当時 まだ 誰ひとりとして 知らない。
と青豆が想像するところでさっそく。
当時も指を咥えていたのではないか
当時を反芻する時代塗り替える咀嚼
と指を咥えるほどの表明も思惟すら
穏やかに素知らぬふうな日々の光り
去年だったか通ったなあこの皮膚科
どれだけの時間が消えたのかと思う
凍らせて消しても消しても生える疣。
いやもっと昔のあのとめどない日々。
せめてもの無為を瑕疵としない日々。
あれかしたぐいなき人の生きる日々。
どれやこれやの一つとしてたがわぬ。
震える思いやカラダに指は食い込み
空を見上げる想起すらなくなろうと。
生きる