国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

済州島海軍基地建設と反対運動

2011年09月04日 | 済州島
●済州島での多数の首脳会談開催と海軍基地建設決定は何を意味するか?
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/9368b5953dc52d3abab4e22e25b3eb01




●済州島四・三事件と在日済州島出身者について
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/4195ed4bcd31d5e71dbde3d3c710e8f4




●対中国警戒の要 済州島海軍基地計画 反対激化で政治問題化 - MSN産経ニュース 2011.9.1 02:02

 韓国最大のリゾート地である済州島で建設が進む海軍基地への反対運動が激化し、与野党が対立する大きな政治問題となっている。東シナ海に面する済州島基地は、海洋権益拡大を狙って海軍力増強を続ける中国を牽制(けんせい)する意味がある。李明博政権は来年の大統領選と国政選挙を前に対中関係、国防政策の在り方や世論動向への対応で微妙な対応を迫られている。(韓国済州道西帰浦=ソギポ=市 加藤達也)

 済州島の北部にある済州市から韓国最高峰の漢拏(ハルラ)山を間近に見ながら車で南へ約50分。白いフェンスで囲われた広大な基地の敷地が現れ、周辺では機動隊と基地反対派市民が「海軍基地ノー」「基地建設阻止!」の幕をバックににらみ合う構図が続いていた。ここは、8月24日から25日にかけ、両者による大規模な衝突が起きた場所だ。

 警察は反対派のリーダー格の男性らを工事の進行を妨げたとして業務妨害容疑などで拘束したが、逆に男性らの釈放を求める反対派勢力がパトカーや警察車両を取り囲んで混乱が拡大。所轄警察署長が更迭されるという事態に発展し、その後も衝突が散発的に続いている。

 海軍基地は島南部の西帰浦市海岸に約9770億ウォン(約700億円)をかけて建設し、政府は2014年完成を目指している。韓国国防省によれば軍民共用港で、完成時にはイージス艦などの大型艦20隻と、15万トン級船舶2隻が同時に係留できる埠頭を備える。

 韓国にとって済州島に海軍基地を持つことの戦略的意味は大きい。南方約150キロの洋上には自国領を主張する「離於(イオ)島」がある。中国はこれを「蘇岩礁」と呼び「島ではなく、自国領海内の岩礁」と主張。韓国が03年に付近に海洋基地を建設して以来、中国側が船舶を派遣するなど両国のつばぜり合いが続いている。

 また、この海域は日本海沿岸と黄海沿岸を行き来する北朝鮮海軍の作戦航路にも当たっており、北の軍事行動を監視する重要地点でもある。

 済州島が候補地となった背景にはこうした戦略上の理由があるが、今年になって本土のソウルなどから左派系市民団体や環境保護団体が次々に現地入り。反対派住民と連携し始めた。

 その経緯を見てきた現地の民宿経営者は「世論調査で済州道民の54%が基地受け入れに賛成し、予定地のうち、江汀では56%が賛成した。基地計画がいつのまにか国家権力の横暴という論理にすり替わっていった」と語った。

 国会議員選挙と大統領選挙を来年に控え、野党民主党や左派勢力は政権奪取のため、李大統領のあらゆる政策をとらえて政権批判を強めている。こうしたことから与党や政権内部の目には、基地反対運動も「本土の左派勢力による政権批判の一環」(保守系議員)と映っている。

 強硬な反対運動に対し、政府側は機動隊を増派して強制排除も辞さない構えをみせながらも、対応に苦慮している。工事は3年後の完成を控え、予算執行ベースで14%しか進んでいない。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110901/kor11090102040000-n1.htm




●【萬物相】海軍基地と観光地 | Chosun Online | 朝鮮日報 2011/08/29

 地中海を望むフランスの美しい港、トゥーロンは毎年6月に音楽都市に様変わりする。今年で30回目を迎えた「トゥーロン音楽祭」では、シャンソン、ジャズからロックに至るまで、あらゆるジャンルの公演が行われた。市民と観光客は屋内で、そして屋外で昼夜を問わずステージを満喫した。政府と地元自治体の後援により、全てが無料だ。

 トゥーロンでは11月に国際図書展も開かれるが、実は文化都市としてではなく、海軍基地としての方が有名だ。かつてルイ14世が要塞の建設を指示し、フランス革命後には、革命に反対する王党派が招き入れた英国軍をナポレオンが撃破した場所だ。現在はフランスの地中海艦隊、空母シャルル・ド・ゴールの母港となっている。同時にクルーズ船、ヨットも平和に行き交うリゾート地として愛されている。

 米国のサンディエゴは、年間通じて天気に恵まれ、風景も美しい。ここは米太平洋艦隊の母港だ。空母2隻をはじめ、約50隻の艦船、約400機の航空機が駐留している。300万人の住民のうち、軍人が9万人を超え、国防総省がさまざまな公共工事で地域経済を発展させてきた。メリーランド州のアナポリスは、人口が34万人にすぎないが、海軍士官学校がある港町だ。おかげで年間600万人を超える観光客が訪れる。

 イタリアのナポリ、オーストラリアのシドニー、中国の海南島はいずれも世界的な観光地でありながら、国の安全を守る海軍基地がある場所だ。

 韓国では、済州島の江汀地区で海軍基地建設をめぐる賛否論争が過熱している。済州海軍基地は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権当時、地域住民の同意を得て、合法的な手続きを経て始まった事業だ。しかし、全国で左派勢力が結集し、反対デモを主導。海軍基地が「平和の島」という済州島のイメージや環境を損ね、外国人観光客が来なくなると主張している。

 慶尚南道の鎮海には海軍基地があるが、毎年春には桜の花見客でにぎわう。鎮海で幼年期を過ごした小説家、鄭美景(チョン・ミギョン)は最近コラムで「軍港・鎮海がどこの海辺よりもきれいなように、江汀もその名の通りに浄潔(韓国語で「浄」と「汀」は同音)な姿を維持しながら、国家安全保障の重責を担うことができると思う」と書いた。海軍基地があっても、済州島は「平和の島」であり続ける。海軍基地をやみくもに「戦争基地」と決め付けるよそ者さえいなければ、島の平和はおのずと保たれる。
http://www.chosunonline.com/news/20110829000038





●【社説】中国を恐れ海軍基地に反対するという発想の情けなさ | Chosun Online | 朝鮮日報 2011/08/31

  済州地裁は29日、済州道西帰浦市江汀村で進められている海軍基地建設に反対し、工事を妨害してきた一部住民や市民団体を相手取り、韓国海軍が起こした工事妨害禁止の仮処分申請について、その多くを受け入れた。裁判所は、海軍基地の工事現場に侵入したり出入り口を占拠する行為や、工事車両の邪魔をする行為、許可なく施設を設置する行為で工事を妨害した場合、1回当たり200万ウォン(約14万円)を海軍側に支払うとする罰則を定めた。海軍基地の建設を体を張って阻止する行為は違法だということを、明確に示したものだ。

 済州海軍基地の建設事業は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下での2007年6月、地域住民を対象にした世論調査を経て決定し、国会で成立した予算を用いて昨年末に工事が始まった。反対派は基地建設を阻止するため、済州道知事の解職請求(リコール)住民投票に持ち込んだが、投票率は成立条件の33.3%をはるかに下回る11.0%にとどまった。先ごろソウル市の学校給食無料化をめぐる住民投票が投票率25.7%で不成立に終わり、呉世勲(オ・セフン)市長が引責辞任したことを考えると、基地建設反対派も住民投票不成立の責任を取り、「肉弾阻止」運動をやめて当然だった。

 にもかかわらず、反対派は国防部(省に相当)長官を相手取り、海軍基地建設計画の取り消しを求める訴訟を起こしたが、これにも敗れた。すると今度は、今年3月から5カ月にわたり、現場に寝転がるなど体当たりで工事を阻止する行動に及んだ。裁判所の工事妨害禁止決定にもかかわらず、一部の反対派は全国でデモ参加者を募り、「平和バス」「平和飛行機」と題するチャーター便まで用意し闘争を続けようとしている。

 05年、当時の盧武鉉大統領が済州島を平和の島に指定した直後に「武装なくして平和は守れない」と訴え、直ちに推進し始めたのが済州海軍基地建設事業だった。当時、韓明淑(ハン・ミョンスク)首相やイ・ヘチャン首相、盧武鉉大統領の「政治的警護室長」と呼ばれた柳時敏(ユ・シミン)保健福祉部長官も、同様の論理と主張を展開した。

 反対派は、海軍基地が完成すれば米国の「対中国用基地」として利用され、中国の報復攻撃を招く危険性があり、済州島が強大国同士の戦場になりかねないと主張する。だが、盧前大統領の外交安保戦略を補佐していた人々は、済州海軍基地の建設は15年に予定されている戦時作戦統制権の米国から韓国への移管に備えた「自主国防」の一環だと明言している。自主国防に向けた基地建設を、中国の攻撃を恐れてやめるべきだという主張こそ、強者の顔色をうかがう行為にほかならない。

 最近、日本は東海(日本海)の独島(日本名:竹島)、中国は済州島南方の離於島(中国名:蘇岩礁)に対する野心を露骨に示している。日本は1930年代末に航空母艦(空母)を進水させた海洋大国で、中国は東アジアの制海権を確保するため、通常の空母に続き原子力空母部隊を結成しようと動いている。輸出が重要な割合を占める韓国としては、海上輸送路の安全を確保しなければならない上、漁業権や海底資源、大陸棚の開発に直結する領海を守る必要がある。そうした意味で、海軍基地の建設は韓国の未来が懸かった事業にほかならない。

 基地建設反対を掲げ、外部から済州島に集まり人々を扇動している勢力の中には、在韓米軍が活動する場所でデモを繰り返し、韓米軍事演習は侵略戦争演習だと主張し、韓米同盟を断ち切ろうと騒ぎ立てる反米自主的なデモ参加者が多い。自国を自らの力で守ることに反対する人々が、国を武装解除させた後にどう対応する腹積もりなのかを確実に見抜く必要がある。

 盧武鉉政権の政策を継承すると訴えてきた民主党は、合法的に決定し、進められている海軍基地の建設を違法に阻止する勢力を排除するどころか、それに便乗しようとしていることに対し、責任を痛感すべきだ。
http://www.chosunonline.com/news/20110831000039




●デモ隊強制排除された「江汀村」、機動隊配置し基地工事再開  東亜日報 2011年9月3日

警察が2日未明、海軍基地建設敷地の済州道西帰浦市(チェジュド・ソギポシ)・江汀(カンジョン)村に警察を投入した中、デモ隊が壊したフェンスをつなぎ、基地建設工事と再開させた。

警察は同日午前5時半ごろ、機動隊4個中隊と婦警2個大隊など、計1100人余りの警察を投入し、基地建設反対側が集まっていたチュンドク三叉路の立て込み現場を封鎖した。海軍は、警察の保護の下、ショベルカー2台などの装備や現場作業員30人余りを工事現場に送りこみ、切られたフェンスを全てつなげた。施工会社は今年3月中旬から、海軍基地の敷地に、総延長1.6キロ、高さ2.5メートルの鉄のフェンスをめぐらせたが、工事反対側の阻止を受け、チュンドク三叉路の90メートルあまりと、川の入り口の60メートルあまりなど、計150メートルあまりはつなげなかった。

工事の途中、デモ隊100人あまりがスクラムを組んでショベルカーの前に立ちはだかり、フェンス設置を妨害したが、警察により抑えられた。また、コ・ゴンイル・江汀村海軍基地反対対策委員長は、全身に鎖を巻き、チュンドク三叉路の望楼に上がって抵抗し、カトリック・全州(チョンジュ)教区のソン・ヨンホン神父も、ショベルカーに上がり、警察の鎮圧に抗議する場面もあった。

警察は同日、現場で工事を積極的に妨害したカトリック・ソウル大学教区の李ガンソ神父ら計32人を業務妨害容疑で連行した。また、済州道軍事基地阻止に向けた汎道民対策委員会のコ・ユギ執行委員長など3人に対しては、特殊公務執行妨害の容疑で、江汀公民館で検挙した。しかし、コ執行委員長やソン神父は積極的な工事妨害の容疑がないと判断し、連行対象から外された。現在、反対側は、遮断フェンスの外に追い出され、工事現場への出入りは完全に食い止められている。

警察は、「ひとまず、工事現場を占拠していたデモ隊は全て解散となったものの、今後、再び不法行動が起きれば、直ちに警察を投入し、関連法規に基づいて処罰するつもりだ」と明らかにした。

これに対し、基地建設に反対している住民や市民団体は、「警察の暴力的鎮圧に対し、強く立ち向かうつもりだ。3日に予定されている大規模な文化祭で、基地建設の不当性や警察の暴力鎮圧を余すところなく暴露する」と明らかにし、当面対立が続く見通しだ。
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2011090354578




●ハンギョレ・サランバン : "名分 失った済州海軍基地 なぜゴリ押しするのか" 2011年05月09日

"大洋海軍戦略 廃棄しながらも 基地建設は意地"
江汀村 住民・市民団体 反対闘争 再び熱気

国防部が済州海軍基地建設の名分として掲げた‘大洋海軍戦略’を最近、事実上撤回し、海軍基地反対闘争を繰り広げた済州、西帰浦市海軍基地建設予定地である江汀村の住民たちと市民社会団体が建設計画を原点から再検討することを要求し反対の声を高めている。
去る6日に訪ねた江汀村海岸には海軍基地建設に反対する横断幕の後に防波堤に使うテトラポッド 数十ヶが置かれていた。

カン・ドンギュン江汀村会長は「政府と海軍がこの間‘大洋海軍’概念を前面に掲げ済州海軍基地を強行したではないか」として「今は政府自らが大洋海軍戦略を撤回したので海軍基地の必要性が喪失された」と話した。コ・クォンイル江汀村海軍基地反対対策委員長も「済州海軍基地建設が国家安保の核心事業ではないという点を立証する」として建設計画白紙化を促した。

←済州、西帰浦市、江汀村の海軍基地工事現場に防波堤製作用テトラポッド 数十ヶが置かれている。

3月からは平和運動団体が江汀村に留まり、4年にわたり厳しい戦いを繰り広げた村住民たちに一層力を与えている。去る3月1日、済州4・3平和公園から始まり‘生命平和100日韓半島巡礼’に入った‘生命平和結社’が巡礼計画を変え、江汀村に留まり反対運動を行っている。チョン・ジンテク生命平和結社事務局長は「江汀村が生命と平和を最も必要とし念願しているようなので滞留を決めた」と話した。

江汀村海岸で海軍基地反対運動を行ってきたヤン・ユンモ前韓国映画評論家協会長は先月6日に拘束された後、6日で31日間にわたり工事中断を要求して獄中断食を行っている。最近、江汀村海岸で10日間の同調断食をしたシン・クボム前済州知事は 「大洋海軍戦略が廃棄された今、強行している海軍基地建設は安保を口実にした海軍の肥大化事業に過ぎない」と話した。

民主党、民主労働党、創造韓国党、進歩新党、国民参与党など野5党が参加する済州海軍基地真相調査団(団長 イ・ミギョン民主党議員)は来る12日、江汀村で調査を行う予定だ。

江汀村は2007年5月、海軍基地建設地に選ばれた後 賛否住民たちに分かれ深刻な葛藤に陥った。村住民H(50・女)氏は「仲良く暮らしてきたのに、今は第三者を通じてお香典や祝儀金を伝えなければならないほど葛藤が深刻だ」と話した。また別の住民は「住民葛藤、各種告訴・告発、罰金賦課などで村の共同体が完全に破壊された」と伝えた。

住民たちと市民社会団体は何より江汀村の名物である‘クロムビ岩’き損だけは阻むという覚悟だ。村の前の海岸の一部分を形成しているクロムビ岩は長さ800m余りの一塊の広い溶岩団塊だ。絶滅危機種である赤イワガニもクロムビ海岸周囲に棲息している。
http://blog.livedoor.jp/hangyoreh/archives/1478371.html




●ハンギョレ・サランバン : ‘山清(サンチョン)・咸陽(ハミャン) 良民虐殺’特務隊 文書原本 初公開 2011年09月01日

パルチザン討伐が口実 "敵の手中にある者は全員銃殺"
前真実和解委員 論文で発表… "明白な国家責任"

韓国戦争当時、国軍がパルチザン討伐のために慶南、山清・咸陽地域の良民虐殺を指示した内容が含まれた文書原本(影印本)が初めて公開された。

山清・咸陽事件良民犠牲者遺族会は31日、ソウル、汝矣島の国会憲政記念館で‘山清・咸陽民間人集団犠牲事件60周年学術大会’を開き、虐殺当時の国軍の指示内容などが含まれる‘特務隊文書綴’を公開した。特務隊は当時、李承晩大統領の特命を遂行した防諜部隊だ。

山清・咸陽事件の記録は522頁分量のこの文書綴の中で憲兵司令部が作成した報告書に出てくる。報告書の‘連隊作戦命令第5号付録(1951年2月2日)’を見れば、国軍11師団が「敵の手中にある者は全員銃殺せよ」と命令したことになっている。資料を公開したアン・ジョンエ前真実和解のための過去史整理委員会(真実和解委)調査官は「当時、討伐対象地域になった山清・咸陽一帯は国連軍が北進した以後にも政府が治安を確保できなかった所」とし「‘敵の手中にある者’とは大多数の地域住民を意味する」と説明した。

この作戦命令が含まれた報告書は特務隊に移管され特務隊文書綴に統合された。以後、この資料は数十年間眠っていたが2007年にアン前調査官が真実和解委活動中に発見し影印本を特務隊の後身である機務司から渡された。これを土台に真実和解委が報告書を発刊しアン前調査官が論文を発表し、国軍が良民虐殺を指示したという事実が明らかになった。(<ハンギョレ>2010年10月11日付10面)

アン前調査官は「今回の公開で山清・咸陽事件虐殺が明白な国家の責任ということを確認することになった」として「加害者である国家が乗り出し被害者の傷を治癒しなければならない」と話した。

山清・咸陽事件は1951年2月7日、慶南、山清・咸陽郡一帯で国軍第11師団9連隊が智異山(チリサン)パルチザン討伐過程で地域住民を畑に呼び集め705人(遺族会主張)を銃殺した事件だ。11師団9連隊は山清・咸陽事件の2日後の9日から11日までに居昌で700人余りを虐殺し、これは‘居昌良民虐殺’として世の中に知らされた。
http://blog.livedoor.jp/hangyoreh/archives/1533600.html






【私のコメント】
韓国政府が推進している済州島での大海軍基地建設が住民や本土から来た活動家の反対によって暗礁に乗り上げている。済州島は地政学的要地に存在するのでこの問題を取り上げたい。

朝鮮日報の記事は諸外国の海軍基地を取り上げている。フランスのトゥーロン、イタリアのナポリ、アメリカのサンディエゴとアナポリス、オーストラリアのシドニー、中国の海南島、韓国の鎮海が取り上げられている。これらの軍港は全て大陸かあるいは大陸と鉄道や道路で直結した島の良港という共通点がある。英国のポーツマス、日本の佐世保・呉・舞鶴・横須賀も同様に本土にある。トゥーロンの代わりにコルシカ島に、ナポリの代わりにシチリア島やサルディニア島に、シドニーの代わりにタスマニア島に、佐世保の代わりに対馬に、ポーツマスの代わりにチャネル諸島に軍港を設置しても良さそうだがその様な離れ島に軍港を置く国は少ない。ロシアのペトロパブロフスクは事実上海運によってのみ維持される離島的な存在だが、これはロシア極東唯一の不凍港という明確な理由がある。これは、軍港は船を整備するために工業地帯の後背地や貨物輸送用の交通機関が必要であり、その為には地政学的要地よりもその近隣の本土の港の方が有用である為と思われる。この様に考えると、韓国が鎮海という良港の他に済州島にも海軍基地を建設中であることは実に不思議である。

基地建設が親北朝鮮の盧武鉉大統領によって開始されたことを考えると、建設開始時の意図は、北朝鮮による半島統一を前提として、その際に韓国人の一部を済州島の脱出させるための基地というのが主目的と思われる。また、北朝鮮による半島統一後に、海上自衛隊の艦船が済州島に寄港して防衛に参加することも目的の一つかと思われる。

反北朝鮮、反日、反中国の李明博政権としては、主目的は日中両国の海軍に対抗して地政学的要地の済州島を要塞化することが主目的であり、第二の目的は、李明博政権の希望に反して半島が北朝鮮によって統一された場合の韓国海軍艦船及び韓国支配階層の避難先確保であろう。

これに対する反対派は盧武鉉政権の支持層であった民主党系の活動家であり、親北朝鮮の立場であると思われる。彼らは韓国海軍の強化に対抗するだけではなく、半島が北朝鮮によって統一されて韓国支配階層が済州島に脱出してきた時の為に備えて、済州島国家の主導権を反韓国支配階層の勢力が握ることが目標であろう。台湾における外省人と本省人の対立に類似している。済州島国家の反韓国支配階層とは、韓国建国直後の済州島四・三事件の深い恨みを忘れない人々や、差別された全羅道出身者などが挙げられる。済州島人の多くは日本に亡命済みであり、彼らは韓国政府への深い恨みから朝鮮総連に加盟しているのではないかと私は想像している。

済州島国家の主導権を反韓国支配階層の勢力が握ることは日本の国益に繋がる。従って、日本政府は沖縄米軍基地反対運動家との連携を通じて済州島の反海軍基地運動を支援していくべきであると考える。




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17 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-09-05 00:02:21
一言で言えば、済州島海軍基地反対闘争の普天間化だ。

済州島=沖縄県
離於島=尖閣諸島
韓国左派・基地反対派=社民党・共産党と置き換えれば分かりやすい。

本土から反対派が加勢して、地元の賛成派との意識のズレが生じている点。

反対派の中に中国の工作員が紛れ込んでいること。

など酷似している。
本当の黒幕は中国ではないのか。
返信する
Unknown (Unknown)
2011-09-05 00:24:50
いやでも毎日のように目に付くモンゴル開発の話、或いは、中国人の済州島不動産投機を絡めて論じてないので、木ばかり見て森を見ず、のような印象かな。

返信する
Unknown (Unknown)
2011-09-05 00:33:18
日韓両国は、中国人を離島に誘導しないよう注意すべきだ。
何らかの法制化も必要だろう。
返信する
Unknown (YT)
2011-09-05 02:56:30
×日韓両国は、中国人を離島に誘導しないよう注意すべきだ。
○日韓両国は、中国人を離島に誘導させないよう注意すべきだ。

日本語としては後者のほうが自然です。
返信する
Unknown (Unknown)
2011-09-05 09:34:46
沖縄と済州島は、50メートルごとに監視カメラを設置して、中国人を徹底的にマークすべき。
返信する
Unknown (Unknown)
2011-09-05 09:39:32
いやいや、現状でも反日国家の対日前線基地だから
返信する
Unknown (Unknown)
2011-09-05 11:15:07
>アイヌ人の子孫はほぼ全員が日本国内に居住しており、ロシアにはアイヌ系文化は残っていない。この点を利用して、領土交渉にアイヌ人を参加させて決着させるのだ。この場合、アイヌ人が居住していた千島全部+樺太南部についてアイヌ民族が先住民族としての一定の権利(漁業権・林業権・鉱業権など)を主張できることになる。


済州島四・三事件から脱出・亡命した済州島人の大部分が日本国内に居住しており、韓国政府の弾圧により、韓国の済州系文化は危機に瀕している。この点を利用して、日韓交渉に亡命済州人を参加させて、歴史・領土問題を決着させるのだ。この場合、亡命済州人が居住している済州島について、亡命済州島人の先住民族としての一定の権利(漁業権・林業権・鉱業権など)を主張できることになる。
返信する
Unknown (Unknown)
2011-09-05 13:00:47
韓国建国直後の済州島四・三事件=国民党占領直後の台湾二・二八事件

済州島民=台湾本省人
亡命済州島民=在日台湾本省人

という構図も成り立つ。

返信する
Unknown (Unknown)
2011-09-06 01:43:17
>この点を利用して、日韓交渉に亡命済州人を参加させて、歴史・領土問題を決着させるのだ。この場合、亡命済州人が居住している済州島について、亡命済州島人の先住民族としての一定の権利(漁業権・林業権・鉱業権など)を主張できることになる。

小沢一郎の出番でしょう。
あの方はきちんと済州島について研究し、故郷のため、同胞・済州島人のために尽くすべきだと思います。
小沢氏が誤った歴史観(日本で言う自虐史観、韓国政府の主張する歴史観)を信じているのは、韓国政府を恐れているからなのか?!
済州島系在日韓国人が正しい歴史を主張し始めることは、日本にとっても良いと思うんですけど。
ただ、済州島は位置的に微妙な場所にあるので、地政学に疎い私は何が一番日本の国益になるかは分かりません。
返信する
Unknown (Unknown)
2011-09-06 09:31:29
小沢が恐れているのは、韓国政府が小沢の出自を全て知っているから。

何しろ、「族譜」という家系図は韓国人の自慢の一つだからね。

そんなの公表されたら小沢はおしまいだよ。
まあ、小沢だけじゃないと思うけどね。
返信する

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