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長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

自己研鑽のためですが、なにか!?  映画『プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』 N極

2014年04月11日 22時24分38秒 | アニメらへん
 春ですね~、春ですよ~だ! みなさんどうもこんばんは、そうだいでございます。週末の今日も一日、お疲れさまでした。
 春っていうか……私の住んでいる千葉は、すでにちょっと運動したくらいですぐにジャケットを脱ぎたくなる陽気が続いております! かと思ったら、昨日のもんのすごい強風やら、数日前の一日中降り続けたしつこい雨のせいで、桜もすぐに散っちゃいましたしね。なんか、雰囲気は早くも、夏!? まぁ、さすがに朝夕はまだまだ肌寒いんですけれど。

 そんな絶好のサイクリング日和の本日、私はいつものお仕事はちょいとお休みをいただきまして、たまってきたいろんな用事を消化するために自転車をかっ飛ばして、ほうぼうを行ったり来たりしました。最近は、いよいよ来年にせまってきたお引越しに向けて、部屋の中のものの整理をぼちぼち始めているんですが、「部屋の中のもの」っつったって、もう本とマンガしかねぇんだもの! いらないものは売り払って、まだ必要になる可能性のあるものはダンボール箱につめて実家に送る、といった作業を繰り返しています。引越しはホント、計画的にやらなきゃね……来年の声を聞いたら、あっという間に山形帰還なんですから。
 あと、さらにいよいよせまってきたのが、言うに及ばず8月の資格試験(わたし3回目)、ということでありまして、ね。その受験申し込み手続きも始まってるんですよ。
 ……あっ、なんだねチミ、その、「おまえ、まだ合格してなかったの?」という冷や冷やヒヤリンコな視線は!?
 今年こそ!! ほんとにわたし、今年こそ合格しないといろいろ大変なんですよ。っていうか、合格しないと恥ずかしくて、来年実家に帰れなくなっちゃうんですよ。残された筆記試験科目は、たったの「1科目」という、このていたらく……実は全科目のなかでも、いっちゃん苦手なヤツが残るべくして残ったというラスボス感がムンムンなんですが、今年2014年こそは、なんとしてもその首、かききってくれるわぁあ~。

 そんなこんなで、春のポカポカ陽気なこの日、朝からあくせくチャリチャリ移動しっぱなしのわたくしだったわけなんですが、やっとこさぜんぶの用向きが済んだと思ったら、我が身はいつのまにか、千葉市街地へ。時間もいい感じのお昼過ぎであります。
 国道をず~っと自転車で行きますと、赤、白、オレンジ、いろとりどりの花が路傍に咲きみだれ、港に泊まる漁船の列も、どこかのんびりした、春らしいゆるやかな時間の流れを感じさせてくれます。

 いやぁ、春といえば花ですよね。花は英語で bloom ですよね。ブルーム。

 ……む、ブルームといえばキュアブルーム……キュアブルームといえば……

 と、いうわけでありまして、気がつけばシネコンでチケットを購入してしまっていました。その間の記憶が全くない。


映画『プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』(2014年3月15日公開 東映 71分)


 え? なんですか、そのさげすみのまなざしは……いいじゃないっすか、ちゃんとお代の1800円を払って510円のパンフレットも購入して、その上なんの意味もなく360円くらいのコールド緑茶レギュラーサイズも買いましたよ! 非合法なことはなんにもしてない、ただの客ですよ!? お茶たっけぇ……量おおすぎ。
 当然、2007年から連綿と続いているプリキュア映画名物の、来場した中学生以下のお客さんに配られる小さなサイリュウムのような電池式のペンライト(今回は「ミラクルドリームライト」)はいただけませんでした。記念にほしいような気もしたのですが……あんなにちっちゃいんじゃ日本武道館でも役に立たないだろうしなぁ。

 私が今回行った上映館は、いつもの潮風薫るTジョイ蘇我。自転車で千葉の市街地に行く用事があるときに、ついでによく利用するんですが、やはり微妙に遠い……ここでこれまで観た映画って、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・Q』とか『HK 変態仮面』とか、きわどいのばっか。っていうか、映画館のせいじゃなくて、私がきわどいのしか観てないっていうことの証明にしかなってないっすね。

 ここでちょっと、「わたしとプリキュア」というあたりの、今回この映画を観ることになった経緯を語らせていただきたいと思うのですが、まず最初に念を押させてもらいたいのは、私がプリキュアシリーズに関しての知識がほとんどゼロに近い「ずぶのしろうと」である、ということです。いや、ほんとよ!? 謙遜じゃないのよ、あぁた。

 実は、私がこの映画を観たいと思ったのは、今現在、私の知り合いに「ひとあし歩けばプリキュアの話をし、ふたあし歩けばプリキュア愛が満身からほとばしる」といった感じのお方がいらっしゃって、そのあまりにも幸せそうな生きざまに直面したがために、「そんなにおもしろいのか、プリキュアって!?」という純粋な疑問が私の中に生まれた、それが直接のきっかけだったというわけなのです。すごいんだ、その人のパッション! まぁ、他人のプライバシーなので具体的な言及はできないんですが、とにかくそのお姿がうらやましくなったわけ。

 ところが、そうやって興味を持ったところで、私もいちおう、一週間の大半はほぼ一日中の時間を使って働かせていただいている身なものですから、今さら DVDレンタルや動画サイトを利用して、なんと今年で10周年をむかえたというプリキュアシリーズを、第1作『ふたりはプリキュア』の第1話からそうざらえする時間的余裕など、あろうはずがありません。「それじゃあ劇場版だけでも……」って考えたって、映画だけですでにこれまで15本、そして今回の『 NS3』が通算16作目になるという膨大な歴史が築き上げられているのです。こりゃあとってもかなわねぇ!!

 そういうていたらくですので、当然その存在を昔から知っていたにしても、わざわざ日曜の早朝に目を覚ましてチェックするはずもなかった不肖わたくし、映像的な勉強は1話ぶんもしていないほぼお初の状態で、シリーズ最終作という『 NS3』鑑賞に挑戦という運びにあいなりました! この辺の「いきなり劇場版から」という流れは、かつてあの『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』(1997年)でも敢行したムチャな始め方でしたね……つくづく懲りねぇ野郎だ。
 まぁ、それでもね、やっぱりこういうものは観られるんであったら公開中に映画館で観たほうがいいと思うんですよ。ソフト商品化した後で、家で好きなときに再生して停止、巻戻しもいかようにでも、っていう鑑賞の仕方は、究極的には映画の娯楽の本質とはズレてると思うんだよなぁ。一生に一度しか観られないかも知れない瞬間の連続というものすごい時間に、自分の感受性をどうやって立ち合わせるか、っていう闘いのスリルだと思うんですよね、映画の醍醐味って。

 ……とはいうものの、いちおう最低限の情報はということで、某人気動画サイトにおける、シリーズ歴代作品のテーマ映像をなんと手描きで再現するという、かたくりこPの珠玉の『 PURIKYUA 』シリーズは、ここ数ヶ月、毎日視聴してます。「芸術的なザツさ」、そして限りないプリキュア愛……もう最高ですね。

 ともあれ、なんだかものすごく楽しそうな見知らぬ世界を、私ものぞいてみたい! という思いや、あなただけ幸せそうにしてるなんてズルいぞ! 私もまぜてくれといった思いが、まず最初の動機になったわけなんですが、やっぱり最終的にいちばん大きな興味になったのは、


「小学校にいく前の子どもを1時間半くらい椅子に座らせていられる、その奇跡的テクニックをぜっひとも拝見したい!!」


 というポイントだったのです。

 まぁ実際には「予告編上映も入れての1時間半」という、商業映画1本ぶんとしてはギリギリのサイズですし、子どもたちも椅子にずっと座りきれてはいないのかも知れませんが、なんにしろ未就学児童っつったら怪獣ですよ。ルール無用で飽きたら寝るわ、泣くわ、大声出すわ、トイレに行きたがるわ! 「もうちょっとしたら盛り上がりだすから、今はガマンして観ててね。」なんていうあまちゃんなエクスキューズなんか通用するわけがありません。ほんのわずかな演出のミスで、あっという間に会場内が阿鼻叫喚の「シアター崩壊」をまねく可能性が高すぎる客層を相手にしているわけなのです。
 そんな中でも、いまや、非常に安定した「作れば売れる」超定番の東映ドル箱シリーズの名をほしいままにしているプリキュアシリーズとは、いったいどんな化け物なのか? ここに興味がわかないはずがありません!

 思い起こせば、私がそのくらいのガキンチョだった1980年代中盤には、夏休み、冬休み、春休みといった夢のようなシーズンの映画館では、同じ東映が『東映まんがまつり』というプログラムを上映しており、それは当時のテレビで放映されていた男子向け、女子向け、アニメ、実写特撮を3~4本ひとからげにして1本ぶんの長さにそろえるといった内容になっていました。
 つまりは、30~50分といった TVの通常放送1回ぶんプラスアルファのお手ごろな短さにして子どもたちを飽きさせないようにする策だったのでしょうが、それでも私、『キン肉マン』とか『ハイスクール!奇面組』とか、『ゲゲゲの鬼太郎』、『電撃戦隊チェンジマン』といったあたりを観た記憶は今でも残ってるんだけど、関心のなかったスポーツものの『キャプテン翼』とか女子向けの『メイプルタウン物語』とかは爆睡してましたわ! 子どもは正直ねぇ~。

 そういった扱いが超難しい客たちを相手に、たったひとつのタイトルでクライマックスまで堂々ともたせて、しかも満足&大ヒットを毎回毎回確約させるというプリキュアシリーズ、その精髄をなんとしてもこの眼で確かめたい!! この想いが、私の中にあった「羞恥心」、「30代男性として守っておいたほうがいい節度」といったなみいる強敵たちを凌駕するのに、さほどの時間がかからなかったことは言うまでもありません。凌駕してよかったのだろうか……?

 それにホラ、なんでもこのオールスターものの「NewStage シリーズ」は、今回でおしまいなんでしょ? それじゃあ観に行かなきゃいけないよねぇ、最後なんですから! もう次はないんですから!!
 だがしかし、同じように「オールスターシリーズ完結!」をうたった先代の「DX シリーズ」の舌の根も乾かない1年後に、「DX シリーズ」とほぼ地続きでコンセプトもさほど変わったようには見えない「NewStage シリーズ」がケロッとした顔で始まったという前科があるんですが、それは……
 ま、いっか、おもしろけりゃ。


 というわけで満を持してのぞんだ『 NS3』だったのですが、字数もかさんできましたので、肝心かなめの鑑賞記はお決まりの「また次回」ということにいたしまして、今回は作品に関するいろいろな情報をあげて終わりにしたいと思います。じらしっぱなしですんません!!



 映画『プリキュアオールスターズNewStage3 永遠のともだち』は、歴代「プリキュアシリーズ」のクロスオーバー作品第6作となるアニメーション映画である。プリキュアシリーズの映画作品としては通算第16作。プリキュアシリーズ10周年記念作品。
 キャッチコピーは「みんな、本当にありがとう!」、「NewStage シリーズ最後の大集合!」、「映画館で感動のフィナーレをむかえよう!!」「心がつながってれば、未来もずっと、ともだち。」、「プリキュアNewStage シリーズ最後の大集合!!」、「NewStage シリーズ最終章! プリキュアオールスターズが、感動のフィナーレをお届けします!!」。

 『プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち』(2012年)、『プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち』(2013年)に続く「NewStage シリーズ」の第3作にして最終作で、前作未登場の『ドキドキ!プリキュア』のキュアエースと、映画初登場となる『ハピネスチャージプリキュア!』のキュアラブリー・キュアプリンセス・キュアハニーの3人を含めた36人のプリキュアが登場する。さらに、『 NewStage』に登場した坂上あゆみ(キュアエコー)と、『 NewStage2』に登場した妖精のグレルとエンエンが再登場する(ただし、『ハピネスチャージプリキュア!』にすでに登場しているキュアフォーチュンは本作には登場しない)。

 また、ゲスト声優の野沢雅子はプリキュアシリーズの第1・2作『ふたりはプリキュア』『ふたりはプリキュア Max Heart』(2004~06年)で、雪城ほのか(キュアホワイト)の祖母・雪城さなえを演じて以来のシリーズ復帰となる。
 ちなみに、前作『 NewStage2』のゲストラスボスは、シリーズ第7作『ハートキャッチプリキュア!』(2010~11年)で花咲つぼみ(キュアブロッサム)の祖母・花咲薫子(キュアフラワー)を演じた坂本千夏が演じ、また、前々作『 NewStage』のゲストラスボスは、『ふたりはプリキュア』『ふたりはプリキュア Max Heart』で美墨なぎさ(キュアブラック)の父・美墨岳を演じた子安武人が演じていたため、『 NewStage』三部作のラスボスは全て、プリキュアの親族を担当した声優が演じたことになった。


あらすじ
 妖精のグレルとエンエンは、プリキュアの妖精になるために妖精学校で勉強の日々を送っていたが、その努力を見込まれ、新たに誕生したプリキュアである「ハピネスチャージプリキュア!」の記述をプリキュア教科書に加えるために調べてきて欲しいと、妖精学校の先生に依頼される。
 新しいプリキュアたちが地球のどこにいるのか見当もつかない2匹は、以前世話になった「ドキドキ!プリキュア」の面々を訪ね、「ハピネスチャージプリキュア!」の妖精リボンと連絡を取って落ち合うことにした。
 しかし約束の日、慌てたリボンに連れられてブルースカイ王国の大使館を訪れると、そこにはうたた寝したきり目覚めなくなっためぐみと、起こすために苦慮するひめの姿があった。全く目覚めないめぐみ。それは、突如蔓延した子供たちが眠りから覚めなくなる怪現象と全く同じものだった。精霊ブルーは、めぐみが「夢の世界」に閉じ込められていることを察知し、ひめや「ドキドキ!プリキュア」の相田マナたちを夢の世界に送りこむ。そこでマナたちは、遊んでいるめぐみを発見すると同時に、現実の世界で眠ったまま目覚めなくなっているはずの子供たちが遊んでいる姿も見つける。そしてそこには、グレルやエンエンとは妖精学校で友達だった夢の妖精ユメタがいた。事情を聞こうとするが、そこにユメタの母マアムが立ちふさがり、かわいい息子のためを作った夢の世界を邪魔する者は許さないと言い放ち、プリキュアたちを排除してしまう。
 現実の世界に戻ったマナやめぐみたちは、歴代プリキュアの先輩たちと連絡を取って事件を解決しようとするが、マアムはグレルとエンエンの落としたプリキュア教科書を利用して、教科書に載っている全てのプリキュアを夢の世界に閉じ込めてしまう。「ドキドキ!プリキュア」までの歴代プリキュアたちが捕らえられたと知っためぐみとひめは、プリキュアと子供たちを救うために再び夢の世界へと入り込んでいく。


主な登場キャラクター・用語

愛乃 めぐみ/キュアラブリー …… 中島 愛(24歳)
 本作では、冒頭から妖精マアムによって「夢の世界」に誘拐されていた。同じく夢の世界に捕らわれた子供たちを助け出そうとするが、逆に再び捕まり、その後にユメタと協力して脱出する。
 マアムが息子ユメタのために一連の事件を起こした心情を「ラブだね。」と語って責めずに理解するが、子供たちを誘惑する悪夢獣に対しては「悪夢なんて最悪、ラブじゃない!」と憤慨し、悪夢獣を浄化するために活躍する。

白雪 ひめ/キュアプリンセス …… 潘 めぐみ(24歳)
 本作では、息子ユメタに過保護なマアムに、「ユメタが夢の世界で楽しく暮らすのはあなたの夢であって、ユメタ自身の夢じゃない。」と説得する。

リボン …… 松井 菜桜子(52歳)
 本作では、旧知の仲である妖精シャルル(演・西原久美子)からの依頼で、今回の事件に関わっていく。

ブルー …… 山本 匠馬(30歳)
 地球の精霊。めぐみが夢の世界に閉じ込められていることを察知し、プリキュアたちを夢の世界に送り込んだり、夢の世界にいる子供たちにミラクルドリームライトを与える。

相田 マナ/キュアハート …… 生天目 仁美(37歳)
 物語の序盤で「夢の世界」に捕らわれていためぐみを救出し、悪夢獣に立ち向かっていく。マアムに連れ去られた自身の夢の世界では内閣総理大臣に就任していたが、「自分だけが幸せな夢なんて、いい夢じゃない。」と演説して夢の世界を脱出する。

円 亜久里/キュアエース …… 釘宮 理恵(34歳)
 オールスターズ映画には初登場する。悪夢獣との戦闘では、「寝首をかこうなんて100年早い。」と言い放つ。

アイちゃん …… 今井 由香(43歳)
 オールスターズ映画には初登場する。本作では地下のマグマに落ちそうになったプリキュアたちを助けた。

黄瀬 やよい/キュアピース …… 金元 寿子(26歳)
 本作では、夢の世界で漫画家になっていたが、「涙を乗り越えたら、きっと強くなる。」という意思を示して、夢の世界を脱出する。

花咲 つぼみ/キュアブロッサム …… 水樹 奈々(34歳)
 本作では、夢の世界で植物学者になっていたが、雪が降る気候でもヒマワリが枯れないことから、冷静に夢の世界にいることを看破する。

来海 えりか/キュアマリン …… 水沢 史絵(34歳)
 今回も張り切って活躍する。戦闘の直前で寝ようとしたりするが、他のプリキュアに「未来が悪夢に支配されたら眠るのが怖くなる。」と言われ、慌てて戦闘に参加した。

桃園 ラブ/キュアピーチ …… 沖 佳苗(29歳)
 本作では、夢の世界でダンスの大会に優勝していたが、「何度失敗したって、やり直せばいい。」と楽観的に語る。

夢原 のぞみ/キュアドリーム …… 三瓶 由布子(28歳)
 本作では、夢の世界で念願の学校教師になって学生たちに授業を教えるが、いち早くこれが夢の世界であることに気づき、「夢をかなえるというのは、なりたい自分になるということ。」、「自身の力でかなえないと意味がない。」と学生たちに語る。
悪夢獣との戦闘でキュアハッピーと共に活躍するが、彼女と同じくおっちょこちょい振りは健在。

秋元 こまち/キュアミント …… 永野 愛(39歳)
 本作では、夢の世界で小説家となって文学賞を受賞していたが、「辛い現実に立ち向かって夢を叶える。」という意思を示して夢の世界を脱出する。

水無月 かれん/キュアアクア …… 前田 愛(38歳)
 本作では、夢の世界で女医になっており、患者に「現実の世界は寂しい。」と語られるが、「友達がいるから寂しくない。」と答えて脱出する。

日向 咲/キュアブルーム …… 樹元 オリエ(35歳)
 本作では、夢の世界で「ベーカリー PANPAKAパン」のパン職人になっていたが、作るパンが全て完璧に焼きあがり、店にも行列ができることをうれしく思いつつも不審に思い、夢の世界であることに気づく。

坂上 あゆみ/キュアエコー …… 能登 麻美子(34歳)
 シリーズ作『プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち』の主人公。
 かつて「キュアエコー」に1度だけ変身した少女。そのため妖精学校の「プリキュア教科書」には記載されておらず、「幻のプリキュア」とされている。
 本作では、グレルとエンエンの力でキュアエコーに再び変身できるようになり、悪夢獣に襲われているプリキュアたちを救う。

グレル  …… 愛河 里花子(46歳)
エンエン …… 玉川 砂記子(52歳)
 前作『プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち』に登場した2匹の妖精。
 将来はプリキュアのパートナー妖精になりたいと思っており、勉強に励んでいる。
 本作では、妖精学校の先生に新しいプリキュアである『ハピネスチャージプリキュア!』の詳細を「プリキュア教科書」に記録することを任されるが、友だちのユメタが騒動に巻き込まれていることを知り、彼を助けだそうと奮闘する。

妖精学校の先生 …… 菊池 正美(53歳)
 前作『プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち』に登場した妖精学校の教師。
 緑色の亀のような姿をした妖精で、赤い蝶ネクタイをしている。丁寧な言葉遣いで話す。

ユメタ …… 吉田 小南美(46歳)
 悪夢を吸い取る夢の妖精「バク」で、マアムの息子。水色の小柄な体をし、額に月のマークがある。グレルとエンエンの友だち。
 かつて「妖精学校」の学生だったが、自身の夢を実現するために自主退学した。しかし、「怖い」という理由で悪夢を吸い取ることができず、自分に自信が持てずに挫折している。妖精学校をやめたあとは1人で寂しく過ごしており、友だちがいないことをマアムに心配されている。

マアム …… 平野 文(58歳)
 ユメタの母親。ピンク色の体で、エプロンをしている。尻尾は、悪夢を吸い取る掃除機に変化する。
 いつも寂しそうにしているユメタのために、人間界の子供たちを「夢の世界」に閉じ込めてユメタの遊び相手にする。子供たちを取り戻そうとするプリキュアたちを「悪夢獣」を使役して排除するが、次第に疲労して悪夢獣を制御することができなくなっていく。

悪夢獣 …… 野沢 雅子(77歳)
 子供に悪い夢をもたらす悪夢の怪物。アイマスクと蝶ネクタイをした、緑色のテディベアのような姿をしている。
 普段は「夢の妖精」に処理されている存在だが、本作ではマアムの独断のために暴走する。夢の世界では何度倒されても消滅しない。小型、等身大型、大型、コウモリ型、ロボット型など複数のタイプが登場する。

奈美 …… 剛力 彩芽(21歳)
 マアムの夢の世界に閉じ込められた子供たちの一人。将来の夢はパティシエになること。

キュアハニー
 本作の公開時点では TVシリーズにまだ登場していないため、顔見せ程度の登場となった。そのためセリフもなく、変身前の姿も登場していない。新たなプリキュアが、TV 本編に登場する前に映画版で先行登場するのは史上初である。

妖精学校
 前作『NewStage2』にも登場した妖精の学校。グレルとエンエンが勉強に取り組んでいる。ユメタもかつて、この学校に通っていた。

プリキュア教科書
 前作『NewStage2』に登場した、妖精の持つプリキュアの教科書。ただし、誕生したばかりの『ハピネスチャージ』と、一度きりの変身だったキュアエコーは記載されていない。今回はマアムに利用され、『ハピネスチャージ』とキュアエコー以外のプリキュア全員が夢の世界に連れ去られてしまう。


主なスタッフ
監督 …… 小川 孝治
脚本 …… 成田 良美(40歳)
キャラクターデザイン・作画監督 …… 青山 充(60歳)
音楽 …… 高梨 康治
制作 …… 東映アニメーション
配給 …… 東映

主題歌
オープニングテーマ『プリキュア・永遠のともだち 2014バージョン』
 作詞・六ツ見純代、作曲・高梨康治、歌・工藤真由、生天目仁美、中島愛

エンディングテーマ『プリキュア・メモリ NewStage3バージョン』
 作詞・只野菜摘、作曲・小杉保夫、歌・本名陽子、樹元オリエ、三瓶由布子、沖佳苗、水樹奈々、小清水亜美、福圓美里、生天目仁美、中島愛
※映画版のエンディングテーマは TVシリーズ『ハピネスチャージプリキュア!』で使用されているオリジナル版ではなく、歴代主人公プリキュアの担当声優9名が歌唱を担当したカバーバージョンを使用している。エンディングの3D アニメーションでは、本作に登場するプリキュアのうち、35人のプリキュア(キュアハニーは参加せず、キュアエコーは街のビジョン画面にワンカットだけ登場している)がダンスを披露し、歴代の主人公プリキュアは、剣崎まこと(キュアソード)がアイドル活動時に使用している「ラブリーインカム」を装着している。



 そんじゃま、まったじっかい~☆ プリキュア VS ビューティフル・ドリーマー!?
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涙雨だったのね…… 巨人がまた花道を去ってゆく

2013年06月13日 23時43分11秒 | アニメらへん
内海賢二さん死去 アニメ声優の草分け 75歳
 (時事ドットコム 2013年6月13日付け記事などより)

 アニメ声優の草分けの一人で、『世紀末救世主伝説 北斗の拳』シリーズ(1984~88年)の拳王ラオウや『 Dr.スランプ アラレちゃん』シリーズ(1981~94年)の則巻千兵衛博士など、存在感のある声で活躍した声優の内海賢二(うつみ けんじ)さんが13日午後3時1分、膀胱(ぼうこう)がんによるがん性腹膜炎のため東京都新宿区の病院で死去した。75歳だった。福岡県北九州市出身。葬儀の日取りは未定。喪主は妻で声優の野村道子(のむら みちこ)さん。

 1960年代のアニメ草創期から声優活動を開始。『魔法使いサリー』(1966~68年)のパパ大王、『新造人間キャシャーン』(1973~74年)のブライキングボスなど、数多くの当たり役で知られた。最近も『鋼の錬金術師』シリーズ(2003~10年)のアームストロング少佐役など、人気アニメの第一線で活躍し続けた。洋画ではスティーヴ=マックイーンやジャック=ニコルソンの吹き替えを担当。声優事務所「賢プロダクション」会長として後進の育成にも努めた。
 今年7月から放送予定のテレビアニメ『銀の匙』の轟先生役はすでに収録済みで、これが遺作となる。

ラオウ内海さんの死にケンシロウ神谷明が悲痛の思い……「涙が止まらなくなる」

 テレビアニメ『世紀末救世主伝説 北斗の拳』シリーズでラオウの声を演じた内海賢二さんが亡くなったことを受け、同作の主人公ケンシロウを演じた声優の神谷明(66歳)が、自身のオフィシャルブログで悲痛な思いをつづった。
 13日付けのブログ記事で神谷は、「悲しい知らせが届きました。大好きな先輩、内海賢二さんがお亡くなりになりました。」と内海さんの死を報告。11日に内海さんを見舞っていたことを明かすと、「2時間ほどお話をし、力強いお声に安心して戻ったばかりでした。」と振り返った。
 帰り際、内海さんは「神谷ありがとうな!」の声と共に「満面の笑顔とダブルのピースサインを」プレゼントしてくれたと語る神谷。「早く元気になって欲しい……その望みも絶たれてしまいました。正直言って、信じられないのと、認めたくない思いが錯綜しています。これ以上書くと、涙が止まらなくなるので、お許しください。」と無念をつづった。


 そうだったのか……そりゃあ今日の関東地方も一日中の雨になりますよね。涙雨。実に哀しい天候になりました。
 空も哭いておるわ!!

 限りない感謝の気持ちを込めて、黙祷。
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巨星おつかれさまでした

2013年03月12日 23時45分54秒 | アニメらへん
さらば銭形警部 名声優・納谷悟朗さん、慢性呼吸不全で死去
 (スポーツ報知 2013年3月12日の記事などより)


 劇団テアトル・エコーの看板俳優として活躍し、アニメ『ルパン三世』の銭形幸一警部、洋画吹き替えではクラーク=ゲーブル、チャールトン=ヘストンといった名優の声を担当した納谷悟朗さんが5日、慢性呼吸不全のため千葉市内の自宅で死去した。83歳。告別式は近親者で行った。後日、お別れ会を行う。『ルパン三世』で共演した声優たちは納谷さんを失った悲しみや、故人の思い出を語った。

 よく響く独特のだみ声でクラーク=ゲーブルを始め、数々のハリウッドスターの吹き替え担当をしてきた納谷さん。劇団関係者によると、80歳を過ぎて体力が少しずつ低下し、内臓だけでなく呼吸器も影響を受けていた。そんな中でも仕事への気力を持ち続け、最後の仕事は昨年5月に吹き替えを行った映画『インセプション』(昨年2012年の6月にテレビ朝日『日曜洋画劇場』で放映)だった。
 1951年に俳優としてデビューし、1959年以降に洋画の吹き替えで人気を博した。しかし、「あくまで自分は俳優」というポリシーを貫き、「声優という肩書を許さない」とまで言っている。

 酒とたばこと野球を愛し、熱狂的な阪神ファンとしても知られた。1985年以降は胃潰瘍、胃がんなどの手術を経験。体力的に無理のない範囲で仕事を続けてきた。東京都から千葉県に転居後は、喪主を務めた妻で女優の火野カチ子(本名・納谷捷子)さんと穏やかな日々を過ごしていたそうだ。2人に子供はいなかった。

 納谷さんは洋画の吹き替え以外にも特撮ドラマ『仮面ライダー』のショッカー大首領、『ウルトラマンA(エース)』のウルトラマンA 、アニメ『宇宙戦艦ヤマト』の沖田十三艦長など当たり役が多いが、最も知られたキャラクターは『ルパン三世』の「とっつぁん」こと銭形幸一警部だろう。石川五ェ門役として共演した井上真樹夫(72歳)は今回の訃報に、「ショックで号泣した。本当に男気のある人でしたから。」と声を詰まらせた。また、「銭形と納谷さん自身が重なるところは全くない。普段は大変シャイで静かな方。納谷さんがあのキャラクターをすべて作り上げた。演技に没入する姿にはいつも圧倒された。」と振り返った。
 峰不二子役を演じた増山江威子(76歳)も、「(ルパン役の)山田康雄さんも納谷さんもいなくなって悲しくて仕方がない。一緒に連れて行ってとも言えず、置いてけぼりになったよう。」「私にとって児童劇団時からの憧れの王子様のような存在。以前は家が近所で打ち上げ後は納谷さんを送り届ける係が私でした。」と振り返った。
 次元大介役の小林清志(80歳)は、「昔はその日の台本をもらってすぐに本番ということも珍しくなく、より高い集中力が求められた。どの役にも納谷さんの味わいがあり、ふだんは優しい親分肌という印象だった。亡くなったことが信じられません。」と語った。洋画の吹き替えが一緒に取り組んだ最後の仕事になったという。
 ルパン三世役を故・山田康雄さんから引き継いだタレントの栗田貫一(55歳)は、「声優の経験もない自分。たくさんのプレッシャーがある中、『お前でいいんだ。』と温かく包み込み、様々な雑音から優しく守って下さいました。そのお陰で今があります。」とコメントした。
 劇中ではルパン一味として、銭形警部に追われ、逃げ回った面々も、アフレコを終えれば厚い信頼関係で結ばれていた。

納谷 悟朗(なや ごろう)
 1929年11月17日、北海道・函館市生まれ。20代から劇団で活動し、1959年、熊倉一雄さんに誘われて劇団テアトル・エコーへ。1960年代ごろからアメリカの TVシリーズ『コンバット』を筆頭に海外俳優の吹き替え、アニメ『風の谷のナウシカ』のユパ役など数多くの声を担当。弟は俳優の納谷六朗。



 いや~。
 いつか必ずやってくるものとは知りつつも……この別れはつらいものがありますね。

 確か、私がこの悲報に初めて接したのは10日の日曜日の携帯電話アプリニュースだったのですが、実はこのときちょうど外出中で、埼玉県富士見市の劇場・富士見市民文化会館キラリ☆ふじみにて、そこの芸術監督でもある多田淳之介さんの演出によるシェイクスピアの『ハムレット』公演を観に行く予定だったのです。

 ところが……関東地方に現在お住まいで記憶力に自信のある方ならば、「2013年3月10日の埼玉県」と聞いてだいたい察しがつくのではないのでしょうか。
 ソ~ナンス! 意気揚々と地下鉄有楽町線に乗って埼玉に向かったらばさぁ、地上に出た時点で窓の外には異様な光景が大展開。

 まっきっき、真っ黄っ黄。空いちめんがもうもうたる砂嵐で『北斗の拳』みたいな世紀末テイストになっちゃってんの。
 確かお昼に千葉を出たころには、確かに風は強めではあったもののよく晴れた好天だったはずなのですが、私が地下鉄に乗っていたうちに、地上ではものすごい突風とともに街中に砂嵐が舞い上がる世にも稀なる「煙霧」現象が大発生してしまっていたのです!! ひえ~。

 そんなわけで結局、和光市駅からキラリ☆ふじみの最寄り駅である鶴瀬駅へと乗っていけたはずだった東武東上線の電車は完全に不通となり、結果的に夕方の4時ころには再開したらしいのですが、午後2時からの開演だった『ハムレット』に間に合う手段は完全に絶たれてしまい、しかたなく和光市駅からすごすごとまた有楽町線に乗って帰っていったのでありました。悔しい、悔しい! あまりにも悔しすぎたから、飯田橋駅の連絡通路にあるユニクロで季節はずれのヒートテックロングシャツを4着買っちゃったよ、コノヤロー♪

 ともかく、私にとっての3月10日はそんなさんざんな一日だったのですが、芝居観劇に遅刻するもなにも、そもそも劇場に着く以前の段階で天から門前払いを食らうという生まれてはじめての体験に、私の心の中では言い知れぬ「不吉な予感」がよぎったのでした。


むむ、今回「キラリ☆ふじみに行けなかった」ということは異常事態中の異常事態。しかも、「ふじみに至ることがかなわなかった」といふことはすなはち、誰かしら私や社会にとつて最重要な大人物の「寿命が尽きた」といふことを意味するのではなからうかしら!?


 そして、心なしか震えの止まらない私の指が操作した携帯電話のアプリの画面には、はたして「納谷悟朗氏卒す」の文字がおどっていたのでありました……またしても、私の狂気すれすれの予感が的中してしまった。ってか、ただ単に芝居を観に行けなかった運の悪さをなんとか意味のあるものにしたいだけなのでは!? ほんとに観られなくて残念だったんですよ……


 それにしても、なんでこうも毎月毎月、どなたかの訃報に接しなければならんのかしらね。哀しいもへったくれもないっすよ。

 私にとっての納谷さんは、こう言うとなんなんですがリアルタイムな感覚でもすでに「大御所」という風格のおつきになられていたお方で、だいたいのお仕事は TVの再放送で拝見するものがほとんど、新作は毎年1回の TVスペシャル版『ルパン三世』だけ、という「伝説上の存在」となられていた印象でした。
 なので、私が「心の祖父」とお慕い申し上げた青野武老師にくらべるとだいぶ客観的な感覚になってしまうのですが、それでも空いてしまった穴は巨大すぎますよね。

 あまりにもベッタベタな意見になってしまい恐縮なのですが、やっぱり私にとっての俳優・納谷悟朗さんのベストワークはなんといっても、


劇場版『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年12月公開 監督&脚本・宮崎 駿)


 っていうことになっちゃのよねェ~!! どうしても。

 さらに勝手なことを申せば、個人的には『ルパン三世』シリーズと俳優・山田康雄さんの美学の最高傑作は断然、その前年の劇場版『ルパン三世 ルパン VS 複製人間』(1978年12月公開 監督・吉川 惣司、脚本・大和屋 竺)だと考えているのですが、山田さんの一風変わった「中年ルパン」像のかっこよさもさることながら、TVシリーズとはまるで別人となったかのように有能なルパンハンターぶりを発揮する、『カリオストロの城』でのちょっと日焼けした銭形幸一警部のダンディズムといったらないですよ。ほんとに男として惚れちゃう! そりゃあね、こういう上司といっしょに仕事ができるんだったらアンタ、埼玉県警の所属だろうがなんだろうがおかまいなしでヨーロッパの要塞に突入しちゃいますよ。『カリオストロの城』の警察モブがただのモブでなくなってるのは、これはもう TVシリーズではなかなか披露されなかった納谷悟郎さんの人徳がしみわたっているからに違いないのです。

 子どものころ、ベータビデオが擦り切れるくらいに親父が録画してくれた『カリオストロの城』をボケラッチョとながめていた私は、物語の中盤に知らされた銭形警部一行到着の報に、次元大介が明らかに動揺した(……それでいて、どこか嬉しそうなのが実に楽しい!)声で「なにっ!?」と反応していることに、少なからぬ違和感を持っていました。

「なしてそんなにビックリしてるんだべ……いづもの TVシリーズみでぇに役に立だねぇダメ刑事なんだべがら、ほっといでもいいんでねぇが?」

 甘い……そうじゃないんです。『カリオストロの城』の銭形警部はスペックが違うんですよ。TVシリーズのほうがよっぽどゆがんだ偏見に満ちた銭形像なのであって、世界中でルパン一味を追い詰める「インターポールの銭形」の正体は、『カリオストロの城』に出てきたような「ロングコートをベルトでちゃんと締めた」日本男子でなければならなかったのです!!

 そういえば、『カリオストロの城』はところどころで、ダミ声でなく地声に近い澄んだ納谷さんの演技が聞けるんですよね。う~ん、さすがは名優・納谷悟朗。ちゃんと己の実力のみせどころを見極めておられていたということですか。感服以外に言葉がありません。


 ところで、やっぱり納谷悟郎さんといえば、伝説「日本語吹き替え版モンティ・パイソン」メンバーでもあったことを看過することはできないかと思われましたので、最後にそこらへんの資料をまとめておしまいにしたいと思います。イッツ!! か~ん。



『空飛ぶモンティ・パイソン』(1969年10月~74年12月放送 全4シーズン45回 イギリス BBC)
世界に冠たる栄光のパイソンズ
グレアム=チャップマン(1941~89年 放映時は28~33歳)
 狂気ボケ、医学ボケ、暴力ボケ、「ガンビー」担当。インスピレーション重視の天才肌だったらしい
ジョン=クリーズ(1939年~現在73歳 放映時は30~32歳、第4シーズンには出演せず)
 身長196cm の存在感ボケ、弁舌ボケ、「デニス・ムーア」「バカ歩き省のエリート官僚」担当。多くのコント脚本を執筆したパイソンズのブレーン
エリック=アイドル(1943年~現在69歳 放映時は26~31歳)
 常識人ツッコミ、言葉遊びボケ、「ちょんちょんの人」担当。作曲の才能もものすごい
マイケル=ペイリン(1943年~現在69歳 放映時は26~31歳)
 「イッツマン」「おかまの木こり」「ブラックメールショーの司会者」「スペイン宗教裁判官」担当。ツッコミもボケもできる貴重なミッドフィルダー
テリー=ジョーンズ(1942年~現在71歳 放映時は27~32歳)
 女装おばさんボケ、全裸ボケ、低音ツッコミ、小太り担当。常に冷めた視線が魅力的
テリー=ギリアム(1940年~現在72歳 放映時は28~34歳)
 本作独特のスケッチ・アニメーションを担当、たまにコントにも出演。古い写真を多用したコラージュ世界がまさしく狂気


日本での吹き替え放送
すべて東京12チャンネル(現・テレビ東京)で放映されていた
『チャンネル泥棒!快感ギャグ番組!空飛ぶモンティ・パイソン』(1976年4~9月 全25回 毎週金曜22時~22時54分)
 オリジナル版の内容の合間に、日本独自の出演者(映画評論家の今野雄二、女優の前田美波里、俳優の二瓶正也、タレントの秋川リサ、歌手の天地総子)がグラスを傾けながらトークをする「モンティパイソン・パーティ」というスタジオ収録部分が組み込まれたり、タモリのテレビ初出演作として「4ヶ国語マージャン」などの芸を披露するミニコーナーも挿入された。他にチャンバラトリオも出演。
 オリジナルの『空飛ぶモンティ・パイソン』は30分番組であったため、実質上約半分の時間が日本オリジナル分である。
『日曜ビッグスペシャル第2部 地上最強のギャグ!モンティ・パイソン★爆笑決定版』(1976年9月12日 21時~21時50分)
 スペシャル放送枠。
『爆笑!チャンネル泥棒 モンティ・パイソン2』(1977年1~3月 全11回 毎週日曜22時~22時30分)
 放送時間枠が30分間になったために「モンティパイソン・パーティ」を含む日本独自の企画コーナーはすべてカット。BBCオリジナルの色々な放送回でのスケッチを放送。番組中には今野雄二の出演する、コントやパイソン・メンバーを解説するスタジオ収録部分が挿入されていた。
『特番!爆笑パニック モンティ・パイソン 痛快ギャグ・傑作コント大特集』(1977年3月21日 11時~11時54分)
 BBCオリジナルの色々な放送回でのコントを編集放送。番組中には今野雄二の出演する、コントやパイソン・メンバーを解説するスタジオ収録部分が挿入されていた。

日本が誇る珠玉のパイソンズ吹き替え陣(1976年4月~77年3月放送 全38回 テレビ東京)
山田 康雄  …… グレアム=チャップマン(1932~95年 放映時は43~44歳)
納谷 悟朗  …… ジョン=クリーズ(1929~2013年 放映時は46~47歳)
広川 太一郎 …… エリック=アイドル(1939年~2008年 放映時は37~38歳)
青野 武   …… マイケル=ペイリン(1936~2012年 放映時は39~40歳)
飯塚 昭三  …… テリー=ジョーンズ(1933年~現在79歳 放映時は42~43歳)
古川 登志夫 …… テリー=ギリアム(1946年~現在66歳 放映時は29~30歳)


そのほか、『空飛ぶモンティ・パイソン』は1996~2000年に NHK総合や NHK衛星第2でも放映されていたが、内容は第2~3シーズンの新訳字幕スーパー版となっていた。



 ……本家パイソンズにくらべても日本チームのほうが天界の住人率が高くなっているのは、もともと平均年齢が一世代くらい高かったからだったのね。若いな、本家パイソンズ!


 そんな感じで明るく送り出しましょう。納谷さ~ん!、ほんとうにおつかれさまでした~!!


 ……私の大大大好きな青野さんはもう亡くなられちゃったわけだけど、同じように子どものころのアニメ体験の中での「心の父」だったあの方とか、「心の兄」だったあの方がいなくなったりしたら、もうどうなっちゃうんだろうなぁ……
 「喪に服す」っていう行為って、ほんとにその必要があるから現代にその習慣が残ってるんですねぇ。おれもがんばって生きよう!!
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本多知恵子抄  花は散れども名は残る

2013年02月23日 12時38分47秒 | アニメらへん
声優の本多知恵子さんが死去 『キテレツ大百科』みよちゃん役など
 (ナリナリドットコム 2013年2月23日付の記事より)


 『機動戦士ガンダムZZ 』(1986~87年放送)のエルピー=プル役や『キテレツ大百科』(1988~96年放送)のみよちゃん役などで知られる声優の本多知恵子(ほんだ ちえこ)さんが、今月2月18日に多発性ガンのため亡くなったことがわかった。所属事務所の青二プロダクションが22日、公式サイトで明かした。享年49歳。
 公式サイトでは「弊社所属俳優・本多知恵子が、通院加療中のところ薬石効なく、多発性ガンの為平成25年2月18日、永眠致しました。生前、皆様から頂きましたご厚情に心より感謝致します。」と訃報を掲載している。

 本多さんは1983年から声優・女優として活動。 TVアニメ『機動戦士ガンダムZZ 』のエルピー=プル役や『キテレツ大百科』の野々花みよ子(みよちゃん)役(2代目として1991~96年に担当)、『燃える!お兄さん』(1988年放送)の国宝雪絵役、『まじかる☆タルるートくん』(1990~92年放送)の江戸城千鶴役、『サイレントメビウス』(1991~98年の劇場版・TVアニメ版を担当)の闇雲那魅(やみぐも なみ)役、『少女革命ウテナ』(1997~99年の TVアニメ版・劇場版を担当)の薫梢(かおる こずえ)役、『Cosmic Baton Girl コメットさん☆』(2001~02年放送)のメテオ役、『夏目友人帳』(2008~12年)の式神・笹後(ささご)役などを務めた。
 青二プロダクションには昨年11月より所属。公式ブログは昨年12月31日を最後に更新が途絶えていた。

声優の置鮎龍太郎が追悼
 本多さんの訃報を受け、同じ青二プロダクションに所属する声優の置鮎龍太郎(43歳)が、自身のTwitterでコメントを寄せている。

 置鮎は2月22日、「『地獄先生ぬ~べ~』(1996~97年放送)では、(葉月)いずな役でご一緒させていただきました。昨年末に青ニに加入され新年会でもお会いしたばかりだったのに。残念でなりません。本多知恵子さん、心よりご冥福をお祈り申し上げます」とツイート。「塩沢さん(声優の塩沢兼人、2000年に46歳で急逝)の時も事務所にいる時に訃報を受けて、崩れ落ち動けなかったけど、今日も事務所で直接訃報を受け、なんでなんで!? と、パニック、放心」と、辛い胸の内を明かした。 ※()内の言葉はそうだい注



 ……「ナリナリドットコム」でみよちゃんの訃報とは……なんと残酷な天の采配か!!

 もはや、「早すぎる」という言葉を発するのも嫌になるようなご年齢なのですが、それでも言わざるを得ません。早すぎる!!

 よくよく振り返ってみると、私にとっての本多さんという存在は、好きだとかファンになるとかいうアイドルのような目立つ対象とはまったく違う次元にあって、TVをつけてアニメ番組を見れば、必ずそこには魅力的な大人の女性の役や、大人になりきれていない生きていること自体を楽しんでピョンピョンはねまわっている少女の役を演じている本多さんがいるといった、家族や空気のような、そこにいることそのものがごく普通の日常の一部だったのです。

 もちろん、これには私の年齢も大きく関係していて、私が小学生のガキンチョとして TVアニメを観ていたのは1980年代中盤から90年代初頭のこと。前作『 Z』に比べればよっぽどましだとしても、やっぱり当時の私には理解不能だった『機動戦士ガンダムZZ 』はのぞくものの、『燃える!お兄さん』や『キテレツ大百科』のあたりを夢中になって観ていた世代でした。まさしく本多時代のはじまりに私はアニメを観ていたわけですが、最近になって調べてみるまで、そこにおられた声優さんが本多知恵子さんであることは知ることがなかったのです。しかし、知らなくてもその実力の恩恵には確かにあずかっていた! そういえば私、『まじかる☆タルるートくん』が始まったころにいったんアニメ視聴を卒業して実写怪獣特撮の深淵に没入していったんだったっけ……今でもそうなんですが、『タルるートくん』みたいに狡猾にライトなエロをさしこんでくるアニメが大っ嫌いになったんだっけなぁ。そこにも、本多さんはいらっしゃった。

 私がいちばん大好きな本多さんのお仕事は、前にもミネバ=ザビ陛下関連でふれたかと思うのですが、本家の『ZZ 』ではなく、そのパロディとして製作された『機動戦士 SDガンダム』(1988~90年 OVAや劇場版など)シリーズでの「ぷる or ぷるつー」役でした。

 今にして思えば、全盛期の本多さんをしてほとんど「ぷるぷるぷるぷるぷる~☆」としかしゃべらせない、しかもだいたい画面を疾走して横切る出番くらいしか与えないウナギイヌ的なポジションにしてしまうという、製作側の気が違ったとしかいいようのない采配と、それでもおつりがくるくらいに尋常でない豪華さの声優キャスト陣がものすごい作品群でした……『ガンダムペンション破壊命令』なんか、VHSビデオで何百回再生したと思ってんだ、コノヤロー♪

 でも、当時から今にいたるまで、私はどのキャラクターよりも活き活きと生命力をスパークさせていたぷるが大好きですね。いや、別に「衣装を着ていないのが衣装」というその見てくれで好きになったんじゃなくてだな……あくまでもその躍動感によ!?躍動感!!
 全裸ではしゃぎまわるぷるのモデルとなった「エルピー=プル」の原作設定年齢は「10歳」……恐ろしい時代だった……

 ともかく、このときの「ぷる」の輝きには、まさしく原作『ZZ 』でああいった無残な最期を遂げてしまった「エルピー=プル」にたいする、本多さんなりの供養の想いというか、自分が魂を込めて世に出したキャラクターに幸せに生き続けてほしいと願う、菩薩心とか観音力のような非常にあたたかく力強いエネルギーが間違いなくあったと思うんです。そこが私の大好きな部分なんですよね。
 だからこそ、本多さんの「ぷる」とか、佐藤元先生の「みねば」には、単なるパロディと片づけられるはずがない愛がぎっしり詰まっていると感じるんですよ。つまり、『Z 』の『ZZ 』の物語は、実に20年の歳月を経て初めて語られた福井晴敏さんの『機動戦士ガンダム UC』(2007~09年)の発表を待つまでもなく、『 SDガンダム』の世界で成仏できていたはずなのです! 少なくとも、私はそう祈りたい。

 物語の中ではなにかと妹の役が多かったイメージの本多さんでしたが、当時の私にとっては充分に年上のお姉さんでした。


 こういった、ふだんはいて当たり前に感じてしまう、近所の元気なおねえさんのようだった本多さんが、今はもういない。


 人間である以上は必ずいつかおとずれる別れとわかってはいつつも、空虚な想いが心に残ります。
 私自身は、最近の本多さんのご活躍が観られた作品などはチェックしていなかったし、実も蓋もないことを言えば、本多さんの訃報によって私の生活のどこかに支障が出るといったこともありません。
 しかし、私という人間が今こうやって、曲がりまくりなりにも一応は元気なおっさんに仕上がっているという事実にあたって、そのスタート地点のもっとも重要な時期を、優しく、強く、あたたかい光でいろどってくれた本多さんにたいしては、たとえ当時その存在をはっきりとは認識していなかったのだとしても、少なくとも私が死ぬまでには絶対に忘れるわけにはいかない「恩」というつながりがあるのです。それはもう、本多さんが知らなくても、私がふだん意識していなくても確かにある。


 『機動戦士ガンダム』シリーズにおける「宇宙世紀サーガ」においての「エルピー=プルの物語」は、来月3月に劇場公開されるアニメ版『機動戦士ガンダム UC』の第6弾以降にまだまだつむぎ続けられていくし、『地獄先生ぬ~べ~』の登場人物・葉月いずなが主人公となっているスピンオフマンガ『霊媒師いずな』も2007年いらい、掲載マンガ雑誌を変えながら現在にいたるまで連載継続中です。

 ご本人は去っても、彼女の命をくんだ分身たちはまだ生き続けている。俳優という職業に限らずとも、死から逃れることのできないすべての人間にとって、これほど勇気づけられる素晴らしいことがほかにあるでしょうか。


 本多知恵子さん、本当にありがとうございました。これからの新しい世界でのあなたの幸せを、心から祈らせていただきます。
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ジーク、みねば!!  ~ミネバ=ザビ 失われしお笑い修行時代 ZZ ~

2012年02月14日 12時24分41秒 | アニメらへん
資料おまけ

100円ガシャポン「でぃふぉるめきゃらこれ」シリーズ(1988~89年)

・当時、バンダイの SDシリーズのデザインをほぼ一手に引き受けていた横井孝二ではなく、佐藤元が描いた SDガンダムのキャラクターが塩ビ人形として立体化された非常に珍しいシリーズ(全2回)

・SDガンダムの主体だったメカ(モビルスーツ、モビルアーマーなど)ではなく、本編シリーズに登場した人物たちが SD化されている

・佐藤元のマンガのガシャポン化というよりは、同時期に製作されていたアニメ『機動戦士 SDガンダム』のガシャポン化


第1弾の黄金ラインナップ
 アムロ=レイ、カミーユ=ビダン(もちろん目には星がまたたいている)、ジュドー=アーシタ、シャア=アズナブル、セイラ=マス、フラウ=ボウ、ファ=ユイリィ、ハマーン=カーン、フォウ=ムラサメ、ミネバ=ザビ、エルピー=プル(服は着ている)、リィナ=アーシタ

第2弾のいぶし銀ラインナップ
 ブライト=ノア、ミライ=ヤシマ、ララァ=スン、デギン=ザビ、マチルダ=アジャン、ウッディ=マルデン(ほんとよ!)、シャア=アズナブル(クワトロ=バジーナ版)、ファ=ユイリィ(学生服)、パプテマス=シロッコ、エマリー=オンス、ベルトーチカ=イルマ、キャラ=スーン



 びえええ~い、なんかカゼひいちまったよぉ~。どうもこんにちは、そうだいでございますぅ。
 まあ、そんなにしんどいわけでもないので最近大流行の「インの字」ではないと思うのですが....とにかく頭がガンガンでノドがいてぇ!
 また、ぐずぐず雨が降る天気もはじまっちゃったしねぇ。寒くてしょうがねぇよ~。もはやバレンタインどころではありませぬ!


 じぇんじぇん関係ない話から始まるのですが、みなさんは「残留思念」というものを信じておられるであろうか....

 私もそんなに詳しいわけではないんですけど、ある人がある場所で強く念じた意思が、その人本人が去ったあともその場所にとどまり続けて、そこにやってきた別の人の思念に影響を与えてしまう現象のことを言うのだとか。

 こんなトンデモ理論なので科学的な立証は難しいらしいのですが、たとえば「あぁ~、コーラ飲みてぇ。」と考えている人が公園のベンチに座ってしばらく休んでから去ったあと、次にそのベンチに座った人までもが「う~ん、なんとなく飲み物がのみたいな。コーラとか。」という気になってしまうことなのだそうです。そしてさらに怪しいことに、そういった残留思念の中でも、特にこの世に強い未練を残して死んでいった人のものが、その最期の現場にとどまってしまったものこそが「幽霊」なのではないかと言われているのです....う~んデンジャラス。

 幽霊の話じゃないんですけど、この前「あぁ~、残留思念ってあるのかもな。」と感じちゃう出来事を体験しましてね。

 心底ど~でもいい話なんですが、牛めしで有名な松屋に行って私、「デミたまハンバーグ定食」を頼んだんですよ。

 そっしたらさぁ! 私のあとに来たお客さんが3人連続で「デミたまハンバーグ定食」だったんですよ....

 ....ど~でもいいぃ~....

 確かにどうでもいい。どうでもいいんですけど、私を含めた4人のお客さんが、ハンバーグの前に出された生サラダをもしゃもしゃと食べて、店員さんが「なんだ、この連チャン?」と思いながらジュ~ジュ~ハンバーグを焼いている店内の空気は非常にビミョ~なものがありました。そして、最初にできたハンバーグが運ばれてきた時に3人のお客さんが3人とも「あれ? オレじゃねぇの?」という視線でハンバーグを見送り、私のほうを見て「あ、あいつもデミたまなんだ....」と思っているかもしれない雰囲気のヘンな居心地の悪さね!

 カレーとかだったら、においが店内に広がって注文が連続することもよくありそうな話なんですが、ハンバーグはねぇ....私の後の3人が注文した時にはハンバーグも焼けてない状態だったし。
 しかも、牛めしや牛焼肉の松屋でデミたまが連続というのも不思議....ですよね。あなたのご近所の松屋では、デミたまハンバーグ定食はそんなに人気メニュー?

 そしてついに考えは至ってしまいました。私が注文するために券売機の前に立った時の「デミたま食べたいな~!」という想いが残留思念となって凝り固まってしまったのではないかと。自ら体験してしまったとなっては、もはや残留思念の存在に疑念を抱く余地はありません。やっぱあるんだなぁ!

 っていうか私、どんだけデミたまハンバーグが食べたかったんだよ....ひとさまにも影響を与えてしまったのかもしれないおのれのガッツキ感に少々ヘコんでしまいました。飢えたハイエナかお前は!! 


 さぁ、ざれごとはここまでにしておきまして、いよいよ「ミネバ=ザビ 謎の潜伏期間」についての報告です。

 宇宙世紀0079。生後間もないザビ家の姫君ミネバ=ラオ=ザビは、一年戦争の敗戦によってザビ家が統治していたジオン公国が崩壊してしまったために物心もつかないうちから大宇宙を流浪する生活を余儀なくされてしまい(『機動戦士ガンダム』)、その後の宇宙世紀0087、亡命先の小惑星アクシズの美しき盟主だったハマーン=カーンが7~8歳のミネバ=ザビの摂政を名乗って新国家「ネオ・ジオン(第1次)」を樹立させることとなりました(『機動戦士 Zガンダム』)。
 ところがハマーン様のネオ・ジオンは、無理な版図拡大方針がたたったことと、敵の地球連邦軍側にアホみたいに強い究極のモビルスーツ「ZZ ガンダム」があったことなどが災いして発足わずか1年後の宇宙世紀0088 に崩壊。そんな中で「ミネバ=ザビもいつの間にか替え玉にすりかわっていた。」という唖然とする事実も明らかとなってしまい、それ以降、宇宙世紀0096 を舞台とした小説『機動戦士ガンダム UC』に「謎の少女(でも比較的早く正体はバレる)オードリー=バーン」として再登板するまで、ミネバ様の行方は「ガンダム・サーガ」の正史では不明のままということになっているのです。

 「正史では」という言い方をしましたが、ガンダム・サーガの世界観をもとにした外伝的な作品の中で「語られなかったミネバ様のその後」といったものが描かれたということは、マンガ作品で2つほどありました。


『機動戦士 VS 伝説巨神 逆襲のギガンティス』(作・長谷川 裕一 1990年)
『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』(作・松浦 まさふみ 1993~94年)


 『VS 伝説巨神』は、その名の通りに『ファーストガンダム』の主人公アムロや『ZZ 』の主人公ジュドーたちが搭乗するガンダムと「伝説巨神イデオン」が対決するというもんのすごい作品なのですが、失われたミネバという存在が非常にまじめに物語の根幹にかかわってくる渾身の一作となっていましたね。設定は「宇宙世紀0091 」のこととなっており、作者さんなりの『ZZ 』完結編という意味合いでも溜飲の下がるものとなっています。まぁとにかく、『ZZ 』におけるミネバ様の扱いはそれほどに不満の残るものだったということなんですな。「ニセモノでした。」ってあーた!
 いっぽうで『ムーンクライシス』は「宇宙世紀0099 」のこととなっており、『UC 』よりもさらに成長した19歳のミネバ様が(やっぱり仮名を使って)登場する作品となっています。これも『UC 』と同じ「宇宙世紀0100 に予定されているジオン残存勢力の完全解体」を物語の軸においたものになっていましたね。


 あともうひとつ忘れてならないのは、2005年に製作された CGアニメによる各話10分ほどの短編OVA シリーズ『ガンダム・イヴォルヴ』の『第10話 ZZガンダム』ですね。
 ここでは正体こそはっきりとは明示されないのですが、『ZZ 』の世界であの名キャラクター「エルピー=プル」のクローン「プルツー」が専用機としていた名機「キュベレイ・マーク2」に搭乗した謎の亡命者「M」が登場します。お話の時間設定はおそらく『ZZ 』のすぐ後でしょう。
 強化人間のプル・シリーズといい「M」といい、『UC 』の世界観をほうふつとさせる配置が小憎らしいですねぇ。ただ、あのキュベレイ・マーク2をまがりなりにもちゃんと操縦してファンネル兵器をしっかり動かしていたということは、搭乗していた人物はニュータイプかそれに準ずる強化人間だったということになるのですが....


 それはともあれ、そういったあれこれを差し置いてでも私が言いたいのが、『ZZ 』~『UC 』のミネバ様におけるミッシング・リンクを埋める作品としてマンガ『爆笑戦士! SDガンダム』の存在を忘れるわけには絶対にいかない!! ということなのです。

 なぬ? そんなのただのパロディマンガなんだろって? 正史たるガンダム・サーガに並べるそうだいの神経がわからないって?
 いやいや、ちょっと聴いてくださいよ奥さん。この2頭身、3頭身の SDキャラばっかりしか出てこないギャグマンガには、連載当初小学生だったころから私がいだいていた非常に気になる「謎」があったのです。それはズバリ、


他のキャラクターはみんな SD化にしたがって子どもっぽくなっているのに、唯一みねばだけが逆に成長している!!


 ここだったんですよ....不思議でしょ!?

 画像を出せないのが申し訳ないのですが、『ファースト』ではまだ赤子だったからそれはおいておくとしまして、『Z 』と『ZZ 』でのミネバ様(と、そのそっくりさん)は丸顔の美少女で、『UC 』で16歳に成長したミネバ様も、髪の毛の色は多少栗色からブロンドに近くなっているのですが、顔の輪郭はまんまるのままです。

 ところが。『爆笑戦士!』のみねばはそういったシリーズ本編よりも顔つきが明らかに年上な「おもなが」になっており背も伸びていて、物語の中の設定でも「12歳の誕生日をむかえた。」という言及があったりするのです。この年齢のミネバ様が登場している正史の物語はありませんね。

 まわりのはまーんとかかみーゆといった面々はおとなしくかわいらしいキャラになっているのに、みねば様が1人だけ「ディフォルメ」の範疇を明らかに越えた「成長」をしているっていうのは、一体どうしたことなんであろうか。

 ここにはもう、作者の佐藤元先生独自の解釈による「『ZZ 』以後のミネバはこうなっているのだ!」という、単なるパロディにとどまらないオリジナル展開があったとしか考えられません。

 確かにそれを裏付けるかのように、『爆笑戦士!』でのみねばは、シリーズ本編でのミネバ=ザビの「自分のない操り人形」といったイメージを払拭させるかのようなオリジナリティにあふれた大活躍を見せつけてくれていました。


「ついに、みなさん待望の『爆笑戦士! SDガンダム』が、単行本になったよん! あたしたち SDガンダムキャラが、オールスター総出演で大活躍! みんな、おうえんよろしくね~!! みねば♡ 」(コミックス第1巻のカバー折り返しコメントより)

「おい、はまーん! わらわは....アイドルになりたいぞよ!」

「32番、みねば。『北海盆唄』を唄います。」

「2年B組、みねばざび。またの名をスケパン刑事。」

はまーん「(CMコンテスト会場に到着して)うむ、ここか。」
みねば「え? わーい。わたし飲む飲む。」
はまーん「それはココアでしょ。」
みねば「あー、鼻がでかくて頭にチョコがつまっているやつ。」
はまーん「それはコアラ!」

はまーん「安心してください。今回こそネオ・ジオンは勝ちます!」
みねば「えっ、なんで?」
はまーん「それは、ネオ・ジオンには....」
2人そろって自分を指さして「かーいい女の子が2人もいるからどえーす♡ 」

「人間すなおがいちばんですね。」

みねば「『逆襲のシャア』は前売り券買ったけどいけなかったしなーっ。」
ぷる「あーあ、もったいねー。」


 ....とまぁ、こういった調子で、最初ははまーんとぜっくんの抗争の原因となるわがままを言い出すトラブルメイカーとしての役割が多かったのですが、回を追うごとにぜっくんの卑劣漢ぶりやかみーゆのぷっつんぶり、ぷるの体を張りまくった全裸ぶりが激化するにしたがって、ボケキャラばっかりでツッコミキャラが致命的に欠乏している『爆笑戦士!』の世界でも、みねばは比較的まともに話を進めてくれる貴重なリーダー的存在になっていったのです。『爆笑戦士!』のみねばは、『UC 』に約20年もさきがけてリーダーシップ満点の娘ッコになっていたのだ!

 とにかく公式、非公式とりまぜて見渡してみても、ミネバ様がこれほどまでに主体性をもってはつらつと八面六臂の大活躍を見せている作品は他には見当たりません。『UC 』によって「ミネバ=ザビ」という人物に興味を持ったという方がふたたび多く生まれたとしたのならば、そんな今だからこそ、佐藤元オリジナルのみねば様がおがめる『爆笑戦士! SDガンダム』はあらためて評価されるべき時期にあると思うんですよ、あたしゃ!!

 実は今回のマイブームにあわせて、生まれて初めて「アマゾン・ショッピング」なるものに挑戦してみまして、なんと23年ぶりに『爆笑戦士!』のコミックスを買いなおして佐藤元ワールドにひたりました。

 ギンギンにカッコいいライヴ衣装に身つつみ、そのシーンだけ特別のリアル等身大ルックになり、ギターをかきならしサングラスを光らせながら演歌の名曲『おやじの海』を絶唱するみねば様!!


「海はよ 海はよ でっかい 海はよ

 おれを育てた おやじの 海だ」


 すばらしい....数ある演歌の中でも、あえて『おやじの海』をみねば様に歌わせた佐藤元先生のセンスが光りますね。
 彼女の成長を見届けることなく宇宙に散っていった父君ドズル閣下が聴いたら、草葉の陰で大号泣するのではないでしょうか。


 ただし! 残念ながらこういったみねば様の大活躍が楽しめる『爆笑戦士! SDガンダム』コミックス全8巻は、2012年2月現在ではすべて絶版となってしまっており、入手手段としては中古の古本を捜し求めるしかないという状況であることが実に惜しいです!

 あと、前回の資料編では佐藤元ワールドがアニメ化された『機動戦士 SDガンダム』前期作品のことにも触れたのですが、確かにアニメーターとしての経験も豊富な佐藤元先生が全面的にアニメ製作に参加している珠玉のエピソードばかりではあるものの、これらはマンガ『爆笑戦士!』のスレートなアニメ化ということではまったくないため、『爆笑戦士!』の持ち味でもあった圧倒的な「ぬるさ」と「ぐだぐだ感」はさほど受け継がれておらず、我らがみねば様もまったくもって完全なる脇役にあまんじています。まぁそれでも、池田秀一さんや永井一郎さん、そして「はまーん」こと榊原良子さんといった超超豪華声優陣のカオス競演が楽しめるアニメはアニメで最高におもしろいんですけど!! ぽっぴ~ん。

 また、こっちの『機動戦士 SDガンダム』のほうも、約5年前に初回限定生産のDVD-BOX が発売されたっきりなんでねぇ。中古でさがせないこともないんでしょうけど、佐藤元先生のかかわっていない後期作品もまとめて買わなきゃいけないっていうのがナンですよねぇ。もっとバラ売りにして再発売してほしいんですけど....やってくれませんかねぇ!?


 こういった感じなので、実は現在の時点ではけっこう不遇な状況にある佐藤元先生の SDガンダムワールドなんですけど、もともと小学生向けのマンガ雑誌は、タイトルもはやりすたりもめまぐるしいため掲載された全話が単行本の形になるということはほとんどないらしく、『爆笑戦士!』もやっぱり本当の最終回までコミックス化されることはなかったらしいんですね。

 でも、佐藤元先生はいまや、アニメ界でも引く手あまたのデザイナーになっているわけなんでねぇ! そんな先生の若き日の「やりすぎ感」全開の『爆笑戦士!』はぜったいに復活していただきたい!! 『UC 』のミネバ様ブームになんとか乗っかれないものだろうか? はまーん、なんとかして!!


 いや~、でも....読み返してみて再認識。

 連載当時、『爆笑戦士!』で爆笑できる小学生はあんまりいなかったと思うよ、たぶん....

 元ネタのまったくわからないパロディが多かったからなぁ....だって、読んでいる小学生は冗談抜きで『ファースト』~『ZZ 』さえも観ていない子が多かったんですからね。そこで『エルガイム』ネタ出されてもねぇ。

 しかも、当時の私はバリバリ地方ド田舎の子どもだったものでねぇ。関東ローカル CMネタみたいなことやられても....

 あの、みねば様が執拗に連呼していた「ウィンディでなきゃやだーっ!!」って、なんの CMでしたっけ? 車だったかな?

 それに、だいたいのストーリーラインはあっても、作品は完全に「ダジャレネタ連発」でしか成り立っていませんからね。それをやるキャラが「 SDガンダム」である必要がまったくないのよ! 気持ちいいくらいに!!


 でも、そこをおぎなってあまりあるのが佐藤元えがくところの SDキャラのたまんない魅力であるわけなのです。みんな実に1980年代らしいフワフワ感が満載のタッチなのですが、不思議と絵が古臭くならないんですよねぇ。
 『ふたりはプリキュア』などの絵を見てもおわかりの通り、佐藤元先生ご自身のタッチはさらに進化して今はだいぶ変わってきているんですが、『爆笑戦士!』の時期のデザインはデザインでちゃんと成立しているんですよ。
 今の佐藤元先生のタッチで全裸のぷるを描いていただくことは....まぁムリですね。日本もずいぶんとしっかりした国になりました。

 なんの脈絡もなく「ぷるぷるぷる~っ」とおのれの名前を連呼しながら全裸で疾走する幼女が出てくるマンガって....マリーダ=クルスさんのお姉さまはこんなキツい仕事をやっておられていたのですね。ただ風呂好きだっただけなのに....


 そんなこんなで、現在大好評アニメ化中の『機動戦士ガンダム UC』の「あったかもしれない過去」として楽しむことができ....るような気がしなくもないかもしれない『爆笑戦士! SDガンダム』の世界。

 ど~か!! 21世紀の逼塞した現代日本だからこそ復活希望でございます~!!

 ジーク、みねば! みねばざび陛下、ばんじゃ~い!!
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