アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

アビラのテレサの霊魂の城

2024-02-27 03:55:14 | ジェイド・タブレット

◎ジェイド・タブレット-07-13

◎天国まで-13

【悪魔との対峙は直ちに起こるか】-2

◎悪魔との対峙は第二の住まいで

 

霊魂の城は、七つの住まいから成る。うち六つの住まいが、栄光の主の住まう第七の住まいを取り囲んでいるが、悪魔は、第二の住まいで登場する。

悪魔との対峙は直ちに起こるかという点とどのように克服するかという点では、なぜ第二の住まいなのかという点は微妙だが、知性によりそれを克服するのだという基本線は理解できる。

 

『しかし、ここ第二の住いで悪魔が霊魂にしかける戦いは多種多様で恐ろしいもので、霊魂は前の住いにいるときよりはるかに苦しみます。なぜなら、前の住いでは霊魂は口も耳も大変鈍く、少なくともほんのわずかしか聞こえませんでした。それに勝利の 第希望がまったく失われたかのように、霊魂はそれほど抵抗もしませんでした。しかし、ここでは、知性はより生き生きとなり、そしてその諸能力は活発になります。また、敵の攻撃や砲声は、霊魂がそれをどうしても聞かなければならないほど、激しくなってきています。ここでは悪魔は霊魂にこの世の魅惑的なものを再び眼の前に示すのです。悪魔は霊魂にこの世の楽しみが永遠に続くかのように描いて見せます。すなわち、霊魂がこの世で享受する尊敬や友人や親族を思い出させ、また苦業によって痛める健康を心配させるのです。なぜなら、霊魂がこの住いに入るときには、霊魂はいつもまずこの償いを熱望するからです。悪魔がこれやあれやと無数にしかける妨げ、これらと霊魂は第二の住いで戦わなければならないのです。

 

おおイエスよ! 第二の住いで悪魔はなんという嵐を引き起こし、そして前に進むべきか、第一の住いに引き返すべきか分からない哀れな霊魂はなんという心の悩みに落ちることでしょう。他方においては理性が、霊魂にその偽りを眼の前に示し、そして霊魂が求めているものと比較して他のすべてのものは無であることを、霊魂に考えさせます。信仰は、霊魂に必要なものは唯一つであることを教えます。記憶は、この世の楽しみを大いに味わった、その人々の死をあらわに示して、あらゆるこの世のもののはかなさを霊魂に思い出させます。そしてある人々がどんなに突然に亡くなり、そしてどんなに早く忘れ去られてしまうかを。 また、大きな幸運のうちに過ごした人々が、今は大地に葬られていることや、霊魂自身も自らすでにその墓の側を通って、彼らの身体に無数のうじが湧いているのを見たこと。こういったことや他の多くのことを、記憶は霊魂に思い起こさせます。

(中略)

意志は、霊魂がこれまで数限りない愛の業や愛の証しを受けた人を愛するように傾いていきます。そして霊魂は幾らかでもその愛に報いたいと望むのです。 特にこの真の愛の人は、決して自分から離れず、いつも側に付き添って、自分に存在と命を与えてくださった、という考えが霊魂にせまってきます。最後にはさらに知性が、たとえこの先何年生きようとも、これ以上素晴らしい友を見つけることはできないことを霊魂に教えるのです。知性はまた、この世はすべて偽りにみち、悪魔が霊魂に示す享楽には、多くの労苦と心配と困惑が付きまとうことを霊魂に悟らせるのです。』

(霊魂の城/アビラの聖女テレサ/聖母文庫P69-71から引用)

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