 『北斗の拳』でケンシロウとラオウという希代のライバル同士となった神谷さまと内海さまは、「実際に互いのとてつもないパワーを感じられたからこそ最後まで闘いきることができた。ほんとに疲れた!」とふりかえっている。
 内海さまは、SL(通常運行のやつよ)に乗って九州から上京してきた。

 すばらしい。これだけにとどまらず、いいお話がもうわんさか。
 もっとステキなのは、それから実に15年の歳月がたった2011年現在でも、1名の方をのぞいて全員が第一線で現役で大活躍なされていること! みんな元気だねぇ~。残念すぎるぜ塩沢さ~ん!!
 ただ、肝心かなめの神谷さまが、2009年以来あらたなキャラクターの声をあてておられないのがちょっぴりさみしくもあるのですが、まぁ神谷さまもおんとし60代なかばでございますからね。ナレーションやTV出演、後進の指導などは元気バリバリでやっておられるようですし、それだけでも素晴らしいことですな。

 しかし、伝説だけで聞いていた神谷さまのファッション色彩感覚もすばらしかったなぁ。特にネクタイ。たぶん、肉体だけではおさえきれないオーラがにじみでている影響で、着ている服まで変質してるんだろうな。あのファッションはねぇ、日本人は神谷さましか着ちゃいけないハイセンスのものですよ。

 ほんっとにいい本よ。でも、出版してるBIBLOSも今はないしな……再版はむずかしいかなぁ。

 あ、あと、プロフィール写真のなかで深見梨加さんが抱いていたあの動物は、なんだったんだろう……体長1メートルちかいネズミみたいなの。小学生低学年ぐらいの大きさ。カピバラ?
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