アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

屍解からモクシャ往還まで-3

2023-05-31 03:44:46 | 開拓されるべき地平たち

◎シャルザ・タシ・ギャルツェン、董仲君

 

屍解の例の続き。

 

6.シャルザ・タシ・ギャルツェン

シャルザ・タシ・ギャルツェンは、19世紀半ばのボン教僧。出生は、東チベットのカムだから、今の四川省。

彼は12歳にして受戒し、まだ少年であった時に師であるテンジン・ワンギャルに、風を押しとどめるべく剣を持っているように言われて剣を持っていると、師はその剣を力づくで奪い取り、その剣で彼をしたたかに打ったところ、彼は意識不明に陥った。やがて彼が目覚めると、師と同レベルで心の本性(アートマン)が理解できるようになった。これは、禅でいう見性。

 

34歳卍山に冥想小屋を建て、孤独に冥想に専念した。これは一時期であって、彼は基本は僧院にあって後進の指導をしたり著作をしたりして、75歳まで暮らした。

75歳になって漸く、重要な論題だけでなく、一般的な教えや助言を与えるようになり、どんな贈り物でも受け取るようになった。

 

76歳の時、隙間のないテントに入り、絶対に開けないように弟子たちに命じて、結跏趺坐でテントに座った。弟子の一人が聖遺物欲しさに何日か後にテントを開けると、その肉体は1歳の子供ほどの大きさに縮まっていたという。

(参考:智恵のエッセンス/シャルザ・タシ・ギャルツェン/春秋社P29-36)

 

7.董仲君

『董仲君は臨淮(安徽省)の人であった。若年より呼吸を整え、身体を鍛練して、歳百余歳になっても老けなかった。

 

ある時無実の罪で誣告され、牢に繋がれたが、死んだふりをして、腐爛して蛆がわいた。牢役人にかつぎ出されてから生き返り、尸解して去った。』

(平凡社/中国の古典シリーズ/抱朴子・列仙伝・神仙伝・山海経P441より引用)

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