アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

シャンバラ、アガルタ、エル・ドラド、蓬莱、桃源郷

2023-05-05 07:25:20 | 人と神の「実際のところ」

◎聖地の在り処

ニコライ・レーリッヒの神秘的な色使いでシャンバラに関心をよせた人も多いのではないか。シャンバラは、ネパールやインドの南側からヒマラヤに登っていくルートのどこかにあるのではないかとか言われ、ヒマラヤの北側に住むチベット人には、シャンバラは、ヒマラヤの奥深い谷にあると信じられている。

アガルタ、エル・ドラド、蓬莱、桃源郷でも、地上の何か秘密のルートをたどれば、現実の世界としてそのような小規模な楽園郷がある、というモチーフとしては共通している。ポイントは、現実に生き身のままでそこに入れると思い込ませるところ。

シャンバラについては、ダンテス・ダイジは、この世にはなく、霊界に存在していると断言している。中国の古典でよく出てくる壺中天や洞天も、どうも入り方がトランス経由なので、在り処はこれまた霊界なのだろうと思う。

蓬莱は、秦の始皇帝が探索船を出し、日本ではないかと言われているわけだが、現実世界の延長線上の楽園という点では、現実の日本ではなく、シンボリックな日本のこと。これまた霊界上のもの。

エル・ドラドは、ヨーロッパ人が夢に描いたものだが、実際にインカ、アステカなどで黄金を沢山手に入れたので、文字通りのエル・ドラドだったと安直に考えられているわけだが、そうではないだろう。
コロンブスが、ジブラルタルの遥か西方にあると言われた水平線が滝のように下っているという海の境目を越えてまでインドに行こうとしたのは、地上天国エル・ドラドの実在を信じたからではないか。

出口王仁三郎は、アストラル・トリップで、日本に今なお人の踏み込めない神秘の秘境があることを示している。田中陽希がGreatTraverseで日本の深山幽谷を歩いてくれているが、奥山は産廃廃棄場として使われ、いまや太陽光発電パネルが大規模に設置され、神秘の秘境どころか、人間すらも踏み込むことをためらうエリアがどんどん増殖しているのだろう。

かくして地上の隠された楽園は、GoogleMapの登場もあって存在しないことがわかったからには、地上ではないところを目指す。隠された楽園を目指すモチベーションとは、求道の動機なので貴重である。昨今貧困に苦しむ人が多いが、そうした人にとっては、自己責任という突き放した言葉よりも、シャンバラ、アガルタ、エル・ドラド、蓬莱、桃源郷といったものの方が魅力的なのは間違いない。また教祖にそうしたものを求める場合も多いが、人が死ねば、地を巡る。教祖が亡くなれば、パワースポット、聖地巡りをするのもよくあるパターンである。

(ニコライ・レーリッヒ/シャンバラへの道)

コメント
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