◎国津罪
(2016-08-27)
さらに出口王仁三郎の国津罪の定義。国津罪とは、天賦の国の徳、人の徳を傷つくる罪を指す。
己が母犯せる罪、己が子犯せる罪など字面は倫理道徳的に問題のある言葉が並ぶが、実質は、祖先、祖神に対してその本来の権能を無視したり、リスペクトせぬことや、自分の子孫の権能を無視し、食い物にしたり、虐待、酷使すること。
クンダリーニ・ヨーガ系では、故意に糞尿的言葉を並べることがあるが、この主要祝詞たる大祓祝詞にそうした一見下品な言葉が並ぶのも、古神道がクンダリーニ・ヨーガ系である証左である。字面を故意に汚して、真に求道の情熱ある者だけを選別していた仕掛けでもある。
大地震や巨大台風は、「高津神の災」であり、出口王仁三郎は、これを世界中の守護神、人民の堕落が招ける神罰と見ている。
『△国津罪 天賦の国の徳、人の徳を傷つくる罪を指す。
△生膚断 天賦の徳性を保ち居る活物の皮膚を切ること也。必要も無きに動物を害傷し、竹木を濫伐する事等は矢張罪悪である。霊気充満せる肉体に外科手術を施さずとも、立派に治癒する天賦の性能を有してゐる。人工的に切断したり切開したりするのは天則違反で、徒に人体毀損の罪を積ぬる訳になる。
△死膚断 刃物を以て生物一切を殺す罪。
△白人胡久美 白昼姦淫の事。白日床組といふ醜穢文字を避け、態(わざ)と当字を用ひたのである。淫欲は獣肉嗜好人種に随伴せる特徴で、支那、欧米の人士は概してこの方面の弊害が多い。日本人も明治に入つてから大分その影響を受けてゐるが、元来はこの点においては世界中で最も淡白な人種である。淫欲の結果は肺病となり、また癩病となる故に白人胡久美を第二義に解釈すれば白人は肺病患者、または白癩疾者を指し、胡久美は黒癩疾者を指す。
△己が母犯せる罪 母の一字は、父、祖先、祖神等をも包含し、極めて広義を有するのである。大体において親といふ如し。犯すとはその本来の権能を無視する義也。換言すれば親、祖先、祖神に対して不孝の罪を重ぬる事である。
△己が子犯せる罪 自己の子孫の権能を無視し、非道の虐待酷使を敢てする事。元来自分の子も、実は神からの預かり物で、人間が勝手にこれを取扱ふ事は出来ない。それに矢鱈に親風を吹かせ、娘や伜などを自己の食ひ物にして顧みぬなどは甚だしき罪悪といふべきである。
△母と子と犯せる罪、子と母と云々 上の二句『己が母犯せる罪、己が子犯せる罪』を更に畳句として繰返せるまでで別に意義はない。
△畜犯せる罪 獣類の天賦の徳性を無視し、酷待したり、殺生したりする事。
△昆虫の災 天則違反の罪をいふ。蝮、ムカデなどに刺されるのは皆偶然にあらず、犯せる罪があるにより天罰として刺されるのである。故にかかる場合には直に反省し、悔悟し、謹慎して、神様にお詫を申し上ぐべきである。
△高津神の災 天災、地変、気候、風力等の不順は皆これ高津神の業にして罪過の甚い所に起るのである。災は業はひ也、所為也。鬼神から主観的に観れば一の所為であるが、人間から客観的に観れば災難である。今度の国祖の大立替に、雨の神、風の神、岩の神、荒の神、地震の神、その他八百万の眷属を使はるるのも祝詞のいはゆる高津神の災である。皆世界の守護神、人民の堕落が招ける神罰である。
△高津鳥の災 鳥が穀物を荒す事などを指すので矢張り神罰である。
△畜殪し 他家の牛馬鶏豚等を斃死せしむる事。一種のマジナヒ也。
△蠱物 呪咀也、マジナヒ物也。丑の時参りだの、生木に釘を打つだのは皆罪悪である。』
(霊界物語第39巻大祓祝詞解から引用)