かつてのひまな野球人の記

野球が好きだった医者が書きたいことを書き散らすブログ。今は保健センター教員をしつつ神経内科医と研究者もやっています。

光る神経~薬理学実習1日目

2005年12月05日 21時07分55秒 | 実習
今日からしばらく薬理実習。ついこの前生理実習をやったばっかりでレポートも書ききれないうちにまた実習が始まってしまった。今週は薬理実習でその後は衛生学の講義で、それから生理の試験というスケジュールである。
先のことを考えると何だかある種の絶望感にとらわれそうな感じなので、あまり先の方は考えない方がいいらしい。私の頭はどうも悪い想定をする能力に長けているらしく、先のことを考えるととんでもなくひどい状況になっていることが往々にしてある。楽観的になろうとするのだが、そう思えば思うほどシミュレーションは悪い方向に進むからタチが悪い。
さて、話が脱線したので元に戻そう。こういうのを「閑話休題」でまとめるとかっこいいところである。
薬理実習は全部で4グループに分かれるため、生理実習よりも規模が大きい。今日はさらにそのなかで2つに分かれ、別々の実験をやった。さらにその中で前半と後半に分かれたため、結局6人でやることになった。
実験の内容だが、ゼブラフィッシュという魚の生まれたては透き通っているため蛍光タンパクGFPを導入すると生きたまま光っている様子が見える。そこで、神経を光らせ、共焦点顕微鏡で観察するというのが実際にやったことである。この共焦点顕微鏡、なかなかの曲者であてているレーザーの波長が合ったところしか見えないので、なかなかいっぺんに見えないのである。今回は軸索の伸長、アクチンの重合ないし脱重合を阻害する2つの薬剤を別々に投与し、それにより軸索の成長円錐がどうなるかを見た。そして、その部分の周囲の長さと面積を求め、複雑度(Complexity)を算出して、影響を見るわけである。もしギザギザであれば面積に比して周囲の長さは増えるはずであるから、この値によってあるていど形を予想できるということになる。結果はそれぞれの薬剤と対照群に有意な差があると出た。
薬理実習ではレポートは1つ書けばいいので、生理ほどきつくはないようだ。
しかし、生理実習のレポートはまだまだ終わる気配を見せない。困ったことだ。

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