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2006年 スペイン作品 120分 GAGA=Communications配給
原題:VOLVER
STAFF
監督・脚本:ペドロ・アルモドバル
CAST
ペネロペ・クルス カルメン・マウラ ロラ・ドゥエニャス ブランカ・ポルティージョ
後からジワジワと心に訴えてくるものがある作品。ボーっと上辺だけで観てたら何も感じ取ることが出来ない作品じゃないかな。終わり方も唐突で、「この作品なんだったんだ?」なんて呆気にとらわれてしまう。実はあたしもそうだったんだ。120分観終わった直後、「…で?」のひと言しか感想出てこなかった。
でも時間が経つに連れて色々思うとこがあってね。人間誰しも悩みや暗い過去を背負っているものだと思うけど、実は自分は今、今までの人生の中で一番八方塞な状況です。「身内の恥さらしをしたくない。」と思う反面、もう何もかも投げ出して誰かに頼りたいと思うのも事実。実際「誰かに頼りたい」の方に傾いてた。でもこの映画に登場する女性は皆たくましい。嘆いているヒマなんかないとばかりに活動的。むしろ男性のほうが皆精神的に弱い。登場する男性みんな「女をナメたら怖い」ということを思い知らされ、情けない姿になっています。(^^;) あたしも「誰かに頼りたい。」なんて思ってた自分が情けなく思えちゃった。先にも書いたけど、ボーッと文字通り(映像通り?)観てたら何も感じないけど、こうやって自分の過去や心境を照らし合わせながら観たら、何も感じない映画から深い映画、女性への応援作品に思えるんじゃないかな。
また、ペネロペさんがたくましい女性の象徴的存在なんだよね。夫に「貧しく暮らすの!」と一切の贅沢を却下するけど、ペネロペさんから貧困って一番連想できない単語…。それにペネロペ演じるライムンダの過去って、これ以上に無い悲惨な過去。でもはつらつとしているでしょ。暗い過去や悲惨な状況を前面に出して周囲の同情を買うより、そういったことを一切隠してしたたかにしているほうが「いい女」なんだなと思いました。あたしも「いい女」目指そうっと!!
色彩感覚が新鮮な作品でした。どうもハリウッド映画ばかりに片寄ってしまうので、たまにこういった作品を観るととても新鮮っヽ(=´▽`=)ノ
【字幕翻訳:?】